コニカⅢAのカメラ修理

今日は。。。「バレンタインデー」ということは
あえてスルーして。。。(笑)
今日は「ふんどしの日」だそうですよ!
日本ふんどし協会のサイトを見てみると
「2/14は大切な人にふんどしをプレゼントしてみては」と
トップページに大きくでています。
ふんどし。。。残念ながら付けてみたことはないですが。。。
ふんどしがプレゼントされたらちょっと驚きですよねぇ。。。

さてさて

本日は「コニカⅢA」のカメラ修理を行っています。
少し前にもⅢAの修理を行いましたね。
頻繁に入庫するカメラではないのですが
不思議と同じようなカメラが重なるのですよねぇ。。。
基本的な部分はコニカⅢのまま
パララックス自動補正機構をファインダーに組み込んだモデルです。
Ⅲと同じく48mmF2搭載の個体も多いのですが
ⅢAといえばやはり50mmF1.8に魅力を感じて
手に入れた方がやはり多いのではないかと思います。
今回も50mmF1.8搭載の個体です。

レンズシャッター機の場合、定番ではございますが
シャッター羽根が油汚れで固着しており
基本的にシャッターが開きません。
「基本的に」と言っているのは
何回か動作させているとたまに
非常にゆっくりと羽根が開くことがあるからです。
今回は、シャッター羽根だけではなく
ピントリングを回しても
二重像が全く動きません。
おまけにセールスポイントのひとつである
「パララックス自動補正」も全く動作しておりません。
これも汚れや油で固着してしまっているものと思われます。

手前真ん中に置いてあるのが
シャッターユニット及び絞りユニットとなります。
まずはこれをさらに分解して整備に取り掛かります。

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オリンパスペンのカメラ修理

今日は「建国記念の日」ですね。
昔はずっと「建国記念日」だと思っていました。
この「の」が重要な意味があるのですね。
2月11日は建国された日ではなく、またそれには関係なく
単に建国されたということを記念する日なのですね。
だから「建国記念日」ではなく「建国記念の日」なのですね。
大人になってから知りました(汗)
ところで本日が祝日で明日は振替休日ですが
当店は明日にお休みをいただきます。

さてさて

本日は「オリンパスペン」のカメラ修理を行っています。
ここのブログでは「ペンS」や「ペンD」、「ペンEE(S)」とかが
よく登場するのですが、今回は初代の「ペン」です。
発売は1959年です。
「メモを取るように気軽に写真を撮ってほしい」という思いが
込められ、「ペン」という名前になったそうです。
大卒初任給が約1万円の時代に
「6000円で販売できるカメラを作る」という1大プロジェクトだったようです。
(ちなみに同年発売開始のニコンFは50mmF2付きで67000円、
実際の発売価格は6800円となりました)
初代ペンのさらに初期のモデルはオリンパス自社工場では採算が取れないということで
三光商事という別会社を立ち上げて生産にされました
(俗にいう「三光ペン」、なかなか実物にお目にかかれません)
シャッターはコパル製の2枚羽根で
SSは1/200、1/100、1/50、1/25、B、です。
非常にコンパクトですが適度に重量感もあります。

少しグリーンがかったグレーの貼り革が
何ともオシャレですね。
お預かりしている初代ペンですが
どうやら光線漏れが起こるようです。
初代ペンに限らず、底板ごと裏蓋が分離するタイプのペンは
(初代ペン、ペンS、ペンEE(S)等々)
底板部のモルトは厚いタイプを貼らないと
すぐに光線漏れを起こしてしまいます。
(通常良く使われる1.5mm厚では厚みが足りません)

