月別アーカイブ: 2018年11月

オリンパスペンEES-2のカメラ修理

さて11月も今日で最後ですね。
最後を飾る「いい〇〇の日」は何かな。。。と思って調べたら
意外とないのですね。
そんな中、今日は「鏡の日」だそうです。
い(1)い(1)ミ(3)ラー(0)ということですが
うーん、ちょっと苦しいかな(笑)
こんないい歳したおっさんでも
さすがに毎朝、鏡はしっかり見ますよ
いくら眺めてても残念ながらブサイクなのは変わりませんが。。。(苦笑)
まぁ、もう気にする年齢でもないし、いいか。。。

さてさて

本日は「オリンパスペンEES-2」のカメラ修理を行っています。
EESということはペンEEのゾーンフォーカス版です。
固定焦点の気軽さも魅力ですが
やはり目測とはいえピントを調節できるほうが安心感はありますね。
そのかわり、ピント設定を間違えたまま撮影したときの
ダメージは大きいですが。。。
EES-2もEE-2と同じく2代目になったことで
裏蓋は蝶番式になり、フィルムカウンターも自動復元式になりました。
良いところはそのままに使い勝手が良くなったということですね。

お預かりしているペンEES-2は
ご依頼者様が比較的最近、手に入れられたものだそうです。
光線漏れがあるとのことですが
モルトはやはり全滅なので原因はこれだと思います。
受付時に簡単にチェックしてみると光線漏れも問題ですが
オートが全く効いていないようです。
明るさを明るくしても暗くしても
シャッタースピード(2速)も変わらず絞りもF5.6あたりで変わりません。
何度かシャッターを切っていると思い出したように
絞りが少し変化します。
露出計が完全に死んでいれば開放のままになると思うので
露出計本体ではなく絞り・SS制御が固着気味なのだと思われます。
さらに作業前のチェックで発覚したのですが
ピントリングを回しても実際にはピントは変化していません。
絞りリングと前玉回転のリンクが外れてしまっています。
以前にレンズ清掃を行った形跡が見られるのですが
再組み立て時にきちんと組み立てられていないようです。

よくあるシャッター羽根の粘りはないのですが
シャッター駆動部、絞り制御部等々、あちこちの動きが悪いです。
セレン、露出計は非常に元気な状態で一安心です。
これから各部を調整しながら
再組み立てしていきます。

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ミノルタXG-Eのカメラ修理

11月。。。いろいろあった「いい〇〇」記念日
今日は29日ということで「いい肉の日」です!
肉といっても豚肉、鶏肉、魚肉、全て肉ですが
ここでいう「肉」はやはり牛肉ですよね!
もう考えただけで焼肉行きたくてたまりません(笑)
ロース→ハラミ→ホルモン→ミノ、この繰り返しで延々焼きたいです。。。
加えてビールをジョッキで5杯くらいに
大ライス2杯なんてあったら究極に幸せです!
(実際は現在糖質制限中のため白米そんなに食べてはいけません(汗))
ひとり焼肉行ってこようかな。。。

さてさて

本日は「ミノルタXG-E」のカメラ修理を行っています。
絞り優先オート搭載の中級機です。発売は1977年。
前年に登場した両優先AE機XDの弟分といった位置づけですが
XDは縦走り金属羽根シャッターで
このXG-Eは布幕横走りシャッターです。
独特のユニット工法で作られたシャッターユニットです。
このXG系のボディは後にX-7のベースとなり
さらに82年に発売されたX-70にも受け継がれていきます。
70年代から80年代にかけての
ミノルタ中級機を支えたボディと言えると思います。
XG-EはAE使用時には当然露出計は使えますが
マニュアル時には露出計は自動的にオフになります。
少々注意の必要なポイントです。

お預かりしているXG-Eはシャッターが開いたままの状態で
当店にやってきました。
電子制御シャッター機なので
例え開きっぱなしになったとしても
電源を切ればシャッターは閉じるはずなのですが
今回は電池を抜いてもシャッターは開いたままです。
。。。ということは。。。電子制御の問題ではなく
機械的な問題でシャッターが閉じないものと考えられます。
ちょっと大変そうな予感がします。

