コニカオートS2のカメラ修理

今日は3.11ということで
記念日も震災に関するものが大部分を占めるのですが
ここで私が当たり前のことを繰り返しても
しかたないので何か他のネタを…
記念日ではないですが
1992年のこの日に自動販売機の缶ジュース類が
100円から110円に値上げされました。
今でもいろいろな理由で100円で売っている自販機もあるのですが
定価として100円ではなくなったのはここからだったのですよねぇ
それまではキリの良い100円だったのが当たり前だったので
かなり違和感を感じた記憶がありますねぇ(笑
ちなみに100円に設定されたのは1984年で
その後、1992年に110円、1997年に120円
2014年に130円と推移しています。
このあたりを見ても物価上昇のバロメーターとも言えますねぇ
これもそのうち200円とかになるのかな…
それ以上に稼ぎが上がっていればまだいいのですが
お金の価値が落ちていくわけですものねぇ…
まぁ貯金も資産もない私にはあまり関係ないのか…(苦笑)

さてさて

本日は「コニカオートS2」のカメラ修理を行っています。
コニカオートSシリーズは同時期に発売されていた
「コニカSシリーズ」にシャッタスピード優先AEを搭載したシリーズです。
「S2」の前身となる「S」は
世界で初めてCdSを受光素子に採用した
シャッター速度優先式自動露光カメラとなりました。
その翌年の1964年にCdSを上カバー巻上側前面から
レンズ上部のフィルター枠内に移動して
レンズフィルターによる露光倍数を補正する必要のなくなった
「オートS2」がデビューします。
その際にレンズも変更され47mmF1.9→45mmF1.8となっています。
この時代ですから少し大柄ではありますが
その分ホールディングしやすくガッチリ造られた
距離計連動カメラです。
シャッタユニットは「S」と同じくコパルSVAで
B・1s~1/500のSSとなっています。

お預かりしている「オートS2」は
お約束のシャッター羽根固着はなくシャッターは切れているのですが
絞り羽根が最少絞りで固まったまま全く動きません。
オートS2の絞り羽根はキヤノネットと同じく
リリース状態のときは絞りリングを操作しても
以前の絞り羽根位置のまま動かないのが正常ですが
巻き上げた瞬間に絞りリングで設定した絞りに
設定されます。オートの場合は開放になります。
マニュアルの場合はレリーズすればそのまま切れますが
オートの場合はレリーズしながら露出計の針を挟み込み
その指針位置によってどこまで絞り込むかが決定されます。
いずれにしても非常に小さな力で
絞り羽根を動かすので汚れや油等の付着があれば
簡単に羽根は固着してしまいます。
製造から60年弱…何もしなければ固着しない方が不思議かもしれません。
さらに今回のオートS2は露出計が全く不動です。
電池室は一見キレイなのですが
そのうらの端子部には緑青がびっしり付着していました。
やはり水銀電池から出るガスでやられるのですね
例え液漏れがなくても全く安心はできません。
配線も腐食してしまっているのでそのあたりも交換で対処します。

画像は一通り整備が終わった状態でのものです。
絞り羽根も露出計も問題なく動作し
オートの精度も全く問題ございません。
カビが発生していたレンズも
クモリが酷かったファインダーもできる限りの清掃を行い
かなりクリアになっています。
ボディの大きさに余裕があることもあり
非常に整備性の良いカメラです。
羽根清掃のためにシャッターユニットを単体で降ろすには
それなりに手間もかかりコツも必要ですが
レンズボード脱着までは非常に簡単に行えます。
この後のC35の登場以降は
ポケットに入るくらいのコンパクトなボディが
もてはやされますが
この時代のしっかり造られた少し大柄なボディの
レンズシャッター機はどれも非常に良くできていて
再評価されても良いと個人的には思います。

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ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「東海道・山陽新幹線全通記念日」ですね。
1975(昭和50)年のこの日に「ひかりは西へ」の
キャッチフレーズのもと
山陽新幹線・岡山駅~博多駅間が延伸開業し
山陽新幹線が全線開業しました。
これに伴い、東京駅~博多駅間の新幹線が全線開通しました。
「やっと広島にも新幹線が来た!!!」って
当時は盛り上がっていたのをよく覚えています(当時6歳)
じいさんに「新幹線見に行こうよー」と
やたらとねだっていた記憶が…(笑
この年は我らが広島東洋カープが初優勝した年でもあって
春から秋まで広島は大騒ぎだったと思います…
当時の新幹線は当然ながら0系、懐かしいですねぇ
実際に乗ったのはその数年後だったかなぁ…
じいさん曰く「新幹線はトンネルばかりで面白くないぞ」と
言いくるめられてたなぁ(笑
まぁ確かに山陽新幹線の多くのエリアはそうなのですが…

