今日は「パソコン記念日」だそうですよ。
1979(昭和54)年のこの日に
日本電気(NEC)がパーソナルコンピュータPC-8001(PC-8000シリーズ)を
発売したことに由来しています。
当時の定価は168,000円でした。
これがパソコンブームの火付け役となり
PC-8000シリーズは3年間ほどで約25万台を売り上げました。
リアルタイムで世代ですねぇ…
私も一番最初のパソコンはこの後継機となる8001mk2SRでした。
当時はまだWindowsどころかMS-DOSもない時代で
OSはプログラム言語でもあるBasicで
なにかひとつやらせるにも大変でした…(苦笑)
市販のソフトを手に入れて何とか使えるか…っていう感じでしたね。
今とは使う上での気軽さが全く異なります。
当時の記憶媒体はカセットテープか5インチフロッピーでした。
メモリは初代8001でROM 24KB(最大32KB)
RAM 16KB(最大160KB)でした…KBですよ…
今となっては単位がふたつくらい違います。
約45年前ですか…パソコンって本当に進化しましたね。
今もパソコンでこのブログを書いていますが
もはやパソコンなしでは仕事は成り立ちません。
そしてパソコンは本当に何にでも使えるツールになりました。
さてさて
本日は「リコー500GS」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
リコーのサイトによると
前年(1972年)に発売された「500G」のデザイン変更モデルで
500Gの前面のデザインが一般的ではなく
カメラの性格上、常識的な外観を要求されたので
機構はそのまま前面カバーの黒白の配分を変えて
常識的なデザインとしたもの…となっています。
いや…500Gのデザインも全然一般的に良いと思うのですが…
いずれにせよ「500G」と「500GS」は兄弟モデルで
中身は変わりありません。
40mmF2.8のコンパクトなレンズを搭載することで
全体の大きさも小さくなり
この時代にもてはやされていた
「よりコンパクトなコンパクトカメラ」となっています。
前玉回転式のピント調節で距離計も搭載します。
シャッターは自社製でB・1/8~1/500をカバーします。
CDS露出計を搭載し連動してシャッタースピード優先オートで
露出決定できます。加えてマニュアル露出も可能です。
ひととおりなんでもできるコンパクトカメラです。
お預かりしている「500GS」は電池を入れても
露出計が全く動きません。
以前に電池が長く入れっぱなしだったことがあるようで
電池室は激しく腐食しています。
マイナス側の端子も真っ黒に錆びています。
これでは通電しません。
配線にもかなりダメージがありほぼ断線状態です。
電池室裏側周辺はボディダイキャストにまで
緑青が拡がっています。
まずは端子を磨いて配線交換を行う必要があります。
電池室からの配線はCDSへとつながっていて
ここまで腐食が拡がっている可能性もあったのですが
CDSが配置されている小さな端子盤はダメージはないようです。
ただCDSは相当劣化していて
抵抗値がかなり下がり、もはやスカスカです。
光が当たっていなくても電気を通してしまいます。
ここは交換で対応します。
他、シャッターの粘り、レンズ・ファインダーのカビ
距離計の大きなズレ等々の修理を行いつつ
各部の清掃整備を行います。
この時代のコンパクトに多いモナカ構造ですが
裏ブタをボディにかぶせるようになるので
遮光を大量のモルトに頼ることとなります。
画像のように当然ながらモルトは全滅です。
もちろん交換で対処します。
500G系のカメラは忘れたころにポツポツ依頼のあるカメラです。
使い勝手が良くてなかなか良いカメラだと思います。
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