キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「夏の土用の丑の日」ですね。
この時期になると毎年、近所のスーパーで
「うーなぎ♪うーなぎ♪どーようのうし♪かーばやき~♪」と
テーマソング(?)が流れるので
イヤでも意識してしまいます(笑
土用(どよう)の期間のうちで十二支が丑(うし)の日ですね。
土用とは、古代中国の自然哲学の思想「五行(ごぎょう)」に
由来する暦の雑節で、立春・立夏・立秋・立冬の直前約18日間ずつです。
そのため、土用は春・夏・秋・冬にあり
立秋の直前が「夏の土用」となります。
土用の期間の中で十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)が「丑の日」は1回または2回あり
1回目を「一の丑」、2回目を「二の丑」といいます。
今年は一の丑が今日で二の丑が7月31日になります。
ウナギを食べるかどうかはともかくとして
本格的な暑い季節季節到来なので夏バテには気をつけたいですね。
ウナギもいいですがお盆に帰省した際に
宮島に「あなごめし」を食べに行こうかと画策中です(笑)

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
大ヒットシリーズである「キヤノンAシリーズ」の
1号機であり基本形となるカメラです。
1976年発売のカメラです。
スペックや機能のひとつひとつをみれば
どれも既に新しいものではないのですが
「AE-1」のスゴイところは
それらをマイクロコンピュータを搭載することで
一気に効率化を進め部品点数を減らし
低価格化を進めたカメラであることだと思います。
開発にはキヤノンの電卓やコピー機で培った技術も
応用されているそうです。
そして当然ながら大ヒットモデルとなり
現存している個体も非常に多く
正常に動作しているものだと
今でも非常に使いやすい優れたカメラです。

お預かりしている「AE-1」は精悍なブラックモデルです。
丁寧に扱われてきたことがわかる個体で
ボディの状態は非常にキレイで
装着されているNewFD50mmF1.8もクリアな状態です。
ただ、「AE-1」にはよくあるトラブルですが
電池室の蓋を留める部分が破損してしまっていて
蓋が閉まらない状態になっています。
ここは樹脂だから劣化具合によっては簡単に破損する部分です。
シャッターはいわゆる「鳴き」もなく
それなりに動作しているのですが
問題は露出計で大幅にオーバー表示になっているようです。
「Aシリーズ」でよくある2段程度オーバーしている症状かと思いきや
よく見てみるとそんな生易しいものではなく
オーバーどころか明るさに関係なくほぼ指針が振りきっている状態のようです。
こういう症状もたまにありますが原因に複数心当たりがあり
場合によってはかなり難儀なものと思われます。

おかしな分解歴のあるような個体ではないので
フレキにダメージはありませんしおそらく修理可能かと思われます。
各接点や配線等のチェックを行いつつ原因を探ります。
並行して各部の清掃整備を行っていきます。

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