月別アーカイブ: 2018年4月

ペンタックスMEのカメラ修理

今日は「図書館記念日」だそうですよ。
大人になってからも数年前までは
結構、頻繁に図書館に行っては
本を借りてきていたのですが。。。
最近はめっきりご無沙汰になってしまいました。
たまにはゆっくり本でも読みながら
1日過ごしたいですねぇ~
マンガのほうがいいかな。。。(笑)

さてさて

本日は「ペンタックスME」のカメラ修理を行っています。
このカメラもブログ登場回数の多いカメラですね。
コンパクトな絞り優先AE専用機です。
1976年発売開始です。
このカメラがいわゆる「アサヒペンタックス」としての
最後のモデルになるのですね。
ペンタ上の「AOCO」マークもMEが最後となりました。

電子制御シャッター機とはいえ
比較的、電気関係のトラブルは少ないカメラです。
しかしながら、今回、お預かりしているMEは
オート時のシャッターが非常に不安定です。
露出計の表示は悪くないのですが
例えばファインダー表示が125と出ている場合で
普通に125で切れたと思えば
5秒以上開きっぱなしになることもあります。
よく見るとたまにSS表示のLEDが
細かくちらついていることがあり
この状態でシャッターを切るとおかしな動作になるようです。
電源供給に問題があるのか
どこかの接点に不良があるのではないかと思われます。
おそらく基板自体は大丈夫ではないかと予想します。

現状チェックを終えて
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
精悍なブラック塗装がカッコ良いですね。
全体的にも非常にキレイな個体です。
組み合わされているレンズは28-50mmF3.5~4.5です。
今回、レンズのほうは特に問題なさそうです。
広角~標準にかけてのズームというのも
なかなか通好みでいいですね!

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マミヤフレックスのカメラ修理

今日は「昭和の日」ですね。
私も昭和生まれですが
気がつくと人生の中で「昭和」より
「平成」の時間のほうが、とっくに長いのですよね。。。
そんな平成ももうすぐ終わり。。。
そうなると。。。生まれの元号が2つも前。。。ってことは
私が子供の頃の感覚でいうと「明治」生まれみたいなもの?
あぁ。。。年取りましたね(苦笑)
ところで、「昭和」は62年と14日続いたのですが
日本の歴代元号の中では最も長く
日本以外を含めても60年を超える元号は
中国(清)のふたつしかありません。

さてさて

今日は「マミヤフレックス」のカメラ修理を行っています。
マミヤと言えばマミヤシックス、プレス、RB/RZ67
マミヤ6/7。。。等々、中判カメラのイメージの強いメーカーですが
二眼レフでもマミヤフレックスが当時の高級機として有名です。
マミヤフレックスもいくつかの種類があるのですが
今回、お預かりしているのはマミヤフレックスオートマット(A)です。
発売は1949年。国産二眼レフとしては初期のモデルです。
当初はマミヤフレックスオートマチック(オートマット)の名称だったのですが
1954年にオートマットBが発売されてからは
オートマットAと改名されました。

シャッターはセイコーシャラピッドで最高速は1/500
レンズはオリンパスD.ズイコー75mmF3.5
これだけでも後から雨後の筍のように
出てくる他の二眼レフよりハイスペックですが
このマミヤフレックスの一番の特徴は
フルオートマットであることだと思います。
スタートマーク合わせのセミオートマットではなく
装填して巻くだけで1枚目にセットされるフルオートマットです。
それもローライフレックスのようにローラーの間に
フィルム裏紙を通す必要もありません。
圧着版がフィルムの厚みを感知する仕組みです。
この時代にこれは本当に先進的ですよね。
おまけにセルフコッキングも装備し
巻上と同時にシャッターチャージも完了します。

お預かりしているマミヤフレックスは
随分、長い間眠っていたと思われる個体です。
最大のセールスポイントである
フルオートマットが上手く作動せず
1枚目を感知することができません。
加えてレンズシャッター機定番のシャッターの粘り
スロー、セルフの固着、レンズ・ミラーのクモリ等々
一通りのトラブルが全て出ている状況です。

