オリンパスOM-1Nのカメラ修理

今日は「左利きグッズの日」なのだそうですよ。
もともと日本独自の「左利きの日」であったのですが
その後「左利きグッズの日」に改称されたのだそうです。
日付は「レ(0)フ(2)ト(10)」と読む語呂合わせが由来です・
世界的には8月13日が「左利きの日」とされているのですが
日本ではお盆真っ最中のため
イベントが開催しづらいとの理由で2月10日となり
その後、改称されたのだそうです。
うーん、私も生粋の左利きでお箸も書くのも左で
右利きと同じなのはギターと
子供の頃習った習字の大筆くらいですねぇ
(なぜか小筆は右で書けない(苦笑))
でも子供の頃から右利き用のものを
左で扱うことに慣れてしまっているので
今更、ハサミとか左利き用を使っても逆に難しいのですよねぇ(笑)
えっと…他に左利き用が比較的用意されているものは…
カッター、定規、鉛筆削り、扇子、急須、
フライ返し、コルク抜き、スライサー
うーん、左利き用じゃなくても良いものばかりのような気が…
慣れって意外とすごくって何でも何とかなっちゃうのですよねぇ
おまけに昔は今ほど左利き用の道具なんて
おそらく手に入らなかったと思いますし…
まぁ左利きなことで数えきれないほど
いろいろ気を遣うことは多かったと思います。
それもいつのまにかどれも大した問題ではなくなりましたねぇ

さてさて

本日は「オリンパスOM-1N」のカメラ修理を行っています。
今月も何台かOM-1系の修理が入っていますよ
やはり機種別でみて修理依頼が多いのは
ここ数年圧倒的にOM-1です。
「1N」は1979年に発売されたOM-1のマイナーチェンジ版です。
フラッシュ関連の変更が行われた以外は
基本的な機能はOM-1と全く変わりません。
ただ、内部部品の変更はかなり行われており
「1」と「1N」だと意外と部品の互換性がなかったりします。
「OM-1」のデビューが1972年、基本的にはほぼ同じ機能の
「1N」の発売が7年後、後継ともいえるOM-3の発売が1984年…
こうしてみるとOM-1が非常にロングセラーだったことがわかります。
それだけ基本設計が優れていた証かと思われます。

お預かりしているOM-1Nは
全く露出計が動かないとご依頼者様から聞いておりました
宅配便でお受けしてその時点では確かに露出計が動かず
電池室の状態は良好なので
「もしかしたらメーター本体かな…」と予測していたのですが
実際に修理に入る前に再度現状チェックを行うと不安定ながら
動作しています。
何度か電池を出し入れしていると
全く動かなくなってしまうこともあるので
端子の接触不良かハンダ不良かと思われます。
少々話が逸れますが
このときに使用電池はいわゆる電池アダプタを使っていたのですが
LR44やLR43を使う電池アダプタだと端子の形状や
アダプタや電池の形状のわずかな誤差で
マイナス端子側(ボディ側端子)に電池の(+)部分が
触れてショートしてしまうことがございます。
比べてみるとわかるのですが本来の水銀電池と比べると
電池のマイナス部分が狭く
その分プラス部分が広くなってしまい
OM-1のように電池室の端から端子が出ているタイプの電池室だと
プラスが触れてしまうこともあるようです。
今回は配線の交換や再ハンダに加えて
念のため端子の端部分には絶縁処理を行いました。
露出計はそれで解決したのですが
測定器で計測してみると高速シャッターの精度が全く出ていません。
いつもの整備の一環で幕軸やガバナー、調速部の清掃を行い
最終的に微調整を行い精度を確保していきます。

装着しているレンズは当店のテスト用レンズです。
少し様子見を行っていますが
今のところシャッターも露出計も動きは非常に安定しています。
もう少し時間をおいて最終的なチェックと
必要であれば若干の微調整を行って完成となります。
毎度、整備をしていて思いますが
OM-1独特のシャリっとした巻上は何とも言えず気持ち良いですね
ミノルタXEとかのひたすら軽く少しヌメっとした感じの
巻上も気持ち良いですがOMの巻上はそれとはタイプが異なりますが
また違った魅力に溢れています。
そういう部分に楽しみを見出してしまうと
カメラの台数が増えてしまうのですよねぇ。。。困ったものです(笑)

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キヤノンフレックスR2000のカメラ修理

今日は「ニッパーの日」だそうです。
2月8日ということで語呂合わせですね。
…と、この字面だけ見て
私が仕事でも使い、たまにやっているプラモ製作でも
大活躍の工具の「ニッパー」だと思い込んでいたのですが…
ここでいう「ニッパー」はいわゆる「ビクターの犬」です。
私と同世代以上の方なら昔お馴染みだったと思うのですが
蓄音機に耳を傾けて聴いているあの白い身体に黒い耳の
ビクターのロゴにも使われているあの犬です。
へぇ~ちゃんと名前があってニッパーっていうのですね!
知りませんでした。。。
私の実家にはじいさんが私に同様のレコードを聴かせるために
奮発して買った(と思われる)70年代ならではの
家具調の立派な4ch対応のビクター製ステレオがあって
購入時についてきたと思われる20cmくらいの
「ビクターの犬」の置物がそのステレオの上に置いてあったのだけど
名前が「ニッパー」だったのですねぇ。。。
陶器でできていた立派な置物だったのですよねぇ
今でも持っていればかなり貴重なのでしょうが。。。(苦笑)
しかしながらそのビクターのステレオは今から考えると
当然たいしたスペックでもなかったのですが
やたら立派で場所を取るステレオだったなぁ。。。
おかげで私が高校卒業するくらいまでレコード再生や
ラジカセを繋いで録音に。。。
6時20分(当時の市民球場のナイターはこの時間に始まる)
になるとじいさんが大音量でラジオの野球中継を聴き。。。と
大活躍でした…懐かしいなぁ

