月別アーカイブ: 2021年3月

ミノルタSR101のカメラ修理

今日は3月31日…
「さん(3)さ(3)い(1)」(山菜)ということで
「山菜の日」なのだそうです。
ちょっと苦みがあって野性味溢れる山菜の
素朴な味は何ともいいですよねぇ…
…と今ならば言えますが…
子供の頃~若い頃(20代くらいまで?)は
ちょっと苦手だったかな…あの苦みと青臭さが…
基本的に本来、野菜そのものがあまり好きではなかったのですよねぇ
魚もそうですが…
それがいつの間にか野菜も魚も大好物になってしまいました。
逆にものによりますが脂っこいものと
味が濃すぎるもの(マヨネーズ系、味噌味の濃いものとか)は
年々に苦手になっていきます。
味覚って変わるものなのですねぇ…というか
加齢により食べ物の好みが変わってしまっただけなのか(笑)
山菜の話に戻りますが
タラの芽とかわらびとかふきのとうあたりが王道ですが
やはり美味しいですよねぇ
その独特の香りと苦みを味わえるのも
この春先だけなのです…
山菜そばとか山菜おこわとか無性に食べたくなってきました。
今度の休みにそういうのが食べられるとこまで行ってくるかな…

さてさて

本日は「ミノルタSR101」のカメラ修理を行っています。
1975年に発売されたミノルタとしては最後の機械制御シャッター機です。
SRシリーズの最後のカメラでもありますね。
正確に言うと「SR505」とこの「SR101」が同時に発売されたので
この2機種が最後のSRシリーズとなります。
「SR505」が「SR-Tスーパー」の後継機で
「SR101」が「SR-T101」の後継機です。
大きな違いといえばファインダー内絞り表示の有無といったところです。
このファインダー内絞り表示の関連でペンタ部のデザインも微妙に異なります。
この「SR101」&「SR505」が発売される2年前には「X-1」が
前年には「XE」が発売開始されています。
これ以降、ミノルタは電子制御機であるXシリーズに移行し
1985年にα7000が出るまでは「Xシリーズ」を主力として販売していきます。
メンテナンス性の良さでいうとやはり「SRシリーズ」ですね。
X系の修理も当店は行いますが
やはり修理不能と判断せざるを得ないことがやはりある程度はございます。
動きの正確さや安定性をいえば電子制御機に軍配が上がりますが
整備的に「少々何があってもなんとかなる」という面と
電池がなくったって「なんとかなる」という面では
やはり機械制御で基本的にシンプルなSRシリーズが有利かと思います。
どちらもそれぞれ良さがありますけどね

お預かりしているSR101は「全体的に整備してほしい」という要望と
「連動糸が切れたようなのでそれの修復もお願いしたい」ということで
お預かりしています。
連動糸が切れたと聞いたときには
シャッタスピードダイヤルに連動しているほうの糸かと思いましたが
今回はそちらではなくレンズの絞り連動爪とリンクする
マウント部のほうの連動糸のようです。
レンズ絞り連動爪部分がテンションゼロでスカスカになっています。
どうしてそうなったか詳細はお聞きしていませんが
どちらにしても普通に使っていて切れるような糸ではないので
ご依頼者様かどうかはわかりませんが
分解しようとして切ってしまったのだろうなぁと思われます。
(上カバーに開けた形跡もあり)
まずは糸の状況を確認したいのでマウント部を少し分解してみます。
あれ、連動糸自体はいますし切れている風でもありません。
でもテンションは全くかかっていません。
どうなってるんだ?と思いつつ
上カバーも開けてみます。
シャッターダイヤルを外すときに連動糸のテンションが
目いっぱい緩んだ位置にしておかないと
ダイヤルを外した瞬間にかなり高い確率で糸が切れてしまいます。
今回はそこは大丈夫そうなのでそれは知っていたのかな…
で、上カバーを外してみると何となく状況が理解できました。

上の画像でも取り付けてあるのですが
上カバーを外すと巻き戻しクランク下の
テンションを作っているプーリーが
何も抑えられていない状態になり
ちょっとしたことで外れてしまいます。
それを防ぐ為、カバーを外したらすぐに上カバー上に付ける
抑え蓋をすぐにつけて軽く締めておくのです。
おそらくそれをしていなくて
テンションプーリーが外れてしまい
連動糸も外れてテンションがゼロになってしまったものと思われます。
こうなるとちょっと厄介です。
まぁ原因がわかったので後はじっくり時間をかけて
正しい状態に組みなおします。
それにある程度目処がたったら
並行してシャッターや巻上関連の整備、ファインダーの清掃等々
一通りの整備を行っていきます。

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キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「マリモの日」だそうです。
1952(昭和27)年のこの日に
北海道・阿寒湖のマリモが
国の特別天然記念物に指定されたことが由来となっています。
マリモと言えば阿寒湖ですよねぇ
子供の頃、うちにもマリモがいましたが
何年かかっても直径1.5cmくらいで大きくはならなかったなぁ
割と最近知ったのですが観光地等で売られているマリモは
人工的にマリモの糸状体を人工的に丸めただけのものだそうです。
そりゃ大きくはならないですよねぇ
マリモはあの丸い姿が一個体単位というわけではなく
球状体を構成する細い繊維(糸状体と呼ぶ)が
マリモの個体としての単位なのだそうです。
で、糸状体のマリモは阿寒湖だけではなく
北海道から関西地方までの湖沼に分布し
多くの生息地では糸状体の形態で暮らし
球状の集合体を作らないのだそうです。
国内で球場の集合体を作るのは阿寒湖と
小川原湖(青森県)だけだそうです。
何とも不思議な植物なのですねぇ…
阿寒湖のマリモ集合体は大きいもので30cmくらいになるそうです。
一度は本場阿寒湖のマリモ、見てみたいですねぇ

