キヤノンFTのカメラ修理

今日は「サツマイモの日」だそうですよ。
埼玉県川越市のサツマイモ愛好者の集まりである
「川越いも友の会」が制定した記念日だそうです。
日付の由来は10月はサツマイモの旬であり
13日は江戸から川越までの距離が約13里で
サツマイモが「栗(九里)より(四里)うまい十三里」と
言われていたことからだそうです。
さらにサツマイモは痩せ地で育つ・台風に強いなど
長所が「13」もあると言われていることからということもあるそうです。
サツマイモと言えばやはり焼き芋ですよね
甘くて美味しいですよねぇ
実は私、子供の頃は焼き芋が少し苦手だったのですよね
。。。焼き芋に限らずモサモサした食感のものが
比較的苦手で今でも同じ理由でかぼちゃが苦手だったりします。
でも焼き芋はある時期から普通に美味しくいただくようになりました。
今では品種改良も進んで異様に糖度が髙く
甘いサツマイモもあって楽しいですよねぇ
それからサツマイモといえば芋ほりを思い出します。
。。。といっても芋ほりをしたのは
遥か昔の幼稚園児の頃の遠足で一度だけなのですが
何か自分の中で異様にインパクトがあったらしく
今でも比較的鮮明に覚えているのですよねぇ…
場所とかは全然覚えていないのですが
その芋ほりを一生懸命やった場面だけ…(苦笑)
焼き芋食べたくなってきますねぇ
近所のスーパーで時間限定で焼きたて売ってたな…
買いに行ってこようかな…(笑

さてさて

本日は「キヤノンFT」のカメラ修理を行っています。
ここのところなぜか「FT」がコンスタントに
修理に入ってきます。
少し前までは「FT」は滅多になくて
FDマウントで開放測光対応の「FTb」がそれなりに多かったのですが
反対に最近は「FTb」を見ないですね…偶然だとは思いますが…
絞り込みTTL測光の一眼レフです。
1966年発売開始のモデルです。
FLマウントの初代機且つ「キヤノンFシリーズ」の初代機でもある
「FX」をベースとしてTTL測光の露出計を組み込んだカメラです。
さらにこの時代のキヤノン機お得意の機能である
QL(クイックローディング)機構を採用し
フィルム装填も非常に簡単に行えるカメラです。
この時代には各メーカー、TTL測光の露出計を搭載した
一眼レフが続々と登場している時代ですが
その多くが「平均測光」や「中央部重点測光」を採用する中
「FT」は中央部部分測光となっています。
受光体(CdS)の配置される位置が少々変わっていて
通常はファインダー接眼レンズの周辺に配置されことが多いのですが
「FT」コンデンサレンズの中央部にハーフミラーを組込み
コンデンサレンズを通過する一部の光を
コンデンサレンズの背後に配置するCdSに反射させます。
Cdsの位置が他の外部からの光の影響を受けにくく
より正確に測光ができるという利点があります。
加えて中心部の光のみハーフミラーで反射するため
構造上部分測光になるというわけです。
視野内の輝度差が大きい被写体の場合は
露出の予想が付きにくい平均測光や中央部重点測光よりも
一部の光のみを速攻する部分測光のほうが
露出を決めやすいというメリットもあります。
ただしそれなりに露出に関する知識がある方でないと
使いこなせないと思われるのでハイアマチュア向けだとは思われます。

お預かりしている「FT」は
まず全体的に油切れ気味で
シャッター動作音に妙に甲高い異音が混じります。
「ギャン」といった感じの耳障りな音です。
「Fシリーズ」全体でよくある症状ですが
これが出ているとまず間違いなくシャッターの精度は狂っています。
今回も高速シャッターの精度は全く出ていない上に
非常に不安定で切るたびにとんでもない値が計測されます。
さらにこれもFシリーズ前期のカメラの定番トラブルでもある
プリズム腐食を抱えています。
プリズム抑えのモルト劣化が原因のことが多いのですが
今回はそういう問題ではなくプリズム頂点部の
蒸着が激しく剥がれ落ちていて視野の中心に
大きな腐食痕が見えいている状態です。とてもピント合わせは行えません。
セールスポイントのひとつでもある露出計も
何とか動作してはいますが精度が出ていない上に非常に不安定です。
全体的に修理整備が必要な状況です。

画像にも大きなプリズム腐食が写っていますね。
もはや交換するしか手段はないのですが
FX、FP、FT等のFシリーズ前期のプリズムは
腐食のないキレイなプリズムを確保するのが非常に難しくなっています。
今回は何とかキレイなプリズムを準備することができたので
交換で対応しますが今後はだんだん交換は難しくなってくるものと思われます。