さてさて

本日は「キヤノンフレックスR2000」のカメラ修理を行っています。
いわゆる「キヤノンRシリーズ」の際高級機です。
1959年5月にキヤノン初の一眼レフでもある
「キヤノンフレックス」がデビューし
翌月の6月にはあの伝説の「ニコンF」がデビューします。
ニコンFもデビュー当時からその時代としては最新技術の
「完全自動絞り」を実現していましたが
キヤノンRシリーズもまた異なるアプローチで
完全自動絞りを実現していました。
完全自動絞りというのはその後では当たり前となる
シャッターを切った瞬間だけ設定された絞りまで絞り込み
その瞬間以外の普段ファインダーを覗くときには
基本的に絞りは開放にしておくという機能です。
これのおかげで普段は開放の明るいファインダーでピント合わせや
構図の確認ができるわけです。
それまではシャッターを切るたびに手動で開放に戻したりとか
シャッターを切るたびに手動で絞り込んでいたりしたわけです。
この自動絞りの実現がその時代にまだ主流だった
レンジファインダー機から
その後の一眼レフの時代へ流れが変わるきっかけになったと思います。
で、キヤノンはその自動絞り機構を
「スーパーキヤノマチック」と名付けていました。
その後主流となる完全絞り機構とは少し異なり
レンズ側の絞りにもチャージを必要とするタイプです。
マウントもいわゆるスピゴットマウントとバヨネットを
融合させたキヤノン独自の構造で
絞りチャージはこのRマウントのみで終了しますが
マウント設計は後のFL,FDマウントに継承されていきます。
そんな鳴り物入りでデビューしたRシリーズですが
3年間の間に4機種を発売し
フレックスデビューの翌年に
当時の高性能の象徴ともいえる1/2000シャッターを搭載した
「R2000」が発売されます。
フレックス同様、底部トリガー式の巻上で
ファインダーは交換可能です。
スクリーンはフレックスのスプリットイメージから
フレネルマット式に変更されています。
正直言うと「Rシリーズ」は商業的には失敗と言えると思います。
高級機の分野ではニコンのシステム性に完敗し
比較的お求めやすい設定とされたモデル「RP」も
アサヒペンタックスSシリーズ、
ミノルタSR系の後塵を拝することになります。
スーパーキャノマチック独特の巻上の重さ(絞りチャージが必要なため)も
当時は不評だったそうですが
個人的にはキチンと整備されたRシリーズは
全く巻上は重くないと思っています。十分以上に気持ちよい巻上です。
その後のキヤノンとはまた異なる武骨なデザインは
何とも魅力的ですし
果敢に新しい技術を搭載する姿勢は非常に
キヤノンらしい部分が出ているカメラだと思います。
特にR2000は今となっては現存数も比較的少ないと思われます。
この時代のキヤノンならではの非常に個性的な1台です。

お預かりしている「R2000」は
ご依頼者様が10年ほど前に知人から譲り受けたものだそうです。
当時、既に分解品ということを聞いていて
そのためにシャッターが不調とのことです。
確認してみると1/2000にセットしてもどこにセットしても
スローシャッターで動作してしまいます。
うーん、分解されてこうなっているのであれば
嫌な予感しかしません(苦笑)
実は既に作業自体は完了していて
結果から言うとその分解時の組間違いに加えて
スローガバナに異様に爪が深くかかっていて
常にスローガバナが効いてしまう状態だったことが原因です。
それは比較的早い段階で何とかなったのですが
それ以上にシャッター幕軸や巻上部の油切れが酷く
清掃、注油してもなかなかシャッター幕の動きが安定せず
高速シャッターが不安定な状態から脱出するのに
かなり時間と手間がかかりました。

上の方で「R2000のスクリーンはフレネルマットに変更され。。。」と
書いていますがこの個体にはスプリットイメージが装着されています。
ファインダーもスクリーンも交換式なので
おそらく入れ替えたのでしょうね
ファインダーはともかくスクリーンは
やはり簡単に交換できるのが良いですね。
装着されているレンズは当店のテストレンズです。
随分、シャッターの動きも安定してきたので
もう大丈夫かと思われますがもう少し様子を見てから
最終チェックをお粉なって完成となります。
やはりFシリーズやAシリーズとは全く趣が異なりますね。
「ちょっと武骨なキヤノン」もカッコ良いと思います。

