ニッカ5型のカメラ修理

今日は「人間ドックの日」だそうですよ。
本当にこの年齢になると
普段の調子が悪くなくとも
定期的にしっかり身体の検査しなくてはダメですね。
古いカメラの修理は症状が出てきてからでも
部品さえ何とかなれば大抵直りますが
人間の身体は症状が出てからでは遅いことが多々あります。
私も今年は大病を患ってしまい
今も後遺症に苦しんでいますが
これはさすがに事前に見つけるのは難しくて
それ以前に長年の不摂生が原因だとは思いますが。。。(苦笑)
いや、それが最近、私自身ではなくて
私の近親者で(高齢者ではありますが)
比較的、定期的にかかりつけ医に通院していたのに
体重が激減して食欲も全くなくなって
「これはおかしい」と大きな病院にかかったら
末期(ステージⅣ)の癌だった。。。ってこともあったのです。
どこまで早期発見できて予防ができるのがわかりませんが
私も秋には一度フルコースで人間ドック受けてみようと思います。
そんなに長生きする必要はないとは思っていますが
なるべく五体満足でちゃんと仕事して
好きなことしていたいですしね。
(既にあまり五体満足とも言えない状態ですが(汗))

さてさて

本日は「ニッカ5型」のカメラ修理を行っています。
「ニッカ」と聞くとついつい「ニッカウヰスキー」を
連想してしまいますが
カメラの「ニッカ」の名前の由来は
「ニッポンカメラ」です。
前身の光学精機時代にその名もずばり「ニッポン」という
コピーライカを製造していました。
(当時は戦争のためライカの輸入が困難になり
軍の命令により製造されたカメラでもあります)
戦後、社名を「ニッポンカメラ」とし
カメラ名を「ニッカ」とし主にバルナックライカコピーを生産します。
その後、社名も「ニッカカメラ」と変更になりますが
レンジファインダー機全盛の頃はかなり人気のメーカーで
同様に人気だったレオタックスが
東京光学の「トプコールレンズ」を標準で装着し
ニッカは日本光学の「ニッコールレンズ」を装着するということで
ここでも「海のニッコー、陸のトーコー」の
ライバル関係があったようです。
「5型」は1955年の発売ですが
これ以前のニッカはいわゆるプレスボディです。
この「5型」からダイキャストボディとなっています。
(ちなみに5型と並んで人気のⅢf型は
発売も5型の翌年で5型の簡易モデルという位置づけです。
ベースが5型のためもちろんダイキャストボディです)
5型の特徴といえばやはり底板を外すと
一部が開けることのできる裏蓋ですね。
これがあるおかげでフィルム装填が格段に楽ですし
何といっても装填の失敗がかなり減ると思います。
(おかしな装填になっていれば目に見えて気づくはず)
修理する立場からしてもこの裏蓋のおかげで
分解することなくシャッタスピードの測定ができるのは助かります。

お預かりしている「ニッカ5型」は
シャッター幕を引っ張るリボンが切れてしまっていて
まともにシャッターが動作できない状態になっています。
この年代のバルナックタイプのカメラは
過去にシャッター幕交換がされいない場合だと
間違いなく幕の劣化や硬化が酷く
幕交換が前提となります。
今回は過去に幕交換が行われている個体なのですが
その幕の接着の状態が悪く接着剤が劣化して
幕やリボンにもかなりダメージが出ている状態でした。
どちらにしても改めて幕やリボンの交換を行います。

写真は一通り整備が完了した後のものです。
いつものことですが外装も磨き上げ非常に美しい状態になりました。
もちろんシャッターの動きもスムーズで
問題ない精度が出ています。
組み合わされるレンズはニッコールH.C 5cmF2 です。
このレンズこの時代のレンズとしては珍しく
1.5フィート(約45cm)まで寄れます。
ただしレンジファインダーがそこまで連動しないため
(1mくらいまで)目測となってしまいます。
久しぶりに触ったのでそういう仕様を忘れていて
「あれ途中から二重像動かないし!」とトラブルなのかと思いました(汗)
目測な上にパララックスの問題もあるので
これで近接撮影(といってもマクロレンズほどではありませんが)は
なかなか難しいものがあるかもしれません。