通常の一眼レフは前板を外すと
ミラーボックスが外れシャッター部分はボディ側に残ります。
このXG系のフレームの場合は
前板を外すとシャッターユニットまでごっそり外れます。
ボディ側に残るのは巻上機構とフレームのみです。
このフレームはプラスチック製なので
シャッターユニットとミラーボックスをユニット化することで
強度を出し、生産コストも下げているのだと思います。
ただし、後からメンテンナンスするには
かなり厄介な構造です。
ミノルタはSR-1の一部モデルでもミラーボックスと
シャッター機構をユニット化させていましたから
以前からあった考え方の進化系なのでしょうね。

上写真ではまだシャッターは開いたままですが
この状態でいろいろチェックしていくと
どうやらシャッター幕を引っ張っているリボンが
絡まってしまっているようです。
これから何とかそれを修理していきます。

ご依頼者様のお孫さまが使ってみたいということで
渡したところこの症状で使えなくなってしまったとのことです。
お孫さまは「使い方が悪かったのでは?」と
心配してらっしゃったとのことですが
いえいえ、使い方の問題ではなく
もともと経年劣化で動きが悪かったところへ
たまたまこのタイミングで発症しただけです。
何とか安心して使っていただけるように整備していきたいと思います。

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ミノルタSRTスーパーのカメラ修理

11月は語呂合わせで
「いい〇〇の日」が非常に多い月ですが
今日は「いい風呂の日」だそうです!
季節柄、温かいお風呂に
ゆっくり入りたくなる季節ですよね。
たまには温泉でのんびり過ごしてみたいものです。
まぁ、なかなかそうはいかないので
しばらくご無沙汰してしまっていますが
お店の帰りに近所の銭湯に行って
とりあえずゆっくり温まってくるとしましょう。
子供の頃は毎日銭湯に通っていたので
やっぱりちゃんと足が伸ばせる湯船じゃないと
入った気にならないのですよねぇ。。。

さてさて

本日は「ミノルタSRTスーパー」のカメラ修理を行っています。
毎月、コンスタントに修理依頼のあったSRT系ですが
今回は少々久しぶりですね。
ミノルタの機械制御シャッター機を代表するカメラです。
SRT(101、スーパー)やSR101、SR505は
基本的な部分は全て共通です。
もちろん細かいマイナーチェンジ等を繰り返していて
今回のSRTスーパーは前モデルのSRT101に比べると
ファインダー内で絞り値が読み取れるようになり
スクリーンがスプリットイメージになりました。
他、上カバー部のデザインや巻上レバーの形状等々が変更されています。
ミノルタらしい使い心地の良さはSRT101と変わりません。

今回、お預かりしているSRTスーパーも
やはり各部の動きが悪く
低速シャッター時にはミラーアップしたままになってしまいます。
それもそのはずで
低速シャッター時には後幕が最後まできちんと走りきってなく
時には少し隙間が空いたまま走行が止まっています。
シャッターが走りきらないのでミラーも上がったままになってしまうわけです。
高速シャッターでは一見、普通に動作しているようですが
これほど後幕の動きが悪いということで
影響がないわけがなく
測定機で測ってみると
1/1000の場合で走り始めが既に1/500
視野中央で1/350、走り終わりには1/250といった感じで
後幕がかなり遅れてしまっていることがわかります。
シャッター幕軸だけでなく全体的に動作部は
清掃注油が必要な状況です。
加えて露出計はバッテリーチェックを含めて全く動きません。
電池室周りはハンダ付け部分も含めて
導通は良好な様子なのでCDS周辺のハンダ付け不良を疑います。
(SRT系はCDS周辺のハンダ劣化によるトラブルが多い)

(装着レンズは当店のテスト用レンズです)

とりあえずまだ現状チェックを行っただけの状況です。
動作部分がスムーズに稼動するようになれば
快適に撮影に使えるようになると思います。

それではこれから本格的に分解整備に取り掛かります。

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キヤノンデミEE17のカメラ修理

今日は「いいえがおの日」だそうですよ。
笑顔。。。大事ですよねぇ。。。
毎日毎日面白いことばかりじゃないから
ついつい、ムスッとしてしまうのですが
常に笑顔でいたいですよねぇ
ほら、この歳になると意識して口角上げとかないと
重力に負けて自然と口が「へ」の字になっちゃうから。。。(汗)
実は朝、歯磨きのときに
鏡見ながら無理やり口角を上げています(苦笑)
無駄な努力かもしれませんが。。。

