ミノルタXEのカメラ修理

今日は「ケーキの日」だそうですよ!
甘いもの大好きな私ですから
もちろんケーキも大好物です!
しかしながら調子に乗って食べると
いろいろ問題が。。。(汗)
でも「ケーキの日」なら少しぐらいいいですよね!
仕事帰りにどこかでケーキ買って帰りましょう~

さてさて

今日はミノルタXEのカメラ修理を行っています。
巻上の滑らかさで有名なカメラですね。
巻上だけでなく全体の使用感が素晴らしいカメラです。
私も個人的に何台か持っていますが
今でも根強いファンの多いカメラですね。
発売は1974年。
Xシリーズとしては前年のX-1に続いて
2機種目のモデルにあたります。
ライカR3のベースになったことでも有名なカメラです。

比較的初期の電子制御シャッター機ということもあり
多少トラブルの多いカメラでもあります。
しかしながら最大の弱点は電子制御部分ではなく
現存するXEの8割が発症していると思われる
プリズム腐食だと思います。
酷いものになるとファインダー視野内下部半分近くが
真っ黒になってとても使える状態ではなくなります。
今回、お預かりしているXEも下1/3に
うっすら黒い帯が見えています。
プリズムを外してみると、過去に腐食に対処したらしく
腐食部分にミラーテープが貼ってありました。
だから腐食部分がモヤモヤした見え方になっていたのですね。
しかしこれでは腐食部分ではピント合わせもできません。
今回は中古良品のプリズムを移植して対応します。

XEといえば露出計のトラブルも多いのですが
今回はパッと見た感じでは1.5段アンダー、
調整で何とかなるかと思ったのですが
絞りを動かしていくとあるポイントで針が完全に振り切ります。
これも巻き戻しクランク下の摺動抵抗がダメなようです。
ここも交換で対応します。
シャッター制御自体は何とか動いているようなので
まずはそこの点検整備から取り掛かります。
電子制御機は突然壊れることも多い上、
XEはやたらと接点の多いカメラで
そこをしっかりメンテナンスしてやらないといけません。
これから本格的に分解を進めて取り掛かります。

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キヤノンPのカメラ修理

本日から通常営業です!
本年もよろしくお願い申し上げます!
暦の上では二十四節気でいうところの「小寒」ですね。
これから本格的に厳しい寒さがやってくる。。。という時期です。
体調を崩しやすい時期でもあるので
皆さまもお気をつけくださいませ。

さてさて

本日は「キヤノンP」のカメラ修理を行っています。
「P」の由来はフランス語の「Populaire(人気のある)」の
頭文字から取ったとのことです。
高級機から比べると多少は機能が省略されていますが
必要十分で基本的な造りに安っぽさは全くありません。
1959年の発売開始で当時のキャッチコピーは
「キヤノンがぼくの手に」というものでした。
大変ヒットしたモデルで10万台ほど生産されたそうです。
レンズ交換式レンジファインダーで気になる部分は
やはりファインダーだと思われますが
「P」は等倍ファインダーで35/50/100mm用の
フレームを常時ファインダーに表示するタイプです。

多少、お求め安くなったとはいえ
カメラそのものがまだまだ高級品だった時代です。
今回、お預かりしている「P」も
外観は非常にキレイで大切に扱われていたことがよくわかります。
ただ、最近は全く使われていなかったようで
各部に油切れの兆候が見受けられます。
まず高速シャッターは1/1000は開きません。
1/500も1/1500くらいのスリットしか開かない状況です。
スローも若干粘り気味で
先幕はスロー時には最後まできちんと走りきらないようです。

前板と裏蓋はモナカ状に本体を挟み込む構造です。
これからシャッター周りから各部点検整備一式を行います。

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コニカC35のカメラ修理

お店の営業は明日からですが
今日は既に修理も始めていきます。
今日から仕事始めの人も多いでしょうね。
今日は1/4ということで「石の日」だそうです。
この日に地蔵・狛犬・墓石など
願いがかけられた石に触れると
願いが叶うと言われているそうです。
どこかの神社か何かに石を触りに行かなければ!

