admin のすべての投稿

キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「百円玉記念日」だそうですよ。
1957年(昭和32年)のこの日に
日本で初めて百円硬貨が発行されたことに由来しています。
戦後初めての銀貨だったそうです。
素材は主に銀(銀60%・銅30%・亜鉛10%)で
図柄は表面に鳳凰、裏面に旭日と桜花、直径は今と同じ22.6mmです。
それまでは板垣退助の肖像の百円紙幣が使われていました。
その後、1959年(昭和34年)、図柄が鳳凰から稲穂へと変更されました。
これは図柄のみの変更で銀貨のままでした。
1967年(昭和42年)、現行の百円硬貨が発行されます。
素材は銀から白銅(銅75%・ニッケル25%)に変更され
図柄も桜の花三輪へと変更されました。
素材の変更は銀の値段が高くなったことが理由として挙げられています。
また、この百円玉に描かれているのは、
日本を代表する桜の山桜(ヤマザクラ)だそうです。
「銀貨」って聞くと何だかワクワクしますよね(笑
残念ながら現在では白銅ですが…
私が幼い頃には頃にはまだたまに100円札をみかけることもありましたね。
百円玉というとやはり1枚握りしめて駄菓子屋に行くイメージです(笑
小学校低学年の頃、毎週水曜日にお小遣い100円玉1枚もらって
小学校のそばにある駄菓子屋に通っていました。
当時は100円ぽっちでも結構いろいろ買えたのですよねぇ…
もう遠い昔の話です(笑

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
最近、また「AE-1」の修理が多いような気がします。
おそらくは偶然だとは思いますが…
シリーズとしても一世を風靡した「キヤノンAシリーズ」の
最初のカメラです。
1976年発売のカメラです。この頃には既に電子制御シャッター機も
シャッタースピード優先オート機もそれなりに普及はしていましたが
「AE-1」はそれらをコンピュータ搭載によって効率化と
低コスト化を一気に進め、AE機の普及を一気に進めたカメラです。
実際にAE-1以前の電子制御機やSS優先機と中身を比べてみても
その洗練さの違いは一目瞭然です。
当時のキャッチフレーズは「連写一眼」で専用のパワーワインダーを
装着すると秒2コマの撮影が可能でした。
この場合でもSS1/60以上の設定ではAEも連動して連写可能です。
いろいろな意味で一気に中級機の電子化と高機能化を進めたカメラだと思います。
もちろん当時は大ヒットしたので現存する台数も非常に多いカメラです。
ただ現存する台数が多いが故にコンディションはバラバラで
電池室の腐食等で酷い状態になっているものもあれば
シャッター鳴きのなれの果てでミラーが全く動かず
不動品になっている個体も多く見かけます。
ただ妙な分解品や水没品でなければ修理は比較的可能なカメラです。

お預かりしている「AE-1」は
ご依頼者様の自宅でずいぶん長い間眠っていたものと思われます。
それでも電池室の腐食等はなく一通りは動作します。
ただし露出計やオートの精度はかなりオーバー目にズレてしまっています。
加えてもうひとつ大きな問題があり
電池を入れるとレリーズの状態に関係なく露出計がオンとなり
ずっと電源が入ったままになってしまいます。
通常はレリーズボタンを半押しした時点で電源オン
レリーズから指を離すとオフが正解です。
この状態だとさすがに電池の消耗がかなり早いと思われます。
いろいろ試しているとレリーズ機構に問題があるらしく
「B」でシャッターを切ると開いたままになってしまいます。
電池を抜けばシャッターが閉じるような状態です。
でも巻き上げた瞬間に切れるわけではないのですよね。
ちょっとあまりみかけないパターンのトラブルです。
いずれにしてもレリーズSW周りの動作不良が原因と思われます。

通常の整備清掃を行いつつレリーズ機構の修理をも行います。
まだ確定ではありませんがおおよその原因も突き止められました。
レリーズに連動して動く部品の固着が原因かと思われます。
オートの精度不良もSPD周りの清掃を行った上で
最終的に調整で対処していきます。
冒頭で「電子制御機として一気に洗練され」みたいなことも書きましたが
それまでの同様の機種に対してはそうですが
それでもその後の80年代のカメラやAE-1Pあたりと比べると
まだまだアナログ的部分が残っています。
意外と整備性を少しばかり厄介にしてしまっているのは
そういうアナログ的部分だったりします(苦笑)
それでもこの類のカメラとしては整備性は良好な上に
意外と丈夫にできている良いカメラです。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコマートFTNのカメラ修理