まずはここから分解を本格的に進めて
シャッター幕軸やミラー駆動部、巻上機構部の
整備から行っていきます。

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ミノルタオートコードのカメラ修理

今日はコロンブスが率いるスペイン船隊が
新大陸アメリカに到達した日だそうですよ。
1492年10月12日のことだそうです。
それを記念してコロンブス・デー」
または「コロンブスの日」「大陸発見記念日」とされているそうです。
アメリカではこの日がアメリカの多くの州で
祝日となっていましたが1970(昭和45)年より
月曜休日統一法によって10月の第2月曜日となっているのだそうです。
日本でいうハッピーマンデー制度ですねぇ
。。。ということは日本でいう「スポーツの日」と
同じ日になっているのですね。
コロンブスは西廻りの航海が可能だと考えて
当時の世界で最も東にあると思われていた
ジパング(日本)やインドを目指してヨーロッパから
大西洋横断へと出発しました。
コロンブスは最初の到達地が
インドだったと亡くなるまで信じていたのだそうです。
今でこそ地球全体の地図や地形はあたりまえにわかりますが
それでもこうやって考えると地球は広いですよねぇ
私的には日本だけでも広すぎるし
都内だけでも行ったことないところだらけなのですが…(苦笑)

さてさて

本日は「ミノルタオートコード」のカメラ修理を行っています。
国産メーカーの中でも最初期から二眼レフを手掛けてきた
ミノルタ二眼レフの完成形といえるカメラかと思います。
前モデルのミノルタフレックスやミノルタコードで
培ったノウハウも効率よく詰め込まれています。
まずフィルム送りはミノルタコードオートマットで最初に採用した
フィルム平面性確保のため通常とは逆の「上から下」に巻く方式になっています。
これはミノルタならではの構造ですね。
フィルム装填はスタートマーク合わせのセミオートマットで
セルフコッキングも採用されています。
それでいて多重露光にも対応可能です。
ミノルタフレックスⅢで採用したビューレンズ上部窓に
シャッタースピードと絞り値を集中表示される方式は
実際の撮影時に非常に便利です。
ピント合わせはミノルタコードから採用している
前板下方にあるレバーにより直進ヘリコイドを動かして行なう
いわゆる「ハラキリ型」です。
これも従来のノブ型に比べ非常にスピーディーなピント合わせが可能です。
シャッターユニットはB、1〜1/400秒で
セルフタイマー付きのシチズンMXVを搭載し
レンズはこれも以前から評判の高いテッサー型の
ロッコール75mmF3.5です。
国産二眼レフ最高峰と呼ばれることも多いオートコードですが
こうしてみると確かに頷く部分が多いと思います。

オートコード初期型の発売は1955年です。
細かいマイナーチェンジを行われながら
最終型のⅢ(1965年発売)まで
ミノルタ二眼レフの集大成として生産を続けられました。
いずれのタイプにしても製造から50年~60数年が経過しており
コンディションも個体差が大きいですが
機械的な部分はよほどの場合ではない限り
しっかり整備を行えば現在でもまだまだ撮影可能かと思われます。
ただ、オートコードはレンズのコーティング変質の為
曇りを発生しているものも多く
これに関しては当店では残念ながら修復は不可能です。

お預かりしているオートコードは心配されるレンズの
コンディションは悪くなく
汚れはそれなりにありますが
通常の清掃でかなり改善されるかと思われます。
ただ、レンズシャッター機の定番ともいえる
シャッター羽根の粘りが発生しており
固着にまでは至っておりませんが
シャッター羽根の動きは明らかに遅く
これで写真をとってもかなり露出オーバーあるいは
写真が真っ白になってしまうと思われます。
ファインダーも随分汚れがたまっています。

まだ現状の確認を一通り行っただけの状態で
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
実はこのオートコード、銘板やストラップ金具を見る限り
いわゆる前期型なのですが
画像にも少し写ってますが巻上クランク部を見ると
220フィルム対応となっています。
1960年代半ばあたりに輸出モデルとして存在した
「オートコード24」かと思われます。
220フィルム対応以外はシャッターもシチズンMXVですし
ほぼほぼ前期オートコードと同じ仕様かと思われます。

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キヤノンAE-1プログラムのカメラ修理

今日は「体育の日」…じゃなかった「スポーツの日」ですね
いまだに「スポーツの日」に馴染めんし
今年はたまたま10月10日ですが
10月の第2月曜日というのも馴染めません(苦笑)
10月10日は「体育の日」で
全国的に紅白に分かれて秋の大運動会…というイメージがいまだに抜けません
まぁ今や年寄りの戯言ですな…
それはともかく10月10日はジュージューという語呂が
お好み焼きを鉄板で焼く音ということで
「お好み焼きの日」です!
制定しているのは広島県広島市西区に本社を置き
「お好みソース」などを製造・販売するオタフクソース株式会社です!
…ということはここでいう「お好み焼き」は
きっと広島の「お好み焼き」ですね!
関西風も美味しいとは思っていますし好きですが
やはり地元のソウルフードがいいですねぇ
生地が薄くて具と混じってなく
一般的な「粉もん」ではないところがいいのですよねぇ
1年に数回、墓参りを兼ねて広島・呉に帰省した際には
「お好み焼き」と「呉の細うどん」は絶対に外せないメニューです。
まぁ「お好み焼き」は都内にも食べられるところが多くあるのですが…
そういえばしばらくこっちでお好み焼きを食べた記憶がないですね
高田馬場あたりに近いうちに食べに行ってきます!

