admin のすべての投稿

キヤノネットQL17のカメラ修理

今日は「さかなの日」だそうですよ。
「さ(3)かな(7)」と読む語呂合わせですね。
子供の頃は魚料理全般が苦手で
特に骨を取るのがめんどうな
焼き魚や煮魚は食卓に出てきても
ほとんど手を付けないような状態でした。
(ばあさんに諭されながら
いやいや食べてましたが(笑))
それが大人になると食の好みは変わることと
何といっても日本酒や焼酎を習慣的に
飲むようになってからは
まさに「魚介類万歳!」です(笑)
特にシンプルな焼き魚と
純米酒の組み合わせは最高ですね!
少し前までは酒の肴だとしても
お刺身系が好きだったのですが
近年は火の入った焼き魚や煮魚が好みです。
このあたりも好みが少しずつ変わっていくのですね。
そういえば、ばあさんはとにかく煮魚が好きな人で
食卓にも魚の煮つけが多く出てくるのですが
子供の頃の私は全くもってその良さがわからなかったです
今なら喜んで食べるのですが…
こんなことを書いていると
ばあさんがこの季節に得意にしていた
「メバルの煮つけ」が食べたくなってきました。
マネしてもなかなかあの味にはならないのですよねぇ(苦笑)

さてさて

先日に続いて今日も「キヤノネット」の修理を行っています。
先日の個体とはもちろん別のモノなのですが
先日は「QL19」でしたが
今日は同時期のキヤノネットでも「QL17」なのです。
キヤノネットは「QL(クイックローディング)搭載のこのタイプから
小型化された「ニューキヤノネット」、そして最終機種の
「G-Ⅲ」に至るまでF1.9レンズ搭載の「QL19」と
F1.7レンズ搭載の「QL17」をラインナップして併売していますが
開放F値0.2(実質0.5段弱くらい?)の差は
開放絞りで撮り比べてもほとんど差は出ないでしょうし
暗所でのアドバンテージもわずかなものかと思われます。
でもこの時代はキヤノネットに限らずこういう
細かな仕様の異なるカメラが各社たくさんラインナップされていました。
ある意味贅沢な時代ですよね。
先日の「QL19」と今回の「QL17」を比べても
わずかなレンズ口径以外は全く外観も中身も変わりません。
相変わらず精密によく造りこまれて
優秀なSS優先オート搭載のレンズシャッター機です。

先日の「QL19」ほどではないですが今日の「QL17」も
電池室マイナス端子がかなり腐食しています。
部品を交換するまでの事態ではないですが
端子の修復と配線の交換を行わないと
露出計には全く通電しないような状態です。
加えて今回はシャッター羽根の粘りもかなり進んでいて
連続して動作させるとまだ良いのですが
しばらく放置した後にシャッターを切ると
シャッター羽根が全く開かない状態です。
連続して切ると2回目にはゆっくりと開いて閉じ
3回目以降は見た目には普通に開閉するような感じです。
実際の撮影では連写することなんてほとんどないですから
ほぼ毎回、シャッター羽根は開かない状態になるかと思われます。
そしてさらにファインダー内部のカビや腐食も深刻で
距離計二重像やブライトフレームを映し出している
ハーフミラー部はかなり剥離が進んでいます。
ここは交換が必要かと思われます。

先日も書きましたがこの頃のキヤノネットは
整備性も優秀です。
レンズボードと本体側のリンク部も
初代よりシンプルになったおかげで
そのあたりがデリケートだった初代に比べても
整備性はさらによくなっています。
しっかい正しい手順を踏んで整備を行えば
精度も含めてかなりいい状態になると思います。
ひとつひとつ入念にチェックを行いながら
これからの長く使えるようにしっかり修理整備を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

キヤノネットQL19のカメラ修理

今日は「桃の節句」ですが
「3」にまつわる記念日がたくさん制定されています。
それに加えてやはり語呂合わせで
「耳の日」とか「耳かきの日」とかがありますねぇ(笑
耳の中がすごく気になって
ガリガリと耳かきしていた時期もあったのですが
耳かきのし過ぎはあまり良くないと知ってからは
たまに綿棒でやさしく掃除する程度です。
それよりも毎年行っている「人間ドック」で今まで
聴力について何も指摘されたことはなかったのですが
今年は「明らかな聴力低下が認められる」とか言われてしまいました。
でもあまり気をつけようがないですよねぇ…
あ、いや…大音量でイヤホンやヘッドフォン使うのは
なるべく避けるようにします…
何もかもが衰えてきてちょっとうんざりですね…(苦笑)