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
なんだかんだでSPの修理多いですねぇ
大半がシャッター走行不良に関連するミラーアップで
今回もそのパターンです。
さらに定番のプリズム腐食も抱えており
こちらはプリズム交換で対応します。
シンプルなユニバーサルマウントであるM42マウントを採用し
使えるレンズもペンタックス製スーパータクマー系はもちろん
世界中のメーカーのいろいなレンズが使用可能です。
単純なねじ込みマウントなので
レンズとボディの絞り情報等の交換は一切ありません
そのため世界で2番目の搭載となったSPのTTL露出計は
絞込測光を採用し実際にレンズを絞り込んだ状態で測光します。
当然、F8やF11、F16に絞り込んでいれば
ファインダーはかなり暗くなるので
開放測光に比べれば不便ですが
その構造のシンプルさはトラブルが比較的少なく
経年も考えれば下手な開放測光より良いとも思えます。
SPの場合はマウント脇にある絞込兼用露出計SWで
絞り込み+露出計の起動を行い
シャッターを切ると絞込解除+露出計オフとなります。
(自動絞り対応レンズ使用時であれば)
慣れてしまえば使い勝手は悪くないと思います。
M42レンズにもいろいろあって
自動絞りに対応していない海外製レンズや古いレンズもありますから
その場合にはもう少しややこしいことになりますが
それでもいろいろなM42レンズで
TTL露出計が使えること自体が偉大だと思います。

講釈を並べるのはこのくらいにしておいて
実際の作業に取り掛かります。
とにかく駆動部分は徹底的に清掃して
動きをよくする処置を行っていきます。
プリズムは交換でファインダー内も徹底的に清掃です。
スクリーンやコンデンサレンズは汚れはあるものの
キズやクモリはないのでかなりクリアなファインダーになると思います。
シャッターは動きさえよくしてやれば
安定して高い精度で動作する状態にできそうです。
もともとの構造がシンプルで丈夫なので
本来の状態にしてやればまだまだ快適に使い続けることができるカメラです。

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キヤノネットQL17のカメラ修理

今日は「レコード針の日」なのだそうですよ。
でもこの「レコード針の日」
そもそも誰がどういう由来で設定したのか
調べても全くわかりません(苦笑)
でも昔からある記念日なのだそうです。
私の家ではレコードはまだバリバリの現役で
一時期はCDしか買わない(買えない)時期も
ありましたがトータルで見ると
少しだけレコードの枚数の方が多いかな…
最近はCDでしか出ていなかったものの
アナログレコードでの復刻盤も出たりしていますから
また新たに購入することもたまにありますねぇ
聴くたびに多少手間はかかりますかが
アナログレコードの音は良いですよ
レコード針やカートリッジに凝り始めると
キリがないですし、そこからプレーヤーやフォノイコライザ、
アンプ・スピーカーへと広がっていくのは明白なので
そこはあえてあまり考えないようにしています(笑
しかし、まだVHSデッキもあるし(最近買いなおした)
カセットデッキも現役だし
もはや音源をメディアで持つ時代ではないのに
このあたりは変えられないですねぇ
それ以前に写真がフィルムメインなのも…(笑

さてさて

本日は「キヤノネットQL17」のカメラ修理です。
「QL17」というとニューキャノネット以降の
小さなほうを思い浮かべる方も多いかと思いますが
今回は「ニュー」ではない「QL17」です。
伝説的な価格破壊で大ヒット商品となった初代キャノネットから
巻上レバーを一般的な上部に移動し
露出計受光部をCdSに変更し
他、レンズ等の細かなマイナーチェンジも行った
「キヤノネットS」をベースに
この時代のキヤノンの「売り」でもある
「クイックローディング」を搭載し
フィルム装填を格段に簡略化したのが
今回の「キヤノネットQL17」です。
1965年の発売です。
初期モデルは上カバーの「Canon」のロゴの下に
「QUICK LOADING」の文字が刻印されており
途中から他モデルにも使われる「QL」のロゴに
変更されます。
今回お預かりの個体は「QUICK LOADING」刻印の初期モデルです。