さてさて

本日は「キヤノンAE-1プログラム」のカメラ修理を行っています。
1981年発売のカメラです。
キヤノンAシリーズの中でも後発ということもあり
構造的にも「Aシリーズ」の中で最も洗練されたカメラだと思います。
「Aシリーズ」は機械的な基本構造は全て最初の「Aシリーズ」である
1976年発売の「AE-1」がベースとなっています。
今回の「AE-1プログラム」も同様ですが
ただし周辺の電子制御部は最初の「AE-1」から5年経過していることもあり
全くの別モノとなっておりこの時代の進歩の速さを感じられます。
中身を見れば一目瞭然ですが通常に使う上でも
ファインダー内情報の表示方法等にその辺りの違いを感じられます。
「AE-1プログラム」の内部制御に比べると
「A-1」辺りもずいぶん古く感じてしまう部分が多いと思います。
それでも先述した通り機械的部分のベースは
最初の「AE-1」のままなので
機械的トラブルは同じような症状が起こります。
「Aシリーズ」で有名な「シャッター鳴き」もその一つです。
今回お預かりの「AE-1プログラム」も
やはり「シャッター鳴き」が起こっています。

「シャッター鳴き」以前に今回の「AE-1プログラム」は
そもそもまず電源が全く入らない状態でした。
電池室に新しい電池が入れられていたものの
端子(特にマイナス側)にびっしり緑青が付着しており
まともに通電しない状態でした。
電池室側の端子だけではなく裏側のハンダ部や配線も同様で
配線の交換が必要な状態です。
配線を交換し端子を磨き、まずは通電できる状態になり
シャッターは切れるようになりましたが
それ以前に強制的にシャッターを切って確認済みでしたが
やはり激しいシャッター鳴きが起きている状態でした。
電池室修復時にミラー駆動部の整備も行える状態にありましたので
ミラーボックス横のシャッターなくの原因となるギア部の
清掃注油を行います。
さらにミラーボックスを挟んで反対側の
オート時の絞り制御レバーも動作不良を起こしていたので
こちらもギア部の清掃注油を行います。

まずは全体的に正常に動く状態にはなりました。
さらに電気的な調整を行い露出計や
オートの精度を出していきます。
電子制御がかなり進んできている時代のカメラなので
分解整備には非常に神経を使います。
それでも「AE-1プログラム」はまだ整備性の良好な部類です。
外観は非常にキレイな個体の為
今回の整備でかなり気持ちよく使えるカメラになると思います。

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ニコンF2フォトミックAのカメラ修理

今日は10月9日…たくさんの記念日が制定されている日です。
「トラックの日」「塾の日」「東急の日」
「アメリカンドッグの日」「散歩の日」「熟睡の日」…等々
そんな中に「道具の日」というのもありますね。
「どう(10)ぐ(9)」(道具)と読む語呂合わせからですね。
仕事柄、いろいろな道具を使いますし
あまりメジャーな仕事内容でもないので
普通に市販されている道具では具合が悪く
自作した道具を使うこともよくありますが
道具次第で作業の効率は全く変わってくるので
道具は非常に大切です。
ただこれも必要以上にこだわると
おかしなことになってしまいます。
一時期は精密ドライバーとかピンセットに必要以上に
凝った時期があってちょっと高価なモノを
使ったりしたこともあったのですが
メンテをすることで長く使える道具もありますが
所詮多くの道具は消耗品です。
必要以上に良いモノは逆にコスト的に効率が悪くなり
適度に良いものを頻繁に交換したほうが効率は上がります
何よりもミスの防止になります。
例えばドライバーやカッターの刃にしても
高価なものは持ちもよく食いつきや切れ味も鋭いですが
それでもある程度使い込んでいくと消耗し
新品時の食いつきや切れ味はなくなります。
そこでコストとのバランスにもなるのですが
適度に良いものを頻繁に交換したほうが
トータルでは効率が上がることになります
あくまで目的は作業をミスなく仕上げることで
その上でできる限りスピーディーに…ということなので
その辺のバランスを考えて道具を選ばなくてはならないのですよね…
道具にこだわりたくなる気持ちもありますが
最終的な目的を取り違えないように気をつけなくてはなりませんね
でも道具が大事なのは間違いありません。
駆け出しのころはよくありましたが
つまらない作業ミスの多くの原因が
道具がイマイチだった…ということもよくありました…(苦笑)

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミックA」のカメラ修理を行っています。
フラッグシップ機F2のボディに
フォトミックAファインダーが装着されたモデルです。
前モデルの「F」ではフォトミックファインダーが
後から開発されたこともあってデザイン上や
機能的にもアンバランスな部分がありましたが
F2ではアイレベルと同時にフォトミックファインダーが前提として
開発されており「F」に比べると随分スマートになりました。
それでもこの時代のニコン機らしく武骨さに溢れていて
それはそれでまた魅力でもあります。
「F2」がデビューした段階ではまだ対応するレンズは
「非Ai」の時代であり露出計連動はいわゆる「カニの爪」で行われます。
その後、レンズシステムが次世代を見据えた「Aiニッコール」に
モデルチェンジされたためフォトミックファインダーも
Aiレンズ対応のものが発売されます。
それが今回の「フォトミックAファインダー」です。
カニの爪連動ではなくAi連動となったため
逆に非Aiレンズだと開放測光での連動は不可能です。
しかしながらフォトミックファインダー側のAi連動爪は
引っ込めることができるので装着可能ではあります。
他、Aiレンズ側に直読用の絞り値の刻印がされているため
ファインダー内絞り値はレンズ側の刻印を直読する形式にかわりました。
個人的にはここに関しては以前の「非Aiフォトミック」のほうが
見やすかったと思います。

