ニコンFEのカメラ修理

今日は「日本三景の日」だそうですよ。
江戸時代前期の1643(寛永20)年
儒学者・林春斎が著書『日本国事跡考』において
「松島(宮城県)」「天橋立(京都府)」「宮島(広島県)」を
卓越した三つの景観とし、これが「日本三景」となっています。
日付は林春斎の1618(元和4)年の誕生日(グレゴリオ暦)に
由来しているそうです。
宮島はもちろん出身県ですから馴染みが深いですし
幼い頃から何度も訪れていますが
松島と天橋立は行ったことないのです。
私、行ったことのない県や地域が多いのですよねぇ…(苦笑)
あまり気軽に行けないところまでは遠出したがらない…ってのもありますが
アタマの関係で足が少し不自由になってからは
なおのこと遠出したがらなくなったので
おそらく行くことはないかな…
でも宮島はヒサビサに行ってみたいですねぇ…懐かしさもあるし…
今度のお盆に墓参りに帰省しますが
少し足を延ばしていってみるかな…でも暑いでしょうねぇ…
呉から宮島は意外と遠いし…
でも前向きに検討します!

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
1978年発売の中級機です。
ニコマートEL系の後継機ですね。
FM系と同様にコパル製金属羽根縦走りシャッターユニットを搭載しますが
その制御を電子制御で行います。
その恩恵として「絞り優先オート露出」も備えます。
ファインダー内表示はEL系から継承した
露出計指針と設定SSが一目で確認できる二針式で
感覚的にも非常にわかりやすく使いやすい露出計になっています。
さらにAiレンズの刻印を直読する絞り値表示窓もファインダー内に配置し
ファインダー内で現在の露出設定を簡単に確認できます。
オート露出で使うにしてもマニュアル露出で使うにしても
非常に使いやすいカメラだと思います。
加えてオートや開放測光は使えなくなりますが
Ai連動爪を倒すことで非Aiレンズの装着も可能です。
ただ私も過去経験があるのですが
Aiレンズに戻したときに爪を戻すのを忘れないように注意です。
(露出計確認時に気が付くとは思いますが)
当時のキャッチフレーズは「シンプル・ニコン」でした。

お預かりしている「FE」は巻上軸の戻りが悪く
巻き上げた後に見かけ上レバーは戻ってくるものの
軸自体が戻ってこない状態になってしまい
シャッターが切れなくなってしまいます。
軸が戻ってこないので巻上レバーは手ごたえなく
スカスカな状態で何度でも巻上方向に回せます。
そうして何度か巻上方向に回しているうちに
思い出したように巻上軸が戻ってきて
シャッターを切ることができる…という状態です。
FEだけではなくFMでもたまにみかける症状です。
巻上軸上部部分の動作不良が原因と思われます。
そこがある程度解消しないと他の動き等の確認もままならないので
まずは巻上周りの整備から行います。
その後、各動作を確認しながら全体の整備調整を行っていきます。

画像は取り掛かり始めの状態のモノです。
この手の電子カメラはいったん作業を進めだすと
余計なことには一切手が回らなくなるので
集中して作業を行っていきます。
で、その作業の途中(巻上トラブルがある程度解消した段階)で
発覚したのですが
まず電源が非常に不安定です。これは単なる接触不良だと思います。
加えてシャッタースピードの制御が上手く動作できないようです
制御しようと変化はするのですが
1/1000、1/500、1/250は開かず
1秒も1/30くらいで切れている感じです。
これはちょっと大変かもしれません。
全く制御しようとしていないわけではないので
何とかなるとは思いますが…
単純にマグネットの吸着の問題であればいいのですが…
いろいろと原因が考えられるので
ひとつひとつ対処して原因を探していきます。

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ペンタックスKXのカメラ修理

今日は「ハンバーガーの日」だそうですよ。
1971(昭和46)年のこの日に
東京・銀座の三越デパート1階に「マクドナルド」の
日本1号店が開店したことに由来しています。
開店当日、1万人以上の客が詰めかけ
1日で100万円以上の売り上げを記録したそうです。
「ハンバーガー」は当時1個80円だったそうです。
「ハンバーガーの日」というより「マクドナルドの日」ですね(笑
若い頃程、頻繁に立ち寄ることはなくなりましたが
今でも無性にマックのハンバーガーは食べたくなりますね。
ハンバーガーももちろん好きですが
マックのポテトが大好きなんですよ。
あのちょうどいい塩梅にカリカリしているのがいいのですよねぇ
モスのもちもちしたボリューミーなポテトもいいのですが
私はマックのポテトがより好みです。
そういえば少し懐かしい話になりますが
2008年から2017年まで日本でも発売された
「クォーターパウンダー」にめちゃくちゃハマりました。
当時は仕事場の隣にマックがあったこともあって
頻繁にクォーターパウンダーを食べていました。
あの肉肉しさがたまらなかったのですよねぇ…
こんなこと書いていたらまたマックに行きたくなってきますね。
少し遠くまで行かないとないのですよねぇ
(それでも徒歩圏内ですが…)
今度の休みの日にでも行ってきます!