さてさて

今日は「キヤノンデミEE17」のカメラ修理を行っています。
デミシリーズはキヤノンのハーフサイズ判カメラのシリーズです。
その中で「EE17」はシャッタースピード優先AEを装備し
レンズにも大口径の30mmF1.7を搭載したモデルです。
ベーシックなデミに比べるとさすがに少し大きくなっていまいますが
薄暗い場面でも頼りになるF1.7のレンズは魅力ですね。
もちろんデミシリーズの魅力のひとつでもある
感触の良い巻上レバーは健在です。
(ハーフ判はダイヤル式の巻上が多い中
デミシリーズはちゃんとした巻上レバーを装備しています)

お預かりしているデミEE17は
レンズシャッター定番のシャッター羽根の固着のため
レリーズボタンを押しても
うんともすんともいいません。。。
見た目には油シミ等は見えないのですが
おそらく根元付近に油付着があると思われます。
露出計は一応、生きてはいるのですが
本来1.3Vの水銀電池使用のところに
1.5Vの電池を入れてみても
露出計の値は3段オーバー
いくらなんでも振れなさ過ぎでは?と思いつつ
電池室周りのチェックを行ってみると
電池室裏のハンダ付けは粉をふてしまっている状態で
ピンセットで軽くリード線に触れたらあっけなく断線してしまいました。
おそらく電圧はきちんと伝わっていなかったと思われます。

まずはシャッターユニット周りから本格的に整備に取り掛かります。

余談ですが
このタイプのコンパクトカメラ(ハーフ判に限らず)は
コストの関係もあって裏蓋はモルトを大量に貼り
遮光をモルトに頼ったカメラが多いのですが
(スタンダードデミも同様)
デミEE17は裏蓋にモルトはほんの少しです。
モルト無しでもある程度遮光できるような作りになっているのですね。
新品の頃はどちらでも変わらないとは思いますが
何十年と経過した現在では
モルトは少ないほうがやはり助かりますね。

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ペンタックスMEのカメラ修理

今日は「鰹節の日」だそうですよ。
鰹節は「世界一硬い食品」としてギネスブックにも出ているそうです。
確かにそのままだとそうですよねぇ。。。
おむすびの具や出汁の元、
お好み焼きやたこ焼き、冷奴にも欠かせませんね。
あぁ。。。熱々のご飯に鰹節と生卵。。。
鰹節ご飯が無性に食べたくなってきました(笑)

さてさて

本日は「ペンタックスME」のカメラ修理を行っています。
ペンタックスMシリーズは1976年11月発売のMXが最初で
その翌月12月にMEが発売されました。
それ以降のMシリーズ(MV1、MEスーパー、MG、MEF)は
全てこのMEがベースとなっています。
シャッターユニットはセイコー製縦走り電子制御シャッターです。
この小型シャッターユニットのおかげもあり
重量は460gと非常に軽量コンパクトなカメラです。
露出は絞り優先オート専用機です。
操作系も軽快で非常に使い心地の良いカメラです。

お預かりしているMEは
常に露出計が「UNDER」表示になってしまいます。
明るいところに向けても絞りを開けても変わりません。
そのためシャッターを切っても
シャッターが開きっぱなしになってしまいます。
基板周辺のリード線かハンダ付けの断線か
基板不良かと予測されます。
ME系は比較的、電子基板関連のトラブルは少ないほうではありますが
こういう症状もたまに見受けられます。

色々調べてみたところ
基板周りの導通やハンダに問題はないようです。
となれば後は基板内の問題と思われます。
MEは生産時期によって基板のバージョンがいろいろ異なるのですが
今回は中古部品のストックに同じ時期の基板があったので
交換で対応します。
整備完了後の動作チェックでも問題なく動作するようになりました。

MEといえばミラーアップしたまま固着。。。というトラブルが
非常に多いので有名ですが
このトラブルの原因はミラー駆動部のゴムブッシュの劣化が原因です。
今回の個体はシャッターそのものの動作はなかなか快調だったのですが
ミラー駆動部をチェックしてみると
問題のゴムブッシュの部分は既に対策品に交換されていました。
はっきりしたことはわからないのですが
MEの末期モデルはもしかしたら最初から
この部分はメーカーで対策済みかもしれません。
。。。というのも製造番号で末期のもので
ゴムブッシュのトラブルが発生している個体を
これまで見たことがないのです。。。

話が逸れました。。。
基板トラブルは何とか解消する目処が立ったので
シャッター周り、ミラー駆動部等々の整備を行っていきます。
MEも内部モルトの多いカメラなので
もちろん交換も行っていきます。

