ペンタックスMGのカメラ修理

今日は「大腸がん検診の日」だそうですよ。
日本対がん協会が提唱する「がん征圧月間」が9月であり
その初日である9月1日を記念日としたものだそうです。
50歳過ぎるといろいろと検査は小まめにしたほうがよいですよねぇ
私も年1回は人間ドックを受けますし
毎年ではないですが内視鏡検査もやりました。
検査そのものもですが前準備も含めて
なかなかしんどいのですよねぇ…(苦笑)
とはいえ50年生きていると個人差はあるとはいえ
基本的に身体本来の耐用年数は過ぎてしまっていると思われます
しっかり生きていくのであれば
なかなか使いっぱなしでそのまま…というわけにはいきません…
こればかりはしかたないですね。
しかしここ5年くらいで大病を患ったこともありますが
いろいろと一気に衰えました。
少し前に比較的身体が自由に動いていたときが懐かしいですね(笑
それでも現実は受け入れて
いろいろとできることからやって
あとどのくらいかわかりませんが
それなりに楽しんでいきましょうーーーー

さてさて

本日は「ペンタックスMG」のカメラ修理を行っています。
1982年発売のカメラです。
絞り優先オート露出専用機であり
同じようなスペックのカメラが各メーカーから出ている
激戦区のエントリークラスのカメラです。
ペンタックスMシリーズとしては最後発のカメラとなります。
このクラスのペンタックスのカメラとしては
「MV1」が存在していてその後継機でもあります。
「MV1」も同様に絞り優先オート機ではありますが
かなりシンプルなカメラでした。
特にファインダー表示は3色のLEDのみで露出情報を
表していましたが「MG」では「ME」同様に
具体的なシャッタースピード情報をLEDで表示します。
内部機構としては制御系はかなり洗練されていますが
機械的なベースは「Mシリーズ」共通である「ME」です。
ということで「Mシリーズ」全般で多発する
ミラー駆動部のブッシュ溶解による
「ミラーアップしたまま固着する」あるいは
「ミラーチャージができず巻き上げが完了しない」等の
定番のトラブルがお約束です。
お預かりしている「MG」もミラーアップしたまま
固着した状態で当店にやってきました。

この「ミラーアップしたまま固着」でやってきた場合、
まずはこのトラブルを解消しないと
他の機能(特に露出計・オート・SS制御)が
正常なのかどうなのかが確認できないのが困ったものです。
ME系はよほど基盤にまで腐食等がない限り
電気的なトラブルは少ないほうではありますが
ミラーアップは直ったけど電子回路等の理由で
修理不可能…なんて可能性もあり
なかなか油断ならない状況なのです。

結論から言うと今回は電気的な部分では
大きなトラブルもなく
通常のマグネット清掃や接点の清掃で
露出計制御やSS制御も安定して動作させることができました。
ちなみに上画像の左下に転がっている小さな部品が
溶解とまではいってはいませんでしたが
劣化で粘着質になり動作を妨げる
ゴムブッシュです。
もちろん代用品と交換を行います。
ちなみに「ME」ではメインの基盤と各接点の間に
ソケット式の基盤がミラーボックス側面に配置されていて
整備性としては非常に助かるのですが
「MG」ではそれがコストのせいか省略されているので
分解の際に扱う配線がそれなりに多くなかなか手間がかかります。
…とはいってもこの類のカメラとしては
やはり「Mシリーズ」は整備性は良好です。
ただしいつも書きますがいたるところを
内部モルトで隙間を埋めるような構造になっているので
そのあたりも注意が必要です。

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