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ペンタックスMEスーパーのカメラ修理

今日はなかなかコメントしやすい記念日がないので
何か過去に起こったことの中から…と
少し調べてみると…
1979年2月7日に冥王星が1930年に発見されて以来初めて
その軌道が海王星の内側に入ったのですね。
このとき私、10歳になる直前でしたけど
よく覚えていますよ。
それまで太陽系の惑星は太陽に近い順から
「すいきんちかもくどってんかいめい」だったのが
「すいきんちかもくどってんめいかい」になってしまったのです。
小学生に私にもちょっとした事件でした(笑
冥王星は他の惑星に比べても極端な楕円軌道かつ公転面も大きく傾いていて
250年で太陽の周りを1周する間のおよそ20年間は
その軌道が海王星の内側に入り込んでいます。
なので1999年2月9日は再び冥王星のほうが
海王星より太陽より遠くなってしまっています。
ちょうどその頃から「冥王星は惑星というくくりでいいのか?」なんて
議論が始まり21世紀になると冥王星と同じような天体が
数多く発見されその中には冥王星より大きな星もありました。
結局2006年に冥王星はいわゆる「惑星」という括りから外れ
「準惑星」という区分に属する天体となりました。
冥王星が海王星より内側になって
これから20年は「めいかい」なんだなぁ。。。と
当時子供心に思っていて
20年後なんて遠い未来だなぁと思っていたのですが
とっくにそんな時間は過ぎて「かいめい」に戻ってからも
既に20年が経ってしまいました(汗)
そりゃ私も人生終わりかけの時期になるよなぁ(苦笑)

さてさて

本日は「ペンタックスMEスーパー」のカメラ修理を行っています。
「MX」以外のすべての「Mシリーズ」の基本となっている
「ME」にマニュアル露出モードを追加し
シャッターユニットも小変更し最高速1/2000が与えられたカメラです。
個人的にはMシリーズ最強のカメラだと思っています。
少しだけいいがかりをつけるとしたら(笑
プッシュボタン式のシャッター速度設定は
好みの分かれるところかもしれません。
しかしながらペンタックスはこのプッシュボタン式のSS設定を
後のAシリーズや中判の645シリーズにも継承します。
。。。ということは十分に使いやすく
支持されていたということですね。要は慣れの問題ですかね。
その部分はさておき
十分に小さく軽量なボディに1/2000シャッターで
マニュアル可能、さらに新規採用された
クリアーブライトマットスクリーンは非常に明るく
ピントの山も掴みやすい優れたファインダーを作り出しました。
巻上の感触も縦走り機としては非常に高い質感で
使っていて気持ちよいカメラだと思います。

ただ、ベースがMEということで
MEスーパーもME同様、
定番の「ミラーアップしたまま固着」というトラブルが起こります。
先日のSRTスーパーや同じペンタックスでもSPやMXのような横走り機の
ミラーアップトラブルはミラーアップしても
巻上てシャッターを切ることはできる場合も多いのですが
ME系の場合はミラーアップしてしまうと
巻上もできないパターンがほとんどです。
今回お預かりのMEスーパーもミラーアップしたまま
もはや何もできない状態です。
電源は入るのかオート・SSは制御できるのかも全くわかりません。
まずはこのミラーアップを何とかするしかない状態です。
過去のブログでも何度も書きましたが
ME系のミラーアップの原因はミラー駆動部に使われている
ゴムブッシュの劣化・変質による動作不良が原因です。
ブッシュは最大3ヶ所に使われています。
(生産時期により2ヶ所の場合や
そもそも対策済みでゴムブッシュが使われていない個体もあります)
そのトラブルの症状もミラーアップだけでなく
ミラーチャージができず巻上が滑るような感じになったり
巻き上げた瞬間にシャッターが切れてしまうような状態になったりと
いろいろな形のトラブルを引き起こします。
ゴム系の部品や加水分解を起こすモルトを使うのは
ある意味致し方ないとは思いますが
その場合はやはり定期的に交換や整備が必要ということですね。

おそらくかなり長い時間動かされることもなく
眠っていた個体かと思われます。
先述したようにまずはミラーアップを何とかしないと
他にトラブルを抱えているのかどうかも判断できない状態です。
画像は分解前でちょっとわかりにくいですが
ミラーアップしているのでレンズも絞り込んだ状態になっています。
この装着されている50mmF1.7レンズも問題が合って
後玉ユニット内でコーティングの変質による
激しいクモリが発生していてとても清掃では改善できない状態です。
他の程度の良いレンズから後玉ユニットをごっそり移植するか
どうするかを思案中です。
どちらも部品取りの確保に苦労するものではないので
少々何が起きても修理不能ということはないとは思います。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
まずはボディ側からです、
あまり厄介なことが追加で起こっていなければ良いのですが…

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オリンパスペンDのカメラ修理

今日は2月6日ということで
「風呂の日」ですよ。
私が生まれ育った実家には風呂がなかったので
物心ついたときから銭湯通いが当たり前で
でっかい湯船にゆっくり入るのが毎日の日課でした。
当然、近所の友達とかにもばったり会うのですね。
で、湯船の縁に腰かけたまま
「古今東西世界の国の名前」とか
「芸能人しりとり」とか始めるわけですよ(笑)
で、気が付いたら数時間経っていてもう銭湯も閉店時間
家に帰ると「わりゃどこの遠くのふろまでいっちょるんじゃ!」と
じいさんによくおこられたものです(汗)
この季節は例年なら近所の銭湯に
(中野区はまだ結構銭湯が生き残っています!)
週3回くらいは行くのですが
今年は例の入院以降右半身が温痛覚麻痺のため
湯船につかっても体の右側は全く温かさを感じなくて
(冷たくもなく本当にたとえようのない違和感)
あまり気持ちよく感じないので
今シーズンは一度も行っていないのです…(苦笑)
以前試したのは夏だから少しくらい改善しているかな
いや温痛覚麻痺はあまり変わっていないだろうなぁ
近いうちに一度はまた試してみようと思います。