さてさて

本日は「ペンタックスKX」のカメラ修理を行っています。
1975年発売のカメラです。
いわゆる「Kシリーズ」の一員ですが
その中核を担うモデルです。
このKシリーズから「ペンタックスKマウント」が採用されています。
より高機能化・電子化・自動化される未来を見越して
ついにM42マウントと決別したわけですね。
「Kシリーズ」は「K2」「KX」「KM」の3本立てですが
トップモデルの「K2」は完全新設計の電子制御モデルです。
ベーシックモデルの「KM」はM42マウントの「SPF」を
そのままKマウント化したようなカメラです。
そして今回のこの「KX」が機械制御シャッター機として
正常進化したモデルとなります。
基本的な機械駆動部分はSP系を引き継いでいますが
露出計受光体はSPDとなり
ペンタプリズムはアルミ蒸着から銀蒸着へ変更
ファインダー内露出計表示は設定SSと露出計指示値を表示する
「二針式」となり視認性が劇的に進化しました。
さらに直読式の絞り値表示も追加され
マニュアル露出機として非常に使いやすい仕様に進化しています。
まだ小型化までは進んでおらず少し大柄で重いですが
非常に使い勝手に優れたカメラです。

お預かりしている「KX」は
相当長い間仕舞い込まれたままとなっていたようです。
動きが悪かったり電気的な接触不良があっても
それらは修理整備で何とかなりますが
実は一番心配なのはプリズム腐食です。
SP時代と同様にプリズムの周りを
遮光用のモルトがぐるりと巻いていあり
そのモルトの加水分解から浸食しプリズムの蒸着を剝がしてしまいます。
SP時代と同様にファインダー内に黒い線が横方向に出てきていまいます。
そして現存する「KX」のほとんどがこのプリズム腐食を起こしていると思われ
腐食のないプリズムを入手するのは相当困難です。
当店でももう既にKXのプリズム交換は対応不可能です。
ただ、今回お預かりしてる「KX」は
遮光用のモルトは加水分解してるものの
それがプリズムに浸食する前で何とか止まっており
プリズム表面塗装にわずかにダメージはあるものの
銀蒸着への悪影響はない状態でした。
加水分解したモルトとそれを留めている粘着テープは
プリズム塗装を剥がさないように慎重に取り除いて
腐食対策を含めた処置を行います。

画像はまだ上カバーを開けただけの段階のものです。
何はともあれプリズムが
ダメージをほとんど受けていないことに安心しました。
保管環境がよかったこともあるでしょうが
こういった状態の良いものは今や非常に少ないと思います。
動きや電気的にはそれなりに問題があって
やはり幕軸の動きは悪く高速シャッターは一部開きません。
加えて低速シャッター時に頻繁にミラーアップも起こります。
露出計も接触不良で不動ですが電池はキチンと抜いてあり
電池室や周辺に大きなダメージはなさそうです。
少し話は逸れますが画像の上カバー裏にも大きな基盤保護用の
座布団モルトが写ってますが(もちろん劣化してボロボロです)
このKシリーズあたりからペンタックス機は
やたらと内部モルトを多用してボディの隙間を埋めている部分が多くなります。
もちろんそのあたりの対処と対応策も行っていきます。

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ペンタックスSPFのカメラ修理

今日は「やまなし桃の日」だそうですよ。
日付は「百」を「もも」と読むことから
1年で百の倍数の200日目に当たるこの日を記念日としたそうです。
また、この時期は美味しい桃の出荷時期でもあります。
スーパーにも山梨産の桃が並んでますねぇ
今年も既に何度か買って食べました。桃って本当に美味しいですよね
故郷の親友にも先日、山梨の産地から直送で
桃を送ったのですが「桃美味い!桃美味い!桃美味い!」と
めちゃくちゃ楽しんでくれているメッセージが来たので
私もその日、いてもたってもいられなくなって
すぐにスーパーに桃を買いに行きました。
ジューシーでやさしい甘さがこの暑い時期にも合いますね。
こんなこと書いていたらまた桃が食べたくなってきました。
今日の帰りにまた買って帰ります!(笑

