キヤノンEXEEのカメラ修理

クリスマスも終わっていよいよ年末モードですね。
当店も年内は月曜日(28日)までの営業です。
店内の片付けや大掃除の準備もそろそろしなくては。。。
そんな中、今日は「プロ野球誕生の日」となっていますが
これはあくまでも「読売巨人軍」の前身である
「大日本東京野球倶楽部」が創立された日(1934年)なのですよねぇ
まぁ、現存するチームの中で最古のチームなのは事実ですが
「大日本東京野球倶楽部」はいわゆるプロ野球「職業野球」
チームとしては4番目にできたチームです。
日本初のプロ野球チームは1920年に結成された
日本運動協会だそうです。
ちなみにわれらが広島東洋カープが結成されたのは
戦後2リーグ制に分裂した「プロ野球再編問題」の
タイミングで1950年でした。
プロ野球も年俸更改も終わって話題がなくなってきましたねぇ
でも広島だとこの年末年始にカープの選手も参加する
番組の特集がいろいろ組まれていて楽しいのですよねぇ
まぁ、こっち(関東)にいると見られませんが。。。(苦笑)
今シーズン後半は少し明るい兆しがいくつも見られましたし
きっと来年は優勝争いしてくれると信じています!

さてさて

本日は「キヤノンEXEE」のカメラ修理を行っています。
1969年に発売されたカメラです
この時期のキヤノン一眼レフと言えば
FLマウント・FDマウントを搭載した「Fシリーズ」が本流ですが
このEXシリーズはちょっと変わった存在で
前玉だけを交換レンズとする形式です。
後玉はボディと一体式となっています。
交換する前玉群(交換レンズ)は35mm、50mm、90mmが用意され
後に125mmが追加になりました。
開放F値は50mmがF1.8で他はF3.5です。
従来のラインナップの入門機として発売されたシリーズです。
基本的にはシャッター速度優先オートで撮るカメラですが
マニュアル露出も可能です。
レンズマウントが特殊な部分が注目されがちなカメラですが
特徴的なのはそれだけではなく
空中像ファインダーが採用されています。
これはいわゆるマット面を持たないスクリーンが搭載されていて
ほぼ素通しとなるため非常に明るいファインダーが特徴です。
ただ、マット面がないのでピント合わせは
スクリーン中央のマイクロプリズム部でしか行えません。
ピントリングを回すとピントが外れるにしたがって
通常はマット面でボケていきますが
EXの場合は全く同じように鮮明に見えています。
見え方としてはレンジファインダーに近いという感じです。

お預かりしているEXEEは随分長い間眠っていたものと思われます。
あまり保存状態もよろしくなく
ファインダーやレンズには盛大にカビが発生しています。
外装の汚れやサビもなかなかのものです。
ある意味、掃除のし甲斐がある状態ですね。
シャッター機構はFXやFTとほぼ共通のものですが
Fシリーズ特有のシャッター幕の動きの悪いときに出る
「ギャイン」といった感じの耳障りなシャッター音が出ています。
これが出ているとシャッター速度は全く出ていない状態です。
さらに電池室は腐食が進んでいて露出計の電源は入りません。
うーん、フルコースで整備が必要な状態です。
でもこのくらいの状態でお預かりすると
完成時との差が非常に大きくてわかりやすいのは良いかもしれません。
いや、作業するのはなかなかに大変なのですが。。。(苦笑)
とにかく動くところは全て洗浄・注油です。
で、ガラス・レンズ関係はひたすらカビ除去+できる限りの清掃です。
これから本格的に作業に取り掛かります。

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