お預かりしている「F2フォトミックA」は使われないなまま
何十年も仕舞い込まれていたものと思われます。
その際に電池も入れっぱなしだったため
電池室を開くと白い粉に覆われた腐食した電池がゴロンと出てきました。
当然のごとく電池を入れ替えても露出計は動きません。
またあらゆるところに油切れだったり
あるいは古い油脂に汚れが混じったりして
動作不良が起きています。
シャッターの精度も出ていません。
モルトももちろん全滅です。
何かが致命的に破損している訳ではありませんが
このままではとても撮影に使用できる状態ではありません。

全体的に徹底的に清掃整備調整が必要な状況です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
ちなみに露出計不動の最大の原因は
電池室端子を支える部分が折れてしまっているために
端子が不安定になっており接触不良になってしまうためです。

端子や配線の緑青・腐食も酷いのでここも対処が必要ですが
電池室を外してみると…

見事に突起部が折れてしまっています。
負荷の掛かる部分が樹脂製なので経年劣化で
破損しやすくなってしまいます。
堅牢でオーバークオリティな部品を数多く使うF2の中で
唯一の泣き所ですね。ここもうまく対処して
端子をしっかりと固定していき周辺の配線は交換で対応します。

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ミノルタニューSR-7のカメラ修理

今日は「盗難防止の日」だそうですよ。
日付は「とう(10)なん(7)」(盗難)と読む
語呂合わせからだそうです。
空き巣だったり、車上荒らしだったり
ひったくりにスリ、置き引き、クルマ・バイク・自転車泥棒…
盗難と言ってもいろいろな形があり
悲しいことに日常生活の中でも油断できない世の中ですね…
今では考えられませんが
私が幼かった頃の生まれ育った地域では
30分くらい近所に買い物に行くのに
自宅にカギを掛けないで出かけるのも当たり前で
季節によっては玄関も開けっ放し…ということも普通でした…
まぁ時代と地域が違うので今とそのまま比べられませんが
確かに物騒な世の中になったような気がします。
今や家のカギを掛けずに自宅にいることすら
場合によっては怖いですものねぇ
犯罪を起こす方が悪いのは当たり前ですが
そんな世の中である以上、しっかり自己防衛はしないといけないのですよねぇ
そういえば数年前にうっかり財布を丸ごと
駅の切符自動券売機の前に置き忘れてしまったことがあって
1時間後くらいに気がついてダメもとで
駅に問い合わせしたら
ありがたいことに
中身の現金もそのままに届けられていて
まったく無事に戻ってきたことがあったのですよね…
そういうことが当たり前の世の中になってほしいものです

さてさて

本日は「ミノルタミューSR-7」のカメラ修理を行っています。
「SR-7」自体は1962年発売で
世界で初めてCdS素子使用の外光式露出計を内蔵した一眼レフカメラです。
その「SR-7」が1965年に機能はほぼそのままで
ダイキャストを一新し一回り小型化されたのが
「ニューSR-7」です。
以前のSR-7は前モデルSR-3の後期タイプの
ボディを受け継いだ構造のカメラでしたが
ニューSR-7は次期モデルとなる「SR-T101」と
共通のダイキャストを使用したカメラです。
昨日はほぼ同じとはいえ骨格が全く異なるので
モデル名も「SRー9」に変更しても良いくらい別のカメラかと思います。
ところで「SR-3」からなぜ一気に番号が飛んで
「SR-7」になったかというと
コンパクト機のハイマチック7と同じような理由で
初代ハイマチックの改造モデルがフレンドシップ7号に載って
宇宙で使われたことをアピールする目的です。
ミノルタはこれ以来、後のモデルでも「7」という数字には
特別な思い入れを持たせることが多くなります。
外観の大きさ以外で従来のSR-7と「ニュー」のわかりやすい違いは
露出計CdSの感度切り替えボタンが背面からマウント横に
変更になったことと
底部に後のSR-T同様にon/off/BCの切替SWが付いたことです。

お預かりしている「ニューSR-7」は
まずシャッターを切ることができません。
巻上レバーもロックされた状態で動きません。
こういう場合はまずその現象が
「巻上不可」なのか「シャッターレリーズ不可」なのかを
確認するのがパターンですが
フィルム室からシャッター幕の位置を確認していると
シャッターはチャージされており
「レリーズ不可」であることが確認できます。
これでレリーズが押せるのにシャッターが不動であれば
ミラー駆動部のトラブルの可能性が高いのですが
今回はレリーズボタンがそもそも押せない状態です。
…ということはレリーズロック周りのトラブルの可能性が高いかと思われます。
分解しながらいろいろ動きを確認していくと
どうやら巻き上げた瞬間に解除されるべき
レリーズロック機構が動作不良で解除されないことが原因のようです。
まずは現状確認のために
強制的にレリーズロックを解除すると
シャッターは少々油切れの兆候のある作動音と共に
とりあえずはシャッターを切ることができました。

