セミネッターのカメラ修理

今日は「いい家の日」だそうですよ。
あぁ、私も広くてキレイなところに引っ越したいなぁ。。。
さすがにこの年齢でこの状況だと(笑)
普通に新築戸建てや分譲マンションなんて、とうの昔にあきらめましたが。。。
(それ以前に独り身なんで意味がない(汗))
家に帰っても寝るだけで
休日は休日でほぼ家にはいないので
住むところなんて適当でいいような気もしますね(笑)

さてさて

本日は「セミネッター」のカメラ修理を行っています。
「セミネッター」というのは俗称で
正確には「Zeiss Ikon Netter 515」ですね。
1937年頃に発売されたいわゆるスプリングカメラ(フォールディングカメラ)です。
レンズとシャッターの組み合わせが何種類かあるようなのですが
今回、お預かりの個体は7.5cmF6.3にTELMAのシャッターユニットが
組み合わさったものです。
日本に入ってきているものはCLIOのシャッターユニットが
組み合わされたものが多いようです。

お預かりしてるセミネッターは
ご依頼者様のご実家に昔からあるカメラとのことです。
おそらくまだまだカメラそのものが珍しかった時代に
ご購入されたのではないのかと思われます。
さすがに発売されてから80年近く経過していると思われますので
シャッター羽根には粘りがあり、シャッターユニットも油切れ気味です。
おそらく最大の難関はレンズがかなり曇っていることです。
しかしながら保管状況は決して悪くなく
蛇腹には致命的なダメージはないようです。

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写真はまだ現状確認している段階のものなので
何も分解されていませんが
これからシャッターユニットを分離して各部点検整備を行います。
セミ判(645)ということでボディも小さく
コートのポケットからこれをスッと出して
素早く目測でピントを合わせシャッターを切る。。。なんてカッコ良いですよね!

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ミノルタSR-1のカメラ修理

今日は11月の第三木曜日ということで
「ボジョレーヌーボーの解禁日」ですね!
最近、あまりワインは口にしないですが
一時期、自炊を毎日してた頃は必ずワインか日本酒が
晩御飯のお供でした。。。まぁ安いテーブルワインなんですけどね。
ヒサビサにたまにはワイン買ってみるかな。。。

さてさて

今日は「ミノルタSR-1」のカメラ修理を行っています。
1959年7月に前年に発売された「SR-2」の
普及版として発売されたカメラです。
このSR-1はネーミングは同じ「SR-1」のままで
毎年のようにマイナーチェンジが行われ
同じ「SR-1」でも4種類のボディが存在します。
(フィルムカウンター、「SR-1」のロゴの位置
外付けメーター取付台座の有無、ボディ形状、等々で判別)
どのモデルにしてもしっかり造りこまれた魅力的なカメラです。

今回、お預かりしている「SR-1」は比較的後期のものです。
シャッターは一通り何とか切れてはいますが
随分、油切れが進んでいるようでかなりしんどそうに動作しています。
ご依頼者のお話によると
写真が一部暗くなってしまうということで
シャッター幕が開ききっていないものと思われます。
現在、測定機で計っている限りはとりあえず開いているようですが
やはり高速シャッターがかなり不安定です。

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現在の状態であまり頻繁にシャッターを切るのは
かなり良くないことなので必要最小限のシャッターで
現状の動きを確認してるところです。
造られてから50年以上は経過するカメラですので
未整備であれば油切れや動作不良は当然ですが
しっかり手を入れてやればもっと長生きできるようになります。

現状の動きも一通り確認できたので
これから分解を進め各動作部分の整備を行っていきます。

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ミノルタSRT101のカメラ修理

今日は「幼稚園記念日」らしいですよ。
私も4歳、5歳の頃は幼稚園に通ってました。
毎朝、お弁当を持たせては
歩いて30分はかかる幼稚園へ送っていき
午後3時にはまた迎えに来る。。。水曜・土曜はお昼には園が終わるので
お昼には迎えに来る。。。
今考えると、ばあさん大変だったなぁ。。。夜勤明けのじいさんが
送り迎えしてくれることも多かったなぁ。。。
ホント、育ての親に感謝です。

さてさて

今日は「ミノルタSRT101」のカメラ修理を行っています。
何だか毎週1回はSRTの修理をしているような気がするのですが。。。(笑)
私も個人的に好きなカメラだからちょっと嬉しいですね。

