キヤノン4sbのカメラ修理

今日は6月10日「時の記念日」ですね。
制定されてから今年でなんと100年です!
毎年思うのですが「時の記念日」って
普通に有名ですよね?
私、なぜだか子供の頃から知ってたし
なんで祝日じゃないんだろう?って思うほどなのですが。。。
6月は祝日ないですし、ちょうどいいですよねぇ
ところで子供の頃に比べて
大人になってから本当に時間って足りませんよねぇ。。。
「時間の使い方が下手」と言われれば
本当にその通りで耳の痛い話ではありますが。。。
もっと時間があって身体が五体満足に動ければ
やりたいことまだまだたくさんあるのだけどなぁ。。。(笑)
ところで今日、6月10日は「時の記念日」以外にも
たくさんの記念日が制定されています。
そんな中に「ミルクキャラメルmpひ」がありますね!
もちろん森永ですよね!これ食べ始めると止まらないのですよねぇ。。。
でも同じ森永製菓でこれも昔からある「ハイソフト」も捨てがたい。。。(笑)
ひさびさに「おかしのまちおか」行ってこようかな。。。

さてさて

本日は「キヤノン4sb」のカメラ修理を行っています。
いわゆるバルナックライカコピーといわれるジャンルですが
国産各メーカーもいろいろ工夫をして
独自性を高めています。
キヤノンの場合はやはり「可変倍率ファインダー」ですかね。
50mm、100mm、135mmの視野に
レバー1本で簡単に切り替えられます。
ファインダーが一眼式になっただけでも相当な進歩なのですが
1949年のⅡb型以降はこの可変倍率ファインダーが
バルナック型キヤノンの代名詞的な機能となっていきます。
で、今回の4sbは登場時(1952年)に
「ついにライカを超えた」とも言われた名機です。
開発時から「ライカⅢf」を超えるカメラを目指して作られ
使い勝手ではライカを凌駕したといってもよいかもしれません。
技術的なハイライトは可変倍率ファインダーもそうですが
35mmカメラ初のX接点が装備されました。
フラッシュ接点はこの時代ならではの側面レール式です。
それから忘れてはいけないのが
この時代最高級機の証でもある1/1000シャッターも装備しています。

お預かりしている「4sb」は
以前に幕交換をされているらしく
この手のカメラで最も心配されるシャッター幕の状態は
比較的良好です。
しかしながらファインダーの状態がかなり悪く
クモリ・汚れで距離計二重像がほとんど見えません。
装着されているセレナー50mmF1.8もレンズにカビが酷く
絞り羽根には油シミが見られます。
いつものことですがとにかく分解して
ボディもレンズも隅々まで清掃していきます。
で、作業途中で気づいたのですが
以前行われている幕交換も含めて
前回の分解はプロの手によるものではないかもしれません。
詳しくは書きませんが
「あれれ、これはマズイでしょー」と声に出てしまうような
箇所がいろいろありました(苦笑)

いろいろ途中問題はあったものの
とにかくできる限り清掃して
正しく組みなおして
できる限りの調整を行った状態です。
気持ちよく使っていただける状態にはなったと思います。
レンズ・ファインダーも非常にクリアで
シャッターもスムーズに動作しています。
この質感といい使い勝手といい
この時代のキャノンレンズといい
この時代のオールドキヤノンは何とも良い感じです。
年々、程度の良いものが少なくなっていると思われるので
大切に使っていただければと思います。

