日別アーカイブ: 2023年6月21日

ミノルチナPのカメラ修理

今日は「夏至」なのですが
それだと普通なのでちょっと置いておいて
今日は「スナックの日」なのだそうですよ。
ここでいう「スナック」は
地方にありがちなおもろいママさんがやっている
こじんまりした飲み屋のことではなく
「スナック菓子」のことですね。
なぜ今日がスナック菓子の日なのかというと
「夏至」のお祝いに「歯固め」と称して
正月の餅を固くして食べる習慣があったことに由来するのだそうです。
いや…スナック菓子でそんなに固いものは
少ないような気もしますが…(苦笑)
サクサクと歯切れの良いものが多いですよねぇ
ポテトや豆類やトウモロコシなどを
油で揚げたものが多いのですが
炭水化物+油分なのでこれまた太るし血糖値も上がるので
私にとっては大敵です。
でもこれがまた美味しいのですよ。ビールに合いますし…
「乾きもの」や「おかき」と称して
それこそ飲み屋のスナックのつまみにも定番です。
夜中の帰り道にコンビニやスーパーによると
ついついビールやレモンサワーと一緒に
スナックに手が伸びるので本当に気を付けなくては…(笑
そういえばスナック菓子からは少し外れるのですが
「柿の種チョコ」がたまに無性に食べたくなるのですよねぇ
それもなぜか夜中に…
これこそカロリー+糖質のかたまりでかなりヤバいのですが
好きなんだからしょうがないです
まぁ少量をたまにならいいとは思いますが…(苦笑)

さてさて

本日は「ミノルチナP」のカメラ修理を行っています。
1964年発売のコンパクトカメラです。
この時代のミノルタのレンズ固定式カメラというと
主力は1961年から発売開始された「ハイマチックシリーズ」で
1964年というと「ハイマチック7」が販売されて好調だった時期です。
60年代のハイマチックと言えば「コンパクト」とは
少し言い難い大柄なモデルで大口径レンズ搭載のカメラです。
でも当時としてはカメラは
「少し大柄でずっしり重量感のあるほうが高級感がある」という時代で
逆に同じような機能でコンパクトさを売りにした
「ミノルチナ」シリ―ズは販売的にはかなり苦戦していました。
ミノルチナはいわゆるマニュアルで大口径レンズの「S」と
手動プログラムシャッターの今回の「P」の2本立てですが
どちらも現在でも通じるデザインの良さとコンパクトさが
セールスポイントのカメラです。
現在の価値観だとミノルチナは
結構な人気モデルになったと思うのですが…
今回の「ミノルチナP」は先程も少し触れましたが
プログラムシャッターを搭載したカメラです。
絞りとシャッタースピードの組み合わせは
カメラ側にお任せでセレン光電池使用の露出計指針に
シャッター設定指針を合わせることによって
露出を決定しシャッターを切る仕組みです。
プログラムシャッターなので絞りとシャッタスピードの組み合わせは
任意には選べませんがシャッター設定リングを回すと
連動してリング上に「LV値」が表示されるので
露出計の値に関わらず手動で露出をコントロールすることは可能です。
レンズはロッコール38mmF2.8で
ピントは目測式です。
レンズも小さくレンジファインダも備えないので
非常にコンパクトにできたカメラです。

お預かりしている「P」は
シャッターは動作しているものの
絞り羽根がF8あたりで固まってしまっていて
設定リングをどこに設定しても全く動きません。
プログラムシャッターだと
シャッター羽根と絞り羽根が兼用されている場合も多いのですが
「ミノルチナP」に搭載されるシチズンPシャッターは
絞り羽根は独立して存在します。
そのためSS1/30固定の「フラッシュモード」だと
独立して任意の絞り値に設定することも可能なのですが
その場合でも絞り羽根は全く動かない状態です。

まずはその絞り羽根の状態を確認するため分解を進めていきます。
画像は取り掛かり始めの段階のものですが
かなり強烈に絞り羽根は張り付いて固着している状態です。
絞り羽根がこれだけ固着しているので
やはりシャッター羽根側にも粘りが少しあるようです。
いずれにしてもシャッターユニットの一通りの整備が必要です。
加えて部品の経年劣化もあり
シャッターチャージが上手く完了せず
巻き上げた瞬間にシャッターが切れてしまう現象が
ある一定の条件下で頻繁に起こることが発覚しました。
これも一通りの整備の中でチャージレバーの調整で対処していきます。

「ミノルチナP」自体がそれほど現存数の多いカメラではないのですが
これはその中でも数の少ないブラックボディです。
「ミノルチナP」というとシルバーのイメージなので
ブラックはなかなか新鮮ですね。

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