さてさて

本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
「じゃーに~コニカ」の愛称で大ヒットしたカメラです。
手軽持ち歩けるサイズとその写りのよさで
今でも使われている方は多いと思います。
ここのブログにもたびたび登場するカメラですね!

今回は初代無印のC35ですが
少しだけレアなブラックのC35です。
圧倒的にシルバーを見かけることが多いですが
ブラックは全然雰囲気変わって見えますね。
1968年の発売ですが
ずっと新しいタイプのカメラに見えますね。
(お預かりしている個体がキレイなせいもありますが)

C35は現在のボタン電池LR44がそのまま入ってしまいますが
本来は水銀電池(1.3V)使用のカメラです。
そのまま1.5VのLR44を使ってしまうと
大抵の場合、露出計の針は振りすぎで
針挟みこみ式のAEですから
オートもアンダーになってしまいます。
今回も1.5段近くアンダーになってしまっています。
露出計は調整で1.5Vで適正な値が出るように調整します。
その前にC35でよくある羽根車動作不良による
シャッター羽根動作不良の予防をするために
シャッターユニット及びその周辺を整備していきます。
ファインダーはもちろん清掃し、今回は距離系もズレているので
調整を行い、フィルム面側のピント調整も行います。
当然のごとく劣化しているモルトは全交換してしまいます。

一通りの整備を終えて
最終チェックを残すのみの状態です。
こうやって写真で見てもカッコ良いですねぇ。。。
プログラムシャッター搭載で
露出過不足によるシャッターロックがないので
暗すぎても明るすぎても
とにかくシャッターの切れるカメラですが
ある程度、露出の知識のある方には
そのほうが使いやすいかもしれません。
現在のフィルム、現像技術からすると
少々、アンダーだろうがオーバーだろうが
シャッターを切ってしまいたいことも多いですものね。

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キヤノンF-1のカメラ修理

あけましておめでとうございます!
昨年中はたくさんの方々にお世話になり
本当に良い1年でした。ありがとうございます。
今年は昨年以上にがんばって参りますので
よろしくお願いいたします!
昨日は個人的に元旦恒例の丹沢表尾根を歩いてきましたが
昨年以上に体力が落ちている気が。。。
仕事の合間にとにかく鍛えなおします!

さてさて

まだお店は年末年始休業なのですが
まずは修理の仕事を少しずつ始めようと思います。
今日のカメラ修理は「キヤノンF-1」です。
同年代のライバルと言えばやはりニコンF2ですね。
キヤノンとニコンが本格的に2強として
切磋琢磨していくのはF-1登場後だと個人的には思います。
機能や堅牢性では互角といったところだと思いますが
やはりスタイリッシュでデザインが洗練されているのは
F-1のような気がします。
F2の押し出しの効いたスタイルももちろん好きではありますが。。。

お預かりしている「F-1」は
まず高速シャッター(1/2000、1/1000)が
シャッターを切っても開きません。
先幕と後幕のバランスが狂っていて
高速シャッターのときにスリットが作れない状態になっています。
露出計も随分と不安定な状況です。
製造されてからの期間を考えると決して悪い状態ではないですが
全体的にメンテナンスが必要な状態です。

今回のF-1は大丈夫だったのですが
F-1で多いトラブルはシャッターのバウンドと
シンクロ接点不良です。
シャッターのバウンドはチェックが難しいですが
F-1を所持されている方で
長らく未整備の場合は一度チェックしたほうが良いかと思います。

やはりペンタプリズム周りの低く構えたデザインが
文句ナシにカッコ良いのですね。
今回のF-1は製造番号が「1」で始まる
比較的初期のモデルですが
おそらく同じ年代に購入されたと思われる
銀枠の初期FDレンズがまたよく似合います。

これから本格的に各部点検整備一式に取り掛かります。

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ヤシカフレックスのカメラ修理

いよいよ、大晦日ですね!
とはいいながら、大掃除も終わったし
特にこれといって変わったこともない日なのですが。。。。
皆さまの2017年はどんな1年だったでしょうか?
私の場合はいろいろ苦労もありましたが
無事に元気に1年を通して仕事ができた、ということで
良い1年だったのではないかと思います。
来年はよりよい1年にしたいですね!