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コニカオートS2のカメラ修理

今日は「ラーメンの日」だそうですよ。
最近、いわゆるラーメン屋さんでは食べなくなったかな。。。
少し前までは「家系ラーメン」が結構好きで
たまに食べていたのだけど。。。
もう最近はやりのラーメンは味が濃すぎる上に高くって(苦笑)
でもよくある替え玉できる「博多ラーメン」は
今でもたまにすそくお腹のすいたときに食べるかな。。。
福岡で食べる博多ラーメンに比べると
こっちのお店のものはマイルドで
逆に食べやすくってちょうど良いです。
あぁ、でも尾道ラーメンはまた近いうちに食べに行きたいです。
でも「朱華園」なくなっちゃったのですよねぇ。。。寂しいものです。。。
ところで自宅で袋ラーメンを種ることは結構ありますが
これは昔からイトメンの「チャンポンめん」が最強です!
ただ店頭では西日本のごく一部でしか手に入らないのですよねぇ
でもちょっと割高にはなりますが
イトメンから直接通販できるので助かっています。
そろそろ在庫切れるからまた買わなくては。。。
子供の頃から馴染んでいる味で
非常にあっさりした優しい味です。
今どきの濃いラーメンが好きな方には
ちょっと合わないかもしれません。。。(苦笑)
そういえば「チャンポンめん」と並んで
昔からお馴染みでこれも大好きな「出前一丁」が
こちらだとスーパーに置いてなくて非常に困っています!
これも西日本だとどこでも売っているのに。。。
食文化って本当に地域によって違いますねぇ(笑)
まぁ店頭になくても手に入れる手段はいくらでもあるのでいいのですが。。。
長くなっていますが最後にもうひとつだけ。。。
「チャンポンめん」も「出前一丁」も
一晩寝かした「冷ご飯」に合うのですよ~これがやめられません(笑)

さてさて

本日は「コニカオートS2」のカメラ修理を行っています。
コニカの135フィルムカメラは
一般向けコニカブランド初のカメラ「コニカⅠ」から始まり
その後、Ⅱ、Ⅲを得てSシリーズへとモデルチェンジしていきます。
そのSシリーズにシャッタースピード優先AEを搭載したものが
「コニカオートS」であり
そのモデルチェンジ版が「コニカオートS2」となります。
(1964年発売)
いわゆる指針挟み込み式の機械制御オートです。
この時代のレンズ固定型レンズシャッタ機には
非常に多く採用されている機構です。
組み合わされるレンズはヘキサノン45mmF1.8です。
ヘキサノン名のレンズはどのレンズも非常に評価の高いものばかりです、
前モデルの「オートS」では受光体(CdS)が上カバー前面に
配置されていたのですが「S2」ではレンズ枠内に配置され
露出倍数のかかるフィルター等を使っても
補正する必要がなくなりました。
カラーで撮っているとあまり気にしないかもしれませんが
モノクロで赤フィルターとか使う場合、
ここに受光体があると余計なことを考えなくてすみ
本当に便利です。
シャッターは「オートS」と同様に
AEに対応するように作られた「コパルSVA」です。
コニカSシリーズは非常に多くのモデルが存在するのですが
この「オートS2」が一番売れたのではないかと思います。
いや、なかなか一概には言えないのですが
オートS2を見かけることが圧倒的に多いような気がするのです。
それだけ現存数も多く完成度の高いカメラです。

お預かりしている「オートS2」は
露出計が全く動きません、バッテリーチェックも同様です。
レンズシャッター機にありがちな
シャッター羽根の固着はなくしゃったーは動作しますが
やはり若干の粘りはあるようです。絞り羽根も同様です。
SS優先オートなのでオート時には絞りを露出計の値によって
開く大きさを変えるのですがこのときに絞りが粘っていると
オートが正常に作動できなくなります。
キヤノネット等もそうですが
マニュアルで絞りが動作しているからといっても
安心してはダメでオート時にスムーズに動くかどうかの
チェックが必要です。
他、ファインダーはクモリが酷くとても快適にピント合わせはできません。
ハーフミラーは交換しないとダメなようです。
スローガバナも固着気味でSS1秒は10秒くらいかかる状況です。

露出計の動かない原因は大抵電池室周辺です。
今回もそうですがオートS2は電池室が一見キレイでも
その横にあるバッテリーチェックSW部が
腐食していることが非常に多いです。
今回も電池室を分解してみると
SW部が緑青で覆われていました。
当時の水銀電池や酸化銀電池は
液漏れを起こさなくても電池からガスが出て
それが金属端子を腐食させていきます。
端子から配線へも広がり
酷いものになるとCdSや露出計本体までに
腐食が広がります。
今回はそこまでではなく
電池室と周辺の配線交換で済みそうです。
電池室及び露出計の状況が把握できたので
レンズボードも降ろしていることですし
まずは先にシャッターユニットの整備のほうから取り掛かります。

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ヤシカエレクトロ35GXのカメラ修理

今日は「潤滑油の日」だそうですよ。
潤滑油の通称名でもある「OIL」(オイル)を
反転させると「710」に見えることが由来になっています。
潤滑油は大事ですね。もちろんカメラ修理にも欠かせません。
古いカメラのトラブルの大半は潤滑油不足や
潤滑油が劣化してしまったことによる動作不良です。
機械ものは全て潤滑油がないと
ほとんどの場合、まともには動作しません。
70年代あたりの国産カメラの精度は非常に優秀で
潤滑油が正常に機能していない場合でも
とりあえず動くものが多いです。
ただし、さすがに精密な精度が必要とされる
シャッタースピード等は正常な値にはなりません。
それでも動作するだけでもすごいことだと思います。
しかしながら、動きにくい身体を無理して動かしているような気して
何だか切なくなってくるので
必要最小限のバネ力でスムーズに動けるように整備しなくては!
と妙な使命感に煽られます(笑)
カメラ以外にも身の回りの機械には潤滑油が必須です。
やはりわかりやすいのはクルマやバイクですかね。
交換時期はいろいろな考え方があって
なかなかどこで判断するのか難しいものがありますが
最低でもメーカーが推奨する範囲内では交換しておきたいものです。