今回お預かりのSRTは
ファインダーがモルト屑だらけ、露出計不安定
高速シャッターで露光ムラ。。。等々のトラブルを抱えています。
ご依頼者様はもちろんわかってらっしゃいますが
カメラにあまり詳しくない方だったら
普通にシャッターが切れているから
何となく使えそうに思えてしまうかもしれません。
しかしながら油切れや汚れで息も絶え絶えなカメラを
こういう状態で使うのはカメラが可哀想ですね。

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そういえば、最近、ご依頼を受けるSRT系のカメラは
露出計が不安定なことが多いのですが
全てではありませんが大きくパターンは二つあって
大きく針が上下する不安定さは底板SW部に原因があり
小さくふらふらと針が不安定な場合は
CDS部のハンダ付けに原因があるものが多いようです。

後はシャッター軸部の油切れでSSが狂っているものが多く
逆にいうとこのあたりをしっかりメンテナンスして
精度を調整してやれば、ほとんどの個体が
通常撮影に充分使える状態に復活します。

今回はこれからミラーボックスを外して分解を進め
まずはシャッター周りから各部店整備一式を行います。

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ヤシカエレクトロ35GXのカメラ修理

今日は「アンチエイジングの日」だそうですよ。
私も最近は身体のいたるところが劣化していることを痛感します。
見た目に無理に若返りたいとは思わないけど
きちんと身体がいつまでも動くようには努力しなくてはいけませんね。
。。。といいながら1日、お店で座ってるばかりじゃ
劣化する一方ですね。カメラと同じできちんと動かしてやらなくては。。。。(汗)

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GX」のカメラ修理を行っています。
以前にも書きましたがヤシカエレクトロ35シリーズの
最終モデルです。初代に比べると随分小型化され洗練されたデザインですね。
発売開始は1975年です。

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今回、お預かりした個体は精悍なブラックボディです。
ご依頼者様のお宅で随分長い間、仕舞いこんであったようです。
電池はきちんと抜いて保管されていたようで
このタイプのカメラにありがちな電池室周りの腐食はほとんどないようです。
電源もとりあえず入って動作します。
ただし、汚れと油切れが全般的に酷く巻上げもスムーズではありません。
ファインダー、レンズにも結構な量のカビが見受けられます。

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フィルム室も劣化したモルトがサビを発生させています。
このままだといつどんなトラブルが起きても不思議ではありません。

もちろん、露出や距離計の精度もズレてきているので
これから分解して全体を各部清掃点検整備注油を行います。

エレクトロ35GXはNR52という現在では手に入らない電池を使用します。
市販の電池アダプターも存在しますが少々高価でもあるので
今回は使用済みNR52を短絡させたもの1個
(そのままでは抵抗になってしまうため)と
LR44+スペーサーを2個で3Vを確保して対応します。

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オリンパス35DCのカメラ修理

今日は「うるしの日」だそうですよ。
漆器は何だか暖かみがあっていいですよねぇ
もちろん高級なものには縁がありませんが。。。
何だかお味噌汁が飲みたくなってきました。。。(笑)

さてさて

本日は「オリンパス35DC」のカメラ修理を行っています。
オリンパス35シリーズは色々な種類がありますが
この35DCは比較的見かけることの多いモデルだと思います。
小さなボディに40mmF1.7の大口径レンズを搭載しています。
露出はプログラムオートのみです。
ちなみにDCは「デラックスなコンパクト」の頭文字だそうです。
この時代はカメラもクルマもモデル名に「デラックス」が付くものが多いですね。
シャッターそのものは機械制御で本来、電池がなくても
作動するのですが露出計の針がある程度振っていないと
シャッターロックとなります。
ということで実際は電池がないとシャッターが切れません。
すなわち露出計がきちんと作動していないと
シャッターが切れないということですね。

今回、お預かりの個体は
前述の露出計は動作していてシャッターは切れるのですが
ASA感度ダイヤルがびくとも動きません。
さらに測定してみるとASA100で動かなくなっているのですが
露出計の値はおそらくASA400での数値のようです。
オートも同様ですね。

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まだ分解途中ですが予想通り
感度ダイヤルが正しい組まれ方をしていません。
また何とか露出計も動いてはいますが
あちこちのリード線や接点が腐食していて断線寸前です。

これから分解を進めて本格的に各部点検整備一式に取り掛かります。

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オリンパスOM-2のカメラ修理

今日は「洋服記念日」だそうですよ。
明治5年11月12日に
”爾今礼服には洋服を採用する” と政府から布告があったということです。
要は今後の儀礼時の正装は洋服とするということみたいですね。
私もこの仕事始めてからはラフな服ばかり着ていますが
たまにはビシッとスーツきて歩きたいですね(笑)
会社員時代には当たり前だったのですが。。。