今回はモルト交換だけではなく
シャッター羽根洗浄、シャッターユニット清掃整備、
ファインダー、レンズ清掃等々の各部点検整備一式を
これから行います。

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ヤシカフレックスのカメラ修理

今日は2月10日ということで
「ふとんの日」だそうですよ。
日頃、当たり前すぎて忘れがちですが
暖かくてふかふかの布団で
ゆっくり寝られるって本当に幸せですよねぇ~
山でテント泊だったり、遠出して車中泊だったりすると
家の布団でゆっくり寝られることが愛おしくさえ思えます(笑)
あ、でも家の布団、相当ボロボロだから
そろそろ何とかしないと。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ヤシカフレックス」のカメラ修理を行っています。
ヤシカフレックスはいろいろな種類があるのですが
この時代のカメラはモデル名が細かく分類されていないこともあり
なかなか判別が難しいカメラのひとつです。
今回、お預かりしている「ヤシカフレックス」は
フィルター取付け部がバヨネット、レンズ左右にSS、絞りダイヤルがあること
フィルム装填がセミオートマット、しかしセルフコッキングはなし。。。
等々の点から「新B型(B後期型)」だとは思われるのですが。。。
シャッターユニットがコパルではなくシチズンMXVなのですね。。。
うーん、以前にも同じタイプのヤシカフレックスを扱った気もしますが。。。
(そして同じように悩んだ記憶が。。。(笑))
調べてみると「新B型(B後期型)」のごく初期のモデルに
シチズンシャッター搭載機があったようです。

モデル名はさておき
お預かりしているこのヤシカフレックス
スローガバナが完全に固着してしまっているようで
1/10~1秒までの間はシャッターが開いたままで
完全に止まってしまいます。
加えていつもの定番ですが
ミラーのクモリがかなり進んでいて要交換です。

シャッター羽根の粘りもなく
レンズには若干の拭き傷が前玉にありますが
まずまずキレイです。状態としては良いほうだと思います。
ただしシャッターユニット内はガバナの件も含めて
油切れの兆候が散見されますので
しっかり整備を行えばかなり快適に使えるカメラになりそうです。

まだ現状チェックを行ったばかりですが
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は2月9日ですが
語呂にちなんだ記念日がたくさん設定されている日ですね。
ふく(河豚)の日、福の日、服の日、
風の日(吹く)、肉の日。。。。。
この中で。。。何と言っても「肉の日」ですかね!
あぁ。。。上等なロース肉とハラミをたらふく食べたいです(笑)
もちろんビールと一緒に。。。

さてさて

本日は「ニコマートFTNのカメラ修理を行っています。
先日もニコマートFTNの修理をご紹介し
「非常に壊れにくい堅牢なカメラ」と書いた気がするのですが
今回、お預かりのカメラはなかなか大変そうです。

まず外観は。。。

非常にキレイな個体です。アタリはもちろん
小さなキズやスレもほとんどございません。

ただし中身はなかなかすごいことになっています。
シャッターがまず切れないのですが
シャッター羽根の一部まで錆びてしまっているようです。
電池室を中心にかなりの量の緑青が見られ
カメラの下半分のあちこちが錆びて固着してしまっています。
露出計はもちろん動きません。
ファインダー内のSS表示板もたまに動かなくなります。
ここは連動糸なので無理に動かすと糸が切れてしまいますので
少しだけ確認したらあとはそっとしておきます。

セルフタイマーも完全に固着してビクとも動きません。
ファインダー内はモルト屑等々は見えるものの
コンデンサレンズ等にカビは見られません。

現状から考えるとボディ下半分が
水(海水?)に浸かったのではないかという感じです。

これはなかなか苦労しそうです。
最悪の場合、シャッターユニット載せ換えも検討します。

まずはシャッターユニット全貌が確認できるところまで
分解し、現状を確認しながら修理方法を考えます。

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ニコンEMのカメラ修理

今日は「針供養」の日だそうです。
折れてしまった針を豆腐やこんにゃくに刺して
供養し裁縫の上達を願う日だそうです。
私も折れたり曲がったりしたドライバーやピンセット
劣化して使えなくなったハンダコテの先。。。
毎日のように何かしら使えなくなるものが出てきます。
まとめて供養して
修理技術の上達を願ったほうがいいかもしれません。。。(^^;)

さてさて

本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行っています。
「リトルニコン」の愛称で親しまれた
絞り優先AE専用機ですね。
このカメラが出るまでのニコンといえば
堅牢で信頼性が高いのは確かですが
とにかく大きく重いカメラばかりでした。
そこで思い切ってプラスチックを多用し
昨日もAE専用機と割り切り
小型軽量化を推し進めて開発されたのがこのEMです。
ニコンの一眼レフの中ではおそらく最も小さく
軽いものだと思われます。
同時期に発売された当時のフラッグシップF3と同様に
ボディデザインはジウジアーロによるものです。

