月別アーカイブ: 2017年6月

コニカⅢのカメラ修理

今日は6月30日、1年も半分が終わったとのことで
「ハーフタイムデー」と呼ばれているようです。
今年も何だかよくわからないうちに
あっという間に終わりそうですね。
今年後半ももっとがんばらなくては!

さてさて

本日は「コニカⅢ」のカメラ修理を行っています。
1956年発売開始で、このⅢ型から
いわゆるセルフコッキングとなりました。
招き猫のような巻上レバーが特徴ですね。
シャッターはセイコーシャMXL
レンズはヘキサノン48mmF2です。
生産時期によって形状が異なりますが
基本的にLV値合わせのSS・絞りリングを採用しています。
LV値を無視して普通にマニュアルで露出を合わせるには
ちょっと慣れが必要かもしれません。

お預かりしているコニカⅢですが
まずシャッターが全く開きません。
このタイプのレンズシャッター機には
よくあることですが
シャッター羽根に油が滲んでいて
シャッターを切っても羽根が固着して全く開かない状況です。
加えてコニカⅢのトレードマークともいえる
巻上レバーが随分重くなってしまっています。
ファインダーもクモリが出ていて
二重像にもズレが見受けられます。

写真は整備後に撮ったものです。
レンズもファインダーも非常にクリアになりました。
もちろんシャッター羽根は軽快に動作しています。
総金属製でずっしりと重量感がありますが
コンパクトでどこにでも持っていけるカメラです。
このレトロ感溢れるルックスも魅力ですね。
かくいう私もコニカⅢは私物として
1台持っていてたまに使っています。
ヘキサノン48mmレンズは写りにも定評があり
なかなか楽しめるカメラです。

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ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は「佃煮の日」だそうですよ。
佃煮。。。大人になってから
食べられるようになったもののひとつですねぇ
炊きたての輝くご飯が合いますよねぇ。。。。
色んな種類の佃煮がありますが
やっぱり海苔とか魚介系がいいですよねぇ。。。
またお腹すいてきちゃった・・・(笑)

さてさて

今日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
毎回、フォトミックファインダーには
何種類かあって。。。云々。。。ってやっているので今回は割愛します。
今回は一番最初に出てきた無印のフォトミックファインダーですね。
まずはボディ本体側のチェックを行います。
よくトラブルのある電池室周りは今回は大丈夫のようです。
シャッタースピードを計測してみると
やはり油切れの影響か1/2000が1/1000程度しか出ていません。
この時代の機械制御シャッターはなかなか
正確に1/2000は出ないものではありますが、それでも1/1000程度では寂しいですね。
シャッター幕軸周りの清掃・注油を行ってから
調整でなるべく正確に速度が出るように追い込んでいきます。

それからフォトミックファインダーですが
まずASA100・LV15でテストします。
ASA100・LV15といえば快晴の屋外の明るさですね。
F16・1/125あたりを露出計が指示してくれれば正解ですが。。。
今回のフォトミックファインダーの指示値は
F16・1/1000・・・随分アンダーです。
今度はASA100・LV12でテストします。
指示値は。。。え?これもF16・1/1000
明るさに関係なくかなり振り切ってしまっているようです。
。。。となると。。。CDS(受光体)の劣化の可能性が高いです。

CDSそのものの劣化か
その周辺回路の抵抗の劣化だと思われますが
部品取りのファインダーから
正しい値の出ているCDSを基板ご載せ換えてみました。
まだテスト途中ですが悪くはないようです。
さらにファインダー内SS値表示が少々ズレているので
これも調整していきます。

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オリンパス35DCのカメラ修理

今日は「パフェの日」だそうですよ。
「パフェ」といってもこの日の由来は
スイーツのパフェではなく野球が由来らしいのですが。。。
それでも「パフェの日」って聞いただけで
頭の中はパフェでいっぱいになりますね!
アイスに生クリームにフルーツに。。。
あぁ、ダメだ。。。甘いものばかり食べてると中高年には
あまり良くないのに。。。(苦笑)

さてさて

本日は「オリンパス35DC」のカメラ修理を行っています。
最近、修理依頼が多くなってきたカメラですね。
きちんと距離計を装備し、レンズは40mmF1.7の大口径
コンパクトなボディ、使いやすいプログラムシャッター
気軽に撮り歩くにはもってこいのカメラです。