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ペンタックスSLのカメラ修理

今日は「成層圏発見の日」だそうです。
1902年(明治35年)のこの日に
フランスの気象学者テスラン・ド・ボールによって
成層圏が発見されたのだそうです。
「空」というか大気圏は大きく4つにわけることができ
私たちが生存可能で雲も発生する「対流圏」
その上が「成層圏」で地上から10kmあたりから
50kmくらいまで、ジェット機が飛ぶのは
成層圏の下のほうなのですね。
成層圏では雲が発生することはなくいつでも快晴です。
気温は下のほうで-50℃くらいで
下界と異なるのは上に行くほど気温は上がり
一番上のほうになると-15℃から0℃くらいになるそうです。
気温が上昇するのは成層圏内に紫外線を吸収することで有名な
「オゾン層」あるからということです。
その上が「中間層」といわれる部分で地上から50㎞~80kmのエリアで
さらにその上が「熱圏」と呼ばれ高度500kmあたりまでに及びます。
宇宙ステーションの高度が400kmあたりなので
学術的には大気圏内なのですね。
でも実際に流れ星が発光したり
宇宙船やスペースシャトルが大気圏再突入により
大気の影響により熱を帯びるのは地表100㎞前後の領域だそうです。
成層圏も飛行機が飛ぶような下のほうでは空が青いですが
上のほうになると昼間でも星が見えるほど
空が黒くなるのだそうです。見てみたいですねぇ。。。
ロシアではミグ29で成層圏を体験できるツアーがあるそうです。
(日本円で250万円ほどらしいです。。。)
それにしても世界最高峰のエベレストでさえ
標高は8kmちょっと。。。それに比べると空は高いですねぇ。。。

前置きが長くなりました。
さてさて。。。

本日はペンタックスSLのカメラ修理を行っています。
最近、SP系の修理依頼が妙に多いですね。
元々コンスタントに依頼のあるカメラではありますが。。。
SLは少し前にも書きましたが
SPから露出計を省略したモデルです。
この時代はまだ内蔵露出計を信頼できないと考える層も多く
ハイアマチュア向けの中級機は
露出計内蔵のモデルとあえて省略したモデルを
併売することが多かったようです。
今となってみると露出計は
どうしてもトラブルの元になりがちな部分も多いですし
この時代に多い平均測光だと
なかなか思うような露出値が得られないことも多いですから
どちらにせよ、マニュアル露出であれば
「露出計のないカメラ」は潔い選択のような気もします。
現在の高性能なネガであれば意外と露出はラフでもいけますし
ポジでシビアに露出決定するのであれば
やはり外部スポットメーター等が必要となってきますし
そのあたりは考え方次第かもしれません。

お預かりしているSLは
「シャッター切るとミラーアップ」という
この時代の横走りシャッタ機では
非常に多いトラブルを抱えています。
普通に考えると後幕の走行不良が原因のことが多いのですが
今回はミラー駆動部にも問題がありそうです。
ミラー以外も全体的に動作部分は油切れの兆候が見られ
巻上も本来の軽さではなく
巻上時キュルキュル金属音がしているような状態です。
もちろんシャッタースピードは出ていない上に不安定で
特にスリットが細くなる高速シャッターでは
見過ごせないほどのレベルです。
1/1000では写真の両端で1.5段ほど露出量に違いが出るほど
先幕・後幕の幕速の差が出てしまっています。

写真は整備完了後で少し油が馴染むまで様子見をしている段階です。
装着されているレンズは当店のテスト用レンズです。
外観も非常にキレイになりました。
上カバー肩の部分に何も刻印がないのは
すっきりしていて良いですね。
もちろん操作感も全く変わりました。
シャッター音は歯切れは良いもののしっとりした音となり
巻き毛も非常に気持ちよい軽さになりました。
長年未整備のSP系のカメラは
フィルムが入っていないのに
「あれ?フィルム入っている?」と思うほど
巻上が多いものもよく見かけます。
もちろん個体差はあるのですが
整備を行えば操作フィールは随分改善されると思います。
今回もSLも近日中に完成として
ご依頼者様に整備後の操作感を楽しんでいただきたいと思います。

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ニコンEL2のカメラ修理

今日は「緑内障を考える日」だそうです。
目の病気はなんでも怖いですが
特に緑内障は怖いですねぇ。。。
視神経が傷つき視野が狭くなっていく病気です。
日本人の40歳以上では約20人に1人が
緑内障になっていると言われていて
失明の原因に第一位も緑内障です。
私はもう長い間、糖尿病持ちでなので
定期的に眼底検査は行っているのですが
先日の延髄梗塞(ワレンベルグ症候群)のこともあり
先日、初めて「視野検査」も行いました。
で、結果はまずまずだったのですが
「わずかにごく初期の緑内障の兆候が見られるが
ワレンベルグ症候群の影響とも考えられ
経過観察が必要」とのことでした。。(汗)
まぁ左目には麻痺が残っていますし
瞳孔の動きもかなり悪いからその影響じゃないかなと思いますが。。。
目に何かあると大変ですから
皆さんも定期的に眼科検診は行ったほうが良いと思います。
しかし年取ってくると
定期的に検診しなくてはならないことが増えてきますねぇ(苦笑)
まぁ古いカメラやクルマ・バイクだって一緒か。。。
年々衰えるのを実感するのはイヤなものですね(汗)