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
一時期m非常に修理依頼の多かったFTbですが
今回はしばらくぶりですね
1971年に発売された機械制御シャッター機の中級機です。
同年にプロ仕様フラッグシップ「F-1」が発売されており
「Fー1」とほぼ同時にキヤノン初のTTL開放測光機ともなったわけです。
それに伴ってレンズラインナップも開放測光に対応した
「FDレンズ群」にモデルチェンジされています。
F-1とほぼ同時開発ということもあり
構造的に共通している部分も多いのですが
スタイリング的には前モデルの「FT]を継承したものであり
FXから続く「Fシリーズ」の本流と思えるカメラです。
「FT」の開放測光対応機とも言えると思います。
発売から2年後の1973年にマイナーチェンジが行われ
巻上レバーやセルフタイマーレバーのデザイン変更が行われ
機能的にもファインダー内に設定されているシャッタースピードが
表示されるようになりました。
旧F-1を除けばキヤノンの最後のマニュアル露出専用機であり
機械制御シャッター機ということになるのですね
F-1は別格とするとキヤノン普及機クラスでは早々に
マニュアル専用機から手を引いたというのがわかると思います。
これも結果論ですが電子制御機の「Aシリーズ」を成功させるために
「選択と集中」を行った結果なのでしょうね。

お預かりしているFTbはマイナーチェンジ後の
いわゆる「FTb-N」とも言われるモデルです。
シャッターは切れてはいますが油切れの兆候が出ていて
シャッター音も高周波の強い「ギャイン」という音をたまに発します。
案の定、高速シャッターの精度は全く出ておらず
1/1000はほぼ全閉、1/500も一部開いていない状態です。
幕走行不良で先幕の幕速が遅く後幕に追いつかれてしまう状態です。
その上、後幕の幕速も非常ぬ不安定で
計測するたびに大きく数値が変わります。
ファインダー内はゴミや汚れが多いですが
心配されるプリズム腐食はないようです。
電池は1.5Vの625A電池が装着されていますが
そのまま1.5Vだとやはり振りすぎで
露出計の言うとおりに絞り・SSをセットすると
結果的に2段程度アンダーな設定になってしまいます。

レンズはFD50mmF1.8 s.c が装着されていたのですが
これがFDレンズお約束の絞りの固着が発生しており
絞り羽根が全く出てきません。
ちょっと状況が気になるので先にレンズを少しばらしてみます。
上の画像ではレンズは全て外してマウントも外し
絞り駆動部を直接操作すると
「ズルッ」という感じで絞り羽根が出てきました。
画像ではわかりにくいですが
羽根には油がべったり付着しています。
しっかり羽根清掃を行わなければならないようです。
ここまで確認したのでこれから先にレンズの整備清掃を行い
それからボディ側の分解整備に取り掛かりたいと思います。

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ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は3月28日
「み(3)つ(2)や(8)」(三ツ矢)ということで
「三ツ矢サイダーの日」なのだそうです。
昔からあるサイダイーですよねぇ
子供の頃にはよく飲んだなぁ
今でもたまに無性に飲みたくなることがあって
500ml缶をほぼ一気に飲んでしまったりしますが…
(血糖値爆上がりするのでホントはダメです)
子供の頃は私は風呂上りとかに飲むだろうということで
三ツ矢サイダーかキリンレモンを
ケース買いして酒屋さんに持ってきてもらっていました
まぁじいさんのビールのケース買いの
ついでだとは思いますが。。。
だから冷蔵庫にはいつも三ツ矢サイダーか
キリンレモンの小瓶が入っていて
あまり飲みすぎると怒られますが
銭湯から帰ってきたらよく飲んでいました。懐かしいなぁ
調べてみると今でも小瓶の三ツ矢サイダーあるのですね。
もちろんデザインは多少変わってはいますが…
私の記憶の話なので少々あいまいですが
三ツ矢サイダーって最初の頃は
キリンレモンの瓶より少し大きくて
瓶に紙ラベルが貼ってあったような気がするのですよねぇ
キリンレモンは私の記憶の中では
もう既に直接商品名が瓶にプリントされていたような気がします。
三ツ矢サイダーもいつのまにか瓶に直接印刷されるタイプに変わって
瓶も少し小さくなったような気がします…
こういうことを一生懸命思い出そうとしていると
「あぁ~タイムマシンで確認しに行きたい!」って思います。
本当に見に行けたら楽しいでしょうねぇ…
(どれほど自分の記憶がいい加減か
ショックを受けそうな気もしますが(笑))

さてさて

今日はミノルタオートコードのカメラ修理を行ってきます。
国産最高峰の二眼レフとして人気のカメラですね
オートコードは最初のモデルから10年以上生産されたロングセラー機で
その間に何回か大きなマイナーチェンジも行われています。
大きく分けると「AUTOCORD」の銘板のデザインで判別される
前期型・後期型にわけられます。
今回はその後期型の中でも最後の「オートコード」として発売された
「オートコードⅢ」です。
この前に発売されたCdS露出計付きの「オートコードCdS」の途中から
レンズのコーティングが変更され
その変更後のレンズは「ニューロッコール」とも呼ばれています。
ビューレンズ側のコーティングはうっすらと青みがかっていて
これが見分ける際のポイントにもなります。
「Ⅲ」では「220フィルム」にも対応可能となりました。
しかしながら今となっては220フィルムはほぼ絶滅してしまいましたので
これはもうメリットとはいえないかもしれません…
基本的な部分は従来のオートコードと変わりません。
シャッタユニットは前期型の一部から使われている
シチズンMVLで最高速は1/500です。
オートコードならではのフィルム送りが上から下であるとか
ハラキリ型のピントレバー、クランク式の巻上等々は
前期モデルから通じてすべて共通です。
ただ、後期型は専用ストラップとなり取付金具も専用金具なので
そこが少々悩ましいところかと思います。