そのお預かりしている個体ですが
いろいろと問題を抱えています。
まずシャッターが開いたままで固着しています。
シャッター羽根固着自体は定番ですが
「開いたままで…」というのは少ないですね
おそらく単なる羽根固着ではないと思われます。
絞り羽根も固着していて
マニュアルだろうがオートだろうが全く動きません。
そして電池室はかなり激しく腐食していて
緑青で埋め尽くされています。
余談ですがキヤノネットQL17は
使用電池も電池室も生産時期によって異なり
電池蓋がねじ込み式の場合は「MR50」を使用し
バヨネットの場合は「MR9」を使用します。
今回はねじ込み式蓋の「MR50」使用です。
「MR50」だと現在のボタン電池で使用するには
形状の問題で一工夫必要ですね。
レンズ・ファインダーにもカビ・汚れがかなり盛大です。
フルコースで修理・整備が必要な状態です。

でもこのカメラは大きさに余裕があることもあって
整備性はかなり良いほうです。
構えた時の安心感や安定度もこの大きさならではの良さがあるので
この後の「ニューキャノネット系」も良いカメラですが
この頃の少し大柄なキャノネットは
もっと評価されても良いと思います。
何はともあれシャッターユニットから
ひとつひとつトラブルを修理しながら各部の整備を行います。
オート制御部とかファインダー指針連動部とか
非常によく考えられて造られていて
動作している様子を見ているとそれだけでも
楽しくなるようなカメラです。

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リコーフレックスダイヤLのカメラ修理

今日は「メンチカツの日」で「さかなの日」だそうですよ。
近年、揚げ物はあまり大量に食べられなくなってきましたが
メンチカツは1個でももう無理みたいです。
昔は好きだったし、今でも食べている最中は
非常に美味しく食べられるのですが
確実に食べた30分以内に結構強烈な胸やけが起こります(苦笑)
他の揚げ物(天ぷらや唐揚げ)だとそこまでではないし
たくさん食べなければ平気なのですが
メンチカツはダメですねぇ…なぜなんでしょう???
まぁ、何にしろ胃腸が衰えているのは間違いですね(苦笑)
その点、「さかな」は美味しく食べられますねぇ
少し前までは「刺身」が一番で
ご飯のおかずとしてはなく「酒の肴」として大好きだったのですが
最近はご飯のおかずとしての「焼き魚」とかが最高です。
普通のアジやサバでいいのです。
焼き魚があると御飯がいくらでも食べられるような気がします。
あ、それはそれでまたマズいのですが…(苦笑)
干物もいいですよねぇ…気軽に食べられますし
スーパーに行くと最近はいろいろな干物が手に入りますし
もちろん酒の肴としても最高です。
これも油断すると日本酒がいくらでも飲めるので
気をつけないとついつい深酒になってしまいます…
やっぱり日本人は肉より魚ですかねぇ
いや脂が少なければやはり肉も最高ですが…(笑

さてさて

本日は「リコーフレックスダイヤL」のカメラ修理を行っています。
リコーフレックスシリーズといえば
プレスボディで軽量かつシンプルな機能の
「リコーフレックス」が大ヒット商品で本流ですが
途中で追加された「ダイヤシリーズ」は
ダイキャストのしっかりとしたボディを持ち
巻き止め機構や
操作性の良い振り子式のピントレバーを持つ高級機です。
最初に「ダイヤ」が発売となり
その翌年にはフィルター枠にバヨネットが採用され
巻き止め機構もボディ内部にスマートに内蔵された
「ニューダイヤ」にマイナーチェンジされます。
その「ニューダイヤ」にセレン光電池使用の
露出計を搭載し露出設定を当時多かったLV方式にしたのが
今回の「ダイヤL」です。
1957年の発売となります。
シャッターユニットは当時最高級の
セイコーシャMXLで最高速は1/500
レンズはリケノン80mmF3.5で
ビューレンズはF3.2になっています。
セルフコッキングこそ非搭載なものの
フィルム装填はスタートマーク合わせのセミオートマットで
巻き止め解除は巻上ノブ内側を押すタイプで非常に使いやすい形状です。
ダイヤ系のセールスポイントのひとつでもある
振り子式のピントレバーも非常に使いやすく
フレネルレンズを搭載した二眼レフとしては
明るいファインダーとの組み合わせで
非常に気持ちよくピント合わせが行えます。

本来の姿であれば非常に高機能で使い勝手の良い
「リコーフレックスダイヤL」ですが
お預かりしている個体はいろいろと問題を抱えていて
全く撮影に使える状態ではありません。
まずシャッターはチャージできてレリーズできるものの
「カチッ」と音がするだけで
シャッター羽根は全く開きません。
さらにSS設定レバーが激重です。
絞り設定レバーに関してはビクとも動きません。
ファインダーもかなり汚れていて
非常に見えは悪く、レンズにも盛大にカビが発生しています。
唯一、救いなのは劣化していることの多い
セレン光電池がかなり元気で
ほぼ正常な起電ができていることです。