画僧は本格的分解整備に入る前に撮っておいたものですが
レリーズロック機構以外にも古い油や汚れのせいで
あちこちで動作不良が起こっている状態でした。
シャッタースピードの精度も全く出ておらず
露出計表示の窓の切替も動作不良で固着しています。
さらに電池室周りには結構な緑青が付着しており
露出計も接触不良で不安定です。
機械的な部分、電気的な部分、両方とも
一通りの整備清掃が必要な状態です。
それでも致命的な破損等はないので
キチンと整備すれば快適に使える状態に改善できると思われます。
それではこれから本格的に分解整備清掃に取り掛かっていきます。

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コニカⅡBーmのカメラ修理

今日はこれといってネタにしやすい記念日がないので
過去の10月6日に起こったことを調べていると…
1974年10月6日に「宇宙戦艦ヤマト」のテレビ放送が開始されてますねぇ
この時、私は5歳…再放送も何度もやってたから
世代ど真ん中で夢中になって見ましたねぇ
もはやまったくストーリーは覚えていませんが…(苦笑)
放映開始当初は放送時間帯の裏番組が
「アルプスの少女ハイジ」や「猿の軍団」等の
超人気番組で相当苦戦したそうです…
確かにハイジも猿の軍団も見ていたなぁ
じいさんばあさんがハイジお気に入りだったから
我が家ではハイジ優勢だったかも…
ところで…調べてて気づいたのですが
ヤマトの沖田館長が設定上52歳なんだそうで…
今の私よりも一つ年下なのが地味にショックです…(笑

さてさて

本日は「コニカⅡBーm」のカメラ修理を行っています。
コニカⅡの派生モデルですが
ベースとなる「コニカⅡ」からタイム露出が省略されたものが
「コニカⅡB」で、その「ⅡB」のレンズを
ヘキサノン50mmF2.8からヘキサー45mmF3.5に変更したものが
「コニカⅡBーm」となります。
1957年発売のカメラです。
コニカⅡの特徴である「ダブルヘリコイド式繰り出し機構」や
「二重露出防止装置搭載」は「ⅡBーm」も同様です。
セルフコッキング搭載は次モデルの「Ⅲ」まで待たなければいけませんが
巻上ノブ連動で二重露光防止がついているのは
撮影ミスを減らすことに大きく貢献していると思います。
シャッターチャージそのものはまだ鏡胴上で行います。
シャッターユニットは自社製のコニラピッドSです。
非常に質感の高い鏡胴回りの造りが魅力的なカメラです。

お預かりしている「コニカⅡB-m」は
レンズシャッター機定番のトラブルである
シャッター羽根の粘りが酷い状態です。
チャージしてシャッターを切ると数秒してから
ゆっくりとシャッター羽根が開き始めます。
その際に見える羽根の一部にはベッタリと油滲みが見えています。
さらにその後ろに配置されている絞り羽根にも
油滲みが確認できます。
その影響で絞り動作するものの絞りレバーも少し重い状態です。
この状態で絞りを動かしていると
羽根破損の恐れもありますので簡単に確認して動作は最小限にとどめます。
いずれにせよシャッター・絞り共に羽根洗浄が必要です。
羽根に油が回っているということで
ヘリコイドはグリス切れ気味です。
正確にいうとグリス切れというよりは古いグリスが
固体化しかけているいるような状態で
ヘリコイドが妙に重い状態です。
シャッターユニットも含めた鏡胴周りは入念な整備が必要です。
もちろんレンズ・ファインダーの清掃も必要な状態です。

まだ取り掛かり始めたばかりですが
これからさらに分解を進めてまずはシャッターユニットを分離して
シャッター羽根、絞り羽根の洗浄を行います。
ボディのコンディションは良い個体なので
しっかり整備すれば非常に気持ちよく使えるようになると思います。
いつも思いますがこのあたりの50年代の国産カメラは
品質も良くなってきた上に質感も高く
持っているだけでも嬉しくなるようなものが多いですね。

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「登山の日」ですねぇ
日本山岳会が1905(明治38)年10月に発足したことと
「と(10)ざん(3)」(登山)と読む語呂合わせが由来となっています。
山登りとひとくくりにして言っても
いろんなタイプやレベルの山登りがあるのですが
何にしても山歩きは気持ちいいですよね
10年くらい前は毎週のようにあちこちの山を歩いていて
お店を始めてからはなかなかまとまった時間も取れず
それでも年数回は山に出かけていましたが
2年半前に頭がちょっといかれて
足元が少々おぼつかなくなったので
さすがに山道は歩けなくなりました(苦笑)
残念ですがしかたないですねぇ…
3000mクラスの山々なら夏山がいいですが
本州の2000mくらいの山なら今の季節が最高ですかねぇ
紅葉もそろそろ楽しめるはずです。
森林限界を超える見晴らしの良い稜線を歩いていると
まさに「天空の散歩」って感じで
日常では味わえない高揚感が楽しめます。
もう少しいろんなところをいろんな季節に歩いておけばよかったかなぁ