お預かりしている「オートコードⅢ」は
致命的なトラブルを抱えているわけではありません。
ただ、さすがに各所に油切れや
逆に古い油やグリスが汚れと混じってしまい動作を妨げてしまような
部分がいくつか見受けられます。
具体的に言うと若干のシャッター羽根・絞り羽根の粘り
スローガバナの粘り、ピントレバーの動きの重さ等々です。
それぞれまだ撮影ができないほど或いは撮影に大きく影響するほどでは
ございませんが操作感としても良くないですし
放っておくと重大なトラブルの原因になる可能性もあります。
「ちょっとおかしいな」とか「動きが悪いな」と感じたら
既に点検整備が必要な状態かと思われます。
本当はそんな兆候がなくても定期的に点検を行い
何かおかしければしっかり整備するのが本当だとは思いますが
ずっと昔から自分で維持してしない限り
なかなかそのあたりの判断は難しいかとも思われます。
もちろん修理・整備できる種類のカメラであれば
当店に相談していただければと思います。

まだ現状チェックを行っただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
私も祖父から受け継いだ前期型のオートコードを使っていますが
使い心地も写りも非常に良いカメラです。
細かい条件ナシに二眼レフで何を勧める?と聞かれたら
やはりオートコードが一番に思い浮かぶと思います。
こうして改めて眺めているだけでも
質感高くて良いカメラですね…

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「さくらの日」だそうですよ。
都内では例年よりソメイヨシノの開花が早く
既にあちらこちらで満開になっているようです。
早咲きの河津桜や寒桜も色が濃くて華やかですが
やはり桜と言えばソメイヨシノですよねぇ
どことなく儚げで
色もほんのりとしか付いていない
その派手過ぎない姿がいかにも和風でよろしいかと思います。
いわゆるさくらは固有種を含んだ10もしくは11の
基本の野生種を基にこれらの変種を合わせて100種以上の自生種があり
これらから古来から改良開発されてきた栽培品種が200種以上あり
分類によっては600種とも言われる品種が確認されているのだそうです。
で、ソメイヨシノは母をエドヒガン、父をオオシマザクラの雑種とする
交配で生まれた日本産のさくらです。
日本国内いたるところで咲いているソメイヨシノは
全て挿し木や接ぎ木(主に接ぎ木)で繁殖したもので
要は同じ木のクローンであることがわかっています。
ちなみにソメイヨシノ同士の交配では結実しないこともわかっており
ソメイヨシノと他の種類のさくらとの交配で
結実することはあるのですがそれはまた別品種のさくらになってしまうのですね
そう考えると今咲いているソメイヨシノが
なおさら儚げに見えてきてしまいます。
今年も少しだけさくらの写真も撮りましたが
これほど多くの日本人に影響を与える花は
やはりさくら以外にはないでしょうね

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコンFの時代の普及モデルとして「ニコマート」のブランドが作られ
機械制御シャッター機の「FT系」と
電子制御シャッター機の「EL系」に大別できます。
「EL系」電子制御シャッターならでは特徴を生かし
絞り優先オート露出を搭載しますが
「FT系」はシンプルなマニュアル露出専用機です。
その「FT系」の中でも開放F値補正操作が(いわゆるガチャガチャ)が
採用されファインダー内のSS表示もされるようになり
使い勝手の向上した「FTN」が大ヒットしています。
現存するニコマートFT系の中で
間違いなく最も数が多いのはこの「FTN」だと思われます。
当時の最高級機の「F」の堅牢さはもはや伝説ですが
当時のニコン製品はどれも異様なほど丈夫に作られており
このニコマートFTNも例外ではありません。
またそれに組み合わされたコパルのユニットシャッター
「コパルスクエア」がこれまた非常に丈夫なシャッターで
よほどの悪環境でない限り現在でも比較的問題なく
動作しているものが多いのです。
機械制御一眼レフでトラブルになる部分は
カメラの種類に関係なくだいたい決まっていて
「シャッター」、「ミラー」、「巻上機構」
この3つです。逆に言えば駆動部分はこの3つだけですものね
露出計が装備されたカメラはこれに露出計トラブルが加わります。
で、ニコマートFT系に関して言えば
この3つが非常に丈夫で大きなトラブルが少ないのです。
(もちろF一桁機もそうですが)

で、お預かりしている「FTN」ですが
やはりシャッターや巻上の動きそのものには大きな問題はありません
若干巻上やミラー駆動部に油切れの兆候が見られるので
それは整備の過程で清掃・注油を行っておけば
さらに動きの安定度は増すと思われます。
ではトラブルはないのかというそんなことはなくて
まず「FTN」の最大の売りである
開放F値補正操作(ガチャガチャ)が効かず
開放F値がセットされません。
これはFTNでたまにあるトラブルで開放F値補正機構の
部品の動きが悪く固着してることが原因と思われます。
さらに露出計は電池を入れても全く動きません。
これはさすがにFTNがどれほど丈夫でもいたしかたない部分で
以前に水銀電池を入れっぱなしにしていた時期があると見られ
電池室内部に緑青がかなり発生しています。
端子の緑青は落とすことはできますが
落としてもおそらく導通は復活しないほどかと思われます。
さらに電池室裏はもっとひどい状況で
繋がれているハンダやリード線は腐食して全く電気を通すことはできません。
電池室を磨き上げても導通に不安が残りそうなので
部品取りかた電池室を移植して配線も一式交換したほうがよさそうです。

メーター(露出計)本体は動作することは確認できているので
CdSに大きな問題がなければ電池室や配線の交換で
修理できるかと思われます。
後は心配なのはSS・絞りリング部連動の
マイラー抵抗(摺動抵抗)ですね。
ダメなら交換するしかないですが
ある程度、露出計が動くようにしてから
テストしながら判断していきます。
先述した通り基本的な機械部分には大きなトラブルはありません
さすがニコマートFTNですね
それでもできるだけ長く使えるように
機械的部分も含め整備を行っていきます。

