ミノルタV3のカメラ修理

今日は「珈琲牛乳の日」だそうですよ。
現在では法改正もあって「珈琲牛乳」という商品名はなく
「コーヒー入り乳飲料」となってしまっています。
一番最初は駅で売り出されたのだそうです。
王冠で栓をした瓶入り珈琲牛乳で
駅弁が35銭で売られていた時代に
珈琲牛乳は20銭と結構高価だったのですが
飛ぶように売れたのだそうです。
私のイメージする珈琲牛乳は
銭湯でいつも風呂上りに飲んでいた
瓶に紙の蓋が付いたタイプかな。。。なんて懐かしい(笑)
何だか珈琲牛乳飲みたくなってきましたね。
当時のものは無理ですがあとでコンビニで
カフェラテかミルクコーヒでも買ってきましょう。。。

さてさて

本日は「ミノルタV3」のジャメラ修理を行っています。
V3というと私個人的には「仮面ライダーV3」なのですが
今日はカメラのV3です。
このカメラ、レンズシャッター機なのに
1/3000秒が設定できるということで「V3」なのです。
発売開始は1960年ですが
この2年前には1/2000が使える「V2」も発売されています。
通常、高速シャッターといえばレンズシャッター機だと
1/500が最高速でまれに1/1000が可能なものもありますが
物理的にはその辺が限界とされています。
V2やV3のシャッタユニットはミノルタとシチズンで
共同開発されたオプチパーHSという高速レンズシャッターユニットですが
このシャッターユニット、高速時(1/2000、1/3000)には
なんとシャッターを全開させることなく
途中で閉めてしまうことでこの高速シャッターを実現しています。
なかなかのコロンブスの卵的な発想ですね。
そのため絞りリングにもマークされているのですが
1/2000はF4、1/3000はF8以上に絞り込んで使うことになります。
この時代ならではの発想とも言えますが
それでも1/3000は当時としてはインパクトのある数値だったと思います。

お預かりしているV3は
まず距離計の精度が全く出ておらず縦も横もずれまくりです。
ファインダーもずいぶん曇っています。
自慢のシャッターは動作はしていますが
若干の粘りがあるようです。
レンズボード内側の遮光板が外れているようで
ボディを振るとカタカタと音がしています。
V3はV2と異なりセレン光電池式の
露出計を搭載しているのですが
動いてはいるのですが
調整範囲を大幅に超えた5段オーバーといった感じです。
さすがにV3のセレンは入手不可なので
今回は露出計の整備はあきらめました。

搭載されるレンズは大口径の
ロッコール45mmF1.8です。
もちろんキレイに清掃できているので
評価の高いロッコールの写りを存分に楽しんでいただけると思います。

この時代のミノルタのレンズ固定式のカメラは
種類も豊富でなかなか個性的なものも多く
楽しめる存在です。
今回のご入り者様はお若い方ですが
是非、往年のミノルタの写りを楽しんでいただきたいとお思います。

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