オートマット検知ピンの動作不良なのは間違いないのですが
部品破損等だとちょっと苦労しそうな気がします。
現状チェックが終わったので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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ニコンEMのカメラ修理

今日は「ドイツワインの日」ということらしいですよ。
日本酒ばかりでワインはしばらく飲んでないないですねぇ
帰りにスーパーでドイツワイン探してみましょう!
いよいよ今日からGWですね。
私がお店を空けているGW前半は良い天気のようですが
当店もお休みに入るGW後半はちょっと天気が怪しそうですね。。。
やっぱり相変わらず雨男ですねぇ。。。
まぁ、どこにも行く予定はないのでいいのですが。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行っています。
いわゆる「リトル・ニコン」ですね!
F3と同じく1980年にデビューしたエントリーモデルです。
当時のニコンのラインナップを考えれば
驚くほど小さく軽くオシャレなカメラです。
フィルムカメラ時代のニコンというメーカーは
質実剛健なのは良いのですが
とにかく大きく重いカメラばかりでした。
その中でニコンらしからぬ軽量コンパクトなモデルです。
そういえば。。。時代が進んでAFカメラになっても
「U」が出てくるまでは他メーカーと比べても
大きく重いものばかりでしたね。
でもその代わり信頼性は非常に高いカメラばかりでした。
そこもニコンの良いところだと思います。

お預かりしているEMは。。。

カウンターが「1」になっても露出計の電源が入らないことがある
(カウンターが「1」になるまでは
空写しのためメカニカル1/90でしか
シャッターが切れないようになっています
もちろん露出計も「1」になるまでは動きません)
・巻上レバーの戻りが悪い
・モード切替ダイヤルが非常に重い
・メーター、オート共にオーバー気味
・ファインダ内にゴミ・カビが発生。。。。等々

ひとつひとつは小さなトラブルなのですが
全体的に動きが悪くリフレッシュが必要な状態です。

(レンズは当店のテスト用レンズです)
一通り整備が終わって最終チェックを残すのみといった状態です。
EMにも前期・後期モデルがあり
絞り値に対応する摺動抵抗が異なっていたります。
今回は後期モデルですが前期モデルの中には
その摺動抵抗の劣化でオートの精度が出ないものがあります。
もちろん、今回は露出計・オート共に
入念に調整いたしましたので、精度もきちんと出ています。

散歩がてらに1台持ち出すとすれば
EMに写真に写っている50mmF1.8あたりの
軽いレンズと組み合わせればフットワークも軽くなりそうです。
GWにもピッタリの組み合わせですね。

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フジカST701のカメラ修理

明日からいよいよGWですね!
9連休という方も多いのかな。。。
ちなみにトップページでもご案内していますが
当店は4/29、4/30は通常営業で
5/1~5/5をGW休業とさせていただきます。
5/6からは通常営業です。
まぁ、どこにも行く予定はないですし
多分、ほとんどお店に引きこもっているとは思いますが。。。(笑)

さてさて

本日は「フジカST701」のカメラ修理を行っています。
富士フイルムのカメラということで
「フジカ」ですね。フイルムでは国内№1のメーカーですが
フィルムカメラの印象はちょっと地味かもしれません。。。
(デジタルになってからは非常に存在感のあるメーカーでもありますが)
とはいえ、国内ではかなりの古参メーカーで
フジカシックス、フジカフレックス、フジペット、フジカ35。。。等々
しっかりしたモデルを古くから生産しています。
35mm一眼レフの分野では少々出遅れはしましたが
今回、ご紹介の「STシリーズ」が有名です。
少々わかりにくいのはM42マウント採用機ではあるのですが
絞込み測光のモデルと開放測光可能のモデルが混在し
加えて、フジが用意した交換レンズ群も
絞込み測光用の通常のM42マウントと
独自の開放測光機能を持ったSTマウントが混在してしまっています。
今となってはM42マウント機は
絞込み測光のみのシンプルなもので
汎用性が高いほうがいいような気がしますが。。。。

