コニカⅡのカメラ修理

今日は「声の日」だそうですよ。
そういえば連休中はカラオケ行けなかったですねぇ。。。
定期的に思い切り声を出しておかないと
なかなか出なくなるから2週間に一度は
ひとりで思い切り歌いたいのですが。。。なかなかうまく時間が取れませんね(苦笑)

さてさて

今日は「コニカⅡ」のカメラ修理を行っています。
発売開始は1951年、ヘキサノン50mmF2.8レンズを搭載します。
レンズはダブルヘリコイドによる沈胴式となっています。
まだセルフコッキングではありませんが
二重露光防止装置は装備されています。
なんといってもレトロなデザインが何ともいい雰囲気で
さらに定評のあるヘキサノンレンズの写りの良さが魅力です。
こういうカメラをちょっとぶら下げて
フラッと散歩に出かけるのは何とも粋ですね!

お預かりしているコニカⅡはシャッターそのものはなかなか元気です。
60年前のカメラとしてはかなり良いコンディションだと思います。
ただしレンズにはかなりカビが発生しています。
少しカビ跡が残る可能性が高そうですが
通常の撮影に全く問題ないほどにはキレイにできそうです。
魅力のひとつであるダブルヘリコイドは
固着しているわけではありませんが
回転させるときに重さにかなりムラがあります。
ヘリコイドグリスが均等に塗布されてないような感じです。
他、距離計にもズレが見受けられます。

全体的には整備は一通り必要ですが
コンディションとしては悪くない個体だと思います。
しっかり整備してしまえばかなり快適に撮影に使えそうです。
もちろん色々なトラブルの予防の意味も兼ねて
シャッター羽根、絞り羽根周りの清掃整備から取り掛かります。

私も個人的にⅡとⅢは持っていますが
この頃のコニカレンジファインダー機は
持っているだけで楽しいものが多いですね!

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ペンタックスMXのカメラ修理

今日は「コナモンの日」だそうですよ。
「コナモン」って何のことかと思ったら「粉モノ」のことなんですね。
たこ焼きとかお好み焼きとか。。。
ところで、お好み焼きは関西風もいいけど
やはり広島風が好きですねぇ。。。今でもたまに無性に食べたくなります。
私が子供の頃はそこらへん中に小さなお好み焼き屋さんが
たくさんありました。お店で食べてもいいけど
持ち帰りにして外で食べるのもまたいいんですよねぇ~
すっかり暖かくなったし、外でビールと一緒にお好み焼き。。。いいなぁ(笑)

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
ペンタックスMシリーズ中、
唯一の布幕横走り機械制御シャッター機であり
今でも非常に人気の高いカメラですね。
前モデルのKシリーズ比べると随分コンパクトになり
ギュッと凝縮感のあるデザインも人気の理由かと思います。
1976年の発売開始です。

MXは修理依頼件数の多いカメラでもありますが
トラブルの内容はある程度パターン化されていています。

まずは高速シャッターの不良です。
他のカメラでもよくある症状ですが
MXは特に多いように思われます。
先幕と後幕のスピードが全く違ってしまっているがために
走り始めは開いているのに走り終わる前に
後幕が先幕に追いついてしまい閉じてしまう状態になります。
1/1000のみが開かない、1/250くらいから1/1000まで
どのSSでも開かない。。。といったものも見受けられます。

次はミラーアップしたままになってしまうと症状です。
常にミラーアップしてしまうものは少ないかと思いますが
たまにミラーアップしてしまう、
あるいはスローシャッターを使うとミラーアップしてしまう、
という症状が多いかと思われます。
結局、どちらもシャッター幕軸、ミラー駆動部が
油切れ等の理由で動きが悪くなってしまうことが原因です。

他、あまり見かけることは少ないですが
LED式の露出計のため、露出計トラブルが発生しているものは
修理不能のこともございます。

お預かりしているMXはシルバーボディでなかなかキレイな個体です。
今回もお預かり時に簡単にチェックを行ったときに
見事に1/250~1/1000まで全くシャッターが開かない状況でした。
先幕の動きが悪く、後幕に追いつかれてしまう状態です。