今日は12月8日ということで「御事(おこと)納め・御事終い」ですね。
私の育った地域では「御事納め」の風習はなかったのですが
こうやって毎年調べるたびに12月8日が「御事納め」と刷り込まれていると
何だか12月8日がくると「あー「御事納め」で年末が近いなぁ」と
感じるようになりました(笑)
この日は農作業など一年の作業が終わる日であり
農事が終わることを祝って行った行事のことも意味するそうです。
2月8日には農作業など一年中の行事の始まりである「御事始め(おことはじめ)」または「事始め」があるのに対し
この日はこれを終えることから「御事納め(おことおさめ)」
または「事納め」というのだそうです。
この日には、里芋・こんにゃく・にんじん・小豆を入れた
「御事汁」を食べる風習があったそうです。
何だか具沢山の豚汁が食べたくなってきました…(笑
日付的には「御事納め」ですが
静かに仕事が終わるにはまだ早いですね。
ここから年末までが個人的にもラストスパートです!!!

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコマートシリーズはフラッグシップの
「ニコンF一桁機」に次ぐ中級機のブランドです。
機械制御シャッターのFT系と電子制御シャッターのEL系に
大きく二分されます。
ニコマートFTNは1967年発売のモデルで
最初のニコマートFTをベースに
開放F値補正操作を取り入れ
絞り環を往復させるだけで開放F値の設定が完了するようになりました。
いわゆるニコンの「ガチャガチャ」です。
ニコンの非AiのTTL開放測光機は使用レンズの開放F値を
ボディ側に設定してあげないと露出計が正しく作動しません。
その設定方法が「FTN」では簡単になりました。
加えてファインダー内に設定SSが表示されるようになり
測光方式も中央重点測光が採用されました。
基本的構造は変わりなく
使いやすさの点でブラッシュアップされたカメラです。
そして何といってもニコマートFT系は基本的に非常に丈夫なカメラです。
丈夫さ・堅牢さといえばフラッグシップの「F一桁機」の
代名詞でもありますがニコマートFT系も
それに負けず劣らずの丈夫さを誇ります。
さすがに露出計関連は経年劣化もあってトラブルは多いですが
核といえるシャッターや巻上は現在でも
ある程度の整備を行えば非常に安定して動作します。

お預かりしている「ニコマートFTN」は
露出計が多少不安定なことと
シャッターは動作していますが高速シャッターに
少しばかり精度不良があるような状態です。
動作自体は一通り行えますが
さすがに発売から50年以上経過するカメラなので
機械的な部分にも積年の汚れや古い油脂類の影響で
動きに重さや鈍さが見られます。

この時代のカメラにはお馴染みの
コパル製ユニットシャッターを搭載します。
それも関連して整備性も非常に良好なカメラです。
画像はまだ取り掛かり始めですが
ここから一気にシャッターユニットを降ろすところまで
分解整備を進めていきます。
並行して露出計の配線等の劣化部分を交換していきます。
マウント部に仕込まれているマイラー抵抗の劣化が
弱点と言えば弱点ですが大抵の場合は
抵抗の清掃で安定する場合が多いです。
ただし清掃しすぎは抵抗体の剥がれに繋がるので厳禁です。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ヤシカエレクトロ35GXのカメラ修理

今日は「音の日」だそうですよ。
1877(明治10)年のこの日に
アメリカの発明家トーマス・エジソンが
自ら発明した蓄音機「フォノグラフ(Phonograph)」で
「メリーさんの羊…」の音を録音・再生することに
成功したことに由来しています。
蓄音機は、白熱電球・映写機と合わせて
エジソンの三大発明と言われているそうです。
この日がオーディオの誕生日ともいえるわけですね!
私はオーディオが趣味というほどではありませんが
昔から音楽を聴くのは好きなので
レコードやカセットテープが聴ける環境は維持していますし
よく考えたら安物ですが真空管アンプもありますね。
たいした音は出てませんが手間暇かけて
昔夢中になったレコード聴くのは楽しいですよ。
オーディオや音楽、カメラや写真、クルマやバイクもそうですが
趣味の世界っていうのはどれもキリがないですね。
だからこそいつまでも楽しいのでしょうが…(笑