今回、お預かりしている「ST701」は
「STシリーズ」で最初に発売となったモデルです。
発売開始は1970年です。
絞込み測光でボディの絞込みボタンを押している間のみ
露出計が動作します。
布幕横走りの機械制御シャッターで最高速は1/1000です。
非常にシンプルで使いやすいカメラだと思います。
スタイリングも端正で飽きのこないデザインだと思います。
今回、お預かりしている個体はブラックですが
シルバーもなかなか捨て難いと個人的には思います。

お預かりの個体ですが。。。
まず電池室に腐食が見受けられます。
電池を入れてみたところ電池接触面の一部が腐食しているため
そのままでは通電せず、アルミ箔を挟んでやると通電します。
電池室内の磨きで何とかなるかな。。。と思いきや
上カバーを外してみると
電池室裏面にはびっしりと緑青が付いていました。
(上写真にも小さいですが写っています)
これはもう電池室は交換するしかないですね。
こんな状態でとりあえずでもよく通電するものだと思います。

シャッターは幕軸の動きが少々悪く、清掃・注油が必要です。
ファインダースクリーンは下から拭かれたのか
キズだらけでとてもこのままでは快適にピント合わせができそうにありません。
こちらも中古良品と交換いたします。

M42といえば国産機ではペンタックスSPが有名ですが
フジカSTシリーズもなかなか良いですよ。

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ヤシカフレックスのカメラ修理

一昨日、4月23日に元広島カープ選手の
衣笠祥雄さんが亡くなりました。
私が小学校~中学校くらいまでの
いわゆる「カープ黄金期」の主役でもあった名選手です。
テレビでも球場でもいつも豪快なスイングで
私たちを本当に楽しませてくれました。
「鉄人」の名で呼ばれる衣笠さんですが
印象に残っているのは倒れるくらいの死球を受けた後でも
マウンド方向に「大丈夫だよ」という風に
軽く手を上げて何事もなかったように一塁に走っていく
その姿が鮮明に焼きついています。
心よりご冥福をお祈りいたします。

さてさて

本日は「ヤシカフレックス」のカメラ修理を行っています。
ヤシカフレックスは同じ名前でいろいろなモデルがあり
判別になかなか苦労するモデルです。
修理そのものにはあまり関係ないのではありますが。。。
今回、お預かりしているヤシカフレックスは
フィルター取付部がバヨネットであること
シャッターユニットがコパルMXV(最高速は1/500)
フィルム装填はスタートマーク式、
シャッタースピード、絞り設定がノブ式であること等から
B型後期(新B型)だと思われます。
レンズはヤシコール80mmF3.5です。
セルフコッキングまでは装備されていませんが
非常に使いやすく質感も高いカメラです。
現在、手に入る二眼レフの中でも比較的お求め安いモデルで
これから二眼レフを始めてみる方にも
お勧めできるカメラです。

お預かりしているヤシカフレックスは
シャッターは切れているものの
定番のミラークモリにシャッター羽根にも
少々粘りが見受けられます。
加えてフィルム装填時の巻き止めが効かず
どこまでも巻き上げることができてしまいます。
裏蓋を開けた際にカウンターは「S」マークに戻るのですが
それも随分行き過ぎた場所まで戻ってしまいます。

写真ではカウンターに隠れて見えないのですが
巻き止め部品の先端のツメが見事に折れていました。
「S」マークで止めるピンも歪んで取れかかっています。
何かしらの強い力が加わったようですね。
どちらも中古部品との交換で対処いたします。

部品交換の可能性が高いと思われたので
今回は巻上部の整備から取り掛かりました。
巻上部修理後にシャッターユニット周り、
さらにファインダー部の整備に取り掛かります。