さてさて

本日は「キヤノネットQL19」のカメラ修理を行っています。
1965年発売のカメラです。
社会現象にまでなった「初代キヤノネット」の流れを汲むカメラです。
1964年発売の「キヤノネットS」で
巻上レバーや巻き戻しクランクが底部から
一般的な上カバー部に移設され露出計の受光体も
セレン光電池から水銀電池使用のCdSに変更されました。
それに伴って電池室が底部に追加されています。
「QL19」はその「キヤノネットS」をベースに
当時、キヤノンの各機種で積極的に採用されていた
「クイックロ-ディング」を搭載したモデルです。
今も昔もそうですがフィルム装填ミスによるトラブルは
やはり多くフィルム装填をなるべく簡単に行うためのシステムです。
後(80年代半ば以降)の電動巻上機ほど全自動ではないですが
フィルムの先端を指定された位置まで引き出して
蓋を閉じ手動で巻き上げれば勝手にスプールに
巻き込まれていくという画期的な機能です。
一眼レフの「Fシリーズ」の多くの機種でも採用されています。
実際に使ってみても明らかにフィルム装填は楽ちんで
特にフィルム装填に慣れていない方には当時も重宝したと思います。

お預かりしている「キヤノネットQL19」は
かなり長い間仕舞い込まれたまま
放置されていた個体かと思われます。
電池室には当時の水銀電池がそのまま入ったままになっていて
液漏れこそないものの水銀電池から出るガスの影響で
電池室は緑青に覆われています。
電池室の蓋もその影響で破損しています。
当然ながら電池室から出ている配線は断線しており
露出計は全く動けない状態です。
シャッターは一応は動作していますが
やはり羽根の動きには粘りが見られ
絞り羽根の動きもスムーズではなく
この状態では露出計が動作してもオート絞り制御は
できないかと思われます。
レンズ・ファインダーにはカビや曇りが見受けられ
全体的に一通りの修理整備が必要な状態です。

電池室やその周辺、電池室蓋は腐食が酷いので
中古良品の部品と交換します。
配線ももちろん交換です。
巻上機構やシャッタ―ユニットからのSS設定伝達機構は
初代から変更されてはいますが
オート時の絞り制御機構等は初代のものを引き継いでいます。
そして整備性の良さも初代同様です。
いつも思いますがこの頃のキヤノネットは
ボディサイズに余裕があることもあって
非常に良い造りがされています。
しっかり修理整備して
ご依頼者様にも存分にお楽しみいただきたいと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ペンタックスMXのカメラ修理

今日は3月1日で「マヨネーズの日」だそうです。
日本で「マヨネーズ」といえば
やはり「キユーピーマヨネーズ」ですよねぇ
元々「マヨネーズ」はスペイン料理のソースの一種で
世界的には「全卵タイプ」のものが主流ですが
キユーピーマヨネーズは「卵黄タイプ」で
菜種油、大豆油などの癖のない植物油と
米酢を主原料にしており、この点でも
欧米のものとは風味が異なるのだそうです。
欧米の人々から見ると、日本でマヨネーズを使用した
ピザが売られていることや
何にでもマヨネーズを使用するマヨラーの存在は奇異に映るらしいですが
日本製のものを使用すると、理解を示すといわれているそうです。
私も国内で一般的なマヨネーズの味しか知りませんが
何にでも大量にかけたくなるのはわかりますよねぇ
特にお好み焼きに大量にかけてしまうかな…(笑
かけなくても美味しいのですがテーブルに置いてあるとついつい…
ただし…大さじ一杯(15G)で100kcalもあるのですよ。
かけすぎ・食べ過ぎには要注意です!
やっぱり大概の旨いモノは食べ過ぎると毒なんですよねぇ(苦笑)