さてさて

本日は「オリンパスペンD」のカメラ修理を行っています。
ペンDの「D」はデラックスの「D」です。
その名の通りペンの最上級シリーズです。
最初に無印の初代ペンが驚異的価格で登場したのが1959年で
翌年にはシャッターユニットが高級版のペンSが登場します。
さらにその2年後、1962年に「ペンD」が登場します。
何といってもF.ズイコー3.2cmF1.9の
大口径レンズの搭載がハイライトだと思います。
シャッタースピードもレンズシャッターの実質的な最高速ともいえる
1/500まで拡張されました。
さらにセレン光電池仕様の露出計まで内蔵されています。
この時代で考えられる最高級スペックの
ハーフカメラとなったわけです。
さらにこの後、受光素子がCdSへと変更され
D2、D3と続いていくわけですね。
ペン全体が非常に人気のあるカメラですが
その中でもペンDシリーズはさらに人気のあるペンだと思います。

お預かりしている「ペンD」は
レンズシャッターではお約束の羽根粘りが発生していて
それに関連してこれまたペンでは定番の
巻上げ時に1枚分で止まらず
2枚分進んでしまう…という症状が出ています。
この症状、巻上周りのトラブルかと思われがちですが
主な原因はこれもシャッター羽根粘りで
羽根が最後までキチンと閉まっていないため起こる症状です。
(外から見た感じでは一見閉まっては見えている)
場合によっては巻き上げている最中に
シャッターが開いてしまう場合もあります。
どちらにしてもとても普通に撮影できる状態ではございません。

心配されるセレン光電池の状態はあまりよろしくなく
露出計は常に+2段あたりを示しています。
起電量が少なく針の振りも足りない状態です。
セレン光電池と露出計の間の抵抗で
多少は調節できるかと思いますので
少しでも良い値が出るように調整しますが
あくまでもできる限りの調整となります。
セレン光電池を使用しているカメラは
仕方がない部分ではありますね。
まだ現状をチェックしただけで
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
露出計はともかくシャッターに関するトラブルは
全く問題のない状態に修理していきます。
その過程でレンズやファインダーの清掃ももちろん行なっていきます。

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コニカC35E&Lのカメラ修理

今日は「プロ野球の日」だそうですよ。
1936(昭和11)年のこの日に
全日本職業野球連盟が結成され
プロ野球が誕生したことを記念して制定されています。
発足当時は7チームでその中には
現在の巨人・中日・阪神・オリックスの前身となる
チームも含まれています。
私は広島・呉出身なので
物心ついたときから親父やじいさんがカープの試合に
一喜一憂している様子を見ていましたし
テレビのチャンネルはカープの試合がやはり最優先でした
そんな中で育つから当然カープファンになるわけですよねぇ(笑)
さらに当時の呉・二河球場には南海ホークス(現在のソフトバンク)が
ちょうどこの時期にキャンプに来ていて
何度か練習を見に行ったこともありました。
だからプロ野球が比較的身近な環境ではあったかもしれません
今月から各地でプロ野球キャンプも始まっていますね。
今年の開催がどうなるか不透明な部分はありますが
今年は何回かはマツダは無理でも
神宮かドームにカープ戦見に行きたいですねぇ。。。
(現地で負けると数日ダメージを引きずるので
両刃の剣なのですが。。。(苦笑))

さてさて

本日は「コニカC35E&L」のカメラ修理を行っています。
1968年に最初の「C35」が発売され
「じゃーに~コニカ」の愛称で大ヒットしました。
他の各メーカーも同様のコンパクトカメラを次々と発売し
「お求め易く気軽に持ち出せて簡単に撮れる小さなカメラ」という
ジャンルが非常に活発になった時代だと思います。
今回の「E&L」は初代C35発売から3年後の
1971年の発売でC35から距離計を省略して目測式とし
セルフタイマーも省略してさらにお求め易くしたモデルです。
レンジファインダーの操作に慣れない方からすれば
目測ゾーンフォーカスのほうが簡単に思えるかもしれませんね
使用レンズは通常のC35と同じくヘキサノン38mmF2.8で
シャッターユニットも共通ですので(フラッシュマチック機構はなし)
撮影した写真は通常のC35と全く変わりません。
大きくは距離計の有無による使い方の違いだけです。

基本的に通常のC35と変わりないので
トラブルも通常のC35と同様のパターンです。
今回お預かりしているE&Lも
シャッター駆動部の粘りのため
(羽根駆動円盤部の動作不良)
シャッター羽根がゆーっくりとしか動きません。
場合によっては閉まり切らないこともあるようです。
もしこの状態で撮影に使ったならばまず間違いなく
写真は全て真っ白になると思われます。
もう一つの弱点である露出計は今回はとりあえず動作はしています。
ただ、電池室からの配線が腐食しているパターンや
電池室の端子を支えている樹脂部分の破損等が
非常に多いカメラなのでそのあたりのチェックも入念に行います。
使用電池は本来は水銀電池(MR44)ですが
現在のLR(SR)44がそのままフィットします。
しかしながら電圧が元々1.3Vで調整されているので
そのまま1.5VのLR44等を使うと2段近くアンダーとなってしまいます。
現在のネガフィルムの性能だと何とかそれでも写りますが
あまり良い露出とはいえません
今回のE&Lもそのままだと2段アンダーだったので
今回は1.5Vに合わせて露出計とオートの調整を行います。