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マミヤNC1000Sのカメラ修理

今日は「シジミの日」だそうですよ。
シジミの味噌汁。。。美味しいですよねぇ
そういえばアサリも含めて貝のお味噌汁なんて
長らく味わっていないような気がします。。。(苦笑)
あ、インスタントくらいなら食べたかな。。。
実は子供の頃、
お味噌汁を普通に飲むことってあまり好きではなかったのですね。
おかずがなくなった頃に、ご飯を入れてお茶漬けのように
食べるのは大好きだったのですが。。。
そんな子供時代にも貝汁だけは普通に飲んでた記憶があります。
あぁ~無性に美味しい貝汁飲みたくなってきた(笑)

さてさて

本日は「マミヤNC1000S」のカメラ修理を行っています。
マミヤというと中判カメラのイメージが強いですが
シャッター優先AEを備えた35mm判電子制御シャッター機です。
マミヤ初の電子制御シャッター機でもあります。

軽量コンパクトで操作感も良く
デザインもなかなかカッコ良いですし
もっと売れてもおかしくないカメラだと思うのですが
マミヤ35mm一眼はマウントがなかなか固定されず
新製品が出るたびに二転三転するような状況でした。
このNC1000Sも専用マウントでデビューしましたが
2年後にZEシリーズが出るとまたマウント変更が行われました。
さらにNC1000Sが発売された1978年は既に前年に
ミノルタXDが登場しており
同じ年にはキヤノンA-1がデビューします。
タイミング的にちょっと地味過ぎた部分もあると思います。
そんなことは関係なく単体で見れば
オーソドックスでなかなか良いカメラです。

お預かりしている「NC1000S」は
まず高速シャッター(1/1000)が開きません。
他のSSも全体的に速過ぎる状況です。
しかしながらオートは2段近くオーバーになってしまいます。
そのうえオート時の動作が妙に不安定です。
SS優先AEなので絞り制御の設定が狂っていると思われます。
電子制御機でオート不良が出ると
なかなか修理としては難しいものがあるのですが
今回は何とかなりそうです。
写真は用意できなかったのですが
NC1000Sの電子基板は昔ながらのガラエポ基板です。
既にフレキ全盛の時代の中ではちょっとめずらしいですね。
今となってはこちらのほうが修理はしやすいのですが。。。
電気接点部の清掃とシャッター幕軸・ミラー駆動部の清掃等々
機械的部分も電気的部分もしっかり清掃して
再調整すれば正しく動くと思われます。

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オリンパスワイドのカメラ修理

4月22日。。。調べていると。。。
1996年のこの日にAPS(アドバンスフォトシステム)が
世界同時に販売開始となっていますね。
現在でも首都圏の写真屋さんでは
期限切れのAPSフィルムを取り扱ったり
現像を受け付けていただけるようです。
フィルムそのものが小さいので
カメラも相当コンパクトになり
フィルム装填も簡単です。
残念ながら実質的には終焉を迎えたシステムです。
今や、APSというとデジカメのセンサーサイズのことだとしか
知らない方もきっと多いのでしょうね。。。

さてさて

本日は「オリンパスワイド」のカメラ修理を行っています。
オリンパスワイド。。。あまり修理依頼の多いカメラではないのですが
一昨日、別の個体の修理をご紹介したばかりですね。
めったに来ないカメラが一台入ると
何故か何台か続くことが多いのです。不思議ですねぇ。。。

今回の「オリンパスワイド」は
シャッターを切っても「カチッ」とシャッター音はするものの
シャッター羽根がわずかに「ピクッ」と動くだけで
全くシャッター羽根が開きません。
絞り羽根に油シミも見受けられるので
レンズシャッター定番の「油汚れ付着による羽根固着」だと
考えていましたが。。。