現在、一通りの点検整備を済ませた状態ですが
少し時間をおいて様子を見ている状態です。
幕軸の清掃を行い、古い油や汚れを落とした上で
新しい油を注油するのですが
整備直後はなかなかシャッタースピードが安定しません。
何日かおいて新しい油が馴染んでから
最終調整を行います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

リコーXR500のカメラ修理

お休みをいただいていたので
今日が5月最初のブログとなりました。
5月2~3日は標高が2017m(今年が標高年)の
雲取山に登ってまいりました。
トレーニング不足の身体には結構ハードでしたが
ヒサビサに山を楽しめました。
それにしても人が多かったです(笑)

さてさて

本日は「リコーXR500」のカメラ修理を行っています。
XR500は1978年に発売されましたが
50mmF2のレンズが付いて「39800円」と非常に戦略的な
価格で登場しました。
機械制御シャッター(1/500~1/8、B)を搭載し
シンプルな操作系で現在でもなかなか人気の高いカメラです。
必要最小限のスペックではありますが
昼間のスナップとかであればこれで十分なんですよね。
気軽に撮り歩くにはもってこいのカメラだと思います。

お預かりしているXR500はまず露出計が全く動きません。
シンプルな指針式の露出計なので
露出計そのものが壊れている可能性は低いと思います。
電池室から露出計までの経路のどこかで
断線か接触不良があるものと思われます。

基板はいわゆるフレキですが
露出計に関するもののみでしかもLED式ではなく
指針式なので比較的シンプルです。
露出計不動の原因はどうやら巻上レバー部の
ON/OFFスイッチ部の接触不良のようです。
これから分解をさらに進めて
シャッターユニットの点検整備から取り掛かります。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコンFE2のカメラ修理

今日は「図書館記念日」だそうですよ。
数年前までは頻繁に図書館に立ち寄っては
色んな本を読んだり借りて帰ったりしていたのだけど
最近はめっきり行くことがなくなってしまいました。
たまにはゆっくり図書館で過ごす時間も作りたいですね。

さてさて

本日は「ニコンFE2」のカメラ修理を行っています。
1983年に登場したFEの後継機です。
なんと言ってもハイライトは1/4000秒のシャッター最高速と
1/250秒でのシンクロですよね。
FE2がデビューしたときに私は中学生でしたが
強烈に憧れて毎日カタログを眺めていました。

搭載されるシャッターユニットはこの時代の縦走シャッターということで
定番のコパルスクエアSEです。
1/4000シャッターと1/250シンクロを実現するために
幕速を当然上げなくてはならず
チタン製のシャッター羽根をさらに軽量化するため
ハニカム状のエッチングが施されています。
(後期モデルでは通常のアルミ製の羽根に変更されました)

この時代ならではの高い工作技術ですよね。。。
このシャッター羽根だけでもFE2を手に入れる理由になると思います。
(他にもFA初期やFM2初期にも搭載されています)
魅力はもちろんそれだけではなくて
非常にシンプルで使いやすい操作系、
直感的に露出が把握できる指針式の露出計
適度に軽量コンパクトなボディ。。。等々、非常に魅力の多いカメラだと思います。
生産中止後にしばらくは定価以上で取引されていたと
話を聞くことがあるのですがそれも納得できるカメラだと思います。

今回、お預かりしているFE2は
通常に撮影に使われていたカメラということなのですが
あるときから露出計が全く反応しなくなったということで
当店にやってきました。
拝見させていただくと確かに露出計は無反応なのですが
一番下の「B」のポジションにとどまっているわけではなく
真ん中あたりの1/30あたりにふわふわととどまっています。
光の強さにもまったく反応いたしません。
それでもオートはそれなりに精度は出ていますし
マニュアル時のシャッター速度もまずまずの状態です。

というわけで露出計本体の断線と思われるのですが
FE2の場合、メーターを単体で交換ではなく
シャッターダイヤル下の管制部ごとの交換が必要です。
(写真真ん中に写っている部品)
中古良品からの移植で対応します。

そのまえにさらに分解を進めてシャッターユニット部の
点検整備から取り掛かります。
その後、管制部を組み込んで各部の調整を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

 