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リコー519デラックスのカメラ修理

今日は「カチューシャの唄の日」なのだそうです。
「カチューシャの唄」って何?と思って調べたら…
「1914(大正3)年のこの日に
島村抱月と松井須磨子が起こした劇団「芸術座」が
トルストイの『復活』の初演を行い
この中で歌われた『カチューシャの唄』が大流行した」
…とのことです。100年以上前の話なのですねぇ
いや、さすがに昭和歌謡好きな私も知りませんよ(笑
さらに…「また、1914年5月に『復活唱歌』の題名で
主演女優の松井須磨子の歌唱によるレコードが発売された。
歌詞の「カチューシャかわいや わかれのつらさ」は
爆発的な流行語となった。」
…ということで…
youtubeに音源がアップされていたので聴いてみました!
めちゃくちゃ時代を感じます。アカペラなんですねぇ
家で歌ったものをそのまま録音した感じにも聞こえてしまいます
でもこれ覚えやすいメロディで頭に残りますねぇ
「カチュ~シャ♪かわ~い~や♪」が思わず脳内でリフレインされてしまいます。
それにしても古いレコードを聴くという行為はいいですねぇ
私も家に帰ったら懐かしのレコードに針を落としてみましょう♪

さてさて

本日は「リコー519デラックス」のカメラ修理を行っています。
カメラだけではないですがネーミングに「デラックス」が付くと
やはり時代を感じますねぇ
1958年発売のカメラです。
リコー35シリーズから派生したのが
リコー500シリーズです。
「519」は「500シリーズ」最初のカメラとなります。
35シリーズよりも小型軽量なシリーズということですが
「519」は1950年代のカメラですから
それなりに立派に大きいですしずっしり重いです。
鏡胴にもメッキが多用されており
この時代のカメラならではの高級感のある」カメラです。
リケノン銘レンズですが実は評価の高い富岡光学製のものらしいです。
4群6枚の4.5cmF1.9という大口径レンズです。
シャッターはこれも当時の高級シャッターである
セイコーシャMXLを搭載します。最高速は1/500です。
ファインダーにも立派なプリズムが使われており
どこを見ても高級機と言える造りです。
500シリーズというと70年代の500Gとかを連想しがちですが
それとは全く異なるキャラクターのカメラです。

お預かりしている519デラックスは
底部に配置されている巻上レバーがスカスカに動き
シャッターチャージ及び巻上ができません。
この519デラックス、巻上レバーが底部なのは良いのですが
ニコンFとかと同じように
裏蓋と底板が一体で一緒に外れるタイプなのですね。
さすがにリンク部分が露出しているので
少し壊れやすいといえるかもしれません
でも逆に言えば巻上レバー周りのメンテナンスは行いやすいのですが…
今回はリンク部分自体は問題ないのですが
巻上レバー機構のギアのかみ合わせが緩くなってしまい
空回りしている状態でした。

さらにレバーの動き自体も古いグリスやら油やらが
抵抗となってしまっていて非常に悪い状態です。
でもそれだけでは簡単にギア留めや
レバーのリンクが緩むほどのトラブルになるかな…と思って
他もチェックしてみると
本体側のシャッターチャージが異様に重いのですね。
これが原因で巻上レバー側にかなりの負荷がかかっていたのが
根本的な原因かと思われます。
シャッターチャージ部やフィルム巻上機構の整備で
改善できると思われます。
シャッターユニットは完全に分離して整備を行い
レンズ清掃も並行して行います。
残念ながら前玉に結構な拭きキズがもともとあり
それ以外の中玉や後玉のカビは除去できたのですが
拭きキズは残念ながら処置できないのでそのままです。
逆光時には少しフレアが出やすいし
コントラストは弱めになると思われます。

ファインダープリズム内部にはダメージはほとんどなく
なかなか良い状態です。ただ表面には汚れや
カビが多く発生していましたのでもちろん清掃を行います。
見え心地はやはりプリズム使用のファインダーらしい
気持ちの良いクリアさです。

後はファインダー調整、ピント調整等々を行い
再組立てしていきます。
519ってあまり見ないカメラなのですが
やはりこれも50年代のカメラらしく
モノとしての高級感に溢れていて
非常に良いカメラだと思います。

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キヤノンEFのカメラ修理

今日は「電気記念日」だそうですよ
1878(明治11)年のこの日に
工部大学校教師英人エルトンが
電信中央局開業祝宴開場の同校ホールで
グローブ電池を使用してアーク灯を点火したことが由来となっています。
これが日本で灯された初の電灯だそうです。
アーク灯は19世紀後半から
街路灯に用いる電気照明として
欧州ではもてはやされていましたが
点灯を維持するには電極間の微妙な距離調整が必要で
なかなか手軽に扱えるものではなかったようです。
この国内初の電灯点灯の翌年には
トーマス・エジソンが白熱電球を実用的に改良し
日本にも輸入されました。
さらにそれからしばらく後の1886(明治19)年には
日本初の電気事業者として東京電灯会社(現:東京電力)が開業し
電灯に動力に、電気の時代が幕を開けたということです。
今では電気のない生活なんて考えられないですし
(例の10年前の計画停電等で痛感しましたよね)
当たり前のように電気が使えるのが普通になっていますが
こうなるまでに大変な苦労があったと思いますし
今でもこれを維持するためにいろいろな方が
努力しているのだということをたまには実感しないといけませんね
普通に生活しているだけでも
人は一人では生きていないのだなぁ…と感じます。

