日別アーカイブ: 2020年8月17日

ミノルタSR-7のカメラ修理

今日は8月17日で
「パイナップルの日」だそうですよ
めねんちゃくちゃ暑い日が続く中
冷えてジューシーなパイナップルは本当に合いますね!
実は8月1日にも「パインの日」で
同じようなことを書いていますが
美味しいから何度でも書きますよ(苦笑)
さすがに私みたいな一人暮らしだと
丸ごとのパイナップルは持て余しますが
どこのスーパーにもカットしたパイナップルが売っていて
本当に気軽に買ってすぐ食べられます。
この季節だと桃の上品な甘さも捨てがたいのですが
パイナップルの濃い甘さはわかりやすく美味しいです!
明日は定休日だし今日も後でスーパーに
桃やカットパインを買ってこようと思います。
真夏の果実ってどれもこれも本当に美味しいですよねぇ。。。

さてさて

本日はミノルタSR-7のカメラ修理を行っています。
1962年発売のカメラです。
世界初のCdS受光素子を使った露出計を内蔵したカメラです。
まだいわゆるTTL測光ではなく外光式で
受光素子用の窓が巻き戻し側前面に付いています。
前身モデルはSR-3で何故一気に「7」になったかというと
マイナーチェンジを含めれば
通算7代目のミノルタ一眼レフカメラだという理由と
(いやこれ結構無理があるような気が。。。
毎年のように小さな仕様変更してたから7代目より多いと思いますが。。。。)
同じ時期に発売されたレンズ一体式カメラ「ハイマチック」が
米国の宇宙船「フレンドシップ7号」に持ち込まれ
撮影に使われたことをアピールする狙いがあったそうです
(こっちが主な理由でしょうねぇ)
ちなみにハイマチックは初代の次がいきなり「7」です(笑)
これ以来、ミノルタにとって「7」のモデル名は
ちょっと特別な存在になっていきます。

お預かりしている「SR-7」はシャッターが切れません。
少し前までは普通に作動していたとのことなのですが。。。
巻き上げてレリーズボタンを押すと
どこかで「カシュン」と何かアクションは起きるのですが
ミラーも上がらず、シャッターも動きません。
分解する前にある程度不具合箇所の予想をつけておきたいので
いろいろとチェックしていると
絞込レバーが動かないことが原因のようです。
レンズに連動する絞込レバーをレリーズボタンを押した状態で
指で押し込んでやると「カシャン」とミラーが上がり
シャッターが切れました。
レリーズと連動して絞込レバーの解除はされるようなのですが
肝心の絞込レバーを引っ張るバネが折れたか外れたかしているようです。
こんなところのバネがトラブルのはめずらしいですね
まぁ50年近く経過するカメラなので何が起こってもおかしくはないのですが。。。
しかしながらこのバネのいる場所がちょっと厄介なところです。
シャッターユニットの下にあるので
結構な分解を行わないとアクセスすらできません。
どちらにしても分解する部分ではあるのですが。。。。

SR-7はこう見えて分解組み立ては
前モデルの「SRー3」や次モデルの「ニューSR-7」より
非常に厄介です。
オリンパスほどではないですがミノルタも
独自性の高い構造をしているカメラが多く
このSR-7で採用している
「ユニット式横走りシャッター」もそのひとつです。
ミラボックスを外すとシャッタユニットまで一緒に外れます
さらに外光式露出計の連動糸もあるのでなかなかややこしいです。
このユニット式の横走りシャッターは
さすがにこの時代では無理も多かったのか
「SR-1」の一部モデルからいろいろ試行錯誤していたのですが
「ニューSR-7」では採用されず
その後のSR-Tシリーズでも採用されることはありませんでした。
しかしながら「X-700」の時代には再び採用し
横走り機なのにユニット化され
生産効率を非常に高めたのではないかと思われます。
(通常ユニット化されるのは縦走りシャッタ機が一般的)
頑固にあきらめていなかったのですねぇ。。。
この姿勢には見習うところがあると思います。
ただ、この時代のSR-7の整備性にはちょっと問題ありますよ(笑)
肝心の絞込レバーバネは外れてしまっているようです、
その周辺の部品の動きも非常に悪いので
何かのタイミングで外れてしまったのではないかと思われます。
シャッターユニット、巻上部の整備を
入念に行ってから再組立てしていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。