本日は「ヤシカエレクトロ35GX」のカメラ修理を行っています。
1975年発売のカメラです。
エレクトロ35シリーズとしては最終機種となるカメラです。
初代から比べると小型化も進んで随分小さくなりました。
ギュッと凝縮されて洗練されたイメージが湧くカメラです。
それでも初代から続く「ろうそく1本の光で写る」カメラを目指すという
コンセプトは脈々と息づいていて
初代同様に大口径レンズ・カラーヤシノンDX45mmF1.7を搭載し
低速シャッターや長時間露光に強い電子制御シャッターを備え
絞り優先オート専用機として露出を制御します。
このあたりの基本的な機能と考え方は最後までブレません。
黄色・赤の矢印で絞り操作を促す露出警告灯も初代から変わりません。
エレクトロを何世代か使い続けている方は
使い方に迷うようなことはないのではないかと思います。
GXは最終機種ということもあって完成度の高いカメラだと思います。

お預かりしている「エレクトロ35GX」は
おそらくご依頼者様のご自宅で
かなり長い間仕舞い込まれていたものと思われます。
ケースに入れた状態だったのだと思いますが
そのカメラケースもガチガチに硬化していて
しなやかさはまったくありません。
ケース外装もカビ等でかなり傷んでいます。
ケースだけではなくその中にあったカメラ本体も
湿気を閉じ込めてしまっていたと思われ
レンズはファインダーには盛大にカビが生えています。
レンズは清掃しても若干のカビ跡は残るかもしれません。
それでも普通に撮影できるレベルには何とかなるかと思います。
そして残念ながら電池が入れっぱなしです。
GXの使用電池はNR52型水銀電池が2個です。
中から緑青だらけになった電池がゴロンと出てきました。
電池室の内部もかなり腐食していますし
その裏側に配線されるリード線もハンダからなにから
完全に腐食していてもはや全く通電しない状態です。

電子部品関連のトラブルも心配ですが
まずは普通に通電するようにしないと
確認すらできません。
通電した上で修理不可能な電子部品トラブルが発覚すると
結構なダメージなのですが(苦笑)
やってみないことには判断できないので
慎重に修理を進めていきます。
しかしながらエレクトロ35はシリーズを通じて
比較的修理不可能な電子部品トラブルは少ないので
おそらく何とかなるとは思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコンEL2のカメラ修理

今日は「アルバムの日」だそうですよ。
CDやLPのアルバムではなくて
写真のアルバムです!
フエルアルバムでお馴染みの
ナカバヤシ株式会社さんが制定しています。
日付の由来は
一年最後の月の12月はその年の思い出を
アルバムにまとめる月。
そして「いつか時間が出来たら」
「いつか子どもが大きくなったら」
「いつか、いつか…」と後回しにされることなく
アルバムづくりをしてもらいたいとの願いを込めて、
その5日(いつか)を記念日としたものだそうです。
この日をきっかけに今年のアルバムを作りましょう!
アルバムはきちんと整理されているとまた取り出して
眺めることも多くなります。
これが見始めると止まらないのですよね…
私も近年は撮りっぱなしでデジタルデータにした後は
日付別のフォルダに放り込んだまま…ということが正直多いです。
紙に出して冊子としてアルバム化しておくと
やはり大事に扱うようにもなりますし思い入れも増します
全てとはいかなくてもお気に入りの写真はアルバムに
少しだけ大き目にプリントして
アルバムに貼っておくことをお勧めします!

さてさて

本日は「ニコンEL2」のカメラ修理を行っています。
モデル名は「ニコンEL2」ですが実質的には
「ニコマートEL2」といったほうがわかりやすいかもしれません。
1977年発売のカメラです。
ニコマートELをAi化したカメラです。
機能的にはAi化以外はニコマートELやELWと変わりないのですが
中身は随分と様変わりしています。
「ニコマートEL」というよりも「ニコンFE」に近い
電子制御回路になっています。
巻き戻しクランク部の構造等もほぼFEと同じ構造です。
この「EL2」発売の翌年には満を持して新世代の
FEがデビューします。
「EL2」の開発は同時期にデビューしたFMやFEと並行して行われていて
中身、特に制御系はほぼほぼFEと言ってよいようなカメラです。
電子基板もフレキ化されています。
生産期間が短かったことあり現存する台数は
それほど多くないカメラでもあります。

お預かりしている「EL2」はまずファインダーを覗いて見て
少々ビックリです。
黒い蜘蛛の巣状に視野全体にプリズム腐食が広がっています。
これほど腐食の酷いものは少し珍しいほどです。
とてもまともに撮影に使える状態ではありません。
他、露出計やオート制御にも精度的な問題もありますので
一通りの整備を行いつつプリズムは交換で対処いたします。