さてさて

2017年、最後の修理は。。。
「ヤシカフレックス」です。
二眼レフの中でも人気の高いモデルですね。
ヤシカフレックスもモデルがいろいろ細分化されているのですが
なかなか区別がつきにくいカメラです。
特に今回はいろいろ調べてもモデル名がちょっとはっきりしません。。。

特徴としては。。。
・ レンズはヤシコール75mmF3.5
・ シャッターはシチズンMXV、最高速は1/400
・ フィルター取付枠はバヨネット(Bay1)
・ フィルム装填はスタートマーク式のセミオートマット
・ ビューレンズとテイクレンズの間左右にSS・絞り設定のダイヤル有り
・ セルフコッキングはナシ

新B型かな。。。とも思ったのですが
シャッターはコパルじゃないのですね。
シチズン搭載なのはA2型のはずなのですが
A2は「赤窓式」なのですよねぇ。。。
A2の最終期にセミオートマットモデルがあったらしいとの話があるので
もしかしたらそれじゃないかなぁ。。。と思っています。
まぁ、整備・修理を行う分には全く問題ないのですが。。。

お預かりしたヤシカフッレクスは
シャッターに若干の粘りがあるものの
とりあえず一通りは動作しています。
しかしながら2眼レフでは定番のミラー腐食が
今回もかなり酷いです。

写真でわかるでしょうか?
ミラーの上半分が真っ白になって何も映りません。。。
クモリどころのレベルではないですね。
これではさすがにまともに使うことができません。
もちろん、ミラーは交換いたします。
ファインダースクリーンも随分汚れているので
できる限りの清掃を行います。
カビも少々見受けられるビューレンズ及びテイクレンズも
しっかり清掃し、シャッターユニットは分解して
きっちり整備いたします。

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ロードⅣBのカメラ修理

いよいよ年末も大詰めですね!
今日は「地下鉄記念日」だそうですよ。
1927年のこの日に日本初の地下鉄が開業したそうです。
(現在の銀座線(上野-浅草間))
そういえば上京してきたばかりの頃は
地下鉄も在来線も全くわからなくて
どこに行くにも苦労しました。
今もたまにわからなくなりますが。。。(汗)

さてさて

本日は「ロードⅣB」のカメラ修理を行っています。
ちょっとマイナーなカメラですよね。
岡谷光学機械という会社で作られていたカメラです。
35mmフィルムを使うレンズ一体型レンジファインダー機に
特化したメーカーです。
発売元は後のセイコーである服部時計店です。
もちろん搭載するシャッターはセイコーシャMXです。
発売は1955年なのですがこの頃は二眼レフ全盛時代です
この時代にちゃんとレバー巻上で
セルフコッキングも装備されたカメラなので
かなり高級な部類に入ると思います。
レンズは4cmのF2.8を搭載します。

ロードⅣBは2回巻上(ダブルストローク)のカメラです。
一度目の巻上がもし中途半端だった場合には
巻上レバーの逆戻り防止が働き巻上レバーは戻りません。
(ここで戻ってしまうとシャッターが開いてしまいます)
今回お預かりの個体は過去に逆戻り防止がかかっているときに
無理に戻してしまったことがあるらしく
逆戻り防止のツメがかなり変形しており破損寸前でした。
何とか処置はできていますが
使い方に気をつけなければいけませんね。
そして2回目の巻上を行うとシャッターボタンが
「ピョコン」と飛び出してきてシャッターが切れる状態になります。
なかなか個性的な造りですね。

この時代頃のカメラは巻き戻しボタンを押し続けながら
巻き戻さないとならないものも多いのですが
ロードⅣBはちゃんとボタンにロックがかかります。
ただし、次の巻上のときに勝手に戻ってくれるわけではなく
巻上レバー下のスライドレバーを押さないと
スプロケットにロックがかかりません。
これ知らなかったらさすがにわからないですよね(汗)

