フジカST605Ⅱのカメラ修理

今日は7月8日ということで
「七転八起の日」だそうですよ。
「七転び八起き」といったほうが馴染みがありますね。
何回失敗しても諦めずに奮闘することという意味ですが
7回転んだのなら7起きじゃないのかな。。。と昔思っていました。
調べてみるとここで使う七とか八は具体的な回数のことではなく
「数が多いこと」を表しているのだそうです。
短い人生、私なんかは失敗だらけですねぇ(笑)
失敗したままじゃ生きていけないので
立ち上がるしかないですが。。。(苦笑)
ところで「七転八起の日」であれば
何だか希望が持てそうな気がしますが
「七転八倒の日」だったとしたら
めちゃくちゃ辛そうな日になってしまいますね(笑)

さてさて

本日は「フジカST605Ⅱのカメラ修理」を行っています。
フジカブランドは富士フイルムのカメラに使われていた
ブランド名です。
富士フイルムは現在でもフィルムの生産を行っていて
デジタルカメラも生産していますが
フィルムカメラ時代も様々なカメラを生産していました。
どちらかといえば中判のイメージや35mm判だと
レンズ固定式レンジファインダー機等のイメージが強く
一眼レフの分野では少し地味な印象ではありましたが
使いやすいカメラがいろいろとラインナップされています。
STシリーズはM42マウントの一眼レフのシリーズですが
途中から独自の開放測光を組み込んだため
STシリーズの開放測光対応レンズは厳密な意味での
M42マウントとはいえないかもしれません。
ST605ⅡはSTシリーズの中では後期のモデルにあたり
1978年発売のモデルです。
絞込み測光機だったST605を開放測光対応としたモデルです。
横走り布幕フォーカルプレーンシャッターで
最高速は1/700秒です。
露出計は指針式でシャッターボタン半押しで作動します。

お預かりしているST605Ⅱは
巻上が全くできない状態で当店にやってきました。
シャッターはチャージされていない状況ですので
巻上げが何らかの理由でロックされているようです。
最初は巻上ロック機構の動作不良かと思ったのですが
どうやらそうではないようです。
いろいろと調べた結果、スプロケットの底部ギアが
固着してしまっていました。
巻上ロックが解消できたところでシャッターが切れたのですが
やはり先幕と後幕のバランスが悪く
精度は出ていない状況です。
巻上部の整備と並行してシャッター幕軸等の整備も行います。

写真は一通りの各部点検整備が完了し
組み上げた状態でのものです。
シャッター、巻上も快調に動作するようになりました。
装着されているEBCフジノン35mmF1.9レンズは
無限遠が全く出ておらずピント調整、レンズ清掃
絞り機構部整備等々、こちらも点検整備一式を行いました。
これで安心して撮影に使える組み合わせになったと思います。

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