分解してみると羽根には動きを妨げるほどの
汚れはなく羽根そのものが原因ではないことがわかりました。
シャッターユニットを細かく見てみると
羽根を駆動させるための部品がサビと磨耗で
まともに動かない状態でチャージされた状態から
ほとんど動かないことが発覚しました。
部品のサビを落とし磨くことから始めましたが
一度、サビてしまった部品は完全に元の状態には戻りません。
レンズシャッター機はフォーカルプレーンシャッターに比べると
かなり小さな力でシャッターを駆動します。
動きの悪くなった部品の復活はなかなか困難です。
今回はたまたま部品取り個体から同じ部品が確保できたので
トラブルを起こしている部品及びその周辺の部品ごと
移植することにしました。
これからまた長く使うことを考えるとそのほうがベターだと思われます。

写真は一通りの整備・修理が終わった後に撮ったものです。
外観は相当使い込まれた感がありますが
中身は非常に快適に動作するようになりました。
レトロ感と当時ならではの高級感が
良い感じにブレンドされていると思います。

そういえば、先日のワイドを紹介したブログで
このカメラならではの「ガラス圧板」のお話をしましたが
写真を撮り忘れていて画像ナシだったのですが。。。

これがガラス製の圧板です。といっても
写真だと普通の金属製とあまり変わらない感じですが。。。
ちなみに水玉状の小さな突起は
フィルムが吸着しないように付けられているそうです。
ライカM3も最初はガラス圧板だったのですが
静電気発生のリスクを考慮して金属製に変更されました。
オリンパスワイドもある時期から金属製に変更されています。

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ペンタックスSPのカメラ修理

もう来週末はGWなのですね。
まだまだ4月は始まったばかりだと思っていたら。。。(汗)
ちなみに。。。トップページでも既にお知らせはしていますが
当店のGWは4月29日・30日は通常営業、
5月1日~5月5日は休業とさせていただきます。
5月6日以降は通常営業でございます。
まぁ、特にどこに行くでもなく
ほとんどお店にこもっているような気もしますが。。。(笑)

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
今回は適度に使い込まれた感のあるブラックモデルです。
世の中に出回っているほとんどのSPが
シャッターの動きに問題を抱えているのではないかと思いますが
今回もシャッター幕の動きが悪いことが原因で
ミラーアップしたままになってしまいます。
よくあるパターンは低速シャッター時のみ
ミラーアップするとことが多いのですが
今回は1/1000から1秒までどのシャッタースピードでも
ミラーアップしてしまいます。
シャッターを切った後の後幕の位置を見ても
明らかにきちんと走りきっていないことが確認できます。

ここからさらにミラーボックスを外して
シャッター周りの整備から行っていきます。
もちろんミラー駆動部の整備も行います。
今回はSPによく見られるプリズムの腐食はございません。
ただし、ファインダーはカビ・汚れで
かなり曇ったような見え方をしているので
スクリーン、コンデンサレンズを外して入念に清掃します。

この時代のカメラのトラブルの大半は
シャッター関連で、一眼レフの場合は次いでミラー駆動部、
露出計があるカメラの場合は露出計、といったところでしょうか。。。
フレキが使われているような電子制御機となると
もっとトラブルは多岐にわたりますが
機械制御のカメラの場合は比較的シンプルです。
。。。とはいえ、経過年数が50年越えのカメラも多いので
単純に清掃・注油のみではなかなか
思ったようにいかない場合も多いです。
ちょっとした汚れや部品の磨耗で
簡単に動かなくなることもあり
つくづくカメラは精密機械であることを再確認させられます。

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オリンパスワイドのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの
「穀雨」ですね。
「田畑の準備が整い、それに合わせて春の雨が降るころ」
ということですが、
今日は全く雨の予感のしない良い天気です。
一昨日あたりの雨が「穀雨」っていう感じですかね。。。
次の節気はもう「立夏」(5月5日)です。
春も駆け足で通り過ぎて行きますね。