さてさて

本日は「ニコンEL2」のカメラ修理を行っています。
「EL2」はその名の通りニコマートEL、ELWの
後継機なのですがニコマート銘ではなく
ニコンEL2なのですね。
絞り優先AEが使える電子制御シャッター機です。
この翌年にはニコンFM・FEが発売され
ニコマート系としては最後のモデルとなりました。
いわゆるELWをAi化したものですが
中身はかなり変更されており
FEに近い部分も多いです。
電子基板もフレキに変更されています。
一見した感じでは地味なマイナーチェンジ版と思われがちですが
実はかなり大きく進歩しています。
でも相変わらず電池室はミラーボックス内部です(苦笑)
この時代のフィルムカメラは予備知識がなくても
何となく一通りの使い方がわかるものですが
EL系の電池室だけは知っていないと見つけられないと思います。
昔の話ですが私が最初にELを触ったときも
電池室は見つけられませんでした(笑)

EL2も古い電子制御機なので
電子基板に何かあると修理不能の可能性があるのですが
今回お預かりの個体に関しては大丈夫なようです。
高速シャッターが不安定ですが
これはシャッター羽根の汚れが原因と思われます。
ファインダー内は随分ゴミが多いのですが
プリズムも腐食してしまっています。これは交換で対応します。

装着しているレンズは当店のテストレンズです。
EL2は当店で修理することは少ないので
分解時の写真を撮っておこうと思っていたのですが
いったん取り掛かるとキレイに忘れてしまいました(汗)
なので写真は一通り整備が終わった後の写真です。
シャッターも安定しファインダーもキレイになり
巻上の感触も良くなりました。
1977年発売のカメラです、
77年と聞くとどうしても「カルメン’77」が
脳内再生されて止まらなくなりますが(苦笑)
既に43年経過しているのですね。
そりゃ私がじじいになるわけだ。。。(笑)

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「楽器の日」、「邦楽の日」、「生け花の日」なのですが
この3つの記念日が今日、6月6日なのは理由が同じで
昔から習い事、芸事は6歳の6月6日に始めると上達する
と言われていることからなのですね。
6歳か~なんにでも興味が持てる年齢だと思いますが
この時点でもし一生続けていけるほど
好きなものに巡り合っていれば最高ですよねぇ
なかなか現実的には難しいと思いますが。。。
私は比較的、何でも広く浅くなので(笑)
興味を持ったことは一生懸命やりますが
なかなか1個だけ。。。とはいかないですねぇ。。。
まぁそれでメシを食っていること以外は
美味しいとこどりで楽しければいいと思います。
でももうさすがに何か全く新しいことを始める余裕はないかな(笑)
今、興味をもってやっていることだけでも手いっぱいだし。。。
人生体力的にも頭脳的にもピークな時期が
100年くらいあればいいのに。。。(笑)

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
いつも書きますがニコマートFT系は非常に丈夫なカメラです。
さすがに同じ時代のフラッグシップである「F」に比べると
そこまで部品にオーバークオリティ感はありませんし
部品精度や精密度は「F」のほうが一段上ですが
それでも同時代の他のカメラに比べると相当頑丈に作られています。
コストを抑えるために採用したユニットシャッター
「コパルスクエアS」も非常に丈夫なシャッターで
少々何があっても切れなくなることは少ないと思います、
そんなタフなニコマートFT系ですが
最も見かけるのは今回のFTNだと思います、
FTNは前モデルのFTをベースに
開放F値補正操作(いわゆる「ガチャガチャ」)を採用し
ファインダー内にSS設定表示を追加したモデルです。
ちょっと大柄で騒々しい部分もありますが
前述したように信頼性が高く使いやすいカメラです。