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
1960年代から70年代にかけての
ニコンの中級機を担うニコマートシリーズの中で
おそらく最も売れたカメラであり
最も現存数の多いカメラかと思われます。
1967年発売のカメラです。
最初のニコマートFT系モデルである「FT」をベースとして
開放F値補正操作(いわゆるニコンのガチャガチャ)を採用し
それまでダイヤルで都度設定しなければいけなかった
開放F値の設定が絞りリングを往復させるだけで完了します。
またニコマートシリーズで初めて中央重点測光が取り入れられています。
汎用シャッターユニットであるコパルスクエアシャッターを
使うことやアッセンブリー部品を多用することにより
大幅なコストカットを行いつつもニコンらしい高い堅牢性を実現したカメラです。
発売開始から50年以上経過しますが
よほど保存環境が劣悪な場合でない限り
そう簡単にシャッター切れないような
状態になっている個体は少ないと思います。
「何が何でも巻上とシャッターだけは切れる」というカメラである印象を
個人的には持っているカメラです。
いや、実際、非常に丈夫なカメラです。

とはいえ。。。さすがに最低限の動作はできていても
さすがに油切れや汚れによる動作不良や精度不良は起こります。
これはさすがに仕方ないですね。
今回お預かりの個体もシャッターは切れているもの
やはり高速シャッタの精度は羽根汚れの影響もあり今一つですし
露出計も何とか動いてはいますが非常に不安定な上に
精度は出ていません。
モルトは内部モルトも含めて全滅でファインダー内はモルト屑だらけです。
やはり普通に使うためには一通りの整備が必要な状態です。

まだまだ分解途中の段階での画像ですが
これから整備一式を行っていきます。
ニコマートFT系と言えばマウント部絞りSS連動の
マイラー抵抗の状態が心配ですが
今回の個体はここの状態は悪くなく
交換は不要かと思われます。
ただし電池室裏の端子は緑青がかなり発生しており
配線も交換が必要です。
他、シャッターユニット、巻上部。ミラー駆動部等も含めて
一通りの整備を行っていきます。

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ペンタックスS2のカメラ修理

今日から10月ですね。
月初ということもあってたくさんの記念日が制定されています。
衣替えに始まり、日本茶の日、メガネの日、
法の日、土地の日、東京都民の日、ネクタイの日
香水の日、醤油の日。。。等々他にもたくさん。。。
そんな中でもやはり「日本酒の日」ですかね。
新米で酒造りを始めるのが10月であること、
十二支の10番目が「酉」で酒壺を表す象形文字であること、
明治初期に制定された酒造年度が10月1日に
始まることなどからこの日が選ばれたのだそうです。
お酒は基本的に何でも飲めますが
やはり日本酒が最高ですねぇ…
香りの立つ大吟醸とか磨きこまれたお酒であれば
日本酒単体でも素晴らしく楽しめますが
個人的好みで言えばクセの少ない純米酒に
いろいろな肴を組み合わせて食事として楽しめるのが
日本酒が最高な部分ではないかと思っています。
私、子供の頃は結構食べ物(特に和食系)に
苦手なものが多かったのですが
日本酒を飲むようになってから好き嫌いが随分減ったのですよねぇ
まぁそれは私に限ったことかもしれませんが
日本の食材に基本的に日本酒は合うのだと思います。
…とはいえ食事の量もお酒の量も
もう昔のようにはたくさん楽しめないので
今夜あたりはちょっと良いお酒に良い肴を少しだけで
ちびちび楽しみたいと思います!
そのために昼間は仕事頑張らなくては!!!

さてさて

本日は「ペンタックスS2」のカメラ修理を行っています。
ペンタックスのM42マウント機と言えば「SP」が現存台数も
現在の人気もトップクラスだと思いますが
「SP」以前のペンタックスAP系にも魅力的なカメラがたくさんあります。
「AP」→「K」→「S2」→「S3」→「SV」と変遷していくわけですが
今日はその中でも「一軸不回転シャッターダイヤル」が採用され
随分現代的に進化した「S2」です。
発売開始は1959年です。
元々は普及機として開発され
当時のトップモデル「K」に比べて
製造設備の整備や生産工程の大幅な見直しによって
コストダウンが進められ
ケース付き51,500円であったアサヒペンタックスKに対して
ケース付き35,000円と大幅な低価格化を実現しヒット商品となったモデルです。
その上で先に触れた「一軸不回転シャッターダイヤル」や
ファインダースクリーンにマイクロプリズムを採用したりと
機能的にも「K」を上回る部分がありました。
シャッター最高速こそ当初は1/500まででしたが
これも最終的には1/1000に引き上げられます。
今回お預かりの個体も後期のモデルで最高速は1/1000です。

しかしながら「SP」より前のモデルは
材質や経年の問題もありシャッター幕に
トラブルを抱えている個体がほとんどです。
今回の「S2」も幕はかなり硬化していてガチガチな上に
かなり波打っていてシワシワです。
当然ながらシャッターはまともに走行できる状態ではなく
巻上げてしゃったーを切っても
先幕はゆっくりゆっくりかろうじて走行完了するものの
後幕は途中で止まってしまいシャッターは開いたまま
もちろんミラーアップしたままになってしまいます。
こうなるともうシャッター幕交換以外に術はありません。