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
オリンパスOM-1と並んで
「小型軽量の機械制御シャッター機」の代表的なカメラです。
1976年に「ペンタックスMシリーズ」の最初のカメラとして
デビューしました。
ただ「Mシリーズ」の本流はどちらかといえばその1か月後に発売された
「ME」のほうでその後の「Mシリーズ」は「ME」を基本として開発され
アサヒペンタックスか続く「横走り布幕機械制御機」としては
この「MX」が実質最終機種となってしまっています。
(後に「K1000」が出ますがこれは実質前世代の「KM」ですし)
先行するオリンパスOM-1を明らかに意識したカメラで
外寸法は幅・高さ・厚さともすべて0.5mmずつ小さくなっています。
「OM-1」もそうですが機械制御横走りシャッター機を
このサイズにするには相当いろんな部分に工夫が必要で
そのためにもう一回り大きな同様の中級機と比べると
正直言って華奢な部分も多くあると思います。
特に「MX」は「OM-1」よりデリケートな部分が
多いと個人的には認識しています。
そのため整備・修理にはなかなか手間も時間もかかるカメラです。

お預かりしている「MX」は
このカメラではもはや定番ともいえる
高速シャッターの幕速トラブルを抱えています。
そのため1/1000は全く開いていません。
加えてミラーアップしたままになる定番のトラブルです。
MXに限らず多くの場合は低速SS時に
ミラーアップしたままになるというパターンが多いのですが…
今回のMXは1/250以上の高速時にだけ
かなりの高い確率でミラーアップしたままになります。
その代わりスローガバナが駆動する低速時には
ミラーアップしたままになることはほぼありません。
いずれにしてもミラー駆動が原因ではなく
シャッターの動きに原因があると思われます。
さらに露出計はかなり大幅にオーバー目にズレています(3段以上)
加えてMXではめずらしくプリズム腐食も起こしてしまっているので
こちらはプリズム交換で対処します。

画像は一通りの修理整備が完了した状態のモノです。
預かり時には巻上の感触もあまり良くない感じでしたが
全体的に操作感もスムーズになったと思います。
シャッター精度はMXらしくやはり一筋縄ではいかず
入念な清掃を行った上で最小限の注油を行い
時間をかなりおいて充分に油が馴染んだ状態で
微調整を繰り返して何とか落ち着いた値が出るようになりました。
これから最終テストを行いますが
これまでのテストでもさすがに動きは安定したようです。
長年放置されている個体だと
こうなるまでにかなり時間と手間がかかるカメラです。
露出計も接触不良等の問題がありましたが対処を行った上で
調整して問題ない状態です。
ファインダーも非常にクリアになりました。
最終テストで問題がなければ完成となります。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタX-700のカメラ修理

今日は2月29日、「うるう日」ですね。
1年の日数は正確には365日ではなく
平均回帰年(平均太陽年)は約365.242 189日≒365日5時間48分45秒強であり
そのずれを調整するために「うるう年(閏年)」に閏日が入ります。
ほぼ4年に一度ですが詳細は長くなるので割愛しますね。
通常年にはない2月29日だからさすがに記念日は少ないのですが
2012年2月29日に東京スカイツリーが竣工(完成)していますね。
(展望台が開業したのは同年5月)
そして記念日もありますね。
「に(2)んに(2)く(9)」と読む語呂合わせで
「にんにくの日」だそうです。
味や香りのアクセントとしていろいろな料理に使われますし
ニンニクの適度に効いたラーメンや餃子はやはり美味しいですし
焼肉のたれにも欠かせないですし
ガーリックトーストも美味しいですよねぇ
ただあまりに使いすぎていると私は少々苦手です(笑
もうじじいなので基本的にあまり味の濃いものを
好まない…ということもありますが…
滋養強壮に良く殺菌効果もあることが知られていますが
かなり刺激の強い食物でもあるので
食べ過ぎには注意したほうが良さそうです。
やはりアクセント程度に使うのが正解なような気がしますね。
匂いが残ると周りにも迷惑ですし…(苦笑)
でもニンニクの効いた味の濃いラーメンは
たまにですが無性に食べたくなりますね!