画像ではわかりにくいですが腐食も一部写りこんでいます。
とりあえずはプリズムを降ろしただけの状態ですが
これから分解をさらに進めて通常整備も行っていきます。
銘板は「Nikomat」ではなく「Nikon」ですね。
でも正面のペンタ部には「EL」のロゴも入っています。
基盤もぱっと見は「FE」と見間違いそうになります。
今回は問題ないのですが
ニコマート系のプリズムも腐食のない中古品の入手が
少々難しくなってきました。
明らかに一目でわかるほどの腐食の酷いものは少ないのですが
多少の点腐食や一部腐食の始まっているものが
現存しているものに非常に多い印象です。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタハイマチック11のカメラ修理

今日は「ビフィズス菌の日」だそうですよ。
日付の由来はフランスの小児科医のアンリ・ティシェ氏が
パリの生物学会で「ビフィズス菌」の発見を発表した日である
1899(明治32)年12月2日からだそうです。
善玉菌の代表と言われる「ビフィズス菌」入りの
食品を食べることでおなかを良い状態に保ち
健康を維持してもらうことが目的だそうです。
子供の頃にヤクルトミルミル配達してもらってましたねぇ…
甘さが抑えめで飲みやすいのです。
大人になってから飲む機会ないけど
今度買ってみようかな…
ビフィズス菌云々はともかくとしても
プレーンヨーグルトは積極的に
毎日食べるようにしています。腸内環境大事です!
ただ…ついつい蜂蜜かけすぎちゃうのですよねぇ…(苦笑
プレーンそのままじゃ食べにくいし…
蜂蜜美味しいからしかたないか…

さてさて

本日は「ミノルタハイマチック11」のカメラ修理を行っています。
1969年発売のカメラです。
「ハイマチック7」からの基本設計を受け継ぐカメラですが
「11」ではシャッターユニットがセイコーALAに変更になったこともあり
露出モードはシャッタースピード優先オートと
プログラムオートとなりマニュアル露出は搭載されなくなりました。
それ以外は基本的な構造は「7」や「9」に
かなり近いものがあります。
次のハイマチックの主力モデルは
小型化され電子化も一気に進んだ
「ハイマチックE」なので
前期のハイマチックらしい少し大柄なボディや
この時代らしい機械式レンズシャッター
数字で表されるモデル名はこの「11」で国内版は一区切りとなります。
個人的には「ハイマチック」といえば
「7」「9」「11」のイメージが強いですね。
レンズはハイマチックといえば
やはり大口径のロッコール45mmF1.7です。

お預かりしている「11」はまず露出計が電池を入れても動きません。
マニュアル露出の搭載がなくなってしまった「11」では
まずは露出計が動かないと話になりません。
ただ露出計本体やCDSには問題なさそうなので
配線の劣化やハンダ付け劣化等で接触不良が起きているものと思われます。
そして昨日のブログのコニカC35FDと同じパターンで
絞り羽根が固着したまま全く動きません。
シャッターはとりあえずは動作しています。
昨日も書きましたが指針挟み込み式でオート及び絞り制御する機構の場合
絞り羽根は非常に小さな力で駆動されます。
当然ながらなずかな羽根の汚れや油脂の付着で簡単に固着します。
経年の関係で油が滲み出してしまうのは未整備では防げませんが
羽根の状態は常にごくごく軽い力で
スムーズに動く状態にしておかなければいけません。

「7」や「9」と同じく
ボディの大きさに余裕のあることもあり
整備性は非常に良いカメラです。
まだ取り掛かり始めですが
露出計の配線やハンダ付けはこれからやり直して
まずは安定して露出計が動くようにしていきます。
並行してシャッターユニット側の整備も行い
シャッター羽根や絞り羽根が本来のスムーズさで
ストレスなく動くように羽根洗浄や整備調整を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

