ミノルタユニオマットのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「大寒」ですね。
今年は暖冬といわれていて
実際それほど寒さは厳しくないような気がしますが
さすがにこの時期になるとそれなりに寒いですね。
暦の上では「大寒」ですが
例年、本当に寒いのは
これから2月初めにかけてでしょうね。
毎年のことですが。。。初冬の頃は
「何だか引き締まるような寒さでいいな」くらいの
気持ちでしたがこの頃になると
「もう寒いのはいいから早く春になって。。。」と思っていますね(笑)
この季節になると仕事帰りの銭湯と
鍋と日本酒が手放せません。。。
今のところ風邪とかインフルには縁がありませんが
皆さまも寒さで体調崩されないように。。。

さてさて

本日は「ミノルタユニオマット」のカメラ修理を行っています。
最初のユニオマットは1961年発売で
同社の「ハイマチック」が発売される1年半前でした。
いわゆる普及クラスのカメラで
シチズンオプチパーユニというプロゴラムシャッターを搭載し
LV値を露出計に合わせて撮影するカメラです。
プログラムシャッターのため絞りとシャッタースピードの組み合わせは
決まってしまっていて変更はできませんが
シャッター羽根が絞りを兼用していることもあり
シャッタースピードの最高速はレンズシャッターとしてはめずらしく
1/1000・F16を出すことができます。
この時代ではそれほど高感度なフィルムもなく
使用頻度は少なかったかもしれませんが。。。
レンズはテッサータイプのロッコール45mmF2.8を搭載します。
このレンズも写りの評価の高いレンズです。

ユニオマットには初代と「Ⅱ」、「Ⅲ」が存在します。
今回お預かりしているユニオマットは「Ⅱ」ですが
初代と「Ⅱ」は小変更のみでそれほどの違いはありません。
Ⅲになるとセレンがサークルアイになり見た目にもはっきりと異なります。
セレン光電池を使用した露出計の指針と
レンズ側のLVリングを回し指針を合わせて撮るカメラです。
やはり非常に心配されるのはセレンの状態ですが
お預かり時には2段以上オーバーな傾向が見られていたのですが
セレン自体の起電状態はそれほど悪くなく
はんだ付けのやり直しや露出計側の微調整で
ほぼ問題ない状態に調整することができそうです。

次に心配されるのはレンズの状態ですが
カビも見受けられますがやはりコーティングの状態があまりよろしくなく
昨日、ハイマチック11の修理をこのブログで書きましたが
同じように後玉ユニット最前部(シャッター/絞り羽根の直後)表面の
コーティングに傷みがありクモリとなっています。
これもできる限りの清掃で何とか問題のない状態にできそうです。

他、シャッター羽根の清掃・調整、シャッターユニット整備
巻上部整備、ファインダー清掃・距離計調整を行い
再組み立てを行います。
今回も快適に使っていただける状態になったと思います。
少しグリーンかかったグレーの貼り革が時代を感じさせて
なかなか良い感じですね。
元々、外観はキレイな個体だったので
眺めているだけでもちょっと楽しくなってきます。

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