さてさて

本日は「ミノルタX‐700」のカメラ修理を行っています。
1981年登場のカメラです。
スペックとしては中級機にあたるカメラですが
登場以来、長らくミノルタの
マニュアルフォーカス一眼レフカメラの頂点に君臨していたカメラです。
この時代になるとコストの問題もあり
プラスチックが多用され外観や質感にも多少は影響し
以前のミノルタ機ほどの巻上の滑らかさとかまではないですが
それでもミノルタ機らしい使い心地のよさはまだまだあり
ファインダーの明るさはキレの良さは
ミノルタらしいすばらしさを持ったカメラです。
フレームもX-700のために新設計されたもので
それまで使われてきたXG系のフレームとは一線を画します。
登場から18年もの間、生産販売が続けられたロングセラーモデルでもあり
オートフォーカス機のαシリーズに主力が移ってからも
マニュアルフォーカス機のトップモデルとして存在し続けたカメラです。
それだけ基本設計が優れていたということだとも思います。

お預かりしている「X-700」は電源は入り
シャッターも一応は切れるのですが
露出計が上(1/1000より上、アンダー方向)に振り切った状態です。
明るさに関係なくこの状態です。
当然ながら絞り優先オート、プログラムオートを
この状態で使うと無条件に最高速SSで切れてしまいます。
マニュアルであればSS設定はできますが
露出計としては全く役に立たない状態です。
おそらく原因は巻き戻しクランク下にある
感度設定+露出補正に連動する摺動抵抗及び
その摺動抵抗に接するブラシ部分の汚れ等による
接触不良かと思われます。
以前のミノルタ機(XDやXE)でも
この部分が原因となる露出計トラブルが多く見られています。
このあたりは古いモデル同様の弱点なのかと思われます。
当店で扱うカメラとしては最も新しいともいえる
カメラなのですがそれでも登場から40年以上経過しています。
さすがにこういう接点や摺動部にはメンテナンスが必須かと思われます。
それ以外にも機械的な部分も含めて
かなりくたびれている箇所もそれなりにあるようなので
一通りの整備を行っていきます。

まだいろいろと現状を確認している状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
さすがにこの時代のカメラなので
プリズムはフレキに覆われ
何を行うにしても入念な段取りと手間が必要となります。
加えてXG系以降のミノルタ機は
独自のユニット化された横走りシャッター機構を搭載するのですが
これがまた一癖も二癖もあってなかなか大変なのです。
こういうカメラはいつも以上に
じっくり腰を据えて落ち着いて作業に取り掛かっていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコンEMのカメラ修理

今日は「ビスケットの日」だそうですよ。
「ビスケット」と聞くと
今でも「ふしぎなポケット」の歌がすぐに頭に流れますね(笑
子供の頃に覚えたものは忘れませんね…
「ビスケット」…優しい甘さが美味しいですよねぇ
同じようなものに「クッキー」や「サブレ」
「ラスク」も近いですよねぇ
どれもお茶請けに最適です。意外とおなかにたまりますし
行動食としてもいいと思います。
ビスケットやクッキーと言えば
直径20cmくらいの青系の丸い缶に
いろいろ詰め合わされたものが
昔はよく見かけましたよねぇ
あれが本当に美味しいのですよ。
今でも似たようなものはあるみたいですね。
でも四角い缶が今は多いのかもしれません。
缶の形はともかくクッキーの詰め合わせが
無性に食べたくなってきました(笑

さてさて

本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行っています。
1980年に国内発売されたカメラです。
海外ではその1年ほど前に先行発売されています。
以前もこのブログで書きましたが
海外では非常に好調なセールスを記録しましたが
国内では当初、あまり良い売れ行きではなかったのですよね
それまで高級路線のみであったニコンのイメージとは
全く異なるエンプラを多用したエントリーモデルだったため
「ニコンらしくない」と捉えられてしまったのかと思われます。
おまけにこのクラスはX-7やOM10、MV1等々
国産メーカー各社も相当力を入れていて
ライバルも多かったせいもあるかと思います。
当時のエントリークラスのお約束で
電子制御シャッターで絞り優先オート専用機・本体価格40,000円です。
確かにプラスチックは多用されており
コストを考えるとしかたがない華奢な部分もありますが
M90と「B」は機械制御で電池がなくても使えたり
非常にニコンらしい部分も持ち合わせています。
そして同時期にデビューしたフラッグシップF3と同様に
ジウジアーロデザインの洗練されたデザインです。
本格的に人気が出たのが生産終了後という
少し残念なことになってしまいましたが
世界的に見れば成功ですし
現在でも使いやすく非常に良いカメラだと思います。