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GX」のカメラ修理を行っています。
1966年の初代エレクトロ35から始まったこのカメラも
今回の「GX」が最終モデルとなります。(1975年発売開始)
電子制御シャッター搭載の絞り優先AE機という基本路線に
変更は全くなかったのですが
初代と比べると「GX」は随分スマートな印象になりました。
レンジファインダーを搭載しつつ大きさもかなりコンパクトになっています。
小さなエレクトロというと「MC」が思い浮かびますが
あれば目測機でレンズもF2.8と
コンパクトさを最優先に作られた機種なので
ちょっとエレクトロの本流からは外れますかね。
エレクトロといえば暗所に強くなければいけないため
(「ろうそく1本の光でも写る」を初代から目指して作られている)
レンズは当然40mmF1.7の大口径です。
使用電池はHM-N(NR52)です。
アダプタを使うか、そうでなければひと工夫必要な電池です。

GXの前身モデルはGLがそれに当たります。
GLの時代に受光体はCdSからSPD(シリコンフォトダイオード)に変更され
より少ない光の下での反応が鋭くなっています。
ただお預かりしている「GX」は
その自慢のオート制御がおかしなことになっており
明るいところで絞りを開放にしても
4、5秒ほどのシャッタースピードで動作します。
逆に絞りを絞っても少し薄暗いところに持って行っても
あまり変化がありません。
基盤内の電子部品の問題であれば修理不能の可能性もあるのですが。。。
一番に疑ったのは各部の接点です。
電子制御カメラは電気接点の状態に動きが非常に左右されます。
もちろん新しいうちは全く問題ないのですが
経年劣化で接点不良が起きるのは定番のトラブルです。
これが前期のボディサイズの大きなエレクトロなら
レンズ鏡胴内にずらりと並んだ固定抵抗のハンダ不良を疑うのですが
後期のエレクトロにはそういう部分もありません。
いろいろ調べていくうちに結局最大の原因だったのが
SPDの不良でした。SPDは一般的にはCdSより劣化もしにくいということで
あまり疑っていなかったのですがちょっと予想外でした。
CdSやSPDのような受光体はセレン光電池のように
光によって起電するわけではなく
光の強さによって抵抗値が変化します。
明るいところだと抵抗値が低く電気を多く流し
暗いところだと抵抗値が高く電気があまり流れないわけですね。
で、今回の「GX」のSPDは裸の状態でLVのランプの前に持って行っても
抵抗値が非常に高いままでほとんど電気を流せません。
明るいところでも長時間露光になる原因はこれのようです。
部品取り個体からSPDを移植することにします。

SPDの問題は何とかクリアしましたが
電池室に定番の腐食があり裏側の端子や配線にも
ダメージがあるため交換及び修理を行っていきます。
全体的には非常にキレイな状態で
保管環境もよかったのか
非常に評判の高いカラーヤシノンレンズも
ほとんど汚れやカビのない状態でした。
これほどきちんと保管してあってもやはり経年劣化は起こるもので
いろいろとトラブルは出てきますね。
それも今回の整備で当分、安心して使っていただけると思います。
細かい調整を粉いつつ再組立てして
完成にしたいと思います。

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ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は7月9日ということで
語呂合わせで「泣く日」なのだだそうです。
「悲しい」や、「悔しい」とかで
思わず涙が出るようなことは
もう良い歳なのでまずないのですが。。。
漫画や映画やテレビで感動して
思わず涙が。。。なんてのはここ数年で非常に多くなりました(笑)
特に漫画(コミック)では散々泣かされます。
何度も読み返しているコミックで
「何回そこで泣けば気が済むんだ!」と自分にツッコみたくなるほど
同じ場面で泣けちゃったりします(笑)
まぁ「泣く」ことは
ストレス発散や免疫力アップに繋がるらしいので
悪いことではないですね。
また何か感動しそうなコミックを探しましょう。。。

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
SR-Tも修理依頼の多いカメラですね。
1966年に発売されミノルタ初のTTL測光を搭載したカメラです。
同時に開発されたミノルタMCロッコールレンズ群を使用することで
開放測光が可能です。
優れた使い心地としっかりちた堅牢性を持つカメラで
当時も非常に良く売れたカメラで
7年間以上生産されました、
後継となる「SR-Tスーパー」や「SR101」、「SR505」に至るまで
基本的な部分はこの「SR-T101」と共通です。
さらにその後にはミノルタの一眼レフは「Xシリーズ」となり
電子制御カメラにリソースを集中させていきます。
ミノルタの機械制御機の完成形はこの「SR-T101」で
既に出来上がっていたのだとも思われます。
大ヒットしたカメラなので現存する台数も非常に多く
その台数の多さ故に中古市場では不当に評価の低いカメラでもあります。
そのためジャンク扱いの個体をよく見かけますが
その高い堅牢性のためシャッターは動作しているものも多いです。
でもそれは元々の造りの良さのおかげで
何とか動きにくいところを健気に無理矢理動いているだけです。
できるだけ正しい整備を行って
本来の動きで楽しんでいただきたいカメラだと思います。

