月別アーカイブ: 2016年4月

ミノルタALSのカメラ修理

皆さま、GWはいかがお過ごしですか?
昨日・今日とお出かけ日和で何よりです。

今日は「図書館記念日」らしいですよ。
少し前までは私も何も予定のない休日は
図書館に立ち寄ることが多かったのですが
最近はご無沙汰です。
たまにはじっくり読書もしなくちゃいけませんね。。。

さてさて

今日はミノルタALSのカメラ修理を行っています。
このALS、以前ここでも取り上げたことのある
ミノルチナSの露出計がCdsに変更になったモデルです。
基本的に露出計周り以外はほぼミノルチナSと同じです。
ちょっとややこしいのが
もともとミノルチナSは海外向けにはAL-sとして販売していました。
AL-sは海外向けミノルチナSで受光体はセレン
ALSはミノルチナSの後継機で受光体はCdsということになります。
どちらにしても当時の世界最小のレンジファインダーを目指して作られた
このシリーズは今見ても、その薄さ、軽さ、操作したときの質感など
なかなか魅力的なモデルです。

前置きが少々長くなりましたが
今回の個体はお約束のシャッター羽根の粘りが見受けられることと
露出計がかなりオーバー目、レンズ・ファインダーにカビ・汚れ等々
いくつか問題点が既に把握できています。
もう少し細かくチェックして点検整備一式を行います。

IMG_7817

ミノルチナSと比べるとファインダー周りに電源関係の配線が
随分増えていることがわかります。

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キヤノンEXオートのカメラ修理

明日からGW休暇!なんて方も多いでしょうね。
当店も明日は祝日でお休みです。
加えてGW中は5月3日~5月5日はお休みをいただきますが
他は通常営業しております。
雨は今日のうちに降ってもらって
明日からは晴れればいいですね。

さてさて

今日は「キヤノンEXオート」のカメラ修理を行っています。
EXオートは1972年発売、その前身のEXeeは1969年発売です。
この時代のキヤノンは「F-1」や「FTb」が発売され(1971年)
一眼レフの本流はいわゆる「F」シリーズだったのですが
そんな中、いろいろと異端児なEXシリーズが発売されていました。

まず交換レンズは前玉だけを交換するタイプで
50mm、35mm、95mm、125mmが発売されていました。
これだけでも変り種ですが
さらにファインダーには空中像式を採用し
視野中央のマイクロプリズムでしかピント合わせはできませんが
マット面を持たないためほぼ素通しのファインダーは
非常に明るく何も知らないで覗くとかなり驚きます。

このたび依頼を受けたEXオートは前モデルのEXeeに
開放F値自動設定機能が追加されたモデル」です。

まずはこのカメラはマニュアルでも撮影できますが
基本的にはオートで撮影することを前提として作られています。
しかしながら今回の個体は肝心の露出計が全く動いていません。
電池室やその周辺には問題はないようで
メーターに直接、電流を流してみると反応するので
電源SWかその周辺の接触不良を疑っています。

他、シャッター速度にかなりムラがあり
シャッター幕にカビも見受けられます。
レンズ・ファインダーのカビ取清掃も含め
各部点検整備一式を行います。

IMG_7812

それにしてもこの時代のカメラは機能の差はあっても
どのクラスでも造りに安っぽさが全くないですね。
おかげできちんとメンテナンスを行えば
40年以上経過した現在でも立派に使えます。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「哲学の日」だそうですよ。
哲学かどうかは別として
たまには山の上にテントでも張って
1日中、考え事だけして過ごしてみたいですね(^^)

さてさて

今日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理です。
とても人気のあるカメラで当店にも定期的に修理依頼のあるカメラです。
適度なコンパクトさと全体的に優しい操作感が人気の理由かな。。。

今回の個体はつい最近まで動いていた露出計が動かなくなった。とのことで
修理のご依頼をいただきました。
とりあえず電池室の様子を見てみると
端子がグラグラになっています。
原因は端子を留めている樹脂製のネジが折れてしまったためのようです。
さらに底カバーを外して見るとその端子に付くリード線も
腐食のため断線する寸前でした。

他、定番のプリズム腐食、1/1000でシャッター開かず、高速シャッターで露光ムラ
シャッタースピードダイヤルが異様に重い(これが意外とクセ者かも。。。)
等々。。。全体的に調整整備が必要な状況です。