お預かりしている「EM」は
やはりかなり長い間使われずに
しまい込まれていたものかと思われます。
モルトは各部ボロボロでファインダーや
装着されている定番の50mmF1.8パンケーキレンズには
盛大にカビが発生しています。
そして肝心の本体は電源こそ不安定ながら何とか入るものの
巻上できずシャッター切れずの
にっちもさっちもいかない状態です。
幕位置から判断するにシャッターはチャージ状態だと思われ
レリーズボタンも押せるのですが
何も動作はしない状態です。
少し詳しく見ていくとどうやらミラーが固着していて
全く動けない状態のようです。
一眼レフですからレリーズするとまずミラーが跳ね上がり
それからシャッターが動作するわけですが
そのミラーが動けないので
何もそれ以降は動作できない…という状態のようです。
試しに強制的にミラーを動作してみると
何とかシャッターは切れました。
オート等の制御が正常かどうかはまだまだわかりませんが
まずはミラーを普通に動かすところから修理を行っていきます。

これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
ミラーが動かない原因は汚れや古い油脂が原因かと思われます。
ミラーやシャッター等、機械的駆動部は
入念に清掃して必要に応じて最小限の注油を行っていきます。
金属羽根縦走りシャッターなので
羽根清掃も必須です。
この類の電子制御機にしては整備性は悪くはないですが
フレキな上に時代的に配線もまだまだ多いので
それなりに手間はかかります。
慎重に修理整備を隅々まで行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

コニカFPのカメラ修理

今日は「包む(ラッピング)の日」だそうですよ。
「つ(2)つ(2)む(6)」(包む)と読む
語呂合わせからだそうです。
プレゼントとかを一層華やかにする
ラッピングはいいものですよねぇ
中身を見る前にあのラッピングだけで
「すっごくいいものをいただいた感じ」がします(笑
派手さはなくてもキチンとした上品なラッピングから
キラキラしたかわいいラッピングまで
ラッピングと言ってもいろいろなものがありますね。
あんなラッピングを店員さんが手際よくキレイに行うのを
見ているだけで楽しくなってしまいます。
当店ではあまりラッピング自体は縁はありませんが
宅配便等で修理品を送る際には
中でカメラが無駄に動かないように隙間を適度に詰めて
万が一、箱が転がったりちょっとしおた高さから
落ちてしまっても中身にダメージの内容に
できるだけ入念に包み込むようにはしています。
見た目の問題も大きいですがそれだけではなく
「包む」って大事ですよね。

さてさて

本日は「コニカFP」のカメラ修理を行っています。
先日はキヤノンの「FP」を修理しましたが
今度はコニカの「FP」です。
コパルスクエアを他に先駆けて搭載した
コニカマウントの中級機は「FS」「FP」「FM」の
3機種が存在しますがどれも後から同じような
ネーミングの一眼レフが出てきて
少々紛らわしいです。
コニカのほうが先輩なのに後から出てきたほうが
またちょっとメジャーな機種だったりするから
なおのことですね(苦笑)
コニカマウントの3機種はどれもコパルスクエア搭載の
レトロな風貌が何とも趣のあるカメラです。
「FP」は「FS」に続いて2機種目にあたり
1962年発売となります。

お預かりしている「FP」は
おそらくかなり長い間仕舞い込まれていたものと見られ
外観はキレイなのですが
巻上にしてもシャッターにしても
とにかくいろいろな部分の動きが悪い状態です。
シャッターもお預かり時にとりあえず数回切ってみると
すぎにスタックしてしまいレリーズしても
うんともすんとも動かなくなってしまいました。
加えて接眼レンズの曇りが尋常ではなく
ファインダーがほぼ見えないような状態です。
露出計を搭載しないユニットシャッターのカメラなので
構造自体はシンプルなのですが
シャッターユニット内も含めてあらゆる駆動部の
古い油脂類や汚れを落として
普通に動作できる状態にしてやらないといけません。

まだ外側を剥ぎ取っただけの状態ですが
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
画像には写っていませんが装着されていた
52mmF1.8レンズもレンズ自体は比較的キレイなものの
絞りリングが全く動かない状態なので
ボディの後はそちらも清掃整備を行っていきます。
ちなみにこの年代のカメラとしては
ファインダー周りやシャッターユニット周りに
内部モルトがいたるところに貼られていて
もちろん全て劣化でボロボロになっているので
それからも並行して交換を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「月光仮面登場の日」だそうですよ。
1958(昭和33)年のこの日に
ラジオ東京(現:TBS)で国産初の連続テレビ映画
『月光仮面』のテレビ放送が始まったそうです。
なんとなくは知ってはいますが
さすがに私の生まれる10年以上前の話なので
再放送を含めてもテレビ実写版の「月光仮面」を
ちゃんと見たことはないと思います…
1972(昭和47)年にはアニメ化されてもいるのですが
こちらはもしかしたら見てるかもしれませんが
さすがに全く覚えていませんね(苦笑)
しかしながら日本のヒーロー番組の元祖でもあり
この後に出てきて私が子供の頃にたくさん見た
いわゆる「ヒーローもの」に多大な影響を与えている作品です
あ、実際には見たことはなくても
あの「月光仮面の歌」は子供の頃からよく聞いた記憶があります
「どーこのだーれだーかしーらないけーれーどー♪」ってやつですね