シャッターユニット整備、レンズ・ファインダー清掃等々
各部点検整備一式を行いました。
この時代のカメラなのでずっしり重いですが
コンパクトにまとまった質感高いカメラです。

リコーオートハーフのカメラ修理

今年も今日を入れてもあと3日!
実は今日はお店は一応閉めてはいますが
今日のこの修理だけ終わらせたら
1日かけてお店の大掃除です。
なかなか営業時間中には思い切った掃除ができないですからね。

さてさて

その大掃除の前に
今日の修理は「リコーオートハーフ」です。
オートハーフ自体はここのブログでもよく登場しますが
今回は初代オートハーフです。
これはブログに登場するのは初めてじゃないかな。。。
発売開始は1962年。私よりも少し年上ですね。
もともとはたばこの箱の大きさを目指して
作られたとのことです。
この初代のオートハーフのみ
シャッターボタンが前面に付きます。
後に出てくるオートハーフの代名詞のような存在である
前面アルマイト化粧板も初代にはありません。
ということでボディカラーもシルバーのみ
しかしながら、今見るとこのシンプルさが良いですよね!
レトロ感も満載です。

実は作業の大部分は既に終わっています。
もともとキレイなオートハーフでしたが
外装も清掃してよりキレイになったと思います。
お預かり時にはシャッターが全く切れない状態でした。
一部の部品に変形が見られ
巻上のギアのかみ合わせのタイミングによっては
レリーズロックが全く解除されないような状態でした。
加えてフィルムカウンターがある程度の枚数で
全く前に進まなくなるというトラブルも抱えていました。
どちらのトラブルも動作が悪くなっている状況で
動かしていため、部品の変形を起こしてしまったことが原因です。
古いカメラは現在、何とか動いていても
無理に動かしてしまっている場合は突然トラブルが起こるので
やはり何年かに一度の点検整備は行いたいところですね。

少し時間を置いて後日、最終的なチェックを行って完成とします。

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ニッカⅢAのカメラ修理

本日で「仕事納め」の方も多いのではないでしょうか。。。
当店も本日が年内最後の営業となります。
明日、12月29日から1月4日まで年末年始休業で
新年は5日からの営業となります。
今年も1年ありがとうございました。
。。。とはいえ、時間を見つけては休み中も
作業は行っていくと思います。
もしかしたらこのブログも更新するかもしれません。

さてさて

本日は「ニッカⅢA」のカメラ修理を行っています。
ニッカ。。。もともとの社名は「ニッポンカメラ」です。
カメラブランド名は「ニッカ」として
いわゆるライカコピーを主に製造していました。
ライカコピーを製造している会社は当時数多くありましたが
今回の「ニッカ」や「レオタックス」等々は非常に造りも良く
現在でも根強いファンが存在します。

今回、お預かりしているニッカは「タイプⅢA」と呼ばれるモデルです。
発売は1951年です。
板金ボディのバルナックタイプのカメラですが
非常にきちんと造られていて
現在でも人気の高いモデルです。
今回の個体は外装のコンディションも非常に良く
大切に扱われてきたことがよくわかります。

しかしながら現在は巻上途中で巻き上げられなくなっていて
シャッター幕を見ると先幕の竿が斜めになっていて
後幕との間に隙間もできてしまっています。
先幕を引っ張るリボンが切れてしまっているようです。
この時代のカメラはシャッター幕交換を前提として
お預かりするのが定石なのですが
分解してみると確かにリボンは切れてしまって
巻上ギアに巻き込んでしまっています。
(そのため巻上ができなくなっていたのですね)
ただし、幕自体は硬化もほとんどなく非常にキレイな状態です。
(随分前の話だとは思われますが過去に一度交換されてるようです)
リボン交換のみで今回は問題なさそうです。

まだ分解し始めたばかりで現状を確認しているところです。
リボン交換のみとはいっても幕のテンションや
シャッタースピード設定はゼロからやり直しなので
慎重に作業を行っていきます。