さてさて

本日は「キヤノンEF」のカメラ修理を行っています。
1973年に発売された高級一眼レフです。
時代的にはFTb-Nとかと同じ年に発売され
「キヤノンFシリーズ」の一員ではあるのですが
この「EF]、他の「Fシリーズ」のカメラとは
共通項が非常に少なく異端児的な存在となっています。
何といっても採用されたシャッターがニコマートや
コニカFTA等でお馴染みの
縦走り金属羽根のユニットシャッターコパルスクエアです。
もちろん他の「Fシリーズ」はみんな横走り機なので
ここで根本的に構造が大きく変わります。
さらに「EF」は1/1000~1/2までは機械制御とし
1秒~30秒までを電子制御でシャッター駆動します。
で、最大30秒のSSでシャッター優先オート露出が可能という
なかなか意欲的な機能を持つカメラなのです。
30秒のオートを使う機会がどれほどあるかはわかりませんが
撮影の可能性を広げるという意味では立派な機能です。
構造としては1秒以上のシャッターのときは
マグネットでシャッター全開を保持し
残り1/2で機械制御に引き渡すというような形です。
実際に試してみるとわかりますが
例えば2秒のシャッタースピードだと
1.5秒はマグネットで保持し
その間、上カバー部の動作中を表すLEDが点滅します。
で、最後の0.5(1/2)秒はスローガバナーで制御され
機械制御の1/2秒と同様に「ジーッ」とガバナ作動音がして
シャッターが切れます。
なかなか他のカメラでは見られない動きです。
で、この電気制御から機械制御に切り替わる
残り1/2秒のときにガバナが少し粘っていると固着し
シャッターが開きっぱなしになってしまうのが
EFのスローシャッターで多いトラブルです。
電子制御的には正常に動くのですが
最後の機械部分で引っかかるわけです…
これが普通に機械制御のみの1/2秒だと
何とか動作するものも多いのです。
で、電子制御部分がおかしいという話になるのですが
多くの場合、スローガバナの粘りが原因のことが多いのです。
(一定数は本当に電子制御がダメなものも見受けられますが…)

今回、お預かりのEFもしばらく放置した後の一発目のシャッターで
スローが固着することがあるようです。
2回目以降は正常に動作するので微妙に粘っている程度ですが…
それよりも露出計及びオート露出が異様にオーバー傾向で
3段近くオーバーになってしまうようです。
オート制御自体は実は機械的な指針挟み込み式なので
露出計が大幅にオーバーな部分を直せば
オートも連動して正常になると思われます。

整備性は他の「Fシリーズ」に比べるとあまりよくはありません。
上カバーを外すのも少し一癖ありますし
ファインダー枠を取り外すと必ず再組立て時に
ファインダーのピント調整が必要だったりします。
それほど難しいわけではないのですが
いちいちひと手間必要としてちょっと面倒なのですね
先程もいったように電子制御はスローシャッター制御のみで
他はオート制御も含めて機械制御です。
金属羽根ですのでシャッター羽根清掃も含めて
一通りの整備を行っています。
画像に移っているFD50mmF1.4s.s.cはレンズの状態は悪くないのですが
絞り羽根が開放状態から全く出てきません。
まさかとは思いますが絞り羽根がないといけないので
先に清掃整備を行っています。
(以前明らかな分解品で絞り羽根が全てないレンズに巡り合ってから
絞りが確認できないレンズは警戒するようになりました(苦笑))
FDレンズは絞りの固着、粘りが多いですね
今回も無事に絞り羽根はありましたが
油べったりでしっかり固着してしまっていました
ボディ側はまだまだこれからですが
露出計の修理も含めて一通りの整備を行っていきます。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は特にピンとくる記念日がないのですが
1983年のこの日に中国自動車道が全線開通しています。
小学生の頃に部屋に貼ってあった
広島県の地図は「中国縦貫自動車道建設中」となっていて
「これいつできるんだろうなぁ」とよく思っていました。
このとき私は14歳、広島県内を東西に渡る
高速道路の開通ということで結構なニュースになっていました。
…とはいえ私の住んでいた呉からICが遠いのですよねぇ
(親父のクルマで大阪の親戚の家に行くときは
いつも三次ICから乗っていたが当時は呉から2時間以上はかかる)
中国山地を縫うように走る高速道路です。
元々、中国地方には「高速道路網の東西軸は1本のみを建設する」と
されていたため山陽側からも山陰側からもアクセスできる
中国地方の背骨である中国山地に沿うように建設されたのですね。
そのため高速道路としてはアップダウンもカーブも多く
何といってもトンネルが多く
そのためだと思うのですが着工から全線開通まで17年もかかってしまいました。
で、結局、山陽自動車道がその後、作られたため
山陽側に住む方はみんな山陽道を利用するようになってしまいました。
私も中国道はさすがに長らく乗った覚えがないなぁ…
冬は積雪・凍結が怖い道なんですよねぇ…
でも秋口や春先に県北や山陰のスポットを巡るには非常に便利な高速です。
あぁ、砂丘とか日御碕とか角島とか津和野とか
久しぶりに行ってみたい山陰の観光地たくさんあるのですよねぇ…
今年はこの中から少しでも行ってみたいなぁ

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
今月もやはりOM-1は多いですねぇ…
実はOM-2やOM-3,4,の問い合わせも結構あるのですが
残念ながら当店では今のところOM-1以外のOMシリーズの
修理・整備は行っていない状況でございます。ご容赦下さいませ。
オリンパスは多くのカメラで非常に独特の造りをしているものが多く
修理やメンテナンスの難しいものも多いのです。
OM-1やペンF、XAとかにしても
ここによく登場しますが
他のカメラとは全く構造が異なる部分も多く
また多くのカメラで軽量コンパクトであることを最優先としているものが多いため
若干華奢な部分も多く整備がなかなか大変なのです。
OM-1もやっかいな症状が出ている場合は
なかなか思うように直らないことも多いのです。