コニカ35FDのカメラ修理

今日は1日ということで
たくさんの記念日が制定されていますね。
そんな中に「カイロの日」が制定されています。
日付の由来は「カイロ」の需要が高くなる時期である
12月の最初の日だからだそうです。
カイロ(懐炉)は、日本生まれの日本独自の保温具です。
石を温めて布に包んで懐に入れた江戸時代の「温石(おんじゃく)」が
ルーツと言われています。
大正時代には、ベンジンの気化ガスと白金の触媒作用を使って
燃焼させる「ベンジンカイロ」が登場し一般的に使われていました。
その後、1978(昭和53)年に、袋から取り出して振るだけで
温かくなる使い捨てタイプのカイロ「ホカロン」が商品化されると
瞬く間に普及し、ベンジンカイロに取って代わりました。
昔ながらのハクキンカイロも持っていて
たまに使っていますがここ数年で一気に寒さに弱くなったので
ハクキンカイロ1個入れておくくらいでは
全く物足りないのですよねぇ…
で、使い捨てカイロを背骨に沿って背中に4枚貼ります。
(これがめちゃくちゃ効きます!)
あとは太ももの前側に1枚づつ貼って
とりあえず仕事中はこれでなんとか持ちこたえます(笑
さすがに今季はまだ使っていませんが
もう少し冷え込むとカイロ大活躍の時期がやってきます。
とりあえず使い捨てカイロ60枚は既に準備しています。
1月~2月はおそらくそれでも毎週のように買い足すと思います(笑
仕事場はエアコン入れても
下から冷えるのでカイロに頼ってしまうのですよね…

さてさて

本日は「コニカC35FD」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
大ヒットモデル「コニカC35」をベースに
大口径レンズのヘキサノン38mmF1.8レンズを搭載し
シャッタースピード優先オート露出とした高級機です。
当然ながらレンジファインダーも搭載です。
この次の「C35」は世界初のフラッシュ内蔵カメラ
「C35EF」となってしまうので
当店で扱う「C35」はこの「FD」までとなります。
高級機となっても余計なシャッターロック等は介入しておらず
露出計が振り切っていても振れてなくても
とりあえずはシャッターを切ることができるのは
ベースの「C35」と同様です。
個人的には強引にシャッターを切りたい場面もあると思うので
露出計に依存したシャッターロックがないのは賛成です
(マニュアル露出が可能であれば
オート時ロックはあっていいと思うのですが)
シャッターユニットはコパル製で
B/1s~1/500をカバーします。

お預かりしている「C35FD」は露出計は動作してはいるものの
絞りが最少絞りで固着したまま全く変化しません。
SSをどこに設定しても明るかろうが暗かろうが
絞りは最少絞りで切れてしまいます。
絞り羽根が油分や汚れで固着してしまっているようです。
このタイプの指針挟み込み式のSS優先オート機では
オート時に絞り羽根を露出計と連動して動作させます。
このときの動作及び羽根の戻しを
非常に小さな力のバネで駆動しています。
そのため絞り羽根は非常に軽くスムーズに動く状態でないと
狙った絞りまで絞れなかったり
今回のように固着したままになってしまいます。
このタイプのカメラではシャッター羽根よりも
固着しやすい部分だと思います。
マニュアル露出がないので露出計の精度がある程度は出ていないと
まともな写真は撮れません。
露出計は何とか動作しているのですが過去に電池室に
かなりの腐食があったらしくその修復跡が
外見にも内部にも残っています。
多少そのあたりの処置で接触不良があるようで
露出計がかなり不安定な上に精度もよろしくありません。
そのあたりも並行して処置を行っていきます。

まだ取り掛かったばかりの状態です。
まずはこれからシャッターユニットを降ろして
シャッター羽根、絞り羽根の洗浄清掃を行います。
レンズを外したりしているうちに
絞り羽根が少し開いてきたのですが
やはりべっとりと油滲みが見えてきました。
駆動部も含めて徹底的に洗浄しないといけません。
レンズには過去のカビ跡等が若干残っていて
これはもう除去できませんが
それでも状態はかなり良いほうかと思います。
気持ちよく使えるように各部の整備を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ペンタックスMGのカメラ修理

今日は「鏡の日」だそうですよ。
「いい(11)ミラー(30)」と読む語呂合わせからだそうです。
ミラーと聴いたらついつい
「あーさやけーのひかりのなかに♪
たつかげはー♪ミラーマーン♪」が
脳内でリフレインされてしまうのですが…(笑
しかし鏡を見る頻度が減りました…
見るたびに自分の劣化具合にイヤになるからなのですが…(苦笑)
朝、洗面台でチェックした後はまず見ることないですね…
中学生の頃とかは「そんなに見なくても…」というくらい
鏡ばっかり見ていたような気がします。(ブサイクなのに(笑))
主に髪型が気になるからなのですが…
当時は制服のポケットに手鏡と
コームかブラシが常に入ってましたねぇ
まぁお年頃ですから…
自分を見る鏡はともかくカメラ修理でも鏡というか
ミラーは欠かせない部品ですね。
カメラで使う鏡は表面鏡で少し特殊なものです。
ミラーやレンズがすっきりクリアになると気持ち良いですし
曇ったレンズやミラーではやはり困ります。
今日もがんばって鏡やガラス・レンズもキレイにしていきますよー