E&Lはバルブがないので(あっても今回は粘りで使えなかったでしょうが)
分解前にレンズを透かして見ることができなかったのですが
外してみると思ったよりもカビ+小キズの多い状態でした
小さな拭きキズはどうにもならないのでそのままですが
カビはもちろんキレイに除去していきます。
幸い大きなカビ跡も残らず拭きキズは小さいものばかりですので
撮影にはほぼ影響ない状態に仕上げることができそうです。
シャッター駆動部の粘りはいつものことなので
円盤部の軸を清掃の上、ほんの少しだけ注油しておきます。
構造的にはシンプルなカメラですが
非常に効率的に作られていて整備性も良いカメラです。
露出の過不足によるロック機構が一切ないため
初心者の方は気をつけていただきたいですが
慣れた人だと少々アンダーだろうがオーバーだろうが
現在のフィルムなら何とか写るだろう。。。という場面でも
とりあえずシャッターを切ることができます。
意外とそういう場面は多くオート専用機だと
シャッターが切れない場面があると思うのですが
とりあえず分かった上で切ることができるのは
かなり便利だと思います。
話が逸れましたがこれから各部の清掃整備を行い
調整を行いながら組み立てていきます。

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ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は2月4日ということで
そのまんま語呂合わせで「西の日」だそうです。
西に行くと幸運に巡り会える日
また、西から来た人と仲良くなれる日とされているのだそうです。
西からくる人。。。横浜・川崎方面から
今日は良いお客さまが来るかもしれないってことですね!(笑)
加えて今夜のウォーキングは
ひたすら西に向かって歩いてみることにしましょう
何か運命的な出会いがあるかも(ないない(笑))
そういえば昔の知人に(生まれも育ちもずっと関東の方)
関西人も広島人も福岡人も
全部「西の人」とひとつにひっくるめられて
ちょっと「むっ」としたことがありました(苦笑)
特に関西人と広島人は言葉のイントネーションも地域の文化も
かなり異なると思いますし
関東だって首都圏と関東北部や茨城あたりだと
ずいぶんいろいろ異なりますものねぇ
そう考えると少し場所が変わっただけで
いろいろ文化にも多様性がある日本国内って面白いですよね

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
基本構造が同一の後継機SRTスーパーや
SR101、SR505までを
SR-T系とするとSR-T系の修理・整備は非常に多いですね。
その中でもやはり一番長く作られて大ヒットした
SR-T101の依頼が現存数の多さも相まって
やはり多いと思います。
基本的には非常に丈夫に作られたカメラで
水没品や下手な分解品でない限り
修理不能ということは非常に少ないカメラかと思われます。
加えて現存数が非常に多いので
新品部品は無理でも中古部品が比較的入手しやすく
一部の部品破損やCdSの劣化がある場合でも
中古良品の部品を使って修理することができます。
ただし、現存数が多いということは
現状品でとてもとても撮影にそのまま使えない状態のものが
格安で売られていることも多く
何もしらずに価格だけで飛びつくと
結局整備・修理代にそれなりにコストがかかることになると思います。
基本的には1960年代のカメラ、つまり60年近く前の機械です。
定期的にメンテナンスされているものならともかく
使いっぱなしや仕舞い込まれたままのものは
整備なしには本来の姿ではないと考えるほうが自然です。
一見その頑丈さに任せてシャッターだけはとりあえず切れている
SR-T系の個体は多いですが
未整備のものは動きが悪い関節を
健気に無理矢理一生懸命動かしている
ご老人だとお考え下さい
必要最小限の力で本来のスムーズさで動いていただき
できるだけ長生きしていただきたいものです。
(SR-Tに限ったことではありませんが。。。)

お預かりしている「SR-T101」は
SSの設定に関わらず高速だろうがスローだろうが
とにかくシャッターを切るとミラーアップしたままに
なってしまう状態です。
ミラー駆動構造上。巻き上げるとミラーはおりてくるのですが
シャッターをまた切るとミラーアップです。
SR-T系に非常に多く見られる症状です。
いつも書きますがミラー駆動部が悪いわけではなく
シャッター後幕がキレイに走行できないために
ミラーダウンレバーを最後に蹴る力が足りず
ミラーダウンさせることができないという状態です。
となれば、当然各SSも精度が出ているわけがありません。
試しに1/1000で計測してみると
シャッター走り始めの時点(写真でいうと左端)で
既に1/250も露光されています(スリットが広い)
さらに走行している間にも後幕は遅れ
写真真ん中付近で約1/125、走り終わり付近(写真右端)で
1/60以上露光されています。
走っている間にもスリットが広がっているということです。
幕速を計測してみると先幕の幕速も早くはないですが
後幕はその先幕の半分程度しか幕速が出ていません。
ここで「じゃぁ、後幕の幕速を上げればいいじゃん」と
後幕のテンションを上げていくと一時的に症状は改善されるでしょうが
今度は無理に上げた幕速にバネの強度が追い付かず
そのうちバネがバカになってしまい
どうにも精度が出せない修理不能品の誕生となってしまいます。
幕速が出ないのは意図的にテンションが下げられていない限り
幕軸の汚れや油切れが原因です。
先述の「必要最小限の力でスムーズに動作できる状態」にしてやれば
テンション調整は微調整程度で済むはずです。