IMG_7810

接眼レンズの上部に腐食したモルトが見えます。
これがプリズム腐食の主な原因です。

これからミラーボックスを外して
露出計関係の電装整備、シャッター周りの整備調整にかかります。

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オリンパスワイドのカメラ修理

今日は「拾得物の日」だそうですよ。

私、昔からサイフや定期入れをよく落とすのですが。。。
正確に言うと「置き忘れる」ことが多々あります。
若いときによくあったのが
「電話ボックスにセカンドバックを置き忘れる」とか
「クルマのルーフにちょっとサイフやバックを置いて
そのまま発車してしまう」とか。。。

でも日本っていいところですよね。
ちゃんと届ければかなり高い確率で中身も無事に戻ってきます。
いつまでもこういう世の中であってほしいですね。

さてさて

前置きが長くなりました。

今日は「オリンパスワイド」のカメラ修理を行っています。
このカメラが発売された頃は
コンパクトカメラは各メーカーから発売されていましたが
そのほとんどが50mm前後の焦点距離のレンズを搭載したものでした。
このオリンパスワイドが35mmレンズを搭載して
その後のワイドカメラブームの火付け役になりました。

ピントは目測式の35mm搭載カメラということで
ある程度絞り込んでピントも露出もある程度ファジー(死語?)な感じで
パシャパシャとスナップを撮ることに適したカメラだと思います。

で、今回の個体ですが
巻上げもピントリングも軽快で調子よさそうに見えたのですが
肝心のシャッターが油による固着で開きません。
絞り羽根にも油シミが見受けられ
レンズにもカビが散見されます。

IMG_7773

まずはシャッターユニット周りの整備を行い
その後、レンズ清掃、ピントの点検調整も行います。

それにしてもコンパクトカメラとはいえ
当時、大卒初任給の2か月分以上の価格だったカメラです。
各部の造りはとてもしっかりできています。
さらにレトロなルックスもなかなかお洒落です。
こういうカメラをお散歩カメラにするとまた楽しそうですね。

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ミノルタX-7のカメラ修理

今日は「世界ピンホール写真デー」ですね。
実は私、ピンホール写真自体、撮ったことはないのですが。。。(汗)

さてさて

今日はミノルタX-7のカメラ修理を行っています。
X-7といえば言わずと知れた
あの宮崎美子さんのCMで一世を風靡したカメラですね。
CM効果もかなりあったようでベストセラーとなったモデルです。
当時、小学生高学年だった私は
CMそのものもインパクト強くてよく覚えていますが
それ以上に志村けんさんがコントの中で
このCMの宮崎美子さんのモノマネをしていたのが
とにかく面白くて笑い転げたことを覚えています(笑)

前置きが長くなりました。
今回、お預かりしたX-7はご依頼されたお客様のお父様が購入したもので
ご依頼者様がフィルム写真をやってみたいということで
お父様から譲り受けたそうです。
きちんと保管してあったらしく外装は非常にキレイです。
しかしながら電池を入れても電源が入りません。
一見、電池室はキレイなのですが。。。どこかの接点不良だと思われます。

加えて、世の中のX-7の8割以上が発症しているのではと思われる
定番のプリズム腐食、今回のカメラはまだうっすら黒い帯が見えている程度ですが
放置しておくと広がる可能性が高いので腐食のないプリズムと交換します。
さらに付属している50mmレンズにはカビが散見されますので
こちらの清掃も行います。

IMG_7765

1980年発売のカメラということで
既にプリズム上はフレキで覆われています。
静電気対策をしながら慎重に作業に取り掛かります。

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ミノルタSRTスーパーのカメラ修理

今日は「シジミの日」だそうですよ。
何だか宍道湖産ヤマトシジミのお味噌汁が飲みたくなってきました(笑

さてさて

今日は「ミノルタSRTスーパー」のカメラ修理を行っています。
ロングセラー機だった「SRT101」に改良を加え
多重露光機能、ファインダー内での絞り値が確認可能、ホットシュー装備
スクリーンはスプリット+マイクロプリズムとなりました。
輸出も含めてかなり販売されたカメラで
現在でもなかなか人気の高いカメラです。

