今日は5月30日
ご(5)み(3)ゼロ(0)」ということで
「ごみゼロの日」「お掃除の日」「掃除機の日」だそうです。
うちのお店も私の自宅もそうですが
ついつい「まぁ簡単でいいか…」と
適当に掃除を済ましてしまいがちですが
やはり納得いくまでキチンと掃除をすると満足度も高いし
気持ちいいのですよね!
ただ、本格的にやり始めると色んな所が気になり始めて
時間ばかりかかってキリがないのですが…(苦笑)
店のバックヤードとか自宅とか
自分しか見ないところは最近かなり手抜きかも…
明日の定休日は天気もイマイチみたいですし
気合入れて掃除しようかな…
さてさて
本日は「リコーオートハーフSE」のカメラ修理を行っています。
オリンパスペンシリーズと並んで
ハーフカメラの代名詞的なカメラです。
設計者の安宅久憲さんが「自分の50歳の母親でも撮れるカメラ」という
基本構想を掲げて、とにかく簡単に誰でも撮れることを追求したカメラです。
さらに女性のハンドバッグ、男性の上着のポケットに入るサイズの
小型化を目指して設計されたそうです。
そうして出来上がったオートハーフは
独特のほぼ真四角のフォルムでこの時代のカメラですから
ずっしりとした重さはありますが
レンズの出っ張りもなくポケットやカバンに気軽に押し込める
コンパクトさになりました。
そしてセレン光電池使用の露出計連動のオート露出に加え
ピントは固定焦点、さらには巻上までゼンマイ仕掛けの
自動巻上とまさに「構えてシャッターボタンを押すだけ」という
簡単操作を実現しました。
初代のオートハーフが出たのが1962年で
1965年に出た「オートハーフS」で
セルフタイマーが装備され
シャッターボタンがボディ上部に移設されました。
これ以降のモデルは基本的な構造は共通で
「S」からセルフタイマーを省略した「E」では
前面のアルマイト板装飾のバリエーションが
限定モデルを含むと数えきれないほどになり
現在でもコレクションしている方も多いと思われます。
そして1967年に今回修理を行っている「SE」が発売されます。
「E」をベースにセルフタイマーを追加したものです。
機能的には「S」に戻った感じです。
鏡面シルバーと波紋柄ブラックの二色が発売されました。
シルバーのほうは見かけることが多い気がしますが
波紋柄ブラックはあまり見かけないような気がします。
で、今回の「SE」はその「波紋柄ブラック」です。
高級感に溢れていていいですねぇ~カッコいいです。
画像は既に修理・整備が完了して
少し様子見をしている段階のものですが
お預かり時にはセルフタイマーレバーは破損して
バネひとつでぶら下がっている状態でした。
さらに露出計はセレン光電池の劣化で全く動作しておらず
モルトも当然ボロボロでした。
ただ外装自体は汚れはあったものは
コンディションは悪くなく修理整備して仕上げてみると
かなり酔う状態になったと思います。
ただし、セルフタイマーレバーの破損は
カシメ部から破損しており修復にかなり手間がかかりました。
壊れたカシメは完全には元に戻りませんが
よほど無茶をしなければ大丈夫な状態にはなっていると思います。
オートハーフでは定番のトラブルである
セレン光電池の劣化は今回は中古良品のセレンとの
交換で対処しています。
オートハーフのセレンも十分に起電するものが
なかなか手に入りくい状況になってきました…
他、シャッターユニット、巻上機構の整備や
レンズ、ファインダーの清掃等一通りの整備を行い
安心して使っていただける状態になっております。
毎度思いますがオートハーフの真四角のデザインはいいですよねぇ
他のカメラとは全く異なりますものね…
見るたびに集めてみたい衝動に駆られますが
これこそまさに沼にハマるパターンなので我慢しています(笑
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