オリンパス35ECRのカメラ修理

今日からゴールデンウィーク!って方が多いのでしょうね。
今日は「昭和の日」、今年も大型連休が始まりました。
思い切り昭和世代の私としては今日は「昭和の日」でもあり
「天皇誕生日」でもしっくりくるのですが
忘れていたのですが4月29日は
昭和天皇誕生日から一旦、「緑の日」になり
それから「昭和の日」になったのですよね。
(現在の「緑の日」は5月4日)
もうGWでひとくくりになってしまっているから
どの日が何の日かって忘れてしまいそうです(笑)

さてさて

本日は「オリンパス35ECR」のカメラ修理を行っています。
この35ECR、あまり見かけるカメラではないですよね。
「35EC」や「EC2」であれば比較的見かけることもありますが。。。
どうやらこの「35ECR」は「35EC」に距離計が追加されたものですね。
シャッターユニットはミノルタハイマチックE/F等々でおなじみの
セイコーESFシャッター。電子制御式のプログラムシャッターです。
このセイコーESFシャッター、
内部コンデンサや抵抗等にトラブルが出てしまうと
基本的には修理不能です。

今回、お預かりしたECRは電池室腐食で
電池と接する端子が完全に脱落しています。
何はともあれ電源が入る状態にしないと
ESFシャッターユニットがどんな状況かもわかりません。

まずは端子の腐食した電池室は丸ごと交換するため外してしまいます。
この状態からファインダーを外し
ネジ5本を外すとレンズボードごとシャッターユニットが外れます。
シャッターユニットに直接電源を繋ぎ
とりあえずの動作チェックをしてみたところ
細かい精度はともかくシャッターユニット及び基板動作は大丈夫のようです。
もちろん各接点は汚れていたり錆びてしまっている部分もあるので
しっかり清掃を行います。
修理は問題なく進めることができそうですね。

ところで、このセイコーESFシャッター搭載機は
シャッターユニットの機構上、
非常に独特の感触でレリーズします。
レリーズストロークも非常に長く
「ジャリッ」とレリーズした後「ジャキン」といった感じでレリーズが戻ります。
非常に好みが分かれる部分だとは思いますが
個人的にはメカニカルな感触が結構好きだったりします。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコンEMのカメラ修理

今日は「缶ジュース発売記念日」ということですよ。
1954年のこの日に日本初の缶ジュース、「明治オレンジジュース」が
発売されたとのことです。
缶ジュース。。。というより缶コーヒーは外出先でついつい買っちゃいますね。
コンビニで最近多い自分で淹れるタイプのコーヒーではなくて
ついつい缶コーヒーを買っちゃいます。
味が云々ではなくて手軽なのが魅力かな。。。

さてさて

本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行っています。
1980年に当時のフラッグシップF3と同じタイミングで発売されました。
F3の「スーパーニコン」に対して「リトルニコン」キャッチフレーズが付けられました。
ニコン初の軽量コンパクトな一眼レフといってもいいかもしれません。
プラスチックを多用したボディは確かにこれまでのニコン一眼レフとは
異なる方向性です。
発売当初はこれまでのニコンのイメージとの相違のためか
国内では意外と売れなかったようですが
海外ではかなりの数が販売されたようです。

お預かりしたEMはご依頼者様が
昔から使っているカメラとのことですが
一度、光線漏れの症状が出てからは使っていないそうです。
光線漏れはモルトの劣化が原因のものがほとんどですが
EMはモルトが劣化してくると比較的早い段階で
光線漏れが出てくる傾向がございます。
モルト交換は早めのタイミングで行ったほうが良いと思います。

他には逆光用補正ボタンを押したときの露出計が不安定
(これもEMによくある症状)
マウント部絞り連動環動作不良
オートも少々不安定な上に全体的にかなりアンダーです。
いわゆる電子制御シャッターですが
電子基板に異常があって修理不能ということは
非常に少ないカメラです。
今回も機械的動作部分の清掃・整備
電気的接点の清掃、マグネット部の清掃等々を
行った上で細かい調整を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタXDのカメラ修理