さてさて

本日は「ペンタックスSPF」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
世界的に超大ヒットした名機「SP」の後継機にあたります。
シャッターや巻上等の機械的構造はほぼSPのままですが
電子制御機「ES」発売のタイミングで先行発売された
SMCタクマーレンズとの組み合わせで「開放測光」を可能としたモデルです。
シンプルなねじ込み式の「M42マウント」は
ユニバーサルマウントして世界的に普及していましたが
「ねじ込むだけ」というそのシンプルさゆえに
レンズ側から絞り情報を伝える術はなく
そのためにM42マウントの「SP」は絞り込み測光で内臓露出計を
連動させていました。
慣れてしまえばこれでも充分なのですが
やはり常に開放の明るいファインダーで測光ができたほうが自然で便利と
「開放測光」への対応を行うことになりました。
そのために従来のM42マウントレンズ(それまでのタクマーレンズ)に
定点固定用のピンを付け、絞り値伝達レバーを追加したのが
「SMCタクマーレンズ」で、それに対応したカメラが「ES」や「SPF」です。
従来のスーパータクマー等のM42マウントレンズ使用時には
「絞り込み測光」で測光が可能です。

お預かりしている「SPF」はその最大のセールスポイントである
「TTL露出計」は動作してはいるものの精度にかなり問題があります。
この露出計の値を信じて写真を撮っていると
ネガだったとしてもさすがにちょっと暗すぎるのではないかと思われます。
そしてシャッターにも問題があり
頻繁にミラーアップしたままの状態で止まってしまいます。
特に低速シャッター時のこの症状が頻発します。
後幕の動きが良くないためミラーダウンレバーが
上手く蹴れないものと思われます。
そんな状態なので動作はしていても高速側のシャッター精度はやはり狂っていて
1/1000時に1/250程度しか出ていない状態です。
全体的に機械的な動きが悪い部分、バランスが崩れている部分がるので
駆動部分の入念な清掃整備調整が必要な状況です。

まだ取り掛かったばかりの状態で
これから本格的に分解整備を進めていきます。
先程も書いたように機械的部分はほぼ「SP」と同様ですが
露出計関連は全くの別物で当然ながら開放測光対応のため
絞り情報伝達からの電気回路もあるので
「SP」に比べるとかなりごちゃごちゃした印象です。
開放測光云々は関係なく「SPF」の露出計は
少々変わった構造です
通常は露出計=電流計でCDSで光量によって抵抗を受けた
電流が電流計を動かしているだけというパターンが多いのです。
そのため指針は電流が通らない場合はファインダーの
上端か下端に引っ込んでいることが多いのですが
SPFの指針は電源オフ時に真ん中です。
そしてCDSからの電流とSS/絞り設定からの電流で引っ張り合い
バランスが取れて指針が真ん中にあるときが適正露出となるように
作られています。
そのため露出計本体からもリード線は3本出ているのです。
理屈がわかれば難しくはないのですが
そのためにまた少々ややこしい回路になっています。

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リコーFF-1のカメラ修理

今日は「光化学スモッグの日」だそうですよ。
1970(昭和45)年のこの日に
東京都杉並区で日本初の「光化学スモッグ」が発生したとされています。
工場や車の排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)や
炭化水素(HC)が日光に含まれる紫外線によって
有毒な物質に変化して起こる現象です。
ちなみにこの日以前にも、近畿や四国、関東などで
農作物の斑点などの被害があり
光化学スモッグによる被害はあったと考えられています。
子供の頃にはやたらと耳にする機会も多かった
「光化学スモッグ」という言葉ですが
現在ではそれほど耳にすることも減ったとは思います。
光化学スモッグ注意報などの発表延べ日数は
1973(昭和48)年に300日を超えてピークに達していて
その後減少し、1984(昭和59)年には100日以下となります。
しかしながら、その後再び増加して1980年代後半以降は
100-200日前後を推移し、2000年と2007年には200日を超えているそうです。
昨年(令和5年)の注意報の発令日数は4日
(5月18日、7月18日、7月25日、7月26日)であり
2012年と並び過去最少となったのだそうです。
…とはいえまだまだ油断できないのでしょうね。
空気と水は本当にキレイであってほしいものです。

さてさて

本日は「リコーFF-1」のカメラ修理を行っています。
非常にコンパクトで人気の高いカメラですね。
極限まで小さく仕上げるために鏡胴を折り畳み式にして
収納できる構造になっています。
1978年発売のカメラです。
シャッターは電子制御で露出はプログラムオート露出です。
ピントは目測で前玉回転式
搭載されるレンズはリケノン35mmF2.8です。

