キヤノンFTbのカメラ修理

今日は10月3日、「10・3」ということで
「登山の日」です!
山を歩くにはベストな季節ですね。
2000m以上のエリアだともう既に紅葉は終わりかけだと
思われますが、まだまだ楽しめるところはたくさんあります。
残念ながら今年は元旦の丹沢以来
全く山を歩けてはいないのですが
時間と気力と体力の都合がつけば(笑)
また南アルプスや八ヶ岳に出かけたいですね!

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
1971年にキヤノン初のプロ向け高級一眼レフである
「F-1」が発売されましたが
同じ時期に発売された中級機が「FTb」です。
FDマウントレンズに対応し開放測光ができるようになりましたが
旧FLレンズでも絞込み測光で対応可能です。
機械制御シャッターで旧F-1からフィードバックされた
部分もたくさんある良くできたカメラで
現在でも根強い人気のあるカメラです。

発売から2年後の1973年にマイナーチェンジが行われ
「FTb-N」とも呼ばれるモデルに進化します。
今回、お預かりしているカメラはこの「FTb-N」です。
何が変更になったかというと
まずファインダー内にシャッタースピード表示が追加になりました。
これが最も大きな変更点だと思います。
他は巻上レバー、セルフタイマレバー、シャッターボタンの変更等々です。
より使いやすいモデルに進化したといえますね!

お預かりしている「FTb-N」は
ご依頼者様のおじいさまが使われていたものだそうです。
かなり長い間、使われずに保管されていたようで
あちこちの動きが悪くなっている状況です。
まずはシャッターがレリーズできたりできなかったりします。
シャッターが普通に動作しているときでも
シャッター速度の精度は全く出ておらず
露出計も動きません。
全体的に油切れだったり汚れやサビの付着で
かなり動きは重くかろうじて息も絶え絶えで動いている感じです。
。。。。ということは軽い力で気持ちよく動けるように
してやればまだまだ元気に動くということですね!

とにかく中身も外装も徹底的に清掃、サビ落としを行い
動作部分には注油を行った上で精度出しを行いました。
非常にスムーズに安定して動作するようになりました。
後は少し時間を置いてから最終チェックを行えば完了です。

ご依頼者様はフィルムカメラを使うのはこれが初めてということです。
もちろん、納品時にできる限り使い方も説明させていただきます。
いわゆるマニュアルカメラですから
少し慣れは必要だとは思いますが
これが普通に使えるようになれば
露出やピントの基礎も自然に理解できると思います。
自由自在に使いこなせるためのお手伝いができれば
私も嬉しいですね。

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