お預かりしているSR-T101も
とりあえずは動作しています。
それでもやはりひとつひとつチェックしていくと
結構な問題を抱えています。
まずはレリーズ周りの動きが悪いらしく
たまにレリーズした後にレリーズボタンが戻ってこずに
次のシャッタが切れないという症状が出るようです。
受付時には症状が確認できたのですが
現在はなかなか症状が出てきません。
ただ、これはSR系でたまにある症状なので
対処する術はわかっています。
受付時にちゃんと症状が確認できていてよかったです。
シャッターの動きはやはり正常ではなく
先幕と後幕のバランスが大きく崩れています。
特に先幕の動きが悪く
1/1000だと後幕が追い付いてしまいシャッターが開きません、
シャッター音、ミラー駆動音ともに
明らかな油切れの兆候が見られ網に高周波の耳障りな作動音になっています。
巻上機構も同様です。
露出計も動いてはいますが
不安定な上に値もズレています。
やはり全体的に整備が必要な状態です。

写真にも一部写っていますが
SR-T系のカメラは露出計やファインダー表示の連動に
多くの連動糸を使っています。
分解を行う上でこの連動糸が少々厄介な存在で
何も考えずに上カバーを外そうとすると
まず間違いなく連動糸を切ってしまいます。
構造を知らない状態で不用意に開けるのは自殺行為です。
この時代のカメラは連動糸を使っているものが多いです。
SRーTが連動糸が目立つのでその代表格のようになってしまいますが
OM-1やニコマートFT系、FM、AE-1、等も
使っている箇所の多少はありますが連動糸が存在します。
普通に扱っていればまず切れることはありません。
切れるのは間違った分解をした時だけではないかと思います。
さすがに今更、SR-Tの連動糸の処理を間違うことはありませんが
慎重に分解整備を行っていきます。

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オリンパスペンEESのカメラ修理

今日は7月8日。。。語呂合わせの記念日が多いですよ
「質屋の日」、「なはの日」、「ナンパの日」
「なわの日」、「七転八起の日」。。。等々
「七転八倒の日」はないのですね。
まぁそんな記念日は苦しそうで嫌ですよね(笑)
そんな中に「ナ(7)イスバ(8)ディーの日」なんてものもありました。。。
何だか最近、また体重増加が止まらないのですよねぇ(汗)
そんなに食べていないしリハビリとはいえ
それなりに運動もしているのに。。。
2月の入院で8kg落とした体重も
いつのまにか5kg戻ってしまいました。
その上、肉の付き方がまた悪くお腹に。。。(苦笑)
はぁ、血糖値や血圧もそうですが
まずは体重くらいある程度コントロールできなきゃ話になりません。
長時間の座り仕事だから難しい部分はありますが
もう一度、食生活から抜本的に見直さなければ。。。
中高年とはいえ、あまりだらしない身体をしているわけにはいきません!
ナイスバディを目指していろいろがんばります!

さてさて

今日は「オリンパスペンEES」のカメラ修理を行っています。
オリンパスペンと一言で言ってもいろんなタイプの
ペンが存在しますが、いわゆる「EE系(EESも含んで)」は
ペンSと並んで非常に修理依頼の多いカメラです。
EESはピントが固定焦点のEEをベースに
目測ゾーンフォーカスとしたモデルです。
絞りが開いてしまうような場面では
EEとりもシャープなピントが得られるはずですが
お預かりのEESはご依頼者様曰く
「ピントが全くあっていない」のだそうです。
特に無限遠がダメなのだそうです。
ペンEE系は「バルブ」がないので
そのばでは確認ができず
そのときは写真もお持ちではなかったので
はっきりと確認はできませんでした。
後日、整備を行うにあたって分解してびっくりです。
前玉ユニットが外れてしまっています。
ペンのピント機構はいわゆる前玉回転式で
ピントリングとの連動で
前玉を回すのですがその前玉が
繰り出しすぎて外れてしまっているのです。
前枠で引っかかるので落下することはないですが
これではピントが合うわけがありません。
その他にもオート露出が大幅にオーバーだったりしたのですが
これもファインダユニットごとメーターが外れていて
中でグラグラ遊んでいることが原因です。
過去に落下した形跡もありますし
ペンEE系はいろんなところのネジが緩むのは定番ですが
今回は明らかに適当に分解され
適当に組み上げられた個体ではないかと思われます。
たまに。。。いや、最近は比較的頻繁に
こういうカメラに巡り合いますね。
分解途中であきらめるのはいいのですが
なるべく元通りに組み上げてほしいことと
こういう個体が普通に中古品として
市場に出てくるのは止めてほしいですね。
(ご依頼者様は中古品としてこのEESを
入手されたとのことです。
どこからかまで聞いていませんが。。。)