お預かりしているニコマートFTNは
結構使い込まれたものと思われますが
相当長い間、仕舞い込まれていたものと思われます。
それでもシャッターはとりあえず切れて
露出計も動作してるのはさすがニコマートと思いますが
巻上が異様に重く巻き上げた後もレバーが戻りません。
シャッターは動いていますが厳密には若干の粘りが見られ
ミラーの動きは緩慢です。
さらにスローガバナにも粘りが見られます。

使い込まれた感があってところどころ地金の出た
ブラックボディは渋いですね。
不具合は全て古い油や汚れが原因と思われる動作不良です。
これから分解してシャッター羽根、シャッターユニット
ミラー駆動部、巻上部等々
動くところは全て清掃し必要なところには注油を行います。
それでかなり改善されると思われるので
最終的には微調整を行って完成となります。

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ミノルタALのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「芒種」です。
稲とか麦の種をまくころという意味らしいのですが
現在ではもう少し早い時期に種まきですし
田植えもGW頃ですね。
次の節気はいよいよ「夏至」です。
晴れるともはや夏の暑さですが
これから梅雨も始まるのですよねぇ。。。
以前になる春と秋が年々短くなっているような気がすると
どこかで書いたような気がするのですが
今年も春はあっという間に過ぎ去りましたね。
梅雨も最近は6月というよりは
7月のイメージですし、しとしと降る長雨というよりは
ゲリラ的な豪雨という感じですね。。。
良いのか悪いのかは置いておいて
もうここ50年弱の間にすっかり気候が
変わってしまった気がします。。。

さてさて

本日はミノルタALのカメラ修理を行っています。
ミノルタは1930年代からブランド名として使用され
後にメーカー名になるわけですが
非常に歴史のあるメーカーです。
その上、35mm判のレンズ固定式カメラには
1950年代から60年代にかけて相当力を入れていたようで
いろいろな種類のカメラが存在します。
レンズ固定式カメラの最初のシリーズとなったのが
「Aシリーズ」で1955年の「ミノルタA」が最初のモデルです。
その後、A2、スーパーA、A2L、A3、A5、と続き
1961年に発売されたのがALです。
ややこしいのですがミノルチナを源流とする
「ALシリーズ」(ALS、AL-F、AL-E)は
また異なる流れだと思われます。
ALは前モデルのA5からレンズシャッターではめずらしい
1/1000シャッターを受け継いでいます。
シャッタユニットはシチズンMLTです。
A5にセレン式の露出計と自動復帰のフィルムカウンターを
追加したモデルともいえると思います。
Aシリーズというと「A」や「A2」の愛嬌のある
丸っこいスタイリングを想像してしまいますが
A3以降は60年代らしい直線基調のデザインです。

お預かりしている「AL」は
まずシャッタースピードの制御が全くできないようで
SSを「B」以外のどこに合わせても
同じスピードで切れてしまいます。
スローが全て同じ速いスピードで切れるのであれば
わかるのですが高速シャッターもすべて同じスピードで切れているようです。
調速カムと」シャッターユニットのリンク部分に何か問題がありそうです。
加えて露出計は動作しているのですがやたらと不安定です。
これはセレンに問題があるのではないようです。
この時代の内蔵露出計に多いのですが
SS・絞りリングと電気的に連動するため
リング内に摺動抵抗を持っていて
それの劣化が原因と思われます。
ここの抵抗はもうまともなものは手に入らないので
できる限りの清掃と調整で対応します。
(ちなみにゴシゴシ清掃すると抵抗体が剥がれて
露出計が常に振り切った状態になってしまいます。
そうなるともう修復不可能です)
摺動抵抗部の劣化はセレン劣化以上にやっかいです。
ここにかんしては機械的に連動する
追伸式の露出計のほうが今となっては良いですね。

さてまずはシャッターの不具合の原因から探ります。
最終的にシャッターユニットも降ろしますが
まずは前から調速カムまで外してみて
現在の動きを確認します。
きっとどこかの動作不良だとは思いますが。。。
そのご、シャッタユニット整備
レンズ清掃等々、各部点検整備一式を行っていきます。