お預かりしているEMは
かなり長い間使われずに仕舞いこまれていたようです。
ご依頼者様のおじいさまが使われていたカメラだそうです。
長期保管品のため、ファインダーにはかなりカビが発生し
モルトはボロボロではありますが
丁寧に扱われていたカメラのようでボディにアタリや
目立つキズは全く見当たりません。
整備して磨き上げればかなりキレイなカメラになりそうです。
動作チェックを行ってみると
電子シャッターは切れているしオートも効いているようですが
カウンターが「1」を超えても露出計が全く反応しません。
根本的に壊れているわけではなく
何かしらの接触不良だとは思われます。
オートの精度はまずまず良いようですが
1/1000を使うような設定にすると
とたんに露出が不安定になります。
詳しくチェックしてみると、モルト屑等の汚れが
シャッター羽根の隙間に入り込み
動作を少々邪魔してしまっているようです。

EMの発売開始は1980年ですが
この時代のカメラになると上カバーを外せば
フレキ(フレキシブルプリント配線板)で覆われています。
フレキをある程度、外さないことにはプリズムすら降ろせない構造です。
。。。とはいえ、まだEMは楽なほうで
(この時代のカメラの中では)
比較的メンテナンスは行いやすいカメラです。

まだ上下カバーを外しただけですが
これから本格的に分解を進め各部点検整備一式を行っていきます。

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コニカⅢAのカメラ修理

今日は2月7日ということで
「フナの日」だそうです。
小学生くらいの頃、池や川に
よくフナを釣りに行きましたねぇ。。。
当時は食べることなんて考えていなかったから
家の水槽に何匹か残す分だけ持ってかえって
あとはまたリリースしていました。。。
虫取りもそうですが
あの頃は何でも生きているものを
捕まえてみたかったんですよねぇ(笑)

さてさて

本日は「コニカⅢA」のカメラ修理を行っています。
コニカスタンダードから始まるコニカのレンズシャッター式35mmカメラは
コニカⅠ→Ⅱ→Ⅲと続き
Ⅲでは前面に巻上レバーを配置し
セルフコッキングにも対応いたしました。
さらにⅢAではパララックス自動補正機構を搭載した
等倍ファインダーへと進化しました。
発売は1958年です。
搭載レンズは50mmF1.8と48mmF2のものが存在します。
シャッターユニットはセイコーシャMXLです。

お預かりしている「コニカⅢA」は
50mmF1.8を搭載したモデルです。
Ⅲ(A)は古い油や汚れのせいで
巻上が非常に重かったり動かなかったりするものも多いのですが
今回。お預かりのⅢAも動作はいたしますが
少々重いことと途中でたまに引っかかるような感覚があります。
加えてレンズシャッター機の定番ですが
シャッター羽根が固着しており
シャッター音はするものの羽根が動作していません。
バルブでシャッターを押しっぱなしにしてしばらく待っていると
「よっこらしょ」という感じでゆっくり開きます。
さすがにこれでは普通に写真は撮られない状態ですね。

これからシャッターユニットを分離して
まずはシャッターユニットの整備から行います。
シャッター羽根もそうですが
絞り羽根にも若干粘りが見られます。

以前も書いたような気がしますが
セイコーシャMXLはレンジファインダー機や
二眼レフに多く採用されている高級シャッターですが
最高速1/500は普段使わない別の強力なバネを使って
チャージリングを蹴飛ばしていく構造になっています。
そのため1/500を使う際には
無理をさせないためにも必ず1/500にセットしておいてから
巻上を行うことをお勧めします。
(当時の説明書にも書いてあります)
巻き上げてから1/500にセットもできなくはないですが
シャッターユニットに非常に無理な負担がかかります。
セイコーシャMXL搭載機をお持ちの方はお気をつけください。

それでは本格的な分解整備にこれから取り掛かります。

オリンパスXAのカメラ修理

今日は「笑顔の日」だそうですよ。
常に笑顔でいることって大事ですよね。
皆さまもイライラすることは数多くあると思いますが
笑顔でがんばりましょう!
私も。。。ネジが固着して何をやっても取れなくても。。。
スクリーンが下から取れない一眼レフで
全て組み上げた後にファインダーにゴミが見つかっても。。。
笑顔でがんばりまーす!
(想像しただけで笑顔がひきつりそうですが。。。(汗))