お預かりしている「FF-1」は
巻上げてシャッターを切ると「チッ」と作動音はするものの
シャッターは開かない状態です。
このカメラで電池が入っていないときの動作状況と同様の状態です。
ただ電源が入らないわけではありません。
シャッター半押しすると撮影可能を示すグリーンランプは
ちゃんと点灯しています。
でもシャッターを切ってもシャッターが開かない状態です。
ただおもしろい(おもしろいというと語弊がありますが)のが
巻き上げた時点で一度レンズを格納してもう一度レンズを出してから
レリーズするとシャッターが切れてちゃんと開きます。
原因はおそらくシャッタユニットにリンクするチャージレバーが
チャージ後に所定の位置に戻らないことが原因かと思われます。
レンズを一度格納することでその振動でチャージレバーが戻るため
それからレリーズすると通常動作をするのだと思われます。
実は「FF-1」でこのチャージレバーの動作不良による
「シャッターが開かない」トラブルは比較的定番なのです。
あまり頻繁に当店にやってくるカメラでありませんが
かなり高い確率でこのトラブルに遭遇しています。
チャージレバー部の清掃整備でおそらく解消するかと思われます。

今回の現象も含めて他不具合がないか検証を行っている段階です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
非常にコンパクトなボディに電気回路も含めて
ギッシリと詰まっている上に
レンズの格納機構もあるので整備性は正直、良くはありません。
なかなか分解整備には苦労するカメラです。
チャージレバーの動作不良はもちろん
シャッターユニット、レンズ清掃、他各部清掃整備を行います。
ファインダーの曇りもこのカメラの定番トラブルですが
それはガラスの変質によって起こっているパターンが多く
曇りは除去できない場合がほとんどです。
今回のこの「FF-1」もそれなりに曇っていて
できる限りの清掃を行いますが曇りは除去できないと思われます。
ただそれほどひどい状態ではないので撮影には支障ないと思われます。
折りたたむとレンズの出っ張りもなく非常に持ち歩きやすい
なかなかオシャレなカメラです。

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ミノルタハイマチック7Sのカメラ修理

今日は「東京の日」だそうですよ。
1868(慶応4)年のこの日に(旧暦、新暦では9月3日)、
明治天皇の詔勅(しょうちょく)により
「江戸」が「東京」に改称されたことに由来しています。
「西の京」の「京都」に対して
「東の京」から「東京」という名前が付けられました。
これは「東にある都」という意味です。
表記は「東京」に決まりましたが
読み方については当初、特に決まりがなく
初めは「とうきょう」ではなく「とうけい」と発音することも多かったそうです。
しかしながらこの詔勅が発せられた年は
まだ戊辰戦争の最中であり
東京が名実ともに首都となったのは
廃藩置県が行われた1871年(明治4年)のことです。
また、「江戸」から「東京府」、「東京市」と呼称が変わり
「東京都」となったのは、太平洋戦争中の1943(昭和18)年でした。
歴史はそんな感じですがさすがにピンとはきませんね…
私が広島から東京(最初は板橋区)にきたのは20年ちょっと前で
前の仕事の関係で割と突然決まったのですね。
それまでは自分が上京するなんて全く予想していなかったのですが…(苦笑
それから板橋区→神奈川県川崎市→神奈川県厚木市と移り住み
今のお店を出すタイミングで中野区にやってきました。
住んでいる場所だけではなくて30年前の自分からすれば
こんな人生になっているなんてイメージできていなかったですねぇ
ただ写真だけは当然ながら当時も撮りまくっていましたが…
人生わからないものですね。

さてさて

本日は「ミノルタハイマチック7S」のカメラ修理を行っています。
1966年発売のカメラです。
モデル名は「7S」ですがこの頃にはもうハイマチックは「9」が出ていて
「9」のフラッシュマチック機構を省略したものが「7S」となります。
いずれにしても「11」も内部機構的には「7」がベースとなって
機能的にもそれほど大きな違いはありません。
プログラムオートを搭載しつつ
マニュアル露出が可能なのも共通です。
シャッターユニットは「7」のセイコーLAから
「9」「7S」はセイコーFLAに変更されています。
搭載されるレンズはロッコールPF45mmF1.8です。
初期の大口径ハイマチックの系列のカメラなので
少し大柄で重いですがその分非常にしっかりしたカメラです。
内部にも少し余裕があるので整備性も良好です。
歴代ハイマチックの中でも「7」「9」「7S」は
非常にバランスの取れたカメラだと思います。