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チノン35のカメラ修理

今日は6月4日ということで
「虫の日」だそうですよ。
子供の頃は。。。誰もがそうかもしれませんが
昆虫大好きで毒があるものや刺されたり噛まれたりしたら
シャレにならないもの以外であれば何でも触れたし
何でも捕まえていたなぁ。。。
いつ頃から全く触れなくなったのでしょう(笑)
いまやアオムシでさえもあまり触りたくないかな。。。
まぁでも触らずに見ている分には今でも平気です。
先日もクマンバチがかなり近くで一生懸命
花粉と蜜を集めているのでカメラ構えて当分観察していました。
ちなみにクマンバチはこちらからよほどのことをしなければ
まず人を刺すことはありません。
オスのクマンバチは自分のテリトリー内の動くもの全てに反応するので
人がいると追っかけてくることがありますが
そのうちどこかに行ってしまいます。
それにオスの蜂は毒針を持っていません。
(蜂の針は産卵管が変化したもの)
今の季節、クマンバチが派手な羽音をさせて
近づいてくることが多いですが
あまり気にせずに放っておきましょう。
あ、でもスズメバチやアシナガバチには
本当に注意してくださいね!

さてさて

本日は「チノン35」のカメラ修理を行っています。
うーん、このカメラ調べても詳細が全く出てきません。
チノンであればもっと昔の35EEとか
有名なところではベラミとか
AF化された35Fであれな知っているのですが
(いずれも当店では修理不能)」
この「35」は初めて見ました。
。。。とはいえ。。。これは中身は
ほぼコニカC35です。
レンズこそチノン銘で感度設定ダイヤルの形状や
巻上レバーの形状こそ異なりますが
他はほぼC35フラッシュマチックと同一です。
おそらくOEM生産されていたのかなと想像します。

で、お預かりしているチノン35は
電池室の腐食が酷く当然露出計不動です。
C35と弱点も共通です。
電池室もですがシャッター駆動部の円盤の動作不良も
若干確認できました。
これもC35でよくあるトラブルですね。

上カバーとレンズ銘板をみなければ
C35と本当に変わらない構造です。
ただ、セルフタイマーが省略されているのですね。
それでもレンズボード側にはセルフタイマーレバー用の
穴がしっかりあけられています。
これからシャッターユニットも外して
シャッター周りの整備を行いつつ
電池室からの配線をすべて交換します。
露出計本体は動作しているようなので
それでとろあえず動作するのではないかと思います。
そういえばC35にはない
露出計調整用の可変抵抗が付けられています。
露出計調整は少し楽かもしれません。

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ヤシカエレクトロ35GSのカメラ修理

今日は6月3日ですが。。。
うーん、記念日がないわけではないのですが
あまり興味をそそられるものがないかなぁ(汗)
昨日は火曜日で定休日だったのですが
起きたらお昼過ぎていました(汗)
いや、目覚ましは普通に朝7時にならして
止めたことも覚えているのですが
やはり休みで予定がないと二度寝しちゃいますよね。
ここのところの休みは朝一に毎週、通院の予約があったので
久しぶりに特に予定のない火曜日でした。
。。。とはいっても休みの日くらいでないと
できないことが山積みにされていたのですが
さすがに起きたのが昼過ぎではモチベーションが下がってしまいました(笑)
近所の哲学堂公園ですが1ヶ月半ぶりに写真を撮り
現像を出しに新宿に行き
ヨドバシで興味のあるものを少し見ていたら
すぐ日も落ちて暗くなってしまいました。
で、夜になったら翌日の仕事の準備と
月曜日にやり残した仕事を片付けます。
まぁ予定のない定休日なんてこんなもので
わけわかんないうちに終わります(苦笑)