以前も書きましたが
35DCのシャッターは基本的に機械式シャッターで
電池は不要なのですが
35DCの場合は露出計がある程度振れてないと
光量不足でシャッターロックがかかるようになっていますので
電池を入れないと普通に使うことはできません。

その電池ですが当時は1.3Vの水銀電池ですが
現在は1.5Vのバルタ電池等々で代用されるかたも多いと思います。
ただし、そのまま1.5Vの電池を使うと露出計が振れすぎて
適正露出が得られないことがほとんどだと思います。
今回の35DCもそのまま1.5Vの電池を使うと
1.5段以上アンダーになってしまいます。
ちなみに電圧変換型のアダプターを使った場合、
電圧は問題ないのですが
今回のようなバッテリーチェック付きの後期の35DCの場合は
電池アダプターの抵抗が干渉して
BCランプが点かなくなります。
(キヤノネットG-Ⅲあたりでも同様の現象が起こります)
前期であれば問題ないですが
後期のDCの場合は1.5Vに露出計側を調整して
1.5V電池を使ったほうが良いかもしれませんね。

他、ご依頼者様が事前に試し撮りを行った際には
光線モレが見られたとのこと。
やはりモルトは全滅ですからそれはこれが原因だと思われます。
加えて距離計二重像のズレも見受けられます。

これからシャッターユニット周りから各部点検整備一式を行います。

余談ですが光がない状態、例えばレンズキャップを
したままの状態でシャッターを切りたいとき
(電池はやはり入っていないとダメですが)
前期の35DCの場合は底にある「F」ボタン、
後期の35DCの場合はバッテリーチェックボタンを押せば
強制的にシャッターが切れる仕組みになっています。
説明書がない場合も多いと思いますので
こういう部分はなかなか気づかないかもしれません。

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リコーフレックスⅦSのカメラ修理

今日は「露天風呂の日」だそうですよ。
いいですよねぇ~露天風呂。。。とんとご無沙汰ですねぇ
八ヶ岳の麓あたりにある温泉宿で
2,3日のんびり過ごしたいですねぇ~
昔は登山とセットでよく行ったのですが。。。

さてさて

本日は「リコーフレックスⅦS」のカメラ修理を行っています。
先日、「ミリオン」を紹介したばかりですが
またもやプレスボディのリコーフレックスです。
1950年のリコーフレックスⅢから1957年のリコーフレックスミリオンまで
リコーフレックスは100万台超が生産されたそうです。
モデル名もⅢ、Ⅳ、Ⅵ、Ⅶ、ⅦS、ⅦM、ホリディ、ミリオンと
種類が多いですがさらにそれぞれ
シャッターユニットや細かい部分が異なったりで
多くのバリエーションが存在します。
シャッター速度もシンプルな3速から9速のものまで存在します。
ちなみに今回、お預かりしているⅦSは
リケンシャッター搭載機で
SSはB,10,25,500,100,200となっています。

前回のミリオンと同じく
ギア式のピント合わせ機構が全く動きません。
加えてレンズ汚れとファインダー汚れ
ファインダーのミラーはやはり曇っているので
交換いたします。
今回はシャッター羽根に粘りは見られませんでしたが
もちろん予防の意味合いも含めて
キチンと整備していきます。
レンズクモリが酷いものも多く
なかなか清掃では取れないものも多いのですが
前回のミリオンも今回のⅦSも
そこは比較的問題が少なく
今回も実用する上では問題のないレベルに
キレイにすることができました。

やはりキレイなリコフレはシルバーパーツに
高級感が溢れていてカッコ良いですね!

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ヤシカエレクトロ35GSのカメラ修理

もう6月も残り1週間切ってしまいましたね。
本当に毎日が過ぎていくのが早く感じます。
今朝の都内はシトシトと梅雨らしい雨が降っていましたが
今は少し止んでいるようですね。
今週は週半ばまでこんな天気が続くようです。
やっと梅雨らしくなってきた感じかな。。。
雨の日の写真も好きだしもっと撮りたいので
今度の定休日(火曜日)も
土砂降りでなくてこんなシトシト雨なら歓迎です!