お預かりしている「7S」は
まずシャッターが少し開いた状態で固まってしまっています。
レンズシャッター機定番のシャッター羽根固着かと思われます。
シャッター羽根が粘っていると
かなり高い確率で絞り羽根も粘っているパターンが多いのですが
やはり今回も絞り羽根も粘っていて
うまく設定絞りに連動しません。
キヤノネットあたりもそうですが
この類のオート露出で絞り羽根を制御するカメラは
マニュアル専用機とは異なり
小さなバネの力で絞り羽根を制御します。
そのため非常に軽く絞り羽根が動く状態でないと
本来の動きを維持できません。
もちろん現行製品だった当時は何の問題もなかったでしょうが
それから60年近く経つ現在では
何もせずにその動きを維持できているほうがおかしいです。
当然ながら内部の清掃整備が必要となってきます。

電池はキチンと抜いて保管してあったと思われ
電池室に大きなダメージはありません。
たださすがに配線とハンダには部分によって傷みも見られるので
一部の配線は交換で対処していきます。
レンズのコンディションも比較的良い状態です。
ただしファインダーはずいぶん曇っていて
このままではピント合わせもままならない状態なので
入念に清掃を行います。
あとはひたすら各部の動きを
スムーズにする整備を行っていきます。

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キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「海の日」で祝日ですね。
私には長年、縁がありませんが
世の中は3連休最終日です。
1876(明治9)年、明治天皇の東北地方巡幸の際、
それまでの軍艦ではなく、灯台巡視船「明治丸」により航海をされ
7月20日に横浜港に帰着されたことを記念して
1941(昭和16)年に当時の逓信大臣・村田省蔵の提唱により
制定された7月20日「海の記念日」がもととなった記念日です。
その後、1995(平成7)年に国民の祝日の一つとして
7月20日が「海の日」に制定され、翌1996(平成8)年から実施されます。
さらに、2003(平成15)年の祝日法改正(ハッピーマンデー制度)により
日付が現在の7月の第3月曜日となりました。
実は「海の日」自体がいまだにピンときませんが
それでもイメージ的には「7/20」の印象がまだ強いです。
この時期だとまだ梅雨が明けていないことも多く
今日もそうですが天気も悪いことが多い印象です。
7/20前後ならちょうど本州の梅雨明け時期で
「いよいよ本格的夏スタート!」なタイミングで
いいような気がするのですが…せめて第4月曜とか…
まぁいろいろ事情があるのでしょうね…

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
1971年発売の中級機です。
フラッグシップ「F-1」とほぼ同時期に開発・発売され
「F-1」からフィードバックされた部分もあり
サブ機としての位置付でも評価されたカメラです。
「F-1」同様に開放測光に対応していて
これも同時期に開発発売された新レンズシステム
「FDマウント」に対応します。
「F-1」との共通性を注目されることも多いですが
「F-1」も「FTb」も巻上やシャッター等の基本的構造は
「FX」以降の「前期Fシリーズ」がベースとなっており
中身を見ると同じような構造が確認できます。
シャッター音も「Fシリーズ」通して共通の
アタックの効いた歯切れの良い音が特徴です。
未整備で動きが鈍くなると「ギャッ」といった感じの
ノイズ成分が混じるところも同様です。
もちろん「F-1」の「FTb」もそれぞれブラッシュアップされ
機能的には当然ながら洗練されています。

今回の「FTb」は1973年発売の
マイナーチェンジ後のモデルです。
いわゆる「FTbーN」と呼ばれるモデルです。
巻上レバーの形状やレリーズボタン回り
セルフタイマー部のデザインが変更されています。
そしてファインダー内には設定SSが表示されるようになりました。
機械的な機構やスペックはマイナーチェンジ前と変わりません。
お預かりしている個体は全体的に動きが少し悪く
巻上やシャッター音にも油切れの兆候が見られます。
測定してみるとやはり高速シャッターの精度は出ておらず
加えて値も不安定です。
露出計もおそらくSWの接触不良があり
露出計だけではなくバッテリーチェック時にも指針が落ち着かず
フラフラしてしまうような状況です。
「FTb」だけではなく「Fシリーズ」を通して
定番のプリズム腐食はほとんどありませんが
その原因となるプリズム抑えのモルトもベタベタに劣化していて
もう少し経過するとプリズムカバーを乗り越えて
プリズム本体に浸食が始まりそうな状態です。
フィルム室のモルトも同様に全滅で
やはり全体的に整備の必要な状態です。