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GS」のカメラ修理を行っています。
エレクトロはヤシカを代表するレンズ固定式カメラです。
1966年の初代エレクトロから1975年のGXまで
いろいろなモデルが作られました。
初代~GSN(GTN)までの使用電池がHM-4の少し大柄なモデルと
CC以降のコンパクトなモデルに大きく分けられると思います。
今回のGSは初代からぼ流れをくむ少し大きめのボディのカメラで
基本的な構造は初代のものを引き継いでいます。
GSで大きく変更されたのはレンズで
45mmF1.7のスペックは変わりませんが
コーティングが新コーティングとなり
レンズ名も「カラーヤシノンGX」となりました。
この次のGSNの変更点はホットシュー装備くらいなので
このGSが前期エレクトロの完成形といってもよいと思います。

シリーズを通して基本的に大口径レンズを装備し
絞り優先AEで撮影するカメラです。
いわゆる指針式の露出計は持たず
オート制御外や手振れしてしまう設定になるときは
ボディ上面とファインダー内に赤か黄色の警告灯を点灯し
絞り値の変更を促します。これもシリーズ共通の仕様です。
目測のMCを除く全モデルにレンジファインダーを装備します。
こうしてみると非常に高いスペックを誇るカメラだと思います。

お預かりのエレクトロGSは
バルブが効かずに普通に切れてしまいます。
もちろん電池の入った状態です。
マグネットの汚れが原因かと思われます、
電子制御シャッターなので各部の接点が弱点ではありますが
やはり汚れのせいかオート露出は作動するものの
非常に不安定です。
よくエレクトロで問題になるレリーズ部のゴムブッシュに関しては
今回は既に対策品が使われており問題はございません。

写真では既にレンズは外してありますが
前玉は比較的軽症だったのですが
後玉のカビとクモリがかなり酷い状態でした。
できる限りの清掃で対応いたしますが
若干のカビ跡は残るかと思われます。
リード線の多さが非常に時代を感じさせますね。
これから各接点の清掃やシャッターユニットの整備に
本格的に取り掛かります。

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ペンタックスSLのカメラ修理

今日から6月ですね!
6月1日は「写真の日」ということで
このブログ的にも「写真の日」にまつわるお話を。。。と
思ったのですが6月1日はいろいろな記念日が
制定されている日で
その中に「世界牛乳の日」というものもあります!
子供の頃から牛乳大好きで
今でも1日500mlは飲む私としては
こちらを取り上げないわけにはいきません(笑)
牛乳は本当に栄養たっぷりで
タンパク質、カルシウム、脂肪、必須アミノ酸等の
栄養成分がバランス良く豊富に含まれていて
コップ1杯(約200ml)で
1日に必要なカルシウム量の約1/3を摂ることができるのですよ!
日本人は特に大人になってからの
カルシウム不足が深刻ですから手軽に飲むだけで補給できる
牛乳は毎日たっぷり飲みましょう!
牛が育つくらいだから栄養満点なのは当たりまえですよね!
牛乳さえしっかり飲んでいれば風邪なんてひかない。。。と
昔から思っています(笑)
それになんていっても美味しいですものねぇ
甘すぎないし、のどが渇いているときでもグビグビ飲めるし
それほど高くもないし。。。
でも「牛乳」はやはり成分無調整のものに限りますね、
飲みごたえと満足感が雲泥の差です。
それでも「牛乳」であればまだ良いのですが
少しお安い「加工乳」や「乳飲料」には
基本的に手を出しません。。。
あ、昔の呼び名で言うコーヒー牛乳(乳飲料)だけはたまに買うかな(笑)

さてさて

本日は「ペンタックスSL」のカメラ修理を行っています。
「SL」は当時大ヒットしていた「SP」から
露出計を省略したモデルです。
当時は内蔵露出計をまだまだ信用していない人も多く
売れ筋のモデルや高級機には
露出計なしのモデルを各メーカー用意していました。
SLもそんなカメラのひとつです。
私も個人的な考えではこの時代のカメラなら
露出計は付いていないほうが好みです。
50年以上たった露出計の精度的な問題もありますが
それはしっかり調整してあれば信用できますが
平均測光だったり中央部重点測光だったりすると
同一視野内で輝度差が激しい場合にやはり結果を読みにくいですね。
私は今であればコンデジの露出設定をすぐ参考にしますし
10数年前まえでゃスポットメーターを使って
写る範囲内を細かく測光してから値を決めていました。
まぁそれもポジのときだけで
ネガだと内蔵露出計でもいいし
適当に勘でもいっか。。。くらいラフでしたが。。。(汗)
何にしてもマニュアル露出のみでオートのないカメラであれば
いろいろトラブルの起こりやすい露出計は
ないならないでそのほうが良い。という考え方はありかと思います。
露出倍数のかかるフィルターを使う時だけは
TTL内蔵露出計が便利で楽ですが。。。