今回、お預かりしているOM-1は
まず露出計がほとんど動きません。
明らかに反応しなければならない明るさで
それなりのSSや絞り設定にしても
指針は一番下で動きません。
でもいろいろやっているとたまに
「ピクン」と反応している感じがするのです。
…ということはおそらく露出計本体内での断線ではないと思われます。
露出計本体の交換は免れられるかと予想されます。
OM-1の露出計はこれがまたちょっと動きが独特で
光の強さに対してはSSは絞りの設定に関わらず
指針は常に一定に触れています。
ではどうして絞りやSS設定を変えると
ファインダー内の指針の振れが変わるのかというと
SSリング、絞りリングの回転量に応じて
露出計本体を連動糸で回転させて向きを変えているのです。
これでファインダー上の見かけでは
SSや絞り設定に応じて指針が動いているように見えるわけです。
たまに問い合わせでも
「露出計の針はほぼ動かないのだけど
SSを1秒あたりにセットすると少しだけ動く」と言われることがあるのですが
それはメーターが物理的に回転させられることによって
動いているように見えるだけで電気的には全く動いていないのです。
ちなみに電池が入っていなくても絞り開放で
SSを1/2や1秒にすると指針は少し上がってきます。
すみません、話がかなり逸れました。
今回はそれとは関係なくたまに電気的な反応はあるようです。
しかしながらほとんど動くことはないので
どこかで接触不良が起きていると推測されます。

そういう場合、一番に疑うのはやはり電池室周りですが
今回はそこには問題ないようです。
OM-1の場合、通常は次に疑うのは露出計SWなのですが
今回のOM-1はかなり後期のものらしく
SW周りが1Nと同じ構造となっており
SWでの接触不良は起こりにくいタイプです。
実はこの後期のOM-1はSW関係以外も
露出計周りやその露出計を支える台座とかも
もはや1Nとほぼ一緒です。
例の1Nで追加されたフラッシュ関連の機能がない他は
ほぼ1Nと言っていいかと思います。
で、SW部分は改善されていて接触不良は起こりにくくなっており
実際にテスターであたっても導通に問題はないのですが
1Nもそうですがこのタイプの構造になってから
メーターアースの場所と方法も変更されているのですね
以前はシンクロ端子の台座のネジ部分でしっかりアースされていて
場所もわかりやすかったのですが
これはメーター底部でアースが取られています、
このアース部分が比較的接触不良を起こしやすいのです。
今回の接触不良もここが原因でした。
今はもうわかっているからすぐに判断できましたが
これを知らない頃には
どこで接触不良が起きているのか
なかなかわかりませんでした。
こういうのも経験ですね…
露出計はそれでOKとなりそうですが
高速シャッターで精度不良とかも見られるので
もちろん機械的部分もいつものように一通り整備していきます。

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ヤシカエレクトロ35GSのカメラ修理

今日は3月22日…制定されている記念日には
あまりピンとくるものがなくて
3月22日に過去になった出来事を調べてみると…
1997年3月22日に山陽新幹線・新大阪~博多で
500系新幹線が運行開始になっているのですね。
500系新幹線…カッコ良いですよねぇ
世代的にシンパシーを感じるのはやはり0系ですが
歴代新幹線の中でどれが一番カッコ良いと思うか?と聞かれたら
迷わず「500系」と答えます。
JR西日本が単独で開発した車両でもあるのですよね
(後継のN700系はJR西日本・JR東海の共同開発
最新のN700S系はJR東海の単独開発)
車体強度・台車強度・力行性能など
すべて320km/h対応として設計・計画された車両で
「のぞみ」の中でもスピードを重視する便に運用されていました。
確か客席内に速度表示があったのも500系だけじゃなかったかな…
非常に長い先頭車両のノーズや真正面から見ると
ほぼ円形に見える空力重視のスタイリング
700系に比べると正直に言って乗り心地も悪く
騒音もそれなりにあり室内も狭く
デメリットも多かったのですがそれでも速度を最重視して
作られた車両ということろにも妙にロマンを感じます。
(まぁ後継車両と比べるとデメリットが目立つのは当たり前ですよね)
のぞみフル編成での運用が2010年2月末に終了してからは
東海道新幹線で見ることはなくなりましたが
8両編成に短縮され山陽新幹線では「こだま」として
今でも元気に走っています。
少し前に話題になった「タイプ・エヴァ」のラッピング車両や
現在では「ハローキティ新幹線」のラッピングでも話題です。
エヴァもカッコよかったですが
ハローキティのピンクの車両はめちゃくちゃ目立ちます。
広島に行く際に何度かすれ違ったり
駅に停車しているのを見かけましたが
チャンスがあれば乗ってみたいですよねぇ
(残念ながらエヴァは乗れなかったし実車も見られなかった…)

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GS」のカメラ修理を行っています。
今月もありますねぇ…エレクトロの修理…
「GS」は1970年に発売されたモデルです。
初代から受け継がれている基本構成・外装デザインはそのままに
レンズが新コーティングとなり
「ヤシノンDX」から「カラーヤシノンDX」に変更されました。
シャッター等の基本スペックは変更なく
エレクトロ35の肝でもある
「コパルエレク」シャッターであることも変更ありません。
使用電池も変わらずエレクトロのために開発されたと言われている
HM-2N積層水銀電池です。
さすがにこれは今や入手できないので
電池アダプタ等を使って4LR44で代用するか
LR44を4つ使って代用します。要は6Vで運用すればOKです。

お預かりしている「エレクトロ35」は
随分長い間、眠っていた個体ではないかと思われます。
ただ、しっかり電池は抜いて保存してあったようで
エレクトロで多く見られる電池室内や電池蓋の腐食は見られません。
ただ、レンズ、ファインダーには世代にカビが発生しています。
警告灯(赤・黄)は状況によって点灯するので
電源自体は入っているとみられますが
シャッター制御は全くできていないようで
明るさや警告灯の状況に関係なく
常に一定速で切れてしまっているようです。
加えてバッテリーチェックは全く点灯しません
エレクトロのブログになると
巻上時の「カチン」という音の話を必ずすることになるのですが
これはレリーズ軸がバネの力で戻るときに起こる音で
巻上時に必ず鳴るのが正解です。
で、今回の「GS」はこの音が全くしていません。
この音がしないということはレリーズ時の
レリーズ軸の押し込み量が足らず
レリーズ時に軸がロックされていないということなので
オート制御が正常に行われない
或いは全く制御されないという状態になります。
今回シャッターが制御されないのはおそらくこの辺りが原因と思われます。