さてさて

今日は「ヤシカエレクトロ35GS」のカメラ修理を行っています。
初代エレクトロ35のデビューは1966年
「ろうそく1本の光でも写るカメラ」を目指して開発されました。
今回、お預かりのGSの発売はその4年後の1970年
基本的な部分は初代と大きく変わりませんが
このGSから新コーティングの「カラーヤシノンDXレンズ」となりました。
ブラックもその後、発売されていますが
この頃のエレクトロは個人的にはシルバーが好みです。
ヤシカ特有のギラギラしたシルバーと
ラメのような梨地が他のカメラとは一味違う雰囲気をかもし出しています。

お預かりしているGSは
ご依頼者様のお父様のものだそうです。
とても美しい外観で
非常に大切に扱われてきたことがよくわかります。
レンズも若干のカビは見受けられますが
全体的には悪くないコンディションです。
ただし、電源が全く入りません。
エレクトロ35シリーズはその名のとおり
電子制御式シャッター「コパルエレク」を搭載し
電源がきちんとはいらないと普通に撮影はできません。

電池室内部は比較的キレイなので
電池の液漏れ等はなかったと思われますが
やはり電池室裏で腐食が発生していました。
この時代の電池はガスを発生し
それが電子室裏等で腐食を発生させます。
ちなみに水銀電池を使用していたカメラの電池蓋には
穴の開いているものが多いのですが
これは電池から発生するガスを抜くためのものだそうです。

それからエレクトロ35シリーズは全機種
巻上を行うとレリーズバーが戻る音が
「カチッ」と鳴るのが正常な状態ですが
レリーズバーを押さえているゴムブッシュが
劣化しているとこの音が鳴らなくなります。
鳴らない状態の個体はオートの精度が
全くでなくなります。
今回のGSもも音が鳴りません。
初期のエレクトロ35は何も対策がされていないと
このブッシュが十中八九、劣化でなくなっています。

ギラギラしたシルバーのカバー上下カバーに
高級感のあるシルバー鏡胴、
やはり初期のエレクトロは何とも言えずカッコ良いですね。
これからレンズボードを外して
シャッターユニットとその周辺の整備から取り掛かります。

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ペンタックスMEスーパーのカメラ修理

今日は「UFO記念日」だそうですよ。
子供の頃には私もUFOの本とか買ってよく読んでました。
「アダムスキー型」、「葉巻型」とか色々な形もあるのですよね。。。
まぁ、実在するかどうかは何とも言えませんが。。。
宇宙ってそういうロマンがあってもいいかなぁ。。。とは思います。

さてさて

本日は「ペンタックスMEスーパー」のカメラ修理を行っています。
コンパクトで操作感もよく、小気味良いカメラですよね。

ME系といえばミラーボックス周りのトラブルが定番ですが
今回の個体は巻上に何らかのトラブルがあるらしく
巻上レバーが巻き上がった状態で戻ってきません。
(レバーはスカスカで戻ってくるのですが
軸が戻ってこないような状態です)
こんな状態はなかなかないなぁ。。。と思って
調べながら分解していくと
ボディ下部から何かの部品の破片が出てきました。
その瞬間に「カシャン」と巻上軸が戻る音もしました。

・・・部品の破片の正体は???

いわゆる巻上レバーは完全に折りたたんだ状態から
少し出した状態でクリック感があり
そこで軽く固定されるものが多いと思います。
ME系の場合、そのクリック感を出すために
巻上レバーの根元に板バネ部品が組み込まれています。
実はこの板バネ、少々強度に問題があり
折れてしまうものが多いのです。
(折れているとクリック感が全くなく
完全に折りたたんだ状態から少し引き出した状態までが
スカスカな感じになります)
で、その折れた板バネ先端部が
スプールを伝ってボディ下部へ移動し
巻上軸に挟まれ軸をロックしてしまっていたようです。

これでトラブルひとつ解決!と思っていると
何回かシャッターを切っているとチャージ滑りが
(フィルムは巻き上がるのにシャッターがチャージしきれず戻ってしまう)
たまに起こることが発覚しました。
これはいつものミラーボックス横の動作不良が原因です。

さらに。。。これは現在、原因を調査中ですが
オート時に本来一箇所のSSに対応したLEDが
ファインダー内に点灯するのが正常ですが
たまに関係ないランプが、それも2、3個
点いたり消えたりする症状が発見されました。
おそらく基板そのものが原因ではないと思うのですが。。。

まずは原因のわかっている巻上部分と
ミラーボックス周りを修理していきます。
基板周りを確認するために基板は一旦完全に外してしまいました。
LED点灯トラブルの原因を調べながら
各部点検整備一式を行っていきます。

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オリンパス35Ⅳaのカメラ修理

プロ野球はセ・パ交流戦が終わり
今夜からまたリーグ戦再開ですね!
我等のカープはホームでの
阪神との首位攻防戦。。。
先発は開幕戦と同じ組み合わせ
ジョンソンとメッセンジャー
正直、ジョンソンはまだまだ本調子じゃないのかもしれないけど
何とか開幕戦のリベンジを果たしてほしいですね!