他にも何が起こっていてもおかしくない状態なので
隅々まで念入りにチェックして
整備・調整を行いつつ再組立てしました。
幸い致命的な破損等はなく
結果的には非常に良い状態になりました。
ピント精度はもちろん
露出計・オート露出も申し分ない精度が出ています。
レンズ・ファインダーはクリアになり
外装もできるだけ磨き上げました
ご依頼者様は最初の撮影でいきなりがっかりしたと思われますが
改めて使っていただければと思います。
今度は期待以上に良い写りをすると思います。

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リコーフレックスダイヤのカメラ修理

今日は「ピアノの日」だそうですよ。
私は残念ながらピアノは弾けませんが
ピアノが弾けるのは羨ましいなぁ。。。と
昔から思っています。
中学生~20代前半までは結構マジメにギター弾いてて
お遊び程度のコピーバンドもやっていたのですが
その頃も「やっぱ鍵盤が弾ける人はカッコ良いなぁ」と
ずっと思っていました。
実は小学校の頃からの幼馴染で
今でも呉に戻るたびに一緒になって遊んでいる
親友がいるのですが
彼が幼いころからピアノ弾きで今でもほぼ毎日練習しているのですね
すごいなぁ。。。と思うし、羨ましいですね!
何事も「継続は力なり」と言いますものね。
「好きこそ物の上手なれ」とも言えるか。。。
もう既に私は楽器は断念してしまいましたが
好きな仕事で食っているわけだから
私も日々頑張らなくては!(笑)

さてさて

今日は「リコーフレックスダイヤ」のカメラ修理を行っています。
リコーフレックスといえば
軽量なプレスボディのギア式ピントリングのモデルを
思い浮かべる方も多いと思いますが
「ダイヤ」はその上級モデルにあたる
ダイキャストボディの二眼レフです。
当店にやってくるのは「ニューダイヤ」が多いのですが
今回は1955年発売の最初の「ダイヤ」だと思われます。
ただ当初のダイヤはテイクレンズに
「リコーアナスチグマット」銘のものかと思われるのですが
今回のダイヤには「リケン/リコー」銘の8cm3.5が搭載されています。
この時代のカメラは細かく仕様変更されていたり
レンズやシャッターもいろいろ存在するので
手持ちの資料では詳しくは確認できませんでした。
まぁ修理・整備にはあまり関係ないのですが。。。
シャッターはシチズンMXVで最高速は1/400です。
「ニューダイヤ」系と大きく外観上で異なるのでは
フィルター枠がねじ込み式であることですかね。
「ニューダイヤ」だといわゆるBay1のバヨネット式になっています。
巻き止め機構はプレスボディのリコーフレックスに
外付けで用意されていたものを内蔵化したような構造です。
これのおかげでフィルム装填は
スタートマーク合わせのセミオートマットとなりますが
使い方がちょっと独特で
最初にsyたーとマークに合わせた時には
巻上ノブの横と下にあるスライドスイッチを同時に動かすと
カウンターが動き初め、「1」以降は横のスイッチのみで
巻き止めを解除する仕組みです。
この時代はいわゆる「赤窓式」から
「セミオートマット+巻き止め機構」への過渡期ですが
その操作はメーカーごともモデルごとにバラバラで
予備知識がないとわかりにくいものが多いですね。

お預かりしているリコフレダイヤは
ご依頼者様のお父様のもので
24歳の時に給料の半分をはたいてお買い上げになったんのので
それからずっと大切に持っていたものだそうです。
さすがに最近はほとんど使われていなかったようで
シャッターを始めあちこちの動きが悪い状態で
ミラーも曇っていてファインダーの見えも悪い状態です。
ご依頼者様のお父様は89歳なのだそうですが
もう一度このカメラを使ってみたいということで
当店にやってきました。

写真は一通り整備が完了した時点でのものです。
先程も少し書きましたが
どこかが致命的に壊れているわけではなかったのですが
とにかく内部の汚れが酷く
そのせいであちこちの動きが悪い状態でした。
ネジ等の固着も相当なものである程度分解するだけでも
かなり苦労する状態でした。
ただ苦労のかいあって完成後は
シャッターや絞り、巻き止め+カウンターの動きも良く
ダイヤ系でお馴染みの両側に突き出た
ピントレバーの動きもスムーズです。
レンズ清掃はもちろん、ファインダーミラーも交換済みですので
ファインダーの見えもクリアです。
この状態ならこれからいくらでも快適に使っていただけると思います。
もう少し動きが安定するのを見計らってから
最終チェックを行って完成です。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「穴子の日」ということですよ。
ウナギほどこってりとはしていませんが
アナゴも負けずに美味しいですよねぇ。。。
お寿司のネタとしても定番で
タレの味が濃いから比較的最後頃にいつも頼ものですが
お腹がふくれかけてても美味しくてぺろりと食べてしまいます。
お寿司もいいですが
「あなご飯」
(かば焼きでうな重のように仕立てたもの)は
瀬戸内名物なので私の生まれ故郷広島では
身近な存在です。
身がほくほくで美味しいのですよねぇ。。。
宮島口の「あなごめし うえの」さんのものが
有名ですね!昔、食べたけど美味しかったなぁ。。。
また機会があったら行きたいです。
そういえば。。。「あなご飯」も美味しいですけど
「鯛めし」も美味しいですよねぇ。。。。
妄想ばかりでお腹すいてきました。。。(笑)