さてさて

本日は「ペンタックスMG」のカメラ修理を行っています。
1982年発売のカメラです。
「ペンタックスMシリーズ」のカメラとしては最後発となります。
…ということは当店で扱える最新のペンタックスは
この「MG」ということになりますね。
絞り優先オート専用のエントリー機です。
「MV1」の後継機にあたります。
「MV1」では信号機のような3色の簡素な露出計表示でしたが
「MG」ではSSがきちんと表示されるようになり
「Mシリーズ」の基本形でも「ME」と同等以上の表示になりました。
やはりオートだとしてもきちんとこれから切れるSSが
正確に把握できるのは嬉しいですし便利ですね。
スペック的にも「ME」とほぼ同等以上となり
内部を見ると電子技術の進化を感じる部分も多々あります。
…とはいえ基本的な機械的構造は「Mシリーズ」共通のモノであり
そこに関しては基本的には「ME」です。
すなわち「Mシリーズ(MXは除く)」共通の定番トラブル
「ミラーアップしたまま固着してしまう」
巻き上げても「ミラーチャージが完了せずシャッターセットできない」という
トラブルが「MG」でも多発します。
いつも書きますがこれからはミラー駆動部の
ゴムブッシュが溶解し動きを妨げてしまうことが原因です。
今回、お預かりの「MG」もミラーアップしたまま
何もできない状態でお預かりしました。

整備性は「Mシリーズ」共通の仕様で
なかなか良好ですが
基盤がフレキになった関係とコストだと思われますが
基盤をミラーボックス側に差し込むソケットがなくなり
全て配線で各接点を繋ぐ形式に変更されています。
そのため配線の処理は「ME」よりだいぶ手間がかかります。
そしてこれも「Mシリーズ」及び
この時代のペンタックス機共通の仕様ですが
ボディに隙間が多くそれを埋めるために
内部モルトを多用していています。
当然ながらすべて劣化しており粘着質となったそれが悪さをします。
「Mシリーズ」機の整備はゴム部品やモルトの劣化の対処に
その大半が費やされるような気がします。
反対に言えばそれら以外には大きな弱点はありません。
電子制御機ですが電子回路関連のトラブルは
かなり少ないカメラだと思います。
劣化しやすい部品の場所や対策はわかっているので
これから慎重にその処理を進めたうえで
各部の調整を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「フランスパンの日」だそうですよ。
「いい(11)フ(2)ランスパ(8)ン」と読む語呂合わせからだそうです。
これもなかなか強引な…(笑
由来はともかくフランスパンは美味しいですよねぇ…
たまに無性に食べたくなって買って帰ります。
しっかりトーストして外側をカリッカリにして
たっぷりマーガリン塗ってゆっくり染みこませてから
食べると外側の歯ごたえと内側の適度な柔らかさが最高なんですよねぇ…
もう書いているそばからフランスパン食べたくなってきました…
「フランスパン」とは、小麦粉・塩・水・イーストのみで作られる
フランスのパリ発祥のパンの総称です。
形や大きさによりいろいろな種類があり
代表的なものとして、バゲットやバタール、ブール、パン・ド・カンパーニュ
シャンピニオン、エピ、クーペ等々があります。
長い(70~80cm)のバゲットを紙袋に入れて
オシャレに持ち帰る姿に憧れますが
まず似合わないことと(笑
ひとりではバゲットは食べきれないので
せいぜいバタールくらいが限度ですね…
でも美味しいことに変わりありません!
あとでパン屋さん行ってきます!!!