画像は取り掛かり始めの段階のモノです。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
画像にもまだ劣化したモルトの付いたプリズム抑えと
そのモルトが付着したプリズムカバーが写っていますが
プリズムカバーの隙間からさらにプリズムに浸食して
「Fシリーズ」でよく見かける
ファインダー内に液体が流れたような跡に見える
プリズム腐食になってしまいます。
キレイなプリズムもなかなか入手が難しくなっているので
今回は大きなダメージがないのは幸いです。

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キヤノンデミEE17のカメラ修理

今日は「もつ焼の日」だそうですよ。
「もつ」、内蔵のことですね。
「な(7)い(1)ぞう(3)」(内臓)と読む
語呂合わせからだそうです。
ホルモン(小腸)、シマチョウ(大腸)、
レバー(肝臓)、ミノ(牛の第一胃)、
ハチノス(牛の第二胃)、センマイ(牛の第三胃)、
ギアラ(牛の第四胃)、ハツ(心臓)、ハラミ(横隔膜)
いろいろありますがどれも美味しいですよねぇ
私、ここ数年の間にカルビとかの脂の多いお肉は
少し敬遠気味なのですが
脂の塊みたいなホルモンはいまだに大好きなんですよねぇ
たまに朝ご飯のおかずにホルモン焼いたりもしますし…(笑
ホルモンは濃厚な脂の旨みと食感がたまらないですが
ミノやギアラとかの歯ごたえを楽しむものも大好きです。
特にミノはしっかり焼いて歯ごたえマシマシにしたのがいいですね。
何だか焼肉行きたくなってきました…
真夏の暑い時期の焼肉と
キンキンに冷えたビールは最高ですものねぇ…

さてさて

本日は「キヤノンデミEE17」のカメラ修理を行っています。
キヤノンのハーフカメラシリーズ「デミ」の
高級高機能版に位置するカメラです。
露出計はCdS使用で露出計と連動した
シャッタスピード優先オート露出を搭載します。
マニュアル露出も可能です。
シャッターはセイコー製で最高速1/500~1/8・Bをカバーします。
組み合わされるレンズはF1.7大口径のSH30mmです。
大口径レンズを搭載するためハーフカメラとしては
少しばかり大柄ですがそれでも充分コンパクトなカメラです。
外観の質感も高く、スタンダードなデミでもおなじみの
滑らかな巻上レバーは非常に魅力的です。
小さくて質感の高いカメラというのはやはり良いですね。

お預かりしている「デミEE17」は
シャッター切れず、巻き上げできずと
完全に動かない状態です。
電池室には大きな腐食や液漏れ跡はなく
露出計は精度はさておき何とか動作しているようです。
シャッターが切れない原因は
レンズシャッター機によくある羽根の固着かと予想しましたが
羽根の固着もかなり強烈にありましたが
加えて巻上レバーからシャッターユニットにリンクする
シャッターシャージ部も固着していて
これによって巻上も全く動かないという状態でした。
少し前、先週も「デミEE17」の修理を行いましたが
そのときもボディ側チャージリンク部のトラブルがありました。
少し繊細な動きを行う部分なので
定期的な整備を行わないと
トラブルの起こりやすい箇所かな…とも思います。

ノーマルデミのような完全なモナカ構造ではないですが
「EE17」も前板と裏蓋で挟み込むような構造をしています。
前板を外してからでないと上下カバーは外せません。
前板を外せば今回トラブルを起こしている巻上からの
チャージリンク部の様子はある程度は確認できる構造です。
これからさらに分解を進めて
ボディ本体側、シャッターユニット側それぞれの駆動部の
整備調整を行っていきます。
露出計の配線等はやはり一部傷んでいる部分もあるので
必要に応じて交換を行い露出計・オートの調整も行っていきます。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「人間ドックの日」だそうですよ。
1954(昭和29)年7月12日、
国立東京第一病院(現:国立国際医療研究センター)で
初めて「人間ドック」が行われたことが由来となっています。
人間ドックの「ドック」は
船を修理・点検するための施設であるドック(dock)からきています。
健康診断にしろ人間ドックにしろ
病気の予防の観点から大事ですね。
今更ですが私も頭がいかれて以来、毎年1月に人間ドックを
受けるようにしています。
それ以前から糖尿病で定期通院しているので
ある程度は毎月チェックされているのですが
もう何が起きてもおかしくない年齢ですから
1年に1回くらいはチェックしておかなければいけませんね。
毎年なんだかんだと数項目引っかかって精密検査も行いますが
今のところ大きな問題は出てきていないようです。
それでも大きな病気は突然来たりするので
安心はできませんが…
深刻な問題になる前に見つけるための検査ですから
前日からいろいろ面倒だったり後日の精密検査で
貴重な休日をさらに潰れされたりしますが
こればかりはしかたないですね。
意外と予約が取りにくかったりするので
先週、大きな病院に定期通院に行った際に
来年の1月の予約もとってきました。
夏に予約して1月に人間ドック…というのがここ数年のパターンです。
機械も人間も定期的なチェックは必須ですよ。