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
1971年発売のカメラです。
このカメラとフラッグシップのF-1がこの年に発売されていて
同時に交換レンズ群もFDレンズにモデルチェンジされ
それまでの中級機「FT」をFDレンズ使用で
開放測光に対応させたのが今回の「FTb」です。
F-1と同時期に開発されたこともあって
シャッター機構や巻上機構にその影響も見られます。
ただ外観的にはあくまで「FT」の後継モデルだけあって
デザインはFTからの流れを汲んでいます。
キヤノンFシリーズらしいスッキリした見た目も魅力です。

お預かりしている「FTb」は
一応は動作するもののシャッターの動きが悪く
高速シャッターでは精度に大きく問題があり
低速時にはガバナの粘りがある上に
頻繁にミラーアップしたままになってしまいます。
露出計も生きてはいるものの
SW周りや電池室周辺の接触不良のため
指針の動きは非常に不安定です。
ファインダー内にもモルト屑のゴミが多く入り込んでいます。
やはり気持ちよく撮影に使うためには
一通りの整備が必要な状態です。

「Fシリーズ」のカメラも
プリズム抑えの裏側にモルトが使われていて
そこが加水分解する影響でプリズムを腐食させてしまうものが多く
「FTb」もプリズム腐食の個体が非常に多いカメラです。
今回は何とかプリズム自体は無事でしたが
やはりプリズム抑えのモルトはボロボロに分解されていて
プリズムカバーにも劣化したモルトが付着している状態です。
このプリズムプカバーの隙間からプリズムへと
腐食が広がっていき「Fシリーズ」でよく見られる
ファインダー内縦方向に何か流れた跡のような
プリズム腐食ができてしまうわけです。
もちろん今回の整備でプリズム腐食対策も行っていきます。
その前にここから分解を進めて
シャッター周りや巻上・ミラー駆動部の整備から
まずは取り掛かっていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ヤシカエレクトロ35MCのカメラ修理

今日は「富士山の日」だそうですよ。
「ふ(2)じ(2)さん(3)」(富士山)と読む語呂合わせと
この時期、富士山がよく望めることからだそうです。
富士山が見える場所にいるとやはり
「今日は見えるかな???」と気になりますし
(晴れてても富士山だけは雲に隠れていることは意外と多いです)
そういう場所にいるとやはり富士山を入れて写真を撮ってしまいますし
やはり特別な山であることは間違いないですね!
登ったのは14年前に一度だけですが
一度登ればもう充分かな…(笑
いや…平日でもオンシーズンはやはり人が多すぎるし
加えて登山道があまりにも単調過ぎて
登山の対象としてはあまりいいイメージがないのです…
南アルプスの山々や奥秩父の山のほうが
登山としては楽しいと思います
(好みの問題だとは思いますが)
いずれにしてももう足が少しばかり不自由になった私が
そのあたりの山に行くことは残念ながらないとは思いますが…
でも下から見上げている分には富士山は非常に見ごたえありますね
先日も松田町まで出かけたときに
秦野を過ぎて目の前に大きく富士山が見えたときには
やはり少し心揺さぶられました!

