コニカオートS2ELのカメラ修理

今日は7月4日、「梨の日」ですね!
「な(7)し(4)」(梨)と読む語呂合わせからです。
梨の季節にはちょっと早いのですが
甘くて水分たっぷりの梨は本当においしいですよねぇ
甘味の強い「幸水」、その名の通りジューシーな「豊水」
少し酸味強めの「二十世紀」あたりが
よく見かける品種ですかね。
こっちだと「幸水」を見かける割合が多いような気がしますが
私の出身の広島では産地の鳥取県が近いこともあり
「二十世紀」を見ることが非常に多かったです。
広島県県北には梨園も多く
二十代前半の頃は9月になると毎年かかさず
「梨狩り」に出かけていました。
梨の旬が今年も待ち遠しいですね!
その前に今は桃の旬ですねぇ
こちらも甘くてジューシーでたまらなく美味しいですよねぇ
夏から秋にかけては果汁たっぷりの果物の
旬が次々とやってくるので嬉しい季節です!

さてさて

本日は「コニカオートS2EL」のカメラ修理を行っています。
「コニカオートSシリーズ」はマニュアル機の「コニカSシリーズ」に
シャッタースピード優先オート露出機構を搭載したシリーズです。
最初に登場したのは1963年の「コニカオートS」です。
その翌年には「オートS」に改良を加え
CdS受光体をレンズ上部に移動しレンズもヘキサノン47mmF1.9から
45mmF1.8に変更された「オートS2」が登場します。
さらにその「オートS2」にフィルム装填…というか
フィルム先端の差し込みが簡単にできる「コニリール」を採用したものが
今回の「コニカオートS2EL」です。
「EL」は「Easy Loading」の略ですね。
この時代のカメラなのでレンズ固定式カメラといえど
少々大柄ではありますがその分しっかりと造られていて
各部に余裕があり整備性も良好です。
評価の高いヘキサノンレンズの写りも魅力的なカメラです。

お預かりしている「コニカオートS2EL」は
まずシャッターが全く切れず巻上も全くできません。
どうにもこうにも動かない状態なので
お預かり時には何とも言えなかったのですが
予想した通りシャッター羽根の固着でした。
羽根固着していてもレリーズすると
動作音がするのにシャッターが開かないだけの場合と
今回のようにうんともすんとも言わず
巻上も全くできない場合があります。
同じような症状が出ていてもシャッター羽根の固着ではなく
羽根駆動部の固着の場合もあるので
ある程度分解してみないと何とも言えないのですが
今回は羽根が重ねっている部分で
がっちりくっついてしまっているようです。
シャッター羽根だけではなく
絞り羽根も固着気味です。
全く動かないわけではないのですが
絞り込む方向には動くのですが開く方向に絞りリングを回していくと
F5.6あたりで羽根の動きは止まってしまい
それ以上は開きません。
キャノネットあたりも同様ですが
シャッター優先オート搭載機の絞り羽根制御は
とても小さなバネ力で動作していて
ほんのわずかな汚れや油分で簡単に動かなくなります。
シャッター羽根ががっちり動かなくなるほど固着しているわけですから
当然絞り羽根にも油や汚れの付着があるわけですね。
動かない絞り羽根を動かそうと絞りリングを回していると
最悪の事態を招きかねないので早々に確認はやめて
羽根清掃に取り掛かります。

まだ取り掛かったばかりの段階ですが
これからレンズボードも分離してシャッタユニットを降ろし
シャッター羽根、絞り羽根の洗浄清掃を行います。
オートS系も電池室周りのトラブルが多いカメラですが
今回は電池室や配線に腐食等はないようです。
もちろんレンズボード脱着時にそちらも入念に確認していきます。

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