画像はまず先幕を取り外した状態でのものです。
画像で見ると先幕は一見キレイそうに見えますが
ガチガチのよれよれです(苦笑)
後幕の状態はもっと悪いです。
今回はプリズムの頂点部にも腐食がかなりあり
ファインダー内の視界も悪いので
プリズム交換も同時に行います。
さらに画像にはありませんが装着されていた
半自動絞りのオートタクマー55mmF2レンズの清掃整備も行います。
やれることは全て行って
今後長く使っていけるようにメンテナンスを行っていきます。

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キヤノンFTのカメラ修理

今日は「くるみの日」だそうですよ。
「く(9)るみ(3)はまるい(0)」(くるみは丸い)と読む
語呂合わせからだそうです。
なかなか強引ですね(笑
クルミは、α-リノレン酸(ALA)と呼ばれる
オメガ3脂肪酸の一種を多く含んでいるそうで
ALAやその他のオメガ3脂肪酸が豊富な食事は
血圧を下げ動脈をきれいにすることにつながるだそうです。
以前、この話を聞いて
毎日くるみを食べるようにしていた時期がありました(苦笑)
でもね。何十年も続けないと
目に見える効果は得られないんじゃなかったかなぁ
で、「そんなんもう手遅れじゃん」って止めたような気が(笑)
まぁいわゆる血管年齢と血圧は本当に重要ですね。
私も血圧はさすがに気をつけています。
少し前に頭やっちゃってますしねぇ。。。
くるみに限らずナッツ類は良質なたんぱく質と脂肪を摂取できる
優秀な食材だですし何といっても美味しいですよねぇ
でもこれが調子に乗って食べ過ぎるとまたダメなのです
カロリーめっちゃ高いですし。。。
バランスよく栄養を取るのは本当に難しいですよねぇ

さてさて

本日はキヤノンFTのカメラ修理を行っています。
1966年発売のカメラです。
TTL絞込測光機なのですが
受光体の配置にちょっとこだわりがあるカメラです。
通常、TTL測光機は接眼レンズの周辺にCdS(受光体)を
配置することが多いのですが
FTの場合はまずスクリーンの上に設置される
コンデンサレンズ内にハーフミラーを組込み
コンデンサレンズ内を通過する光の一部を
その背後に配置したCdSに送ります。
周辺の余計な光に影響される可能性がかなり減少し
精密な測光ができる造りになっています。
この構造の為、この時代の他TTL機では
平均測光や中央部重点測光が主流だったのですが
FTの場合は「中央部部分測光」となります。
露出計の理屈がある程度わかっている撮影者なら
視野内に輝度差が激しく露出の決定が難しい場面でも
平均測光や中央部重点測光より露出が計測しやすいという利点もあります。
これをもっと推し進めていくとオリンパスの得意な
スポット測光になっていくわけですね。
このFTで採用されたCdSの配置と測光方法は
後のFTbやF-1にも引き継がれこの時代のキヤノン一眼レフの
こだわりの測光方法となっていきます。
シャッターの基本的構造はFXから受け継がれた
Fシリーズ共通の仕様で
アタックの効いた歯切れの良いシャッター音が特徴です。
そしてこれもこの時代のキヤノンお得意の
QL(クイックローディング)が採用され
フィルム装填も簡単に行えます。

お預かりしている「FT」は
残念ながらシャッターを切ることができません。
巻上レバーもロックがかかっています。
シャッター幕の位置から判断すると
シャッターはチャージ状態にあるようなので
どうやらレリーズができない状態のようです。
確かにチャージされているのに
シャッターボタンを押し込むことができません。
「ふぅん…よくわからないから
まずは分解しながらトラブルシューティングかな…」と思いつつ
外観の状態や他に変わったことがないかチェックしていると…
ひとつ気がついたことがりました。
フィルムカウンターの窓に付いている透明なプラ板がありません。。。
割れたり破損した場合は別ですが
構造上、外側に外れることは考えにくく
かなり高い確率で内部に落ちるはずです。
「これかなぁ。。。あやしいなぁ」と思いつつ
慎重に分解を進めていくと
レリーズ部の奥深くで案の定、カウンター窓が挟まっていました。
何とかカウンター窓も破損はしていなく再利用が可能です。
分解品等だと既に外に出ている可能性も高いですが
今回の「FT」はご依頼者様が昔から使っているもので
分解歴がないと思われることから
おそらく内部にあるだろうと予想したのですが
今回は予想があたりました。

