オリンパスOM-1のカメラ修理

今朝は首都圏も記録的なほど冷え込みましたが
今日は「日本最低気温の日」だそうです。
1902年1月25日に国内最低気温公式記録
-41℃を記録したそうです。
これにともなって寒い日にはこれを食べて温まりましょう!と
「中華まんの日」や「ホットケーキ」の日が設定されています。
うーん、寒い日に食べるのは湯豆腐と日本酒が一番だと
個人的には思いますが。。。(笑)

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
そのコンパクトさと使い心地の良さで
現在でも非常に人気の高いカメラですね。
OM-1の場合はトラブルのパターンがだいたい決まっていて

・プリズム腐食
・巻上ロック
・露出計関連

この3つが大部分を占めるのではないかと思います。
今回、お預かりしているOM-1は
露出計が全く動きません。
加えて、1/1000は開いておらず1/500も画面端では
閉じてしまっているようです。
さらにフラッシュ接点に問題があるようで
フラッシュを接続しても全く光りません。

以前もここで書いた気がしますが
OM-1の電池室のマイナス端子を留めているネジは
一部の生産時期のものには絶縁のため樹脂製ネジが使われています。
(他の生産時期のものは絶縁体をネジに挟んでいる)
樹脂製ネジですから当然、耐久性はそんなに高くはなく
経年劣化で折れてしまうのですね。
これでマイナス側の接触不良あるいは短絡が起こり
露出不動となります。
上の写真のペーパーに上に小さく見えるのが折れたネジですね。
このネジがまた特殊なサイズで現在発売されていないのです。
このサイズのネジを切るダイスを使って
同じサイズのネジを作って代用します。

樹脂ネジの折れている個体は電池室のマイナス端子が
グラグラになっていますのですぐわかります。
これ以外にもOM-1は露出計が不安定だったり
露出計ONにしても針が下がったままなかなか上がってこないとか
露出計関連のトラブルが多いです。

ところで、OM-1だけではないですが
この時代のカメラ内蔵露出計の多くは電圧の影響を直接受けます。
回路的には現在の1.5Vで動作させても何も問題ないですが
本来は1.3Vの水銀電池で設定されている露出計を
1.5Vで動かすとOM-1の場合は約1.5段ほどアンダーになります。
(CDS等は本来の状態だとして)
ネガなら何とかいけますが1.5段アンダーはちょっと大きいですね。
今回はご依頼者様と相談の上、
1.5Vで正しい値が得られるように調整いたします。

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