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ヤシカフレックスのカメラ修理

今日は「勤労感謝の日」。。。は当たり前なので
何かあるかな。。。と思って調べていると
一昨日、「カキフライの日」だったのに
今日は「牡蠣の日」らしいのです。
旬の走りとはいえ同じような時期に設定されているのですね。。。
ちなみに昨日は「いい夫婦の日(11・22)」でしたが
今日は「いい夫妻の日(11・23)」だそうです(苦笑)
それはともかく他にも今日は「あんこうの日」だったりします。
牡蠣もあんこうも鍋のメイン具材ですね!
寒くなってきたし鍋が美味しい季節です。
私はシンプルに水炊きに味ぽんが好きで
実は昨夜は今シーズン初の牡蠣鍋を
ひとりで深夜に美味しくいただきました。

さてさて

本日は「ヤシカフレックス」のカメラ修理を行っています。
二眼レフに興味を持たれる若い方も多いと聞きますが
初めての二眼レフがヤシカフレックスだと言う方も多いと思います。
ヤシカ(当時は八洲光学精機)は
1950年代の二眼レフブームの最中
ピジョンフレックス、ヤシマフレックス、ヤシカフレックスと
立て続けに二眼レフを発売し、カメラメーカーとして発展していきます。
ひとことでヤシカフレックスと言っても
これがまたいろいろ種類がある上に
基本的に全てモデル名は「ヤシカフレックス」なので
なかなか慣れないと判別が難しいと思います。

今回、お預かりしているヤシカフレックスは
まずレンズ前面枠にバヨネットがありません。
シャッターレリーズはシャッターボタンではなく
シャッターユニットからリンクしているレバーで行います。
フィルム送りはいわゆる「赤窓式」
シャッター速度はB、1/10~1/200
レンズはヤシマー80mmF3.5です。
こういったところから、おそらく「旧A型(A前期型)」かと思われます。

状態としてはシャッターは動作しているのですが
シャッタースピードリングが異様な重さです。
相当力を入れないと回りません。
分解すれば直ると思われますが
この状態であまり無理に回すのは止めておきましょう。
ファインダーミラーは他の二眼レフでもそうですが
強烈に曇っていて使い物にならない状況です。
ここは新品の表面鏡を切り出して交換します。
問題はレンズでかなりのカビとクモリです。
表面に拭きキズもそれなりにありますが
できる限りの清掃を行っていきます。
何とか撮影にあまり支障のないレベルになれば良いのですが。。。

通常はシャッターユニットから整備を始めるのですが
今回はレンズの状況が気になるので
テイクレンズの清掃から取り掛かります。

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ペンタックスSVのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「小雪」です。
「こゆき」じゃなくて「しょうせつ」です。
「こゆき」だとキレイな女優さんになってしまいます(笑)
わずかながら雪が降り始める頃。。。ということですが
都内では初雪はもう少し先ですね。
先日、20日に新宿御苑に行ってみましたが
モミジの紅葉もまだこれからという感じで
イチョウにいたってはまだほぼ緑色です。。。
今年は少し遅いようですね。。。。
写真を撮る場合の「見頃」(撮り頃?)は
おそらく1週間もないほどの短さだと思うので
タイミングが合えばしっかり写真に撮っておこうと思います。

さてさて

本日は「ペンタックスSV」のカメラ修理を行っています。
SVの修理依頼もコンスタントにありますが
そのほとんどがシャッターが切れない、ミラーアップしたまま、
巻上ができない。。。等々、
現状では何もできない状況のものが多いような気がします。
1962年発売のカメラですから。。。56年前ですね。
さすがに未整備のものだと動かなくなっていても
不思議ではありません。
前モデルのS2やS3も人気モデルでしたが
S3の1年後に発売されたこのSVはさらに人気のあるカメラでした。
S3をベースにセルフタイマーが追加され
フィルムカウンターも自動復元式となりました。
露出計がないことを除けば
近年の一眼レフと変わりなく使えるようになったモデルだとも言えると思います。

お預かりしているSVは
巻上ができない状態です。
最初はレリーズができないのかと予想したのですが
幕の位置を確認すると
幕はリリース状態のため巻上ができないようです。
巻上ロックが固着しているものと思われます。
SVというとシャッター幕が硬化しているものが多く
破れや穴がなかったとしても
幕交換しないとシャッターがまともに走らないものが
多いのですが
今回の個体は幕はまだしなやかさを保っています。
ただカビだらけなのでできる限りの清掃を行います。