さてさて

本日はいつも大人気の
「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
いつも同じようなことを書いてしまいますが
軽量コンパクトな機械制御シャッター機といえば
やはり一番の名前の挙がるカメラだと思います。
さらにいうと巻上のフィーリングといい
上品なシャッター音と言い
使っていて非常に気持ちの良いカメラでもあります。
軽量コンパクトな一眼レフは
当時だとOM-1の独壇場でしたが
後には同じコンセプトのカメラも出てきて
やはりそれなりに人気モデルとなっています。
それでも「軽量コンパクトな一眼レフ」というと
やはり「OM-1」を思い浮かぶことが多いのは
軽量コンパクトなことだけではなく
そういう使い心地のよさとか造りの良さも
影響しているのでないかと思います。

お預かりしているのは比較的後期のOM-1です。
MD対応なのはもちろんのこと
分解してみるとすぐに気づきますが
内部部品はほぼほぼOM-1Nと同様です。
一通り動作はしているのですが
露出計の指針の振りが鈍く2~3段オーバー指示となってしまいます。
さらに非常に不安定でチェックしていると
何かの拍子に動かなくなってしまいます。
他、巻上が妙に重く
せっかくのOM-1の良い部分がスポいるされてしまっています。
全体的に動きの悪いところも多いので
一通りの分解整備が必要です。

OM-1はそのコンパクトなサイズを実現するために
非常に独特な構造の部分が多く
他の大きなサイズの一眼レフに比べると
やはり華奢な部分も多く
なかなか修理・整備の難易度の高いカメラです。
露出計が不安定な場合は
まずは電池室からの配線を疑い、次にSW部をチェックします。
ただ、今回の場合は電池室からの導通に問題はなく
SW部もトラブルの少ない「1N」と同様の構造のため
それが原因でもありません。
色々調べているとどうやら露出計本体のアースが接触不良のようです。
「1N」のタイプに露出計周りの構造が変更された際に
露出計のアースの位置や構造も変更されているのですが
この構造になってからアース不良を見かけることが多いような気がします、」
少し前にも同様の症状を見た気が。。。(汗)
ある程度、原因が絞り込まれたので
巻上部やシャッター周りの整備を先に行います、
その後、露出計周りの整備調整を行い完成へと向かいます。

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ミノルタXDのカメラ修理

今日は7/4ということで
「梨の日」だそうですよ。
梨の旬はまだまだ先ですが
梨って甘くてジューシーで本当に美味しいですよねぇ
20代前半の頃は秋の気配を感じ始めた頃に
毎年、梨狩りに行っていました。
その頃は広島県在住ですが
県北に行くと梨園がたくさんあるのですよ
中国地方だからやはり鳥取名産の
「二十世紀梨」が多かったように記憶しています。
でもいろいろ食べ比べると
ちょっと酸味の強い「二十世紀」よりも
「幸水」や「豊水」のほうが個人的には好みかな。。。
最近は「新高」もスーパーで良く見かけるような気がします。
食べたことないのですよね。今年は買ってみよう!
梨は本当にいくらでも食べられそうな気がしますね。
(気がするだけでそんなにたくさんは食べられないのですが・・・)
その前に桃の季節が始まっていますね。
これから晩秋まで果物の美味しい季節が続きます。
食べ過ぎないように気を付けなくては。。。(笑)

さてさて

本日は「ミノルタXD」のカメラ修理を行っています。
発売当時は世界初の両優先(絞り優先、SS優先)搭載というのが
最ぢ亜のセールスポイントでしたが
現在ではミノルタ機らしい「使い心地の良さ」で
人気があるカメラだと思います。
前モデルのXEと比べて格段にスマートになり
取り回しの良いボディとなり
XEほどではなくなりましたが
巻上の滑らかさも非常に質感高いものになっています。
そしてスクリーンは現在でも評価の高い
「アキューマットスクリーン」で
非常に明るい上にファインダー上のピントのキレが抜群で
特に明るい標準レンズとの組み合わせでは
ピント合わせが気持ちよくって仕方がないカメラだと思います
基本的にミノルタ機はファインダーの見え方を
非常に重視しているメーカーだと思いますが
XD以降のミノルタ機は特に見え心地の良いファインダーが多いと思います。
個人的に一時期AF機の「α sweetⅡ」を
あまり気合の入れる必要のない場面でよく使っていたのですが
これもファインダーのキレの良いカメラでした。
話がそれました。そんなXDなので
現在でも人気は高いのですが
新品で売っていた当時から電気関係のトラブルが多いことで有名でした。
現在、動いているものはそんな致命的な
電気的トラブルを抱えているものは少ないとは思いますが
何十年も眠ったままの個体は注意が必要です。
当然、修理不可能な場合も比較的多いカメラの一つです。
電気的にはOKでも
機械的なトラブルも割といろいろあるカメラな上に
修理の難易度も高いカメラです。

