ニコンFEのカメラ修理

1968年(昭和43年)のこの日は
いわゆる「三億円事件」のあった日ですね。
白バイ警官を装った犯人が
社員へのボーナス3億円を強奪した事件ですね。
これをきっかけに給与・賞与は口座振込への流れが
加速したとのことです。
以前、勤めていた会社では普段の給料は
もちろん振込なのですが
特別報奨金とかは現金手渡しで
金額も公開しながらくれるのですね。
私なんかはずっしりとしたものにはなりませんでしたが
現金手渡しもなかなか気持ちの良いものでした。。。

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
当店の修理依頼も非常に多い人気モデルですね。
発売開始は1978年のニコンのいわゆる中級機ですが
操作も大きさもいい塩梅にちょうど良い感じで
個人的にも好きなカメラのひとつです。
2つの指針を持つ露出計も非常に感覚的に見やすいもので
F3あたりもこの露出計にしてくれればいいのに。。。と
昔からよく思っていました。
絞り優先AEを搭載しますが
先述の露出計の見易さと絞り値もファインダー内で確認できることから
マニュアルでも非常に使いやすいカメラです。

お預かりしているFEは
操作方法を間違えたか何らかのショックを与えてしまったのか
巻き戻しクランクが一部歪んでしまっているようで
裏蓋が開けにくく巻き戻しも回しにくい状態になっています。
FE/FM系はニコンらしく堅牢な造りなのですが
この巻き戻しクランク周りのトラブルは
少々多いような気もします。

今回はそのクランクの修理も含めた
各部点検整備一式でのご依頼ですが
現状チェックのため測定機にかけてみると
1/1000はかなり不安定なようで
1/2000以下で切れることが多々あるようです。
場合によっては開いていないこともありそうです。
全体的に高速シャッターは早めに切れている(スリットが狭い)ようです。
それに関連している部分もありますが
オートも随分アンダー目に切れてしまっています。
モルトは全滅でファインダー内にも
モルト屑がかなり入り込んでいます。
快適に使っていただくには
やはり全体の整備が必要な状態です。

毎回書いているような気もしますが(笑)
電子制御シャッターとはいえ
FEは電子基板関連のトラブルは少ないカメラです。
今回に限らず
きっちり整備すればまだまだ快適に使える個体は多いと思います。
比較的手に入れやすいモデルでもありますので
これからフィルムカメラを始める方にも
お勧めできるカメラだと思います。

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