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
たまたまですがここのところ本当にSPの修理が集中していますね。
でも今日の「SP」が完了すればしばらくは
SPのしゅうりは入っていない模様です。
当時の大ヒット商品で現存数が多い上に
現在でも根強い人気のあるカメラだけに
修理依頼が多いのは当然と言えば当然ですね。
家で眠っていたカメラが「SP」だった…なんてことも
非常に多いと思います。
M42マウント採用で交換レンズの選択肢が多く
絞り込み測光は慣れが必要とはいえ
露出計も内蔵し非常に使いやすいカメラだと思います。
当時大ヒットしたのは当然のような気もします。

お預かりしている「SP」は
まず定番のプリズム腐食です。
ファインダーを覗くと中央少し下あたりに
黒い帯のようなものが横方向に伸びており
視野内で非常に邪魔になります。
この黒い部分は既にプリズムの蒸着が剥がれてしまっている状態なので
修復するにはプリズムの再蒸着またはプリズムの交換が必要です。
当店では再蒸着は行っていないので
中古良品のプリズムと交換することで対応します。
他、露出計の動きが不安定だったり
高速シャッターの精度が出ていなかったりと
やはり全体的にも動きのよろしうない状況です。
通常の整備を合わせて修理を行っていきます。

絞り込み測光でマウント周りに絞り伝達機構等がなく
そのため非常に整備性は良好です。
プリズムの腐食はプリズムをぐるりと囲むように張られている
遮光材の加水分解が原因です。
そこからプリズムに浸食し内部の蒸着を剥がしてしまいます。
今回は関係ないですが
ファインダー内がキレイでも遮光材の劣化が激しく
取り除こうとすると遮光材のテープを剥がす際に
プリズムの塗装と一緒に蒸着も剥がれてしまう場合があり
一見キレイなものでも非常に注意が必要です。
プリズム周り以外にもファインダー枠周辺いたるところに
遮光材が使われていて当然ながら劣化しており
ファインダー内のゴミの原因にもなってしまっているので
そのあたりも入念に対処していきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

キヤノンAE-1のカメラ修理

調べる前に今日は
「いいフナの日」だったりするのかなーと思って
調べてみると以前には
「いいフナの日」が制定されていたそうなのですが
制定された翌年、2月7日の「フナの日」に
変更されたのだそうです(苦笑)
予想が外れた上に今日はこれといって
ピンとくる記念日がありません…(笑
昨日は「いい風呂の日」だったのですよねぇ
11月恒例の「いい〇〇の日」も残り数日です。
ここのことろ火曜日(定休日)の夜には
近所の銭湯に行ってゆっくり温まるのが恒例となっています。
ここ数周で一気に冷え込んできたので
銭湯の大きな湯船で何度も何度も出たり入ったりして
ゆっくり温まるのが超快適です。
5年前の脳梗塞いらい右半身の温痛覚麻痺があって
湯船に入っても右半身だけが全くお湯を感じられなくて
とっても奇妙な感じで先頭からも足が遠のいていたのですが
半年くらい前から多少は右半身でも温かみが感じられるようになりました。
まだ明らかに麻痺は残っていて温度に対して右は鈍いですが
それでも普通にお風呂を楽しめるくらいになれました。
数年たってからでもわずかながら回復するのですねぇ…
バランス感や目がおかしいのも
まだまだあきらめずにリハビリしなくては…(笑

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
言わずと知れた大ヒットモデルですが
現存数が多いこともあり修理依頼も多いカメラです。
家から出てきたカメラが「AE-1」だったというパターンも多いと思います。
世界初のマイコン搭載カメラとしても知られており
電子制御シャッター+オート露出自体はこれより前からありましたが
それを一気に効率化してコストダウンを実現し
安定性や低価格化を実現したカメラです。
当然のことながら大ヒットモデルとなり
35mm判一眼レフの高機能化・低価格化についていけなくなった
メーカーが淘汰される事となりました。
国産カメラの歴史の中で間違いなく
ターニングポイントとなったカメラだと思います。

電子制御機ではありますがデビューは1976年で
この時代ではまだまだアナログ要素も内部にかなり残されています。
露出計は指針式ですし、シャッターダイヤル連動には
いまだ糸連動も使われていてなかなか整備する際に
一癖あるカメラです。
それでも正しい手順さえ把握していれば整備性自体は良好です。
フレキが使われた電子回路もまだまだ配線が多く
少々ややこしい部分もありますが
これもきちんと手順を踏めば難しいモノではありません。

お預かりしている「AE-1」は
ミラーアップしたまま固着している状態で当店にやってきました。
ミラーアップ自体はマグネットの汚れ等が原因と見られます。
そちらはある意味、よくあるパターンのトラブルなので
処置はわかりますが今回のトラブルはそれだけではなく
露出計が非常に不安定なことが後でわかりました。
単にせ接触不良…という感じではなく
電源入れたばかりの30秒くらいは普通に動作するのですが
そのままシャッター半押しのまま様子を見ていると
そのうち指針が大きくふらつき始め
そのうち完全にダウンしてしまいます。
こうなるとシャッターボタン半押しを押し直しても
露出計はもう復帰しません。
電池を入れなおしてやるといったんは復帰します。
現段階では何とも言えませんが
基板内トラブルでなければよいのですが…