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35MC」のカメラ修理を行っています。
1972年発売の非常にコンパクトなカメラです。
様々なモデルが存在するエレクトロ35シリーズの中でも
少し異端児的なカメラです
「エレクトロ35シリーズ」は
・F1.8クラスの大口径レンズ搭載、
・電子制御シャッターによる絞り優先オート露出
・レンジファインダー搭載
この3つが基本的に共通項であるといえるのですが
「MC」に関しては「シリーズ中唯一の目測ゾーンフォーカス」
搭載するレンズはコンパクトなヤシノンDX40mmF2.8です。
絞り優先オート専用機であることは
他のエレクトロ同様です。
大口径レンズとレンジファインダー搭載を見送った代わりに
35mmフルサイズカメラとしては驚異的な小ささを実現しています。
一見するとハーフカメラよりも小さいのではないかと思うほどです。
でもこの時代のカメラなのでしっかり金属製で
重量は比較的ズッシリとしていて質感は非常に高く
なかなか魅力的なカメラだと思います。
私も一時期、エレクトロ35MCをお散歩カメラとして
よく持ち歩いていました。
こうして整備依頼で預かるとまた自分用にも欲しくなってきますね。

お預かりしている「エレクトロ35MC」は
一通りは動作している状態なのですが
マグネットに汚れがあるのかシャッタ-制御が少々不安定です。
電源周りにも少々接触不良が見られます。
そして当然ながらモルトが全滅で
ファインダーにも曇りが見られます。
年代を考えるとコンディションは良いほうだと思いますが
やはりしっかり撮影に使うためには一通りの整備が必要です。

まだ取り掛かり始めの段階ですが
ここからシャッターユニットを分離して
マグネット周りや
シャッター羽根・絞り羽根の清掃整備を行います。
これだけ小さくまとめているので仕方ない部分もありますが
さすがに整備性はあまり良好ではなく
分解整備はそれなりに手間がかかるカメラです。
それでも他のエレクトロもそうですが
電子回路内のトラブルは比較的少ないカメラだと思います。
初代の頃のエレクトロとは風合いが少し変わりましたが
相変わらずのヤシカならではの
このギンギンぎらぎらなシルバーは
何とも個性的でいいですよねぇ
ピッカピカに磨き上げたくなる上下カバーです。
これを見るたびに太刀魚を連想してしまいます(笑

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ペンタックスMEのカメラ修理

今日はこれといった記念日がないですねぇ
過去の2/21の出来事を調べてみると…
1988年のこの日に国内初の8cmシングルCDが発売されていますねぇ
懐かしいですね~短冊CD…
私は世代的には8cmCDよりも
17cmドーナツ盤レコードですが…(笑
シングルレコードもそれなりに大量にまだ持っていますが
8cmCDも結構ありますねぇ
12cmマキシシングルが2000年頃から主流になり
さらに音楽配信サービスが広まってからは
8cmCDはまはや存在すら忘れられてしまいそうですね
でもほぼ再生産というか再プレス盤のみらしいですが
生産自体はまだ細々と続けられているようです。
あの細長い独特のジャケットに8cmの小さなCDも
なかなかいい感じですよね
持っている8cmCDたまにはちゃんと聴いてみます!

さてさて

本日は「ペンタックスME」のカメラ修理を行っています。
1976年発売のペンタックスMシリーズの基本となるカメラです。
発売は機械式布幕シャッターの「MX」がほんの少し先でしたが
「MX」は他の「Mシリーズ」と比べると異端児的存在でもありますので
この「ME」がこれ以降登場する「Mシリーズ」の基本形となるカメラです。
金属羽根縦走りのセイコーMFC-Eを搭載し
電子制御で動作させます。ただ「B」とシンクロ用「100X」は
機械式で駆動し電池がなくても動作します。
「B」で電池不要なのは長時間露光を行う機会の多い方には
非常に助かりますね。
私も昔は星景写真や夜景を撮ることが多かったので
「B」が機械式なのはカメラ選びのポイントだったりしました。
絞り優先オート専用機なのでポジションとしては
エントリークラスですが巻上の操作感や
キレの良いファインダー等、なかなか使い心地の良いカメラです。

お預かりしている「ME」は一通り動作してはおるのですが
露出計の値が少々アンダー気味で
オート制御はさらに露出計以上にアンダー傾向で
実際に絞り優先オートでシャッターをきると
2段以上アンダーに露光されてしまいます。
元々、ペンタックス機のオート露出はどの機種も
全体的にアンダー傾向なのですが
これは少々アンダー過ぎますね。
さすがに写真が暗くなってしまいます。
整備と調整で対処できる程度なので最終的には電気的に
調整して正しい精度を出していきます。
加えてシャッター羽根に汚れがそれなりにあり
シャッタ-スピードも少しばかり不安定です
連続して切っているといいのですが
少し時間を垢手一発目の動きが悪いようです。
実際の撮影では連写することはほとんどないでしょうから
毎回、動きが悪い状態で切ってしまうことになります。