お預かりしているSLは
一通り動いてはいるのですが
少々動きづらそうな部分が見え隠れしています。
高速シャッターは先幕・後幕のバランスが崩れ精度不良
低速はガバナーの制御がうまくできないらしく
非常に不安定な状態です。
巻上も妙な重さを感じます。
致命的なトラブルを抱えているわけではないのですが
本来の動きからすると程遠い。。。という状態です。

一通り分解して動く部分を徹底的に掃除を行います。
もちろん抵抗にしかならない古い油はキレイに落とします。
もちろんモルトも内部に使われているものを含め
全て交換です。
そうして再組立てした時点での写真です。
全体的に非常に動きが軽快になり
巻上フィールも非常によくなりました。
清掃・注油のみでもある程度SS精度は出るようになりましたが
幕テンションの微調整でさらに追い込みます。
新しい油が馴染むまで幕速は少々不安定だと思われるので
少し時間をおいてから最終調整を行っていきます。

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スーパーフジカシックスMのカメラ修理

今日は「世界禁煙デー」だそうです。
まぁ「百害あって一利なし」ではありますよねぇ。。。
でも私も吸っちゃいけない年齢から
比較的近年まで長らく喫煙していた身ですので
吸いたい気持ちや止めるのが難しいのもわかるのですよねぇ
でも自分が吸っていた頃でも
こちらが食事している近くで吸われたり
歩きたばこされると嫌でしたね(苦笑)
いまや喫煙者は徹底的に悪者扱いですから
中学生の頃みたいに自宅のトイレでしか
吸えなくなるのではないかと思います。
それはそれで切ないですよねぇ。。。
おかげさまで今ではすっかりやめられましたし
脳の血管が詰まるような身体なんだから
今更吸い始めたら命に係わるとは思っています。
(まぁ30年以上吸っていたのだから
既に肺や血管にかなりダメージはあるでしょうが。。。)
でも未だに、ふとしたときに「あぁ、ここで一服すると美味いだろうな」とは
思うことがあります(汗)気を付けなければ。。。
吸い始めたころはカッコつけてただけで
全然習慣にはなっていなかったのですよねぇ
堂々と吸える年齢ではなかったし。。。
やはり働き出してからどこでも据えるようになってから
本数も増えたし完全に習慣になっちゃったのですよねぇ。。。
やはりやめられるものならやめたほうが良いとは思います。。。

さてさて

本日は「スーパーフジカシックスM」のカメラ修理を行っています。
ここをご覧になる方であれば今更書かなくてもいいかもしれませんが
現在の「富士フイルム」のカメラです。
「富士のカメラ」ということで「フジカ」です。
余談ですがフジカ銘のカメラでも自動巻上のカメラ等は
当店で修理不能なものもあるのですが
FUJIFILM銘になっているカメラは間違いなく
当店では残念ながら修理ができません、新しすぎるのですね。。。
話を戻します。
フジカシックスはその名の通り120フィルムを使用する
6x6判スプリングカメラ(フォーディングカメラ)です。
初代は1948年のフジカシックスⅠASで
富士フイルムの最初のカメラです。
今回のスーパーフジカシックスMはシリーズ最終モデルで
1956年の発売です。
なんといっても特徴は1950年代のカメラとは思えない
丸みを帯びた柔らかいデザインのトップカバーです。
もちろん見た目だけではなく
レンズは写りの評価の非常に高いフジナー75mmF3.5を搭載し
シャッターユニットは当時の最高級である
セイコーシャMXです。
当然ながら現在でも非常に人気の高いカメラです。