巻上ロックは解消できたのですが
その時点でシャッターの動きを確認してみると
まぁ、予想通り、全くまともに走りません。
高速シャッターは開かず、低速シャッターは
スローガバナが効かず全て1/30くらいで切れてしまいます。
幕軸・ミラー駆動部、スローガバナ、
それぞれ清掃・注油が必要な状態です。

これから幕軸の清掃からまず取り掛かります。

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キヤノンFTのカメラ修理

今日は「カキフライの日」だそうですよ。
確かにそろそろカキの季節ですよねぇ。。。
カキフライももちろん美味しいですが
カキ鍋、焼きガキ、酢ガキ。。。どう調理しても美味しいですね。
私は広島・呉の出身なので
海に行くと沖にはカキイカダ、
浅瀬にはカキ養殖の杭打ちが並び
その周辺にあるカキ打ち場からは
強烈な潮の香りが漂ってくる。。。なんてのが見慣れた光景でした。
中学生くらいの頃には浅瀬の岩にくっついているカキを剥がして
その辺で拾ってきた鉄板で適当に焼いて食べてたました。。。
火力も全然足りなかったと思いますが
今考えるとよくあたらなかったですね。。。(苦笑)

さてさて

本日は「キヤノンFT」のカメラ修理を行っています。
発売開始は1966年です。
キヤノンFシリーズの中では比較的初期のモデルで
当時、対応するレンズはFLマウントレンズです。
まだ絞込み測光の時代ですが
ファインダープリズム直下のコンデンサレンズの
中央12%をハーフミラー化し、
コンデンサレンズの直後にある受光素子で測光を行います。
そのため測光方式は平均測光や
中央部重点測光ではなく中央部部分測光です。
通常、一眼レフの受光素子は接眼レンズ周辺に置くことが多いのですが
こちらのほうが厳密な測光ができるそうです。
この構造は後のF-1やFTbにも引き継がれていきます。

お預かりしているFTは
シャッターを切ったときに「ギャン」というちょっと嫌な音がします。
Aシリーズのシャッター鳴きとはまた違ったものです。
原因はシャッター幕軸の油切れですが
この時代のキヤノン機でよく見受けられる症状です。
そんな状態のなので当然シャッタースピードも出ておらず
1/1000の設定で1/250程度しか出ていません。
加えて露出計は全く動きません。
バッテリーチェックも同様です。
どのカメラでも現状チェックの時に
1秒や1/1000でもASA感度ダイヤルが
端から端まできちんと回るかどうかを確かめるのですが
この個体の場合はSSが両端だと感度ダイヤルが回りきりません。
FTbでもよくあるのですが
SSダイヤルと露出計の連動を行っている
ノコギリ状の歯がズレてしまっているようです。
このまま露出計を調整しても正しい値にはなりません。
分解歴がある個体だと思われますが
分解時にノコ歯がズレたのに気づかず組みつけてしまっているようです。

FTの場合の露出計不動は
大抵SW部の接触不良なのですが
テスターでSW部周辺をあたってみても
問題はないようです。
上の写真の状態で露出計に直接電圧をかけても
全く針は動きません。
「あぁこれは露出計そのものがダメか。。。」と思いつつ
先に部品取用のボディから動作している露出計を取り出し
「よし準備OK」、露出計は後回しにして
先にシャッター周りからやらなくては。。。と
ボディから露出計を外して
念のため露出計単体で電圧をかけてみると。。。。
「あれ?動くじゃん。。。(汗)」
どうやら以前の分解でファインダー清掃等を行ったときに
針を少し曲げてしまっているようで
針がファインダー枠に接触していて動かなかったようです。。。
外すまでこれに気づかなかったとは。。。不覚です。。。

露出計の件は解決したようなので
これからさらに分解を進めてミラー駆動部、
シャッター周りの整備を行っていきます。

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ニコンFEのカメラ修理

今日は「鉄道電化の日」だそうです。
1956年(昭和31年)のこの日に
東海道本線の米原-京都間が電化され
東海道本線全線が電化が完成となった日だそうです。
電車も良いですが。。。
架線のないすっきりとした景色の中を
ゴトンゴトンと気動車が進んでいく
非電化路線の風景が個人的には好きです。
都内から比較的近いのは
小湊鉄道・いすみ鉄道、久留里線、
関東鉄道常総線の取手~下館、真岡鉄道、
ちょっと遠いけど、わたらせ渓谷鉄道、。。。といったところでしょうか。。。
どれも行ったことないのですよねぇ。。。
来年こそは行ってみたいなぁ