お預かりしているXDはシャッターが全く切れません。
電子制御シャッターはもちろんのこと
機械的に動作する「B」、「O」さえも動作しません。
巻上レバーは何回でも動くのですが
実際に巻上は行われずスカスカな状態です。
ちょっと伝わりにくいとは思うのですが
レバーは戻ってきていても
内部の軸が戻っていない状態です。
どうやら巻上軸が強烈に固着しているようで
溶剤と油を巻上軸に染み込ませて
多少なりとも動くようにして
(実際はそう簡単に動きませんでしたが)
ある程度動くようになったところで
軸の清掃を行い固着の原因となっている古い油や
グリスを洗い落とします。
それから新たに注油を行い
本来の滑らかな巻上がやっと戻ってきました。
XDの持病的なレリーズレスポンスの悪さ等は
ほとんどなかったのですが予防的に対処はしておきます。
加えてこれもXDに多い
「露出計の振り切り」は症状がしっかり出ていて
明るさ・設定に関係なく常に露出計は上▲が出たままです。
これは指針式とLEDの違いこそあれど
XEと同様に巻き戻しクランク下の摺動抵抗の汚れが原因です。
抵抗を清掃したところ
調整で何とかなる精度にに戻ってきました

一通りの整備が終わって仮に組み立てて
露出計やオートの調整をこれから行います。
本格的な電子制御カメラなので
苦労するポイントが機械制御カメラとはまた異なります。
とはいえ、この時代のフィルムカメラは制御が
電子制御名だけで機械的に動作する部分は
機械式だろうが電子制御だろうが
意外と大差なかったりするのですが。。。
XDの修理はやってみないと
できるかできないかわからない部分も多いです。
今回は全く問題なく
本来の使い心地で楽しんでいただけそうな状態に仕上がりそうです。
ちょっと「ホッ」とする瞬間ですね(笑)

ニコンFEのカメラ修理

今日は「ソフトクリームの日」だそうですよ。
これからの季節にぴったりですし
何なら真冬だって暖かくした部屋で食べれば最高です。
カラオケボックスやネカフェで
セルフのソフトクリーム機があったり
もちろん街中でも売っていますが
やっぱりソフトクリームといえば
なぜか高速道路のサービスエリアですよねぇ
立ち寄るとついつい買っちゃいます。
下手するとSAに立ちよるたびに買ってしまいます(笑)
やはりバニラが王道でベストだとは思いますが
最近はいろいろ種類があるのですよねぇ。。。
。。。と思って調べていたら。。。
最近のSAとかで売っている種類の豊富なソフトクリームって
正確にはソフトクリームではないそうで
TOMIスジャータシルクアイスというらしいです(汗)
TOMIシルクアイスは
アイスクリームとソフトクリームの中間に位置します。
アイスクリームよりはやわらかく、
ソフトクリームよりは溶けにくい。
そして、シルクのようななめらかさが特長です。」なのだそうです。
へぇ~知りませんでした。
そういえば江の島にも
すごく種類の多いソフトクリーム(?)が売っていましたが
あれもこれの仲間かな。。。美味しいので全然アリですが
本来のソフトクリームと食べ比べてみたいですね!

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
ニコマートEL、ニコンEL2に続く
ニコン中級機の電子制御シャッター機です。
EL2とは開発時期がかなり重複しているらしく
EL(W)→EL2にモデルチェンジした際に
中身はかなり大胆に変わりました。
そしてEL2からFEにモデルチェンジすることで
大柄でスマートとは言えないボディが
随分スタイリッシュになりました。
現在の価値観で見ても非常に端正で
一眼レフらしいスタイリングと言えると思います。
ニコンらしく奇をてらったところのない
飽きの来ないデザインです。
縦走り金属羽根のコパル製ユニットシャッターを
電子制御で駆動します。
70年代の電子制御機ということで
壊れている可能性が高く
壊れていると修理ができないのではないかと
心配されることが多いカメラですが
実際に電子制御関連が壊れていることはごく稀です。
それよりも機械的な部分でのトラブルのほうが
圧倒的に多いと思います。
もちろん電子制御関連で何かトラブルが起きれば
修理不能の可能性もあるのですが
大抵の場合は機械的トラブルで修理可能なものが多いです。
ニコンらしくメンテナンス性は非常に良いカメラなので
機械的な部分ならほとんどの場合、修理可能ではないかと思います。
(部品破損や水没品、分解品を除く)

お預かりしている「FE」は巻上ができません。
正確に言うとシャッターチャージができません。
巻上レバーは動いてフィルムは巻きあげられるのですが
巻上が完了した瞬間にシャッターが切れてしまいます。
毎回ではなくて2回に1回くらいの頻度です。
2回に1回こんなことになっていては
撮影どころではないですね。
原因は症状からある程度予測でき
ミラーチャージロックが動作していないのではないかと思われます。
シャッターをチャージすると同時に
ミラーを駆動するためのバネもチャージされるのですが
バネが伸びた状態でレリーズされるまで
ミラーを駆動しないでロックしておく部分が動かないため
巻き上がった瞬間にミラーアップしてしまい
シャッターも切れてしまうのだと思われます。
FEに限らず縦走りユニットシャッターでは
比較的多いトラブルです。