さてさて

本日は「オリンパスXA」のカメラ修理を行っています。
先日、XA4の修理の紹介をいたしましたが
5種類存在するXAシリーズの中で
レンジファインダー(距離計)を搭載し
絞り優先AEで撮影ができるのは
この初代XAのみです。
そのためか他のXAシリーズに比べても
やはりこの初代XAの人気が高いように思われます。
発売は1979年。いわゆるクラムシェルタイプの
レンズバリアーを搭載した初めてのカメラだと思われます。
レンズキャップが必要ない上に
レンジファインダー機でありがちなキャップの外し忘れが
構造的にありえないのも非常に画期的です。
(個人的に過去何度これで失敗を繰り返したか。。。)

今回、お預かりのXAはご依頼者様から
部品取用の個体とともに2台お預かりいたしました。
。。。というのも実際に使われている個体の
後玉にかなり激しいカビとコーティング劣化が
発生しており部品取個体のレンズと載せ換えてほしいというご依頼です。
作業に入る前に両方の現状を比べたのですが。。。

XAに限らず、同じレンズでも生産時期によって
コーティングが異なったり
微妙に仕様変更がされている場合が多々あります。
今回もコーティングの色が2台で明らかに異なるようです。
加えてご依頼品は後玉だけでなく前玉にも
コーティング劣化があるようです。
というわけで結局レンズを全て載せかえることにいたしました。
作業的には工数が随分増えますが
今回はそれがベストだと判断いたします。

もちろんレンズ載せ換えだけではなく
シャッターユニット整備、露出計・オート調整等々の
各部点検整備一式を行いました。
写真はA11(フラッシュ)が装着されていますが
フラッシュを装着してもこのコンパクトさは非常に魅力ですね。
このままでもコートのポケットに楽々収まります。

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ペンタックスMXのカメラ修理

昨日が節分ということは
当然、今日が「立春」ということですね。
まだまだ寒いですが暦の上では春の到来です!
それとは全く別の話で
今日は「西の日」らしいですよ
2月4日の語呂合わせですが
今日、西に向かうと幸運に巡り会えるそうです。
お店が終わったら西に向かってお散歩に出かけてみようかな(笑)

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
OM-1と並んで軽量コンパクトな機械制御一眼レフの
代名詞となっているカメラですね。
同じ「Mシリーズ」とはいえME系とは全く異なるカメラです。
SPやKシリーズで実績を重ねてきた
熟成の布幕横走りシャッターを搭載し
露出計は時代を反映してLED式になっています。
発売は1976年、
ちょっと意外ですがペンタックスとしての
純粋な機械制御シャッター搭載機はこのモデルが最後になるのですね。

お預かりしているMXは
まずシャッターが切れません。
チャージはできているようなので
レリーズ周りに何かしらの問題があるようです。
後でわかったのですがやはりレリーズロック部分の
動作不良が原因でした。
シャッターが切れる状態になって改めて
現状のチェックを行ってみると
1/1000、1/500は全く開かず、1/250も視野の両端で
1段以上の差が出ているようです。
先幕・後幕のバランスが大きく狂ってしまっています。
MXは一見、シャッターが切れているようでも
両端の露光差が出ていることの多いカメラです。
これが酷くなると後幕走行不良による
ミラーアップも発生する可能性があります。

写真は整備が一通り終わってから撮ったものです。
シャッター幕軸の清掃・注油を行った上、
各部の整備・調整を行っています。
新しい油が隅々に浸透するまで
動作が安定しないと思われますので
少し時間を置いてから最終調整を行います。

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「節分」ですね!
豆まきそのものにはあまり興味がありませんが
子供の頃、炒りたて熱々の豆を食べるのが大好きでしたねぇ
節分でなくてもじいさんのビールのつまみに
ばあさんがよく豆を炒っていましたが
出来上がりを楽しみに台所で
待っていたことをよく覚えています。