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
月に何台かは修理・整備依頼のあるカメラです。
適度な大きさと使いやすさで
非常に魅力的なカメラです。
さすがにF一桁機と比べると華奢なところも多く
長年使っているとそれなりにトラブルに
巻き込まれることもあるかとは思います。
それでも他メーカの中級機に比べると
やはり壊れにくいカメラだとは思います。

お預かりしているFEは
まずシャッターが開きっぱなしです。
もちろんミラーアップした状態です。
電子制御シャッターだからというわけではないようです。
何とかチャージ状態にして
M90やバルブでレリーズしても
ミラーアップして先幕は開くのですが
後幕が全く出てきません。
ちなみにFE/FMのシャッターは
下から上に走るタイプのシャッターです。
何らかの原因で後幕が固着してしまっているのですが
少々の羽根の汚れとかではないようです。
多少の羽根の汚れで固着することは多々ありますが
その場合はちょっとした応急処置をすれば
とりあえず動かせることができるものなのですが
今回はビクとも動きません。

とりあえずこの状態にして動きを確認しています。
縦走りシャッターには何箇所かゴムブッシュを使っている箇所があるのですが
どうやら劣化したブッシュが悪さをしているようです。
まずはメカニカル制御で普通に動作するように
これからさらにシャッターユニットの整備を行っていきます。

余談ですがFEのミラーボックス組み込みには
ちょっとしたコツがあってそれを知らないと
結構苦労すると思います。
ミラーダウンレバーが上手く本体側のリンケージの下を
くぐってくれないのですね。。。
今でも少々時間はかかってしまいますが
昔はミラーボックスを組み込むだけで
何時間もかかってしまって頭を抱えていたなぁ。。。
なんてことを思い出しました(笑)

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キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「雪見だいふく」の日だそうですよ。
雪見だいふくに限らず
ストーブで暖まった部屋で
コタツに入りながら食べるアイスは美味しいですよねぇ~
やっぱり私は昭和の人だからストーブは
昔ながらの石油ストーブがいいなぁ。。。
常にやかんをかけておいて加湿器がわりにもなるし。。。
まぁ、今の私の部屋には
石油ストーブはもちろん、コタツさえもありませんが。。。(苦笑)
そういえば数年前に火鉢を買おうとして断念したな。。。(汗)

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
世界初のマイクロコンピュータを搭載したカメラです。
1976年発売のカメラですが
その3年前に発売した「キヤノンEF」と同等の露出制御を
コンピュータで行うことにより
300点もの部品削減と
生産の効率化によるコストダウンを実現したモデルです。
「キヤノンAシリーズ」の最初のモデルでもあり
その後に続くAシリーズの全てのモデルの
ベースとなっているカメラです。
開発にはキヤノンが電卓やコピー機等で培った
カメラ設計以外の分野の技術によることろも大きいということです。
ある意味、非常にキヤノンらしいカメラであり
これ以降の他メーカーの一眼レフにも
相当な影響を与えたモデルではないかと思います。

お預かりしているAE-1は
ご依頼者のお父さまが使っていたカメラとのことです。
長らく使われていなかったのか
外装にはそれなりに汚れがありますが
大きなキズやアタリは全くありません。
清掃を行えばかなりキレイな1台になると思います。

キヤノンAシリーズといえば
シャッター鳴きのトラブルが有名ですが
現状チェックを行ってみたところ
シャッター鳴きは今のところ起こっていないようです。
しかしながら、5回シャッターを切ると
1回はミラーアップしたままになってしまいます。
シャッターはちゃんと走りきっている様子で
絞込みレバーもきちんと戻っているので
何らかの理由でミラーダウンそのものができないものと思われます。

露出計、オート露出もチェックしてみたところ
露出計・オート共に2段以上オーバーのようです。
さすがにこれは写真が必要以上に明るくなってしまいます。
シャッタースピードは高速側で少々露光ムラが見られます。

幕軸の清掃・注油はもちろん
ミラー駆動部の整備を行います。
例のシャッター鳴きの原因もミラーボックス周りなので
もちろん予防を行っておきます。
加えてこれもミラーボックスに組み込まれている
オート時の絞り制御ステーもトラブルの多い箇所なので
清掃・注油を行い動作を入念にチェックします。

写真には写っていませんが
付属するFD50mmF1.8s.cは
絞り羽根が開放のまま全く出てきません。
分解してみると予想通り羽根にべったり油が付着していました。
こちらもレンズ清掃を含め一通り整備を行います。

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