さてさて

本日は「オリンパスOM-2」のカメラ修理を行っています。
OM-1登場から3年後の1975年に発売された
電子制御シャッター搭載機です。
フィルム面から反射した光を測光する
TTLダイレクト測光を採用し露光中にも測光制御ができるという特徴があります。
このあたりについては説明を始めると長くなるので割愛しますが
かなり先進的な技術で他のAE機とは一味違うカメラです。

今回、お預かりの個体は非常にキレイなOM-2です。
シルバーのキレイな個体というのはとても質感高く見えますね。
ご依頼者様からのご指摘は
バッテリーチェックにするとレバーが本来勝手に
オートのポジションまで戻ってこなければならないのですが
中途半端な位置で止まってしまい
BCランプも点灯したままになる。。。とのことです。

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まずは上カバーを開けてご指摘のSW部の修理から行います。
ただバネが外れているだけかと思いきや
実はバネをかける部分に原因があり、少々苦労しました。
上カバー修理は完了したので
このまま各部点検整備に取り掛かります。
修理前測定結果ではシャッタースピードはほぼOKですが
露出計、オートに少々問題を抱えています。

OM-2は電子回路がかなりデリケートなため
電子回路にトラブルを抱えている個体は
修理不可となってしまうことの多いカメラです。
お手元のOM-2の修理をお考えの方は
まず状況をお知らせいただけると助かります。

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ミノルタユニオマットⅡのカメラ修理

今日は11月11日、ぞろ目ということもあって
多くの記念日が設定されているのですが
+-が11に見立てられることから「電池の日」でもあるのですね。
仕事柄、電池を扱うことも多いですが
色んな時代のカメラを修理してると
大電流の電池が開発されることによって
カメラも大きく変化したのだなぁ。。。と、よく思います。

さてさて

本日は「ミノルタユニオマットⅡ」のカメラ修理を行っています。
グレーの貼り革が何とも小粋なカメラです。
Ⅰ~Ⅲ型が存在しますが今回はⅡ型です。
発売開始は1961年。搭載レンズはロッコール45mmF2.8です。
セレン光電池が駆動する露出計にLVリングを合わせて露出を設定します。
シャッタースピード・絞りの組み合わせはカメラ任せです。
手動プログラムシャッターといった感じでしょうか。。。
とても軽快なシャッター音でミノルタらしく使い心地の良いカメラです。

セレン光電池を使用しているカメラはやはりセレンの劣化が
最大の問題点となることが多いのですが
今回、お預かりしているユニオマットはその点に関しては非常に優秀です。
LV15~LV9あたりまでほぼ正しい値を示してくれます。
ただし、レンズに汚れ・クモリがかなり見受けられ
ご依頼者様からもその点をご指摘いただいています。
ユニオマットは後玉にクモリが発生することが多いのですが
今回もほとんどのクモリ・汚れが後玉に集中しています。
ファインダーの二重像は見えてはいるのですが
動きが少しおかしく、ピントリングを回しても
二重像がうまく追従してくれない感じです。
他、シャッターユニット周り等々の各部点検整備一式を行います。

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まずは距離計の動きが気になったので
上カバーを外してファインダーブロックを降ろしました。
ピントリングとの連動部が固着気味で動きが悪いようです。
これからレンズを外し清掃、レンズボードを外して
シャッター周りの整備にかかります。
余談ですがこのカメラはピント調節は前玉回転式なので
前玉を外した場合、入念なピント再調整が必要です。

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キヤノンFXのカメラ修理

今日は「トイレの日」らしいですよ。
私がまだ幼い頃の家のトイレはいわゆる汲み取り式で
夜のトイレは子供心にかなり怖い空間でした。
下から何かでてくるんじゃないか。。。とか
いきなり床が抜けて下に落ちてしまうんじゃないか。。。とか
。。。お昼時の更新なのに、こんな話で大変失礼いたしました。。。(汗)

さてさて

本日は「キヤノンFX」のカメラ修理を行っています。
FXの発売は1964年です。
後にF-1へと発展するキヤノン「F」シリーズの第1号機です。
レンズマウントはまだFDマウントではなく
開放測光に対応していない「FLマウント」です。
最初のFシリーズということですが
後のF-1はFTbあたりにも通じるキャノンらしい
歯切れの良いシャッター音がなかなか魅力的なカメラです。