写真は現状チェックを行っただけの段階でのものです。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
シャッターは先程書いた感じですが
露出計はバッテリーチェックは安定しているのですが
露出計に切り替えると
明るさは変わらない定常光にあてているのに
露出計指針は上に行ったり下に行ったり
非常に不安定な状態です。
どこかで接触不良が起きているようです。
不安定ながらも精度はそれなりに出ているようなので
CdS劣化等の心配はないような感じです。
画像でもわかりますが外観の非常にキレイなブラックボディです。
中身も外観に負けないように
コンディションの良い状態に仕上げて
気持ちよくご依頼者様に使っていただきたいと思います。

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ミノルタハイマチック7のカメラ修理

今日は「立春」ですね。
通常は2月4日が「立春」で
その前日の2月3日が「節分」ということが多いのですが
今年の節分は2月2日で昨日だったのですね。
なぜ立春が2月3日になったり
年によっては2月5日なったりするかも
一応調べて納得はしたのですが
定期法と春分点とか太陽黄経とか少々ややこしい上に
ちょっとここで説明するには
長くなってしまうので割愛いたします。
春の気配が立ち始める頃。。。ということで「立春」ですが
二十四節気が成立した中国内陸部は
大陸性気候のためこの時期は気温が上がり始めているのですが
海に囲まれた日本列島では時期がずれ込み
立春の頃に寒気や荒天のピークとなることが多いようです。
でも今日や昨日の日中は暖かいですね。
昨日は定休日でお昼過ぎまでは予定がいろいろと詰まっていて
ダウン着ていると暑いくらいだったので
夕方前から出かけたのですが日が傾き始めると
段々風も強くなってきてまたその風が身を切るように冷たい!
はい、結局めちゃくちゃ寒い思いをして帰ってきました。
出かける際には気温の変化に気を付けなければダメですね
それでもこれから少しずつ暖かくなってくるでしょう
本格的な春が来るのが楽しみです!

さてさて

本日は「ミノルタハイマチック7」のカメラ修理を行っています。
1963年に発売されたハイマチックとしては2代目のカメラです。
2代目なのに「7」?
その理由は初代ハイマチックのOEM提供商品であった
アンスコオートセットが宇宙船フレンドシップ7号に使用されたことから
それにちなんでモデル名に「7」を使用したとのことです。
さらにこれ以降のミノルタのカメラ製品において「7」の型番は
特別な意味を持つこととなり
SR-7・X-7・X-700・α7000等々のカメラに引き継がれることになるのですね。
そんなモデル名の由良はさておき
ハイマチック7はプログラムオート専用機の初代とは異なり
マニュアル露出も可能になりました。
この当時のカメラはオート時の表示との兼ね合いで
マニュアル時には露出計がオフになってしまうものも多いのですが
ハイマチック7はマニュアル時にも露出計が作動します。
ただしファインダー内表示はEV表示なので
SSと絞りの選択でリング状にあるEV値窓を利用してEV値を合わせます。
つまり非連動の露出計ということになります。
絞りリング、SSリングを両方とも「A」のポジションにすると
プログラムオートで撮影することができます。
シャッターユニットはセイコーシャLAで
搭載レンズは写りの評価の高いロッコールPF45mmF1.8です。
この後のハイマチック7s、9、11までは
この7がベースとなっています。
コンパクトカメラと呼ぶには大柄ですが
その分、信頼性も高く設計に余裕もあり
整備性も非常に良いカメラです。

お預かりしているハイマチック7は一通り動作はしているのですが
やはりシャッター羽根に少々粘りがあるようです。
露出計は少々不安定ながら動作していたのですが
電池室からのリード線は腐食のため断線寸前で
ほんの少しピンセットでつまんだだけで
電池室の端子からポロンと外れてしまいました。
そこから繋がる上部端子にまで腐食がひろがっていたため
リード線は全て交換いたします。
レンズにはかなりのカビが生えていましたが
清掃でかなりキレイな状態に戻すことができそうです。

先程も書きましたが少々大きめのボディですが
その分無理に詰め込まれている部分がなく
整備性は非常に良好です。
さらに造りも非常にしっかりしているカメラです。
オート露出はいわゆる針挟み込みのタイプです。
絞りが少しでも粘ってくると
特にオート時に大きな動作不良となってしまうので
軽い力で動作できるように念入りに清掃も行います。
今回も安心して使える状態に整備できそうです。

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ミノルタALのカメラ修理

ついこの間、年末だ、お正月だと言っていたら
もう1月も終わりますね。早いですなぁ
今日は1月31日ということで
語呂合わせで「愛妻の日」だったりしますが
生涯独り者の私にはあまり関係ないですよねぇ(苦笑)
さらに関連して「チューリップを贈る日」なんてものも
制定されています。
語呂合わせは同じですが「愛菜の日」なんてものもありますね
最近、少し油断しているからまた野菜取ってないですねぇ
基本的に1日中座りっぱなしの仕事で
お昼は朝に買っておいたコンビニのおむすびとかパンになるから
しっかり注意して朝晩食べないと
ちゃんとした食生活にならないし
意識して運動しないと堕落するばかりです(笑)
あ、でも毎日リハビリはまだしつこくやってますよ
もう完全に停滞期だからあまり改善は見込めないですが。。。(汗)