さてさて

今日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
一昨日も「OM-1」の修理でしたが今日は別の個体です。
一時期やたらと初期モデル(M-1あるいは中身がほぼM-1のOM-1)ばかり
続いたこともあったのですが先日も今回も
MD対応後の中期の個体です。
初期モデルのほうが部品にコストがかかっていたりする部分もあるのですが
整備性も少しは良くて効率的な構造で
(基本的構造は同じですが細かな部分で)
部品強度的にも「少し」安心して取り組めるのは
中期以降のOM-1かと思っています。
軽量化のためもありますが内部に意外と樹脂部品が多く
それらが劣化している場合もあるので
分解にはかなり慎重さと丁寧さが求められるカメラです。
それででそうして整備され本来の動きをしているOM-1は
シャッター音も上品で巻上の感触も何とも心地よく
撮影している時点で気持ちよくなれてしまうカメラなので
現在でも人気が非常にあるのは納得です。

お預かりしている「OM-1」は
致命的に動かないわけではないものの
いくつかの問題を抱えた状態でやってきました。
まずモルト劣化が原因で光漏れが発生しているようです。
加えていつものことですが高速シャッターのバランスが崩れていて
1/1000は開ききらないことも多々あるようです。
開いていても空とかの写真を撮ると
写真の左右で明らかに露光差が出ている状態だと思われます。
低速シャッターはこれも定番でガバナに粘りがあって不安定です。
そして問題が起こることの多い露出計は
動作してはいるもののやたらと光に対して反応が鈍く
大幅にオーバーを指示するような状態です。
CdSそのものの劣化は考えづらいので
どこかで接触不良があるものと思われます。
機械的な動きや電気的な接触不良等
一通り全体の整備が必要な状態です。
巻上も少し引っかかるような感触があるようです。

まだ現状を確認して上下カバーを外しただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
先程も書きましたが軽量コンパクトさを実現するために
意外とデリケートというか繊細な部分の多いカメラです。
新品の頃、あるいはしっかり整備されていれば
程よいバランスで気持ちよく動作しますが
バランスが崩れたりどこかで動作不良が起きると
関連していろいろなところに
不具合が出やすいカメラでもあります。
それでも1回しっかり手を入れておけば
そうそう頻繁にトラブることはないカメラだと思います。
さすがに登場して50年以上経過するカメラなので
それ相応の扱いが必要ということですね。

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ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は「セブンイレブンの日」だそうですよ。
7月11日だからセブンイレブン…これはわかりやすいですね。
朝7:00から夜11:00まで営業していたことに由来して
現在の「セブン-イレブン」の名称となったそうです。
さすがにそんな初期の頃はわかりませんが
私の生まれ育った呉市に初めてできたコンビニが
本通り5丁目のセブンイレブンだったのですね。
(中学生の頃)
夜中でもお店がやっているのがものめずらしくて
真夜中に近所の友達と家を抜け出して
カップヌードルを買いに行き
お店でお湯を入れてそのままその近所で食べてました(笑
今や懐かしい思い出ですね。
それはともかくとして今では近所のセブンイレブンに
毎日お世話になっていますし
あまりに毎日(それも頻繁に1日複数回)行くものだから
お店のスタッフとも顔見知りです。
徒歩5分圏内にコンビニあると本当に便利ですよね…
スーパーも近いのでかなり頻繁に行きますが
雑貨も含めた品ぞろいでやはりコンビニが便利なのですね。
当たり前のように利用していますが
もしなくなったら生活パターンが結構激変すると思います。
毎日、普通に利用できることも感謝でしかないですね…