お預かりしているスーパーフジカシックスMは
一応一通り動作してはいるのですが
かなり長い間眠っていた個体と思われ
外装やフィルム室、レンズ・ファインダーは相当汚れており
古いレンズシャッター機ではもう定番ですが
シャッター羽根の粘りが見られます。
とはいえ全体的にはそれほど悪い状態ではなく
すっかり整備すれば全く問題ない状態に仕上がりそうです。

。。。と書きながらすでに一通りの作業は完了しています。
内外装ともに非常にキレイになり
レンズのカビやファインダーのくもりもクリアになりました。
シャッターの動きも快調で精度もバッチリ出ています。
この状態であればご依頼者様にも気持ちよく使っていただけると思います。
もう少し時間を置いた後に
最終チェックと微調整を行って完成となります。

1950年代のスプリングカメラは魅力的なものが多いですよね。
折りたためるので持ち歩きにも便利ですし
フィルムはブローニー判ですから画質もかなり期待できます。
ただしさすがに作られてから60年以上経過するカメラですので
コンディションの個体差がかなり大きく
コーティング劣化で曇ったレンズとか
蛇腹が破れていたり穴の開いているものは当店では修理不可となります。
でも私も1台欲しいのですよねぇ
マミヤにしようかと何となく思っていましたが
フジカもいいですねぇ(笑)

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ペンタックスSPⅡのカメラ修理

今日は5月30日ということで
「ごみゼロの日」で
さらに関連して「お掃除の日」、「掃除機の日」なのだそうです。
お店は毎日簡単にですが掃除はしていますが
自宅はなかなかきちんと掃除できなくてマズイです(苦笑)
やり始めると徹底的に掃除したくなるので
まとまった時間も欲しいのですが。。。
お店も目に付くところはある程度掃除していますyが
バックヤードあたりはなかなか手が付けられないので
ここも本当はしっかり掃除したいですねぇ
自粛休業中に時間作ってすればよかったのですね(汗)

さてさて

本日は「ペンタックスSPⅡ」のカメラ修理を行っています。
数日前に「SP」の修理を行いブログにも書きましたが
「SPⅡ」は「SP」がデビューした10年後の1974年に
主に海外からの要望で復刻されたモデルです。
前年にはSMCタクマーと組み合わせることで
開放測光が可能なSPFが発売されていますが
「SPⅡ」は一部の部品はSPFと共通化されていますが
ほぼ10年前の「SP」と同様で絞込測光です、
スペック的に変更されたのは
ホットシューが追加されたくらいです。
最初の「SP」は国内でも大ヒットしたカメラですが
復刻されるほど世界的にも大人気だったということが
うかがい知れるモデルですね。
長らく続いたペンタックスのM42マウントモデルは
このSPⅡが最終モデルとなり
次のモデルはKマウント搭載の「Kシリーズ」へと
移り変わっていきます。

お預かりしているSPⅡは
まず露出計が全く動きません、
電池室蓋周辺には緑青がびっしり付着しています。
電池室内側は意外なほどキレイなのですが
蓋側も底側も全く導通しない状態です。
電池室蓋はSP用の電圧変換型電池アダプタ兼用のものが
装着されていましたが残念ながら内部が腐食して
既に使用不可能な状態です。
高速シャッターは古い油や汚れのため
幕速のバランスが崩れていて全く精度が出ていない状態です。
低速側はスローガバナが粘っていて
こちらも全く使えない状態です。
装着されていたSMCタクマー55mmF1.8は
カビが大量に発生しているので清掃も行います。

お預かり時にファインダーを覗いた際に
プリズム腐食が見当たらず「意外だな。。。」と思っていたのですが
分解してプリズムを外してみると
劣化したモルトが張り付いていて
よくこれでプリズムの蒸着が剥がれ落ちていないなぁ。。。と
驚くほどでした。
このモルトは粘着テープでプリズムに貼られていて
普通にはがしてしまうと間違いなく
蒸着を剥がしてしまうので
せっかく生きているプリズムを無駄にしないように
慎重に処置を行います。
もちろんここから分解をさらに進めて
シャッターやミラー、巻上部の整備を行い
露出周りの修理・整備を行います。

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