さてさて

本日は「ミノルタAL」のカメラ修理を行っています。
ミノルタ初の35mm判レンズ固定式レンジファインダー機である
ミノルタAの流れを引き継いだモデルです。
いわゆる「ミノルタAシリーズ」の一員です。
1961年発売のカメラですが
前年に登場した「ミノルタA5」にセレン露出計を追加したモデルです。
フィルムカウンターも自動復帰になっています。
シャッターユニットやレンズはA5と同様ですが
レンズシャッターとしてはめずらしい1/1000の最高速を誇る
シチズンMLTシャッターを搭載します。
レンズはロッコールPF45mmF2です。
ちなみにこのALが出たのが61年夏で
同年の冬には初代ハイマチックが登場し
このカテゴリの主力はハイマチックに入れ替わっていくのですね。
さらのそのあとに小型軽量機という位置づけで
ミノルチナシリーズが追加されます。
初代ハイマチックがプログラムオート専用機だったので
マニュアル露出機であるALや
そのあとに出たAL2も存在意義はあったと思いますが
オート露出もマニュアル露出にも対応できる
ハイマチック7が出たところで
完全にAシリーズからハイマチックへの移行が
完了した感じかと思われます。
その後、ミノルチナの流れでAL-Fとか
AL-Eとかも出ててネーミングがややこしいのですが
またこれは全くの別シリーズになると思います。

お預かりしている「AL」は比較的良い状態かと思われます。
外装はキレイで巻上もスムーズで
心配されるセレン光電池の状態も良く
露出計の精度もある程度は出ています。
若干のシャッター羽根粘りがあることと
レンズに少しばかりカビや汚れがあるようです。
ご依頼者様曰く撮ってみた写真が
全体的に白っぽいとご指摘を受けているのですが
シャッター粘りのため
全体的に露出オーバーになってしまうのかもしれません
一度キチンと整備清掃を行えば
問題なく撮影に使える状態になると思われます。

まだ作業前の現状を確認している途中です。
A2あたりまでの丸っこいデザインに比べると
60年代らしいかっちりしたデザインに変わりましたね。
この時期はセレン光電池を搭載した
同じようなカテゴリの35mm判レンズシャッター機が
各メーカーからいろいろ出ていますが
実際に手に取って比べてみるとメーカーや生産時期によって
いろいろ考え方が異なることも発見できて
なかなか楽しいです。
ミノルタALはそんなライバルの多い中でも
その使いやすさや写りを含めて
非常に満足できるカメラだと思います。

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ニコンF2フォトミックSのカメラ修理

今日は「3分間電話の日」だそうです。
1970(昭和45)年のこの日に
日本電信電話公社の市内電話の料金が3分間10円になったのだそうです。
私の生まれた翌年ですねぇ
それまで1通話10円で時間は無制限だったのだそうです。
長電話防止のために3分間10円に決められたのだそうです。
今や3分10円って言われてもぱっと公衆電話の料金だって
イメージがわく人は私と同じように
それなりにおじさんおばさんですよねぇ(笑
公衆電話なんてさすがに私も長らく使った覚えがないですし。。。
ちなみに携帯電話を私が使い始めたのは25歳くらいの頃で
おそらく比較的早い方じゃなかったかと思います。
仕事でも使えるし。。。
何人かで買えば少し安くなるからということで
職場の同僚何人かで買ったのです。本体2万円でノキアの電話でした。
さすがに本体が別体のバカでかいものではなく
普通のストレートタイプでしたがさすがに少し大きかったかな
今の店の電話の子機くらいでもう少し分厚かったかな。。。
番号はもちろんその時代だから030で始まります。
ただ、さすがに通話代金は高かった。。。(笑)
会社からはポケベルが渡されてて呼び出したら
公衆電話でかけて来い(自腹、当時は普通)という
スタンスでしたが
アシスタントの子もポケベル呼び出すより
携帯にかけたほうが早いから
会社から直接個人の携帯にかけるようになって
営業所の電話代が急上昇したらしく
翌月になぜか携帯を持っている営業全員が怒られるという。。。理不尽(苦笑)
話が逸れました、、、逸れたついでに
明日でPHSサービスが終了しますね。25年間だったそうです。
PHSも昔は結構使いましたねぇ。。。2台持ちしてたし。。。
時代は回りますなぁ。。。