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
1960年代のミノルタ、
あるいは機械制御シャッター機搭載のミノルタ機を
代表するカメラだと思います。
このカメラ以降のミノルタSRシリーズは
(SR-Tスーパー、SR505、SR101)
実質このカメラのマイナーチェンジ版と言えると思います。
いこの一連のSR-T101系シリーズは当時も大ヒットしましたが
現在でも当店に修理依頼の数も多く
おそらくOM-1の次くらいに頻繁に触っているような気がします。
基本的にはかなり丈夫なカメラで
何十年も放置されていても精度はともかくとしても
とりあえずシャッターは切れる…という個体が多いと思います。
ただし、結構無理して健気に動いているだけの状態という個体も多く
いずれにしても何十年も放置されている、あるいは使いっぱなしの個体は
一通りの整備が必要かと思います。
本来のスムーズに動作する個体ではミノルタらしい
非常に使い心地の良いカメラなのですが
その状態にはほど遠い状態のものも多い印象です。
新品時に大ヒットし現在でも現存数が非常に多く
中古市場でも格安で流通しているため状態は千差万別です。

お預かりしている「SR-T101」もとりあえずは一通り動作します。
ただし精度は全く出ておらず
露出計は接触不良で非常に不安定で指針が落ち着かず
シャッターも先幕後幕の幕速バランスが崩れていて
1/1000、1/500はキチンと開ききらない状態です。
健気に動いてはいますが非常に動きづらい状態だと思われます。
油切れの箇所、あるいは古い変質した油脂類が
逆に動作を妨げている箇所、電気的な接触不良個所等々を
ひととおりキチンとキレイにしたうえで調整する必要があるようです。

まだまだ取り掛かり始めの状態で
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
分解整備ためには連動糸を外す必要があり
このあたりの処理に手慣れてないと
ちょっと苦労するカメラかもしれません。
もちろん今ではなんてこともありませんが
分解整備を始めたばかりの頃は
この連動糸にも少し苦労した記憶があります。
サイズ的にも少し余裕のあるカメラなので
整備性は非常に良好です。
中身を隅々まで見ても非常によくできたカメラだと思います。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「潤滑油の日・オイルの日」だそうですよ。
潤滑油の通称「OIL」(オイル)を反転させると
「710」に見えることからだそうです。
油分は大事ですよねぇ
仕事柄、当然その効果もよくわかっているつもりですが
過剰な油分や古くなって劣化してきた油分は
トラブルの元となります。
当店に修理でやってくるカメラの大半は
「破損」で壊れているのではなく
「動作不良」でのトラブルが多いのですが
その多くが油切れ、あるいは油分は残っているものの
劣化した油脂分が原因だったり
油分があってはならない場所に漏れ出しての動作不良だったりします。
スムーズに動作させるにはなくてはならないものですが
やはり何事も「適材適所」で
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」なんですね。
油脂分は人の体にも必要なもので
上質な油脂分をたっぷりと使った料理は美味しいのですが
これも摂りすぎると間違いなくトラブルの元ですね。
まぁ年取ってくると過剰な油分は
身体が受け付けなくもなりますが…(苦笑)

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
相変わらず当店では修理依頼の最も多いカメラだと思います。
1台挟んでその後にも今月もう1台「OM-1」がありますね。
修理依頼が多いということは「壊れやすい」という意味ではなくて
それだけ「現在でも使っている」
あるいは「きっちり整備して使いたい」という方が
それだけ多いカメラだと思われます。
今回のOM-1も致命的なトラブルや破損個所があるわけではありません。
使い方をうまく限定すれば何とかごまかしながら
撮影に使うこともできなくはないかと思います。
それでもそれは本来の姿ではないですし
無理を通していれば新たなもっと大きなトラブルを引き起こすと思います。
発売されて50年以上経過する機械ですから
整備も行ってある程度はいたわりながら長く使っていただきたいと思います。

お預かりしている「OM-1」は
やはり長くしまい込まれていたものと思われます。
それでも保管状態は悪くなく一応はシャッターも切れ
心配されるプリズム腐食は今回はありません。
それでもやはり接触不良や配線・ハンダの劣化で
露出計は動かない状態で
シャッターも精度は出ておらず1/1000はほとんど開きません。
スローガバナも粘っていて1秒で数回切っていると
たまに開いたまま固まってしまうような状態です。
モルトはもちろん全滅です。
やはり一通りの整備を行ってリフレッシュさせ
本来の姿・動作を取りもどしていきたいと思います。

まだ取り掛かり始めの状態で現状を確認している段階です。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
「軽量コンパクトな一眼レフ」の代名詞のようなカメラですが
この大きさそして作動音の小ささを実現するために
様々な工夫と独創的な構造をしています。
画像に少し写っていますが
ミラー下にスローガバナは普通ですが
高速側のSS調速機構が入っているのもOM-1ならではですね。
他にもいろいろと個性的な造りがあって
整備性は良好ですが注意する部分の多いカメラで
デリケートな部分も数多く存在します。
シンプルなようで意外と難しいカメラです。

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