ミラーボックスを降ろして駆動部を実際に見て
チェックしましたがロック機構の動作不良ではなくて
チャージアームが噛み合うはずのリンク部分が
外れていて単純に押しているだけの状態でした
そのためしっかりリンクできず
チャージロックが不安定になっていたようです。
FEは基本的にはメンテナンス性の非常に良いカメラですが
ミラーボックスを外して再度組付ける際には
ちょっとしたコツが必要で
リンク部分をしっかり理解した上で
慎重に組まないとなかなか正しく組付けられないと思います。
そういう私も今回も何度かやり直しましたが。。。(苦笑)
まともに動作するようになって発覚しましたが
SS、オート露出、それぞれ結構ズレてしまっているようです。
整備を一通り行って再組立て後、電気的な調整で
正しく精度が出るように調整も行います。

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リコーXR500のカメラ修理

今日は「うどんの日」だそうですよ。
この記念日の由来は「讃岐うどん」なのですが
私のとって「うどん」といえば
「呉の細うどん」なのですよ
すごく昔から細かったわけではなく
細くなったのは昭和に入るあたりかららしいです。
「早く 美味しく」食べるために
出来るだけ麺を細く切って早く茹でられて
さらに汁にもよく絡むようにと現在の形になったようです。
いつも呉に帰ったときに訪れていた
老舗の「一心」さんが2月末で閉店してしまったので
今度帰ったときには「山乃家」さんに行ってみるかな。。。
意外と呉市内のスーパーで売っている「うどんパック」が
馴染みありすぎてめちゃくちゃ旨いので
クール宅急便で送ってもらおうかな。。。
あ、「山乃家」さんだと発送もあるのね。頼んでみようかな。。。
今では呉の名物料理みたいになっていますが
私が子供の頃、町のうどん屋さんで出てくるうどんは細うどんだったし
市営プールの売店のうどんも細うどんだったし
スーパーで売っているうどん玉も細うどんでした。
なんならお好み焼きのうどんも細うどんです。
(これは私はそば派ですが。。。)
汁はもちろん西日本の色の薄い出汁のきいたものです。
あぁ、こうやって書いていると食べたくなってきますねぇ。。。

さてさて

本日は「リコーXR500」のカメラ修理を行っています。
モデル名の「500」はシャッターの最高速が1/500に
ちなんでいるものと思われます。
XRシリーズはリコーの一眼レフのシリーズで
1977年の「XR-1」からスタートしますが
マウントは当初からペンタックスと同じく
Kマウントを搭載します。
XR500は1978年の発売で
XR-1の機能を多少限定したモデルです。
当時驚かれたのがその価格で
50mmF2レンズ、さらにケースまで付いて
39,800円という破格の価格設定でデビューしました。
当然のごとく非常に売れたカメラです。
シャッタースピードは先述の通り
1/500が最高速でスロー側も1/8しかありません。
露出はマニュアルのみで追針式の露出計を装備します。
スペック的にもシンプルなものですが
逆に言えば変わった撮影をしない限り
これだけあば十分なのですよね。潔いカメラだと思います。
正直言って価格なりの部分もあって
いろんな場所にプラスチックが多用されており
衝撃には弱い部分もあると思います。
ただし機能もシンプルなので
落としたりしなければそう簡単に壊れるものでもないと思います。
一切の遠慮なしにガシガシ使うカメラとして
非常に良いカメラだと思います。

お預かりしているXR500は
おそらく長い間、電池が入れっぱなしだったのか
電池室に緑青が付着しています。
おそらく電池室だけではなく裏側端子や配線にもダメージがあると思われます。
それが原因と思われますが露出計がかなり不安定です。
XR系はプリズムの蒸着も若干弱いと思われますが
ほんの少し腐食も出ています。
実用上、問題のあるレベルではないのですが
ご依頼者様と打ち合わせた結果、交換で対処することにいたしました。
実際にプリズムを交換してみると
今度は清掃・洗浄で取れないスクリーンの若干のシミ・傷が気になり
こちらの判断でスクリーン、コンデンサレンズも交換することにしました。
これで見違えるようにファインダーはクリアになりました。
シャッターはまずまずの精度で切れてはいますが
もちろん分解整備ですのでシャッター羽根清掃を行って
精度を確認します。こちらも文句のない値に落ち着きました。

SRT系とかと同様に指針に〇指針を合わせるタイプの
露出計なのですがその割には立派なフレキがついています。
電気を使うのは露出計だけなので
これほどのフレキはいらないような気がしますが。。。
ちなみにXR500は意外と分解の面倒なカメラです。
上カバーを外すだけでも他のカメラと比べて
ひと手間かかりますが、スクリーン取り外し及び
ミラーボックス取り外しまで行くと
シンプルな機械制御機の割には少々厄介です。
組み上げるときにも何か所か
しっかりリンクを合わせながら
組み上げる必要があります。
XR500の分解整備は久しぶりったので
昔作った分解時の資料を引っ張り出してきて
確認しながらの作業となりました。
その甲斐もあって悲報に良い状態に仕上がったと思います。

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