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミックS」のカメラ修理を行っています。
F一桁機では当然ですがファインダー交換式カメラで
装着されたファインダーにより本体は同じでも
「アイレベル」とか「フォトミック」、「フォトミックS」等々
モデル名も変わります。
フォトミックSはその名の通り「フォトミックSファインダー(DP-2)」を
装着したニコンF2です。
フォトミックファインダーはいわゆる露出計を内蔵したファインダーで
「S」は指針式ではなくLED式の露出計を内蔵します。
LED制御部分が壊れている場合は修理不可能なことも多いファインダーです。
おそらく今回は大丈夫かとは思いますが。。。
フォトミックファインダーは「F」の時代のものに比べると
電池室をボディ側に移設したことで少しは小さくはなりましたが
F2の時代でもやはりアイレベル(露出計レス)ファインダーに比べると
少々頭でっかちなスタイルになってしまいます。
でもまとまりはFの時代のフォトミックとは段違いによく
その武骨さに逆に魅力を感じるほどです。
私も最近はアイレベルよりフォトミックのほうが魅力的に映ります。
露出計内蔵はもちろん便利ですが
フォトミックファインダーだとSS・絞りが
ファインダー内に表示されるのですよね。これが良いのですよねぇ
それもAi対応のものよりもカニ爪連動のフォトミックのほうが
絞り値表示は見えやすいです。
個人的な好みでいうとLED式のS系よりは
メンテやデザイン的にも指針式の無印がお勧めではあります。。。

お預かりしているフォトミックSは露出計に電源が全く入りません
でもこれはファインダー側の問題ではなく
ボディ側の電池室マイナス端子の支持部が破損しているためです。
F2では定番のトラブルですね。
さらに高速シャッター1/2000,1/1000,1/500は全く開かず
低速側はガバナの粘りも見られます。
あまり保存状態が良くなかったようで
外装も内部も汚れまくっています(苦笑)
ある意味、整備・清掃のし甲斐のある状態です。
ファインダースクリーンのコンデンサレンズも
ファインダー側のプリズムや接眼レンズもカビだらけです。
でもプリズムに目立った腐食はありません。

レンズは当店のテストレンズです。
まだ現状確認を行っただけですが
とりあえず露出計自体は精度はともかく生きてはいるようです。
外装の汚れも酷いですが塗装剥がれも結構あり
かなり使い込んでいる個体かと思われます。
塗装剥がれやキズはどうにもなりませんし
見方によっては渋いと思える部分ではありますが
汚れはできる限り取り除いていきます。
その前に各部正常に動くように
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
うーん、やっぱりこの武骨で迫力のある
F2フォトミックの姿はカッコ良いですね。
見た目は武骨ですが巻上のフィールや使い心地は
何とも上品でカチッとしているのですよね。
その辺りはさすがニコンの最高級機といったところです。

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ヤシカエレクトロ35GSのカメラ修理

今日は「宇宙からの警告の日」なのだそうです。
それって何だろう?と思って調べてみたら
スペースシャトル・チャレンジャーが爆発事故を
起こした日なのですね。
1986(昭和61)年1月28日。。。
私はこの時、高校生でしたが
ニュースでその事故の一部始終の映像が流れ
かなりショッキングなものでよく覚えています。
打ち上げ後、わずか74秒の大爆発で
乗務員7人全員が死亡する大惨事となりました。
この頃は頻繁にスペースシャトルの打ち上げが行われていて
チャレンジャーも10回目のフライトだったのですね。
2003年の2月にはコロンビア号の事故もありました。
スペースシャトルが最後のフライトを行ったのは
2011年でもう9年前のことになるのですが
1970年年代の後半にスペースシャトルが出てきた頃は
「SF映画みたいな宇宙旅行ができる日も近いかも、、、」なんて
子供心に思っていました。
残念ながら私が生きている間には
それは実現しそうにないですねぇ(笑)

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GS」のカメラ修理を行っています。
うん、本当にエレクトロの依頼がこのところ多いですね。
確か少し前にも同じGSの修理を行ったような気が。。。
「GS」は3代目のエレクトロ35にあたりますが
いわゆる初代エレクトロの流れを汲んだモデルで
回路の接点とか細かいところは変更されていますが
基本的な構造は初代とほぼ変わりません。
当然外観もほぼ同じです。
ただ、レンズのコーティングが新しいものへと変更され
レンズ銘もカラーヤシノンDXとなりました。
これはかなり写りに影響あるのではないかと思われます。
シャッター等のスペックは特に変更はありません。

お預かりしているエレクトロ35GSは
電池室にかなりの腐食が見られ
電源が全く入りません。
エレクトロは電源が入らないと
基本的に何もできないカメラですが
シャッターだけは一定速で一応切れるはずなのですが。。。
今回のGSはシャッターも切れず巻上もできません
レリーズもロック解除なのにほぼ押し込まれません。
レンズには透かしてみなくても
明らかに濃いカビがあるのが確認できます。

エレクトロの時はタイミング的に
ばらしかけの画像が多いので
今回は分解前の画像です。
まだ現状チェックを行っただけで何も行っていませんが
外装そのものは比較的キレイですね。
最終的に仕上げの時にしっかり磨けば
エレクトロならではのギンギラシルバーが輝くと思います。
コンパクトカメラと呼ぶには今となっては大柄で重いボディですが
この大きさが造りの余裕となり
整備性は比較的良いカメラです。
ただし、電気関係はこの時代の電子制御機ですので
リード線の量もハンダ付けの数も非常に多く
いったん電気関連のトラブルが起こると
そのトラブルシューティングに非常に時間がかかり
困難を極めるカメラです。
その上、そうやって苦労して原因を調べても
結局修理不能になる可能性もございます。
でもキチンと整備されたエレクトロは使い心地も良いし
かなり良い写りもするのです!
今回もやってみないとわからない部分が多いですが
(現状では根本的に動かず何も確認ができないので)
何とか気持ちよく使える状態に仕上げていきたいと思います。

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