今回の個体は高速シャッターで露光ムラ
露出計は不動、1秒使用時にミラーアップというトラブルを抱えています。

露出計不動は底面のスイッチの接触不良が原因の場合多いのですが
今回は軍艦部内で接触不良が起きているようです。

IMG_7762

SRT系一連のモデルに多いのですが
シャッターを切ったときに「キィーン」と高周波の残響音が出ています。
これもできる限り抑えるように整備いたします。

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コニカC35EF3のカメラ修理

今日は「アースデイ」ということですね。
地球環境を考える日。。。だそうです。

ちなみに今夜は満月ですね。。。
ちょっとだけ写真撮りに行こうかな。。。とも考えましたが
今は晴れていますが天気がちょっと怪しそうです。

さてさて

今日は「コニカC35EF3」のカメラ修理を行っています。
いわゆる「ピッカリコニカ」系のカメラですね。
前カバー塗装色が5色ラインナップされていて
なかなかスタイリッシュなカメラです。
もちろん写りのほうも定評あるC35シリーズですので
かなり期待できるカメラです。

今回の個体は電源は入るしシャッターも一応切れるのだけど
常に絞り開放で切れてしまいます。
さらにフラッシュもチャージできないようです。

IMG_7756

現段階では何ともいえませんが
電装関連の問題なのは間違いなさそうなので
各接点及び電装回路関連をじっくりチェックしていきます。

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キヤノンデミのカメラ修理

火曜日は江ノ島に行ってきました。
4、5年ぶりじゃなかったかな。。。
ちょっと風が強かったですが
この季節になるとおもむろに海を見たくなりますね(笑)

さてさて

今日はキヤノンデミのカメラ修理を行っています。

ハーフ判コンパクトというと
オリンパス・ペンの知名度が圧倒的ですが
各社、それぞれ色々なモデルが発売されています。
そんな中でも今回のキヤノンデミは今でも目にすることが
比較的多いモデルだと思います。

今回の個体ですが。。。

うーん、セレンは反応はしているのですがかなり鈍いです。
中古良品から交換しないとダメかもしれないです。
以前から何度も書いていますが
劣化したセレンは交換しか実質的な選択肢はございません。
今回のデミやペンのように比較的中古が手に入りやすいもだと
当店でもある程度のストックがあるので対応可能です。

IMG_7753

こんな風にモナカ状にカバーは外れます。
カバーのフィルム室側には大量のモルトが使われています。

まずはシャッターユニット周りの点検整備を行い
セレンを交換して露出計の各検調整を行っていきます。

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「発明の日」だそうですよ。
私も何かとびっきりのアイデアがひらめかないかなぁ。。。
それはそうと今日は「暖かい」を通り越して暑いくらいですね。
何だか年々、春と秋が短くなってきているような気がします。

さてさて

今日は「ニコマートFTN」の修理を行っています。
シャッターは縦走りのコパルシャッター採用で
頑丈さには定評のあるカメラです。

しかしながらニコマートFT系で意外と多いのが
露出計関係のトラブル
今回の個体も露出計は反応するものの
値は相当アンダーに振れています。
おまけにシャッタースピードリングを動かしていると
針がたまに「ストン」と落ちてしまいます。
再び上がってきてもフラフラと非常に不安定です。

おそらくシャッタースピードリングの内側にある
「マイラー抵抗」と呼ばれる抵抗が劣化しているものと思われます。

IMG_7720

これからマウント部を分解後、マイラー抵抗の点検整備
さらにミラーボックスを外して
シャッターユニット・ミラー駆動部のメンテナンスを行います。

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ヤシカエレクトロ35MCのカメラ修理

熊本の天気、とりあえず大雨の心配はなくなったみたいで。。。よかった。。。

関東は風が強いですね。台風なみとはいいませんが
そのせいかお店も日曜日だというのに静かです。

本日は「ヤシカエレクトロ35MC」のカメラ修理を行っています。
このカメラ、私もお散歩用に1台持っていますが
非常にコンパクトでいいですよね!
ピントが目測式なので距離計に慣れている方は
少々不安かもしれませんが実際にはあまり問題ありません。

一般的には数の少ないブラックが人気らしいですが
私はこのヤシカ独特のギラギラしたシルバーが好きです。
(見るたびに太刀魚を想像してしまう。。。)

さて今回の個体ですが
基本的に電源が入らないようです。
つまりオートが全く効かず常に開放で撮影してしまう。。。ということですね。
原因は毎度の「電池室裏端子腐食」だと思われます。
今回の個体も電池室そのものは一見キレイなのですが
底カバーを外してチェックしてみるとリード線はんだが真っ青に錆びています。
まずはここの復旧を行ったところとりあえず電源は入るようになりました。

IMG_7710

・・・とはいえオートはかなり不安定
電池室からのリード線は張替えないとやはりダメだと思われます。

他、レンズ清掃、ファインダー清掃、ピントチェック等々を行っていきます。

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