画像はまだカウンタ窓を発見する前の分解前のものです。
カウンタ窓救出後、シャッターはとりあえず
きれるようになったものの
かなりあちこち油切れの状態で高速シャッターの精度は出ておらず
低速シャッターはガバナが粘っています。
さらに露出計はSW部接点の接触不良で全く動作しません。
何にせよ全体的にリフレッシュが必要な状態です。
ただし、今回のFT、外装やファインダー内は年式相応に
かなり汚れていたのですが
内部が分解歴ないわりに妙にキレイなのです。
あまり使われてなかったのかもしれません。
FT…というかFシリーズ全般の持病でもあるプリズム腐食もありません。
ただプリズムの周りのモルトはボロボロだったので
もちろん交換します。
これでよくプリズムが無事だったものだと感心します。
おそらくご依頼者様も近年はこのカメラを使っていなかったと思うのですが
これを機会にまた存分に撮影を楽しんでいただければと思います。

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ミノルタハイマチック7Sのカメラ修理

今日は「洋菓子の日」なのだそうですよ。
その由来はフランスではサン・ミシェル(大天使ミカエル)が
菓子職人の守護聖人となっており
その祝日が9月29日であることからだそうです。
洋菓子…と一言で括ってもその種類はたくさんありますよねぇ
パイとかクッキー、チョコレート。アイスだってそうだし
ドーナツやキャ貯める・キャンディまで含まれます。
でも、やっぱり一番にイメージされるのはケーキですよねぇ
ふわふわのスポンジに甘い生クリーム
いわゆるショートケーキがなんだかんだ言っても一番好きかもしれません。
で、ショートケーキと言えばやはり苺ですが
今の時期であればシャインマスカットとかを使ったものとかもいいですよねぇ
別に高級店のケーキとかじゃなくても
ご近所で気軽に買えるケーキで十分すぎるほど美味しいですよね!
首都圏ではあちこちに店舗があるコージーコーナーで
ちょくちょくケーキを買っていますが
定番の種類に加えて季節ごとの限定商品とかもあって
毎回行くたびに楽しいですしどれも抜群に美味しいですよ。
調子に乗って頻繁に買っているとこれがまた
いろいろ身体に問題が出るので「たまに」なのですが…(苦笑)
最近ではコンビニスイーツも美味しいモノたくさんありますものねぇ
甘いモノ好きな私としてはたまりません!
あとでコンビニにおやつ探しに行ってきます!(笑

さてさて

本日は「ミノルタハイマチック7S」のカメラ修理を行っています。
ハイマチックといえばミノルタを代表する
レンズ一体型コンパクトカメラのシリーズです。
初代は1961年に発売となり
今回の「7S」は1966年の発売となります・
「コンパクトカメラ」と言っても
60年代のハイマチックはレンズ一体型というだけで
大きさは普通の一眼レフより少し小さい程度
当時のレンズ交換式レンジファインダー機と変わらない
「立派な」大きさです。
この「立派な」というところがミソで
当時のカメラは高級感を演出するためにもある程度の大きさと
重量感が必要と思われていたのです。
同じ時代に機能を損なわずコンパクトに造られた
「ミノルチナS」あたりが意外と苦戦したのは
こういう時代背景もあったようです。
これが70年代に入ると今度は一気に「軽量コンパクトは正義!」という
時代にガラッと変わりハイマチックシリーズも一気にコンパクト化が進みます。
でも60年代の少し大柄なハイマチックシリーズは
構造的にも余裕がありボディダイキャストも部品も
剛性の高いしっかりしたものが使われ
整備性も良い…と良い部分も非常に多いのです。
7Sはモデル名に「7」が付きますが
構造的には「7」直系ではなく「9」から
フラシュマチックを省略したカメラと言えます。
とはいえ「9」も元々のベースは「7」なので
「7」、「9」、「7S」は兄弟のようなものですが…
写りの評価の高いロッコール45mmF1.8の大口径レンズを搭載します。
露出モードはプログラムオートとマニュアルが可能で
ファインダー内露出計指針にはEV値が表示されます。
マニュアル時にはSS・絞りリングに連動してEV値も
リング状に表示されます。
マニュアルでじっくり露出や絞りをコントロールすることもでき
プログラムオートで素早く撮ることもできる
オールマイティーなカメラです。

お預かりしている「7S」はかなり長い間
使われずに仕舞い込まれていた個体かと思われます。
ファインダーやレンズにはカビやクモリがかなりあり
撮影に間違いなく悪影響が出るレベルです。
さらにシャッター羽根、絞り羽根にも粘りが見られます。
ちょっと不可解なのは露出計で
電池を入れていないと当然電源は入らず指針は
ファインダー上の一番上に引っ込んでいるような状態ですが
電池を入れると明るさに関わらず一番下に振り切ってしまいます。
それだけならまだわかるのですが
ハイマチック7系はASA感度リングがSWも兼ねており
そこに「オフ」があるのですが
「オフ」にしても指針が振り切ったままになってしまいます。
うーん、CDSが悪いのか回路上どこかで不具合があるのか…
ちょっと分解していろいろ調べてみないとわかりませんね…

先にCDS及び感度ダイヤルが正常かどうかを調べたのですが
そこには問題がないようです。
…となると電気回路上に問題がありそうです。
ショートしているわけではなさそうなので
何とかなるとは思います。
シャッタユニットや巻上部の整備を行いつつ
回路上の不具合をテスターでいろいろ当たって探していきます。
先程も少し触れましたが大きさに余裕あるので
整備性自体は非常に良好なカメラです。
しっかり安心して使っていただける状態に整備していきます。

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