今日は「ロープデー」だそうですよ。
4・27(よいつな)の語呂合わせですね。
少し前までは単車を軽トラに載せて地元に帰ったりしてたので
結び方もほんの少しはわかるのですが。。。
山でも役に立つので色々な結び方を
ちゃんとそのうち覚えたいですねぇ~

さてさて

今日は「ミノルタXD」のカメラ修理を行っています。
1977年に発売された世界初の両優先オート搭載のカメラです。
(シャッタースピード優先AE、絞り優先AE)
詳しくは省略しますがシャッタースピード優先AE時には
サイバーネーションシステムを使って
プログラムAE的にも動作します。
使用感の良さは前モデルのXE同様で
XEとはまた違った感触ですがなめらかな巻上で
音質の良いシャッター音、
さらに小型化されて凝縮感の高いデザインも非常に魅力です。
もうひとつ説明に外せないのが
このXDから採用された「アキューマットスクリーン」
ピントの山を捉えやすく、かつ非常に明るいファインダーを実現しています。

いいことばかりのようなXDですが
電気系にトラブルの多いのも事実です。
修理不可能な確率も高めといえると思います。

今回、お預かりしたXDはご依頼者様のご実家で
眠っていたカメラということです。
まず巻戻クランクを引っ張っても裏蓋が全く開こうとしません。
固着しているというよりは
ロックが全く外れようとしていない感じです。
とりあえずシャッターは切れるし電源も入るのですが
ファインダー内に本来あるはずのSS/絞り表示が脱落しています。
さらに露出計の表示は不安定で
正しい値を指すこともありますが完全に振り切ってしまうことのほうが多いです。

露出計表示の不安定さは感度設定ダイヤル下の
摺動抵抗の接触不良が原因のようです。
基板そのものは正常に動作するようなので
何とか修理は可能と思われます。

XDの修理はボディ底面から繋がるフレキを全て外さないと
何も始まりません。
静電気等で簡単に壊れてしまう部分でもありますので
これから慎重に作業を行います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

キヤノンAE-1プログラムのカメラ修理

今日は「よい風呂の日」だそうですよ。
まだ夜は少し肌寒いから
暖かいお風呂でゆっくり温まりたいですよねぇ~
そういえば最近、銭湯もご無沙汰だから
仕事帰りに行ってみようかな。。。

さてさて

本日は「キヤノンAE-1プログラム」のカメラ修理を行っています。
AE-1Pの発売開始は1981年、大ヒット作となったAE-1の後継機で
AE-1にプログラム自動露出が追加されたモデルです。
。。。と書けばAE-1とあまり変わりないような印象を与えますが
機械的なベース部分こそほぼ同じですが電装関係は
一新されて上カバーを開けてフレキ周りを見るだけでも
この時代は強烈なスピードで電子化が進化していることがわかります。
いろいろな意味でAE-1を洗練させ進化したものがAE-1Pだと思います。

しかしながら
キヤノンAシリーズはベース部分がどのモデルもほぼ同一のため
共通して発生するのが有名な「シャッター鳴き」ですね。
レリーズした瞬間に「ギャイン」と嫌な音を立てて動作する状態です。
このシャッター鳴き、音だけならまだいいのですが
悪化するとミラーがゆっくりとしか動作できなくなります。
最悪レリーズできなくなるトラブルに発展することもあるので
症状の出ているものは早めの対処が必要です。

今回、お預かりしたAE-1Pも
シャッター鳴きが起きています。
たまにレリーズできないことがあるということなので
もしかしたら関連があるかもしれません。
今回の場合はまだ症状はありませんが
巻上時に異音が出ることもあり
それは別の場所の油切れが原因です。
今回は予防の意味でその箇所の対処もいたします。

他、測定機で測ってみるとオートが不安定な症状が発見されました。
(同じ明るさでファインダー内表示も一定なのに
+-1段くらいレリーズするたびに露出が変わる)
これの原因はマウント側から見て
ミラーボックス右側にあるオート時の絞り制御レバーの
動きが悪くなっていることが原因です。
これももちろん対処いたします。