ではなぜレリーズ軸の押し込み量が足りなくなるかというと
レリーズ軸のそばに取り付けられている
ゴムブッシュが劣化で潰れているからというのが
お決まりのパターンです。
今回もその通りで潰れているというよりは
ほぼブッシュがない状態になっていました。
ブッシュを新たに取り付けて仮組して動作確認してみると
まずはオートの制御は行われるようになりました。
しかしながら今度はその制御が非常に不安定です。
これは接点の汚れによる接触不良だったり
鏡胴部の絞り情報となる摺動部の汚れや
それにかんれんした抵抗のハンダ不良等が考えられます。
原因となりそうなところに一通りの整備や対処を行うと
かなり安定して正しい精度で動作するようになりました。
ある程度何とかなりそうな目処が立ったという感じです。
並行してレンズ清掃やシャッター羽根・絞り羽根の清掃等々を行います。
古いタイプの電子制御機なので
なかなか思うようにならない場合もあり
修理不可能になる場合もあるのですが
何とか今回は問題なく整備できそうです。
でもやっぱりエレクトロは前期のこの大柄なボディで
ギラギラの太刀魚みたいなシルバーが何ともいいですよねぇ…

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オリンパスペンFのカメラ修理

今日は「3/21」だから
「カウントダウンの日」とか
「321starsの日」とかがあるかと思えば
そんな記念日はなかったですね(笑)
えっと…今日は「ランドセルの日」なのだそうです。
今はランドセルも色も含め
いろいろバリエーションがあって
楽しそうですよねぇ
私の頃は男子は黒、女子は赤って決まっていましたものねぇ
で、1年生だけは黄色のビニールカバーを付けるのですよねぇ
でもなんだかんだでランドセルを使ったのは4年生までだったかな
5年生になると手提げタイプのカバンを
それぞれが自由に用意して使ってました。
今もきっとそうかもしれないけど
小学生の通学って意外と荷物多いのですよ
教科書はもちろん、体操服とか図工の道具とか
書道の時間があれば習字用具一式
家庭科があれば裁縫箱とか
で、基本的に学校に置きっぱなしにはできないから
毎回きちんと持って帰らされる…
荷物がやたらと多かったことはよく覚えています。
まぁ私はたまたま小学校まで近くて
徒歩5分だったからまだいいのですが…
山の上のほうから通ってくる子は大変だったと思います
中学校なると今度は学校指定のたすき掛けの白いカバンになります
(これを使った…という人はもうみんな良い歳でしょうねぇ)
このたすき掛けのカバン、今でも当時と同じものが売っているのですよ
少し前に思わず買いそうになりました(笑)
でもこの頃になると教科書はほとんど
学校に置きっぱなしになってたなぁ(汗)
で、高校になるとカバンは何でも自由になり
この頃になるともう授業なんて真面目に受ける気もなく
基本的に弁当箱だけを小さな巾着に入れて通学していました(笑)
よくこんなので許されてたな‥‥(汗)

さてさて

本日は「オリンパスペンF」のカメラ修理を行っています。
いつも書きますが孤高の「ハーフ判一眼レフ」です。
ハーフ判専用の一眼レフ機としてはおそらく唯一の存在です。
(私が知っている限り…ですが)
フルサイズとの切替であればコニカあたりがありますが
ペンFはハーフ判専用ということもあり
非常にコンパクトな一眼レフです。
さらにただ普通の一眼レフの機構をハーフ判にしたわけではなく
縦長なハーフ判サイズを考慮し
ミラーは横方向に開閉するようにし
それにともないファインダー経路やプリズムも工夫され
さらにはロータリシャッターの採用により
通常の一眼レフとは全く異なったメカニズムを持つカメラとして
ペンFは誕生しました。
単純にハーフ判の一眼レフというわけではなく
機構的にも他に類を見ないカメラなわけです。

最初に今回のダブルストローク巻上の「ペンF」が発売され
シングルストローク巻上、
露出計及びセルフタイマー装備となった「ペンFT」が発売されます。
さらに「ペンFT」から露出計を省略した「ペンFV」が発売され
ペンFシリーズは3機種が存在することになりました。
個人的には巻上角が少なく感触も軽快で
ファインダーも比較的見やすい「ペンF」が好みです。

お預かりしている「ペンF」はミラーアップしたまま
固着した状態でお預かりしました。
ミラー駆動関係のトラブルもペンF系は多いですね
ただ困るのは通常の一眼レフであれば
手で押さえればミラーがダウンできたり
そうでなくても簡単にとりあえず
ミラーを降ろす方法があったりするのですが
ペンFはミラーアップの状態でがっちりロックしている場合が多いので
こうなるとファインダー内の様子が全く分からないのですね
で、ペンFはプリズム腐食も多いので
交換が必要か否か前もって本当は知りたいのが本音ですが
これでは確かめようがありません
まぁ分解時にどうせ発覚するのでいいのですが…(苦笑)