さてさて

本日は「オリンパス35Ⅳa」のカメラ修理を行っています。
オリンパス35シリーズにはいろいろなモデルがあるのですが
今回の35Ⅳaは1953年発売の35シリーズの中でも初期のモデルです。
距離計を持たない目測式のため非常にコンパクトにできています。
小さくても総金属製で重さはずっしり。。。高級感に溢れています。
搭載するレンズはズイコーF.C40mmF3.5、
シャッターユニットはコパル製です。

比較するものがないのでわかりにくいのですが
もう少しで手のひらにすっぽり収まりそうなほどの大きさです。
スナップカメラとしては申し分ないスペックだと思います。

このカメラ、ちょっと変わっているのが
フィルム圧板がガラス製です。
フィルムの平面性を高めるためにガラス製圧板を採用したカメラは
ライカM3初期モデル等にもありますが
この35Ⅳaもそうですが後期モデルでは通常の金属の
圧板に変更されました。
ガラス製圧板は静電気を発生させることがあり
静電気が圧板上で発生するとフィルムに感光してしまいます。
(線状のノイズのように写りこむことが多いです)
乾燥した冬場等に素早く巻き上げると発生する確率が高いようです。

これがそのガラス製圧板です。
フィルムの吸着を防ぐために
水玉模様の細かい凹凸がつけられています。

前置きが長くなりましたが
今回、お預かりした35Ⅳaは
まずシャッターが全く切れません。
かなり強烈にシャッター羽根が油で固着しているようです。
チャージレバーを押したりして無理に動かすと
羽根破損に繋がりますので
まずはシャッターユニット及びシャッター羽根を徹底的に洗浄します。
その上で機械部分に適度な注油を行います。
さらにレンズにはかなりクモリが見受けられます。
これはできる限りの清掃で対応します。
加えてピントリングが空回りしてしまっているので
ピントの精度出しを行いつつ修理していきます。

それにしてもオリンパス35Ⅳa、いいですね。
個人的にかなり気になるカメラです。

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リコーフレックスミリオンのカメラ修理

今日は「ボウリングの日」らしいですよ。
じいさんがカメラと同じくらいボウリングも好きで
私がまだ小さい頃に大会に出ては
景品もらって帰ってきてたことをよく覚えています。
家にじいさんのマイボールがあって
それでよく遊んでいました。
私が5歳のころにはボウリングに連れて行ってもらってたなぁ
(もちろん普通に投げられないから両手で転がすのですが。。。)
じいさんの晩年(私が20歳くらいの頃)何度か
一緒にボウリングを楽しみましたが
今となっては良い思いでです。
昔はアベレージ170はあったけど今は100いくのかな。。。(苦笑)

さてさて

本日は「リコーフレックスミリオン」のカメラ修理を行っています。
発売は1957年、いわゆるプレスボディの
リコーフレックスシリーズの一員で
ギアを手で回すことにより前玉を回転させピントを調節するのが特徴です。
このタイプのリコーフレックスは1950年発売の
リコーフレックスⅢから引き継がれているのですが
日本のカメラ生産量の半分以上をリコーフレックスが占めていたこともあると
いわれている大ベストセラーモデルです。

セルフコッキングもなく、フィルム送りも赤窓式で
非常にシンプルな造りのカメラです。
その分、他社の二眼レフに比べても圧倒的に軽く
撮影散歩にも気軽に連れ出せるカメラでもあります。

今回、お預かりしているリコーフレックスミリオンは
最大の特徴である歯車式のピントリングが
固着して全く動きません。
実はこのトラブル、プレスボディのリコフレでは
非常に多く見かけるトラブルです。
要は古いグリスが完全に固まってしまうことが原因です。
他、レンズには汚れ・クモリが見受けられます。
クモリは取れないことも多いのですが
今回はキレイに清掃できました。

写真は点検整備完了後に撮ったものです。
シルバーメッキの輝きも眩しく
非常に良い状態になりました。
もちろんピントリングも非常に軽く
指先だけですいすい回ります。
これなら撮影を存分に楽しんでいただけると思います。

