リコーオートハーフSのカメラ修理

今日から当店も2017年の営業を開始します。
今年もよろしくお願いいたします!
本日は「小寒」ということで
お正月は比較的暖かかったですが
これから本格的に厳しい寒さになってくることと思います。
皆さまも体調にはお気をつけくださいませ。

さてさて

2017年最初の修理は「リコーオートハーフS」のカメラ修理で始まります。
リコーお得意のゼンマイ式の自動巻上機構を持つ
とても可愛らしいハーフ判カメラです。
実際の実力もなかなかのもので非常によく写るカメラとしても知られていますね。
さらにこの「オートハーフシリーズ」の特徴は
メーカーが把握しきれないほどの前カバーのデザインバリエーションがあり
コレクションされている方も多いということです。

今回の個体はご依頼者様のお父様が元々使われていたものとの事。
さすがにフィルム室のモルトは全滅です。
さらにレンズに汚れがかなり多い状態です。
最大の問題点は明るいところに向けても
常に「赤マーク(光量不足)」が出たままで絞りも全開になってしまいます。
これは、やはり。。。セレン光電池の劣化だと思われます。

img_9237

この状態でチェックを行っていてわかったのですが
セレンはやはりダメで交換が必要でした。
加えて露出計(メーター)そのものも
電圧を与えると針は振れるのですが
針が全く戻らないことが発覚しました。
メーターを外して単体でチェックしてみると
軸受けの部分に汚れがあったようで固着気味だったことがわかりました。
小さなバネの力で戻すわけですから
ちょっとしたことでも抵抗となって動かなくなるのですね。

これから本格的にシャッター・絞り制御周りから
点検整備を行います。

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