キヤノンらしい非常にスタイリッシュなカメラですよね。
デビューから35年以上経過しますが
意外と電子部品関連のトラブルは少ないカメラです。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「日本ダービー記念日」だそうですよ。
うーん、私、競馬とかパチンコとかのいわゆるギャンブルって
ほとんどやったことないんですよねぇ。。。
宝くじすら買ったことない。。。(笑)
人生そのものがギャンブルみたいなもんだし
もうこれ以上、リスク背負わなくていいかな。。。(笑)

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
いわゆる高級機で唯一ともいえる軽量コンパクトさで
非常に人気の高いモデルです。
確かにニコンFやキヤノンF-1だと
持ち歩くにはちょっと。。。と思われるシチュエーションでも
OM-1+標準レンズなら気軽に持ち歩けますね。
さらに単に軽量コンパクトなだけでなく
シャリッとした独特の巻上感覚、とても上品な音質のシャッター音等々
使い心地もかなり官能的で
撮影すること自体が楽しくなってくるカメラです。

現在でも非常に人気の高いカメラで
修理や整備の依頼の多いカメラでもあります。

今回、お預かりしたOM-1もご依頼者様の自宅で
ながらく眠っていた個体のようです。
まずは定番のプリズム腐食に始まり
これまた定番の電池室切片取付部の樹脂ネジ破損
(ということは露出計は当然動きません)
等々のトラブルを抱えています。

保存状態そのものは悪くなかったようで
意外とシャッター等の動きは若干の調整こそ必要ですが
スローガバナーも含め快調に動作しています。

右隅に写っているのがわかりにくいですが
破損した樹脂ネジです。電池室のマイナス側の端子を支える役目です。
全てのOM-1に樹脂ネジが使われているわけではないのですが
樹脂ネジが使われているOM-1は
かなり高い確率で経年劣化で樹脂ネジが破損しています。
電池室のマイナス側端子を押してみて
グラグラあるいは反発力が全くない場合は
ほぼ間違いなく樹脂ネジが破損しています。
もちろん接触不良を引き起こしますので
露出計は動かなくなります。

特殊なサイズのネジで現在では入手困難ですが
交換用のネジは準備できますので交換で対処します。
これから分解を進めてさらに各部点検整備一式を行います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタXEのカメラ修理

今日は「地ビールの日」だそうですよ。
もう少しさらに暖かくなると、
いよいよビールの美味い季節の到来ですね!
やはりビールは麦芽とホップだけでできている
どっしりとした味わいのものが個人的には好きです。
コーン・スターチとかの添加物が入ったものは
軽やかな味わいのものが多いのですが
ちょっと好みではないかなぁ。。。

さてさて

本日は「ミノルタXE」のカメラ修理を行っています。
非常に滑らかな巻上が特徴のカメラですね。
ちょっと大柄で重いですが
とても使い心地の良いカメラです。
個人的にも好きなカメラでプライベートでの撮影に
よく使っているカメラでもあります。
発売は1974年、前年に発売されたフラッグシップのX-1に
続く中級機としてデビューしました。
シャッターユニットはライツと共同開発した
「コパルライツシャッター」を搭載します。
ライカR3のベースとなったカメラとしても知られていますね。

ミノルタはSRTシリーズからXシリーズへ移行したときに
完全に機械制御シャッターとは決別し
電子制御シャッター機に注力していくわけですが
さすがにXシリーズの中では初期にあたるXEでは
電気関係のトラブルは比較的多いです。
中には修理不能のものもございます。

今回、お預かりした個体は電子部品関係は
特に問題はなさそうです。
しかし、これもXE定番のプリズム腐食が発生しています。
プリズムは腐食のない中古プリズムと交換するしか手段がございません。

このXEはご依頼者様が新品で購入されて以来
ずっと使い続けているカメラだそうですが。。。
年季の入り方がハンパじゃございません。
右手でグリップする部分の塗装はほとんど剥げてしまっています。
それでもカメラそのものの動きは悪くなく
シャッタースピードや露出計、オートに少々ズレがありますが
調整ですむほどのレベルです。
ただし、裏蓋に大きなガタがあることと
セルフタイマーのボタンが押された状態で固着、
他にも油切れの兆候やほっておくと
固着してしまいそうな箇所がいくつかあります。
一度、分解して各部の清掃・注油でリフレッシュさせる必要がございます。
これか本格的に分解を進め
各部点検整備一式を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。