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ニコンF2フォトミックAのカメラ修理

今日は「夏至」ですね。
北半球では昼が最も長く夜が最も短い日ですね。
日本では梅雨の真っ只中ですが
日照時間が長いということは
一番暑い日でもあるということにもなりそうですが。。。
実際はそうではなくて地面や空気が十分に暖まった
夏至の1ヵ月後あたりが最も暑くなるようです。
言われてみると1日の中でも
太陽が南中した1~2時間後が
その日の最高気温のことが多いですものね。

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミックA」のカメラ修理を行っています。
F2のフォトミックファインダーには
過去にもここで書きましたが5種類ございます。

・フォトミックファインダー DP-1 指針式 受光素子はCdS カニ爪連動
・フォトミックファインダーS DP-2 LED式 受光素子はCdS カニ爪連動
・フォトミックファインダーSB DP-3 LED式 受光素子はSPD カニ爪連動
・フォトミックファインダーA DP-11 指針式 受光素子はCdS Ai連動
・フォトミックファインダーAS DP-12 LED式 受光素子はSPD Ai連動

余談ですがLED式のフォトミックファインダーは
状況によっては修理不能の場合もございます。

今回のフォトミックAはAi連動で指針式のファインダーです。
Aiレンズが使えて非Aiレンズ特有の「ガチャガチャ」が必要ないということで
人気のモデルですね。

フォトミックファインダーの1番のポイントは
もちろん露出計ですが
個人的にはファインダー内でSS・絞りが確認できるという部分が
ポイントが高いと思っています。

今回お預かりのフォトミックAは
まずその一番の売りである露出計が全く動きません。
ボディ側からの電源供給が上手くいっていないようです。
電池室切片のステーが折れるというのが定番ですが
今回はステー折れではなく
リード線の腐食が原因のようです。
電源が入ったところで現状を確認しますが
やはり露出計の指示そのものにも大きくズレがあるようです。

さらにボディ側は油切れがかなり進んでいて
巻上時の音にも異音が混じっている感じです。
シャッター速度も高速側でかなりバランスが崩れています。
シャッター幕軸、巻上部、ミラー駆動部の清掃、古い油の除去
注油を行っていきます。

現在、最終チェックを行っている段階です。
(写真のレンズは当店のテスト用レンズ)

Fフォトミックに比べると随分スマートですし
ブラック仕上げは重厚感もあって
やはりカッコ良いですね!

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ニコンFG-20のカメラ修理

今日は「おにぎりの日」らしいですよ。
たまには炊きたてのご飯の熱々のおにぎり食べたいですねぇ
シンプルに塩むすびか、梅干入りがいいなぁ。。。
そういえば先日、twitterでちょっとツイートしましたが
私が子供の頃に定番のおやつだった
「おにぎりせんべい」が関東では手に入りにくいことを最近知りました。
軽くショックです。ないとわかると無性に食べたくなります。。。

さてさて

本日は「ニコンFG-20」のカメラ修理を行っています。
ニコンEMをベースにマニュアル露出が追加されたカメラです。
言い方を変えるとニコンFGからプログラム露出とTTL調光が
省略されたモデルともいえます。
愛称は「ライトニコン」、機能的にはFEに近いですが
細かく見ていくと機能的にはやはりFEのほうが高機能です。
しかしながらFEよりずっと軽く、独特のシャッター音が魅力です。
特にEM三兄弟の仲でも巻上部の肩がなで肩になったデザインは
個人的にも好みです。

今回お預かりしているFG-20は
もともとご依頼者様のお母様のカメラだそうです。
かなり使い込んできたようで
内外装ともにキズ・サビが多い状態です。
「シャッターが切れたり切れなかったりする」ということでしたが
現状チェックを行ったところ
とりあえずシャッターは切れているのですが
ミラーが2/3くらいの位置までしか上がりきりません。
明らかにミラーがかぶっている状態でシャッターが開くので
写真は全て黒かぶりが起こる状態になってしまっています。

まずはミラーボックスを外して
トラブルの原因を探ります。
機械的トラブルなので修理は可能だと思われますが
ミラー駆動部の部品変形・破損が疑われます。
少々大変な作業になりそうです。
外装やフィルムレールに随分サビが発生しているので
できるかぎりですが、こちらもキレイにしていきます。

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