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
いわゆるニコンの普及機クラスのブランドして始まった
「ニコマート」シリーズですが
ユニット式のコパル縦走りシャッターを使用等で
コストを抑えていはいますが
品質はしっかり当時のニコン基準をしっかりクリアしており
非常に堅牢で信頼性の高いカメラです。
いわゆる機械制御シャッター機が「ニコマートFTシリーズ」で
電子制御シャッター機が「ニコマートELシリーズ」です。
後の「FE」、「FM」の関係と同様ですね。
「FTN」は開放F値設定がいわゆる「ガチャガチャ」で行えるようになり
測光もそれまでの平均測光から「中央部重点測光」へ進化したモデルです。
発売は1967年、現在でも非常に人気の高いカメラです。

お預かりしているニコマートFTNは
外観の非常にキレイなブラック塗装のモデルです。
シャッターはなかなか快調に動作していますが
高速シャッターで先幕、後幕のバランスが崩れているようで
露光ムラが発生しています。
加えて、ご依頼者様からもご指摘をいただいていますが
露出計に激しいピクツキが出ることがあります。
これはおそらくマウント部の摺動抵抗の劣化が原因と思われます。


※レンズは当店のテスト用レンズです

うーん、改めて見ると、とってもカッコ良いですね。
この時代のコパルシャッターですので
正直シャッター音は少々騒々しいですが
ニコンらしい「これでもか」いうくらい丈夫に作られているカメラです。
シャッター速度のバランスの悪さは羽根清掃で
解消できると思われます。
今回はさらにプリズムに少々腐食が見受けられるので
腐食のない中古良品との交換作業も行います。

まずは現状チェックが完了した段階です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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リコーフレックスⅣのカメラ修理

今日は2月2日ですが
色々な記念日が設定されていますね~
「夫婦の日」、「頭痛の日」、「ツインテールの日」
「交番設置記念日」、「麩の日」、「バスガールの日」
「おんぶの日」、「おじいさんの日」。。。等々
語呂合わせの日がやっぱり多いのかな。。。
「頭痛の日」ということもあって
私も今日は軽く頭痛気味ですが今日もがんばります!

さてさて

本日は「リコーフレックスⅣ」のカメラ修理を行っています。
発売は1952年、プレスボディのリコーフレックスは
基本的な構造はシリーズを通して同一ですが
このⅣ型からチャージとレリーズをひとつのレバーで
操作するようになりました。
ブローニー判を使用する二眼レフとしては
非常に軽量コンパクトなカメラです。
構造も非常にシンプルでレンズボードとボディ側に
機械的な連動は全くありません。
フィルム装填も赤窓式でセルフコッキングもありません。
普通の35mmカメラしか使ったことがない方からすると
結構慣れが必要ではありますが
ダイキャストの重い二眼レフにはない魅力がたくさんあるカメラです。

お預かりしている個体は
ピント合わせ歯車が非常に重い、ファインダーミラー腐食
レンズカビ、とリコーフレックスの3大定番トラブルと
言っていいような状況です。
ただ、ピント合わせの歯車以外は
二眼レフ定番のトラブルですね。
これにシャッター羽根固着が加われば
二眼レフトラブル四天王といったところでしょうか。。。(笑)

写真でも見えますが、プレスボディのリコーフレックスは
ピントを合わせる際に前玉に付いた歯車を
直接手で回してピント合わせを行います。
歯車で連動してビューレンズもテイクレンズも同様に動きます。
非常にシンプル且つ効率的な構造ですが
この歯車が全く回らない、指が痛くなるほど重い、という個体が多いです。
古いグリスが固着していることが原因で
一度前玉を外し回転部分を徹底的に洗浄し
グリスアップすることで指一本で回るほど軽くなります。
前玉を外すということは当然ピントは狂ってしまうので
テイクレンズ側、ビューレンズ側共に入念にピント調整を行ないます。

今回は一見、シャッターの調子は良い感じだったのですが
もちろん、シャッターユニット及びシャッター羽根も
清掃整備を行っています。
今回のⅣはシャッタースピードは3速+Bのシンプルなものですが
整備後、各SS、非常に高い精度が出るようになりました。

シンプルなだけに磨き上げると美しいカメラです。
二眼レフ初心者にもお勧めできるカメラですね。

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