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ローライコードⅡのカメラ修理

ついに12月も27日になりました。
27日っていろいろ引き落としもあっていや~な日ですよね(笑)
明日で当店も年内の営業を終了いたします。
。。。とはいえ作業は黙々と休み中も行うような気がしますが。。。(汗)

さてさて

本日は「ローライコードⅡ」のカメラ修理を行っています。
ローライコードも種類がいろいろとあって判別が難しいのですが
今回、お預かりしているのはⅡだと思われます。
実は「Ⅱ」の中でも細分化されていて
銘板の違いだったり、シャッターの最高速が異なったりと
ちょっとややこしいのですが
今回の「Ⅱ」は比較的初期のものだと思われます。
レンズは初期のローライコードならではの
トリオター7.5cmF3.5、シンプルながら定評のあるレンズですね。
生産時期は1937年~1938年のものと思われます。

シャッター羽根・絞り羽根に若干の粘りがあるようですが
比較的、快調にシャッターは切れています。
ヘリコイドはちょっと重めのため、調整していきます。
生産時期を考えると非常に程度は良いと思います。

しかしながら今回何と言っても問題なのが。。。

わかりますかね?腐食して鏡面が剥がれ落ちたミラーです。
剥がれ落ちていない部分もかなり酷いクモリです。
こんな状態でも何とかファインダーは見えるのですから
それはそれで驚きですが
さすがにピント合わせには非常にツラい状況です。
もちろん新品の表面鏡を切り出して
交換させていただきます。

二眼レフのミラークモリ・腐食は定番中の定番ですが
今回はちょっとこのままではどうにもなりませんね。
時代が時代のなのでもともと明るいファインダーではないですが
ミラー交換することによって
かなりピント合わせは楽になったと思います。

もちろん、そこだけではなく
シャッターユニット、巻上、巻止機構、ピント精度
ヘリコイド、レンズ清掃。。。等々
各部点検整備一式を行っていきます。

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オリンパスペンFTのカメラ修理

昨日のイヴに引き続き
今日の日没まではクリスマスですね!
12月25日といえば
昭和が始まった日でもあるのですね。
1926年(大正15年・昭和元年)の12月25日に
大正天皇が崩御し皇太子であった裕仁親王が践祚しました。
多感な時期を過ごしたのが昭和だったので
自分の人生の大半は「昭和」と思いがちなのですが
もうとっくに「平成」を過ごしている時間のほうが長いのですよねぇ
そんな「平成」の時代もあと少し。。。時の流れを感じますねぇ。。。

さてさて

本日は「オリンパスペンFT」のカメラ修理を行っています。
少し前にもFTの修理をご紹介しましたね。
初代ペンFに露出計・セルフタイマーが追加され
巻上も2回巻上から1回巻上に改められたモデルです。
ペンFのボディ色はシルバーしか設定がありませんでしたが
ペンFTにはブラック塗装のモデルも存在しました。
シルバーに比べると現存する固体はかなり少ないと思われますが
今回、お預かりしているのはそのブラックのFTです。

やはりシルバーとは随分雰囲気が変わりますね!

まず、FTではよくあるトラブルですが
ハーフミラーがかなり腐食してしまっているようです。
ハーフミラーにより約半分の光量を露出計側に
持っていかれるので元々、ファインダーは少し暗めではありますが
腐食のせいでかなり暗くなってしまっています。
加えてその露出計ですが動作してはいるのですが
かなりオーバー目にしか動作せず正しい値から比べると
+4~5段といったところです。
いくらネガフィルム使用だとしてもこれでは写真が
真っ白になってしまいます。
その他、フィルムカウンターの戻りがかなり悪いようです。

ハーフミラーは中古ではございますが
まだ腐食していないものと交換いたします。
まずはシャッターユニット及び巻き上げ機構部から整備を行います。
その後、ペンF系ではトラブルの多いミラー駆動部
ファインダー光学系、露出計調整と進めていきます。

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