さてさて

本日は「オリンパス・ワイド」のカメラ修理を行っています。
1955年発売のカメラです。
この頃のレンズ固定式カメラは
45mm~50mmのレンズを搭載するのが普通でしたが
このオリンパスワイドは35mm広角レンズを搭載し
当時、ワイドカメラブームの火付け役となったカメラでもあります。
オリンパスワイドシリーズも無印のワイド、ワイドE
ワイドスーパー、ワイドⅡ等々ございますが
今回、お預かりしているのは無印のワイドです。
ズイコーF.C3.5cmF3.5レンズを搭載し
シャッターはコパルMX、最高速は1/300です。
広角レンズ搭載のためだとも思われますが
シャッターがレンズ後玉より後ろに配置される
ビハインド・シャッターになっています。
ピントは目測式ですがブライトフレーム表示のために
採光用の窓。ハーフミラーを装備します。
巻上げ・巻き戻し、共にノブ式です。

構造そのものはシンプルなカメラですが
さすがに60歳越えのカメラなので
あちこちに経年劣化が見られます。
ご依頼者様からご指摘いただいているのは
ファインダーのクモリとレンズのクモリ・カビですが
ここはできる限りの清掃で対応したいと思います。
クモリ・カビ跡は少々残るものと予想しています。
シャッターは動作はしているのですが
やはり若干の粘りが確認できていますので
羽根清掃を入念に行います。
他、動作部分の清掃・注油、ピント調整、等々
各部点検整備一式を行います。

写真を撮るのを忘れてしまいましたが
この頃のオリンパス機はフィルム圧板に
ガラスを使っているカメラがいくつかあります。
このワイドもそのひとつです。
通常の圧板より平面性を保ちやすいそうですが
静電気が発生しやすく、発光して写真に写りこむこともあるようです。
頻度は低いですが、通常の金属製の圧板でも
まれに静電気発光が写りこんでしまうことがあります。
。。。とはいえ、今となってはこのガラス圧板も
オリンパスワイドの魅力のひとつですね!

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日、4月19日は「地図の日」だそうですよ。
地図を見るのは子供の頃から
今でも結構好きかも知れません。
子供の頃は学校で使う地図帳やら
家にあった住宅地図なんかも良く見ていました。
今でもちょっと気になることがあると
グーグルアースや地図アプリで調べてしまいます。
もちろん、登山のときに使う地形図も見ていて楽しいです。
そういえば、先日も「新宿区って中野区と接しているところもあるけど
どこからどこまでが新宿区なの?」と思って
延々、地図アプリを眺めていました(笑)

さてさて

本日も「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
昨日はシルバーのモータードライブ対応タイプでしたが
本日はブラックのモータードライブ非対応モデルです。
OM-1も長期にわたって生産され続けたモデルなので
細かい小変更が何度も行われています。
大きく分けると先述のMD対応・非対応のモデルがあり
MD非対応の中でも
フィルム室にスタッドが4本立っている極初期のモデルと
スタッドが2本のモデルが存在します。
スタッドが4本のものはそれに合わせて
フィルム圧板も短くなっています。
MD対応モデルは外観上は大きな違いはありませんが
生産時期により露出計SWの構造が全くそれまでと違うものがあります。
どのカメラもそうですが同じモデルでも
小変更は毎年のように行われていて
それによって部品も異なる場合が多いのです。
部品取りを確保していてもなかなか合わないことも多く
なかなか苦労させられます(苦笑)

お預かりしているOM-1は
なかなか使い込まれた感のあるブラック塗装の個体です。
定番のプリズム腐食が発生しています。
加えて高速シャッターにはムラがあり
スローガバナーは固着気味で
1秒でシャッターを切るとシャッターが
開きっぱなしで固まってしまいます。

一通り整備を終えて少し様子見をしている段階です。
横においてあるのは交換した腐食プリズムです。
わかりにくいですが白く光っている部分が腐食部分です。
定番のモルトが接している部分に加え
中央縦方向にも腐食が発生していました。
もちろん現在はキレイなプリズムを搭載し
ファインダーは非常に快適な見え心地となっています。
やはり一眼レフのファインダーの見え方というのは大事ですね。
ピントの合わせやすさはもちろんですが
見え心地が良いと写欲が高まりますものね!

これから最終チェックを行えば完成です。
キレイになったファインダーで
いろいろな景色を見ていただければと思います。

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