この頃のペンタックス機は内部モルトも非常に多い上に
シャッター羽根の駆動部やミラー駆動部に
ゴムブッシュが使われていてそれも経年劣化で
動作不良の原因になったりと
劣化しやすい部材が内部に多いので
分解の際にそれらを入念にチェックして
交換を行っていきます。
ゴムブッシュ等は劣化しにくい素材のものに交換していきます。
それらの動作を妨げる要因さえ除去すれば
機械的には非常に安定して動作しますし
電子回路上のトラブルも非常に少ないカメラです。
ウィークポイントが比較的わかりやすく対処が可能なので
しっかりメンテナンスを行えば安心して使えるカメラだと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「冥王星の日」だそうですよ。
1930(昭和5)年のこの日に
アメリカの天文学者クライド・トンボーが
太陽系第9惑星「冥王星」を発見したことに由来しています。
発見された当時から長らく太陽系9番目の惑星といった位置づけでしたが
2006(平成18)年にそれまで明確でなかった
「惑星」の定義が定められ、冥王星は「惑星」ではなく
新たに設けられた「準惑星」に分類されることとなりました。
冥王星の発見から76年後のことでした。
冥王星は月の2/3程の大きさしかなく
その軌道も太陽系の惑星と比較すると異質です。
惑星は黄道面と呼ばれる仮想の平面にかなり近い面を公転していて
軌道の形は真円に近いのですが
冥王星の軌道は黄道面から約17°ほど傾いていて
軌道の形も楕円です。
近日点の近くでは、冥王星は海王星よりも太陽に近くなります。
直近でこの現象が起こったのは1979年2月7日から1999年2月11日までです。
「水金地火木どっ天海冥」が「水金地火木どっ天冥海」になったって
私が10歳の頃ですが当時もよく話題になったし
しむけんさんがドリフでもギャグにしててよく覚えています(笑
太陽からの距離がおおよそ40天文単位(1天文単位=太陽から地球の距離)
地球からの距離はおおよそ48億km…とてつもなく遠くの話ですねぇ

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコマートシリーズは当時のニコンの中級機クラスのカメラで
後のニコンFM/FE系に繋がるシリーズです。
ニコマートFT系の中でも「FTN」は最も販売台数も多く
現在でもよく見かけるカメラです。
それだけ売れているということは
やはり当時から非常に優れたカメラだったと言う事ですね。
1967年の発売です。前モデルの「FT」と比べると
開放F値補正操作が採用され
絞り環を往復させるだけで開放F値の設定が完了します。
加えて露出計の測光方式は中央重点測光が採用されました。
ファインダー内に設定SSが表示されるのもFTNからですね。
基本的な構造はFT系共通で
コパル製の縦走り金属羽根シャッターユニットを搭載し
レンズマウント部にSS設定リングがあることが大きな特徴です。
フラッグシップのF一桁機ほどではないですが
ニコマート特にFT系シリ―ズは非常に丈夫にできているところも
評価が高いポイントです。
登場から50年以上経過するカメラですが
余程劣悪な状況で保管されていない限り
致命的なトラブルは少ないかと思います。

お預かりしている「ニコマートFTN」も
一通りシャッターは動作していて
露出計も一応は動くのですが
細かく精度も含めてみていくといくつか問題も抱えています。
まずシャッタースピードの精度に難があり
単に精度が多少狂っている…程度の問題ではなく
1/1000では視野の2/3でシャッターが開かず
1/500でも1/3は開いていません。
つまりそのまま写真緒2/3、1/3が真っ黒になるということです。
1/250でようやく開ききりますが
それでも写真の端は少し暗くなるものと思われます。
シャッター先幕の動きが非常に悪いことが原因で
後幕が比較的正常な幕速で動作しているため
シャッターが走っている間に後幕が先幕に追いついて
閉じてしまうという状態です。
先幕を目視でチェックしてみてもかなり汚れが確認できますので
汚れ等が原因で先幕の動きが悪いためと思われます。
露出計の精度も多少オーバー気味なので
調整が必要な状態です。

他、巻上機構やミラー駆動部にも油切れの兆候が見られるので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
この時代のニコン機なので整備性は非常に良好です。
分解整備が行われることを前提にしっかり造られています。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。