今回お預かりの個体はご依頼者様のご実家で
眠っていたカメラとのことです。
試しに何度か空シャッターを切ってみたところ
最初は良かったのですがいきなりミラーアップして
何もできなくなってしまったとのことです。
おそらく元々油切れで動きが悪かったのだと思われます。

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かなり長い間、冬眠されていたカメラでしょうから
起こすのもゆっくり起こしてあげなくてはいけませんね。
まだ取り掛かり始めですが
固着したり動きが悪くなっているシャッターやミラー駆動部を
キレイにして新しい油を差し
ゆっくりリハビリさせてあげなくてはいけません。

余談ですが写真にも少し写っていますが
露出計は外光式でシャッタースピードダイヤルと連動し
露出指示板を動かしています。
その露出指示板を引っ張っているのが
よくある糸連動ではなく銅線で引っ張っています。
この銅線が糸連動以上に切れやすいので
分解時には多少、神経を使います。。。

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ミノルタSRT101のカメラ修理

今日は11月9日ということで「119番の日」とのことです。
普段はお世話になることはないですが
本当に大変な時にはなくてはならないものですね。
私はこれまでに2度ほど
119番通報で救急車のお世話になったことがありますが
どちらのときも自分ではどうにもならない状態で
本当に助かりました。今でも思い出すと感謝の思いでいっぱいです。

さてさて

本日は「ミノルタSRT101」のカメラ修理を行っています。
おそらくこのブログ中で登場回数ナンバー1のカメラだと思います。
中古としても流通台数も豊富で
家の押入れにSRTが眠っている家はまだたくさんあるような気がします。
それだけ売れたカメラなので当然使いやすく
フィルムカメラをこれから始める方にも丁度良いカメラだと思います。
ただ、流通台数が多いのはいいのですが
程度も天と地ほどの差があります。
もともとかなり丈夫なカメラなので
メンテナンスをキチンとすれば復活させることのできるカメラでもあります。

今回、お預かりの個体は
シャッター幕(後幕)が途中で止まってしまっています。
幕軸の固着で幕が止まってしまうことも多いですが
今回の個体はそういう問題ではないようです。

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分解する上でいくつかお約束事のあるSRT101ですが
手順さえわかっていればここまでは簡単に分解できます。
(組むのはそれなりに手がかかりますが。。。)
この状態にするとある程度シャッター幕の様子が観察できます。
で、ある程度予測はできていましたが
後幕のリボンが軸に絡まってしまっています。
慎重に外して正しい位置にこれから戻してやりますが
何か絡まってしまうような要因があるかどうかを
調べながら点検整備を行っていきます。

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コニカSⅢのカメラ修理

今日は「立冬」であり「鍋の日」でもあるということです。
いよいよ冬の空気感が漂ってくる中、熱々のお鍋はいいですね!
私だったらシンプルに水炊きがいいかなぁ。。。
熱々の白菜や豆腐や鶏肉、あ、椎茸も。。。もちろんネギは必須
これをポン酢にさっとくぐらせて。。。
もちろんお酒は純米酒で。。。いやぁ、最高ですね!
妄想ばかりが膨らんでいきます。その前にしっかり仕事しなくちゃ(笑)

さてさて

本日は「コニカSⅢ」のカメラ修理を行っています。
発売は1963年。直線基調のスマートなデザインが特徴です。
セレン光電池による露出計を搭載し
シャッターはコパルSVEを搭載しています。
これより前の時代の「コニカⅠ~Ⅲ」に比べると
「S」シリーズはかなり時代が進んだ気がしますね。

今回お預かりの個体はご依頼者様が
最近、入手されたとのことですが
手に入れられたときからいくつかのトラブルが
見受けられる状況とのことです。

まずは鏡胴付近のガタつき
シャッターは一応切れているのですが
スローシャッターの制御がおかしいようで
1秒、1/2秒はまずまず良いのですが
1/4秒・・・ん、1/2と変わらないような。。。
1/8秒・・・明らかに1秒になってしまっている・・・
というような状況です。
絞り羽根、シャッター羽根ともに油シミも見受けられます。
セレンは一応、反応しているのですが
指し示す値がかなりズレてしまっています。

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本格的に分解する前に
スローの制御がおかしい部分の原因を探るために
シャッターユニットが露出する状態にして
動作チェックをしています。
どうやら調速カムの組み込み方に問題があるようです。

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