通常の整備を行いながら電気トラブルの有無を調べていきます。
お決まりのシャッター鳴きは今回はないのですが
もちろんその予防も行っていきます。
電気的トラブルのほうが気がかりですが
慎重に調べていって何とかしたいと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「和食の日」だそうですよ。
「いい(11)に(2)ほんしょ(4)く」(いい日本食)と読む
語呂合わせからだそうです。
なかなかの強引さですねぇ(笑)
由来はさておき和食はやはり美味しいですねぇ
特に年齢を重ねて脂っこいモノが苦手になってくると
和食の優しさが身体にしみわたります。
私、ここ数年で揚げ物がかなり苦手になったようで
「美味しそう!」と思って買ったコロッケとかが
食べるまでは全然美味しく食べられてよいのですが
たった1個のコロッケが30分後には
結構な胸やけ・胃もたれを引き起こしてしんどいのです…(苦笑)
ほんと困ったものですねぇ…
なので総菜コーナーでも自然と和風の煮物や焼き物に
目がいってしまうのです。またこれが美味しいのです!
今度は塩分の摂り過ぎに注意しなくてはいけませんが…
生まれ育ったのがじいさんばあさんとの3人暮らしだったこともあり
地味な和風の家庭料理は慣れ親しんだ味ですし
食べていて最も安心できる味でもありますね。
なかなか自分で作ろうとすると大変なのが困りものですが…
そう考えると毎日毎日3食、食事を作るばあさん、すごかったなぁ…

さてさて

本日は「ミノルタオートコード」のカメラ修理を行っています。
いつも書きますが国産最高峰の二眼レフかと思います。
写りの評価の非常に高いロッコール75mmF3.5レンズを搭載し
シャッターはモデルによって異なるものの
いずれも当時の国産最高級のレンズシャッターを搭載します。
抜群に明るいとはいえないもののキレの良いファインダー
ハラキリ型とも呼ばれる下部レバー式のピント調整は
素早くもじっくり細かくも合わせられる優れものです。
絞り・SSの露出情報はビューレンズ上部の窓に
集中表示され撮影ポジションのまま確認が可能です。
フィルム装填はスタート合わせのセミオートマットで
セルフコッキングも搭載します。
そしてフィルム平面性重視で通常とは逆の
「上から下」に巻きあげるフィルム送り…
改めてあげてみるとなかなかの内容ですね。
それでもその使いやすさや撮影のための機能ひとつひとつは
「オートコード」で初登場したものはほとんどなく
前身のミノルタフレックスやミノルタコードで培ってきたものの
良いところを全部集めてきたきたような形です。
そういう意味からも長い歴史を持つ
ミノルタ二眼レフの集大成ともいえるのが
「オートコード」なのかと思います。
当然ながら現在でも非常に人気の高い二眼レフです。

お預かりしている「オートコード」は前期モデルで
シャッターユニットはお馴染みのシチズンMXVです。
シャッターは羽根に多少の粘りがみられるものの
全速一通り動作しています。
フィルムを入れずに空シャッターを切っている分には
大きな問題はないようです。
今回の「オートコード」の問題は
実際にフィルムをセットした状態で出てきます。
通常、フィルムが装填されていない場合は
カウンター窓には赤い「▽」が出ていて
その場合、何度でもチャージできて何度でもシャッターが切れます。
そしてフィルムをセットしてスタートマーク合わせして
裏ブタを閉め巻き上げていくとカウンターが動きだし
「1」が表示されたところで巻き止めがかかります。
そしてシャッターを切ると巻き止めが解除されて
次のコマへの巻上+シャッターチャージ…なのですが
このときに巻き止めが掛かったまま解除されません。
つまり巻上クランクが全く動きません。
これではいくら空シャッター時に快調でも撮影には全く使えません。
巻上機構のどこかで動作不良が起こっていて
巻き止め解除ができないのだと思われます。

シャッターの粘り等の解消も含めて
全体的な整備を行うのですが
まずは最も大きな問題である巻上周りの修理から取り掛かります。
開けている途中で気づきましたが
過去に分解歴がありますね…細かい部分まで丁寧にチェックした上で
動作不良の原因を探っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。