で、早速とにかく分解していきます。
心配していたプリズムは第二反射面の大きいほうのプリズムには
全く腐食はなく第四反射面の小さなプリズムの方に
わずかにシミが何か所か見られますが
ファインダーを覗いた感じではほぼ気が付かないレベルで
全く問題ありません。
第二反射面のプリズムが腐食だらけになっているパターンが多いのですが
予想とは反してキレイな状態で安心しました。
問題のミラー駆動部のトラブルは
バネの掛かりが外れかかっており
少々おかしなことになっていて駆動部に
干渉してしまっていることが原因でした。
正しく組みなおして
汚れや古い油を落として動きやすい状態に戻します。
ちなみにペンFはミラー駆動部(前板部)を分離すると
駆動バネのテンションがゼロになってしまいます。
この状態のままで組むと巻上チャージだけでは
ミラー駆動するためのテンションが足らず
正常にミラー駆動ができなくなります。
そのため再組立てしたときに
一度チャージしたときにミラー駆動させず
シャッターだけ切ってテンションを少し余分にかけてやる作業が必要です。
昔、一番最初にペンFを分解したときに
これがよくわからずに苦労したことを思い出しました(笑)
シャッタユニットも隅々までしっかり清掃整備して
これから再組立てしていきます。
ミラー駆動部以外には大きなトラブルはありませんでしたが
やはりあちこちの動きが悪い状態でした。
元々ペンFは非常に軽快な操作感が魅力のカメラです。
本来の動きを取り戻した状態で
ご依頼者様にも撮影をお楽しみいただきたいと思います。

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オリンパスペンEEDのカメラ修理

今日は「LPレコードの日」だそうですよ。
もはやCDでさえ過去のものになりつつある時代ですが
私が高校生くらいまではまだまだレコード全盛期だったので
自宅には当時集めた(最近買ったものもありますが)
懐かしのレコードがたくさんあります。
LPレコード(直径30cm Long Playの略)は「アルバム」で
片面25分弱の収録時間ですね。(毎分約33回転)
そか…もうA面だとかB面だとかも通じない時代ですよねぇ
で、このLPレコードを録音するために
ほぼ同じ収録時間の片面23分の46分カセットテープなんてものもありました
うちにあるものはほとんどがLPレコードで
いわゆるシングルレコード(直径17cmのドーナツ盤)は少ないです。
ドーナツ盤の規格はEPレコード(Extended Play 毎分45回転)と呼ばれるものです。
(その中でも大きな穴の開いているものがドーナツ盤と呼ばれる)
Long PlayやExtend Playという元になるShort Play(SP盤 30cm毎分78回転)も
存在していたのですが1963年には生産が終了していて
現在ではなかなか見ることはないかと思います。
さらに12インチシングル(30cm 45回転)なんてものもあり
なかなかレコードの種類も馴染みがないとわかりにくいかもしれません
いまだにうちのレコードは現役で
しょっぼい安物のプレーヤーでこれまた安物のアンプを経由して
ほんの少しだけ良いスピーカーでたまに聴いています。
レコード針を落とすまでの一連の儀式とか(笑)
レコードクリーナーの独特の匂いが何ともたまらないのですよねぇ
音質だって悪くはありません。
レコードが今でも細々ではありますが生き残っているのだから
私の仕事も何とか生き残っていけるのかな…(苦笑)

さてさて

本日は「オリンパスペンEED」のカメラ修理を行っています。
昨日のデミのブログでも触れましたが
やはりハーフカメラと言えば「オリンパスペン」が
一番メジャーな存在ですね。
ただし今回の「EED」はそんなペンの中でも
少々異端児的な存在です。
立ち位置としてはそのネーミングから
ペンEEのデラックス版といったところでしょうか
あるいはペンDの「EE版」といってもいいかもしれません
でも一連のペンDシリーズともペンEEシリーズとも
外観的には全く異なる佇まいで
「EED」は「EED」といった少々孤高の存在のような気がします。
他のペンシリーズのどれにも似ていない
直線的に真四角なデザインのボディで
ペンシリーズの中では比較的大柄です。
35mm判の小さいカメラ(例えばエレクトロ35MCとか)より
少し大きいような気もします。
露出は基本的にオートで撮影します
(フラッシュ使用時のためのSS固定絞りマニュアルのモードはあり)
セレン光電池を使用するペンEE系とはs異なり
電池+CdSで露出計を駆動します。
電池がないとオートではシャッターロックがかかり
シャッターを切ることはできません。
シャッターはプログラムシャッターで
シャッター羽根と絞り羽根は兼用です。
ちょっと資料がなく詳細不明ですが
同じオリンパスの35DCと同じ系列のシャッターかと思われます。
低速時に「シャコーン」と独特の動作音がするのも同様です。
レンズは32mmF1.7の大口径レンズです。さすが「D」ですね
でもペンD3の32mmF1.7とはまた異なるレンズなのだそうです。

お預かりしている「EED」は
まず露出計に電源が入らず全く動きません。
ということでオート時には常に赤ベロが出てしまい
全くシャッターが切れません。
加えてファインダー、レンズに大量のカビが発生しています。
オート精度がどうなのかは
まずは露出計が動く状態にしないとチェックすらできない状態です。
かなり長い間、眠っていたと思われる個体で
もちろんモルトも全滅です。
外装もかなりくたびれた感じです。
全体的に整備・修理・清掃を行い
リフレッシュさせてやる必要がある状態です。

写真は整備が一通り完成した状態です。
外装もピカピカになりました。
露出計が不動だったのは露出計からの配線が
電池からでるガス等によって腐食してしまい
全く電気を通さないことになってることが原因でした。
もちろん配線は交換し電池室裏の緑青等も
できる限り取り除き問題なく通電できるように修理しています。
加えてシャッタユニットの整備を行い
その上でオートの精度調整を行い
問題なく写真が撮れる状態になっています。
問題だったのはそれよりのレンズの状態で
かなりカビがレンズのコーティングに侵食しており
清掃等ではどうにもならない状態でした。
今回は部品取り個体から状態の良いレンズを移植した上で
調整することで対処しています。
ファインダーは問題ないレベルにキレイになり
見え心地は全く問題ないかと思います。
思っていたより苦労する箇所が多かったのですが
何とかご依頼者様に自信もってお渡しできる状態になりました。
これから良い季節なので
是非撮影をお楽しみいただければと思います。

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