まずシャッター羽根はいつものパターンで固着ですが
その貼り付き具合がかなり強力です。
これからシャッターユニットを降ろしていきますが
これはかなり大変そうです。
絞り設定が動かないのも羽根固着かと思っていましたが
これは予想が外れ
上画像で外している設定レバー側の問題でした
リコーフレックスダイヤはミノルタオートコードとかと同じく
露出設定(SS値・絞り値・LV値)をビューレンズ上部の窓で
一目で確認できる非常に優れた機能を持っていますが
その確認窓のプラスチック製窓がまず変形し
絞り設定表示に密着します。
そして熱等で溶けた絞り値表示の文字が
(SS・LVは刻印ですが絞りのみプリント)
接着剤の役目となり窓と表示板を強烈に接着します
これで絞り設定はビクとも動かなくなっていたわけです。
SS設定側が異様に重いのもこれの影響です。
うーん、何とか復旧させますがこれは困ったな…

レンズのカビやファインダーの汚れは
全く問題なくクリアとなりそうです。
このカメラはセルフタイマーがシャッターユニット外に
独立して配置されているちょっとめずらしいパターンですが
セルフタイマーもがっちり固着していたので
こちらもしっかり整備しておきます。
いろいろ問題は抱えていますが
何とか問題なく快適に使える状態には仕上がりそうです。

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マミヤオートメトラⅡのカメラ修理

今日は「世界一周記念日」なのだそうですよ
1967(昭和42)年のこの日に
日本航空の世界一周西回り路線の営業が始まりました。
記念すべき第1便は12時30分に小雨の羽田空港を出発したのだでそうです。
しかしながらこの世界一周路線
(東京→香港→バンコク→ニューデリー→テヘラン
→カイロ→ローマ→フランクフルト
またはパリ→ロンドン→ニューヨーク→
サンフランシスコ→ホノルル→東京という路線)
5年後には様々な事情で廃止になってしまうのですね。
現在では乗り継ぎ路線での世界一周は可能ではありますが
乗り継ぎなしの世界一周路線は日本にはありません。
若い頃なら海外も含めていろいろ行ってみたいとは
思っていたこともあったけど
もう今更、世界は広すぎますねぇ(笑
日本国内ですら埼玉・茨城・長野より北に
行ったことないのに…(苦笑)
もっといえば都内近郊ですら行こうと思って
行くことのできていない場所がたくさんあるのに…
人間自体がちっぽけなもんですし
人生は思った以上に短いですから
世界も国内も広すぎますよねぇ…

さてさて

本日は「マミヤオートメトラⅡ型」のカメラ修理を行っています。
…以前も何度かここでも書きましたが
1950~60年代のヵメラはモデル名が付いているのにも関わらず
そのモデル名がボディに刻印されていないことも多く
モデル名や機種の判別が非常に難しいものが多いのですが
この一連のマミヤ35シリーズはその典型的なパターンです。
35Ⅰ・35Ⅱから始まり数字やアルファベットのモデル名だったのが
クラウン、エリカ、メトラ、ルビー等の
ペットネームが付くようになったものの
ボディにその刻印は全くナシ…(苦笑)
まぁ私は修理屋なので機種名が具体的に分かっていなくても
分解整備するための構造がわかってさえいれば
モデル名が何であろうとそれほど関係がないのですが
カメラ屋さんは大変でしょうねぇ
私は資料を引っ張り出して確認しないと
この辺りのモデルはぱっと見には全く判別できません…(苦笑)

で、今回、お預かりしているのは
ご依頼者様のお教えとこちらでも調べてみた結果
「オートメトラⅡ型」のようです。
先に画像出しておきます。

この時代、各メーカの主力分野ともいえる
35mm判レンズ固定式レンズシャッターの距離計連動機です。
オートと名前が付きますがいわゆる自動露出の類はありません
ただセレン光電池使用の露出計が搭載されており
鏡胴の絞りリングと連動して露出を合わせるタイプです。
もうひとつのリングでLVを保ったまま
絞りとSSが連動して変更できるタイプです。
この時代に多い設定方法ですね。
個人的にはシンプルにSSと絞りが
独立して動作できるほうが楽ではありますが…慣れの問題でしょうね
シャッターはコパルSVKで最高速は1/500
レンズはセコールF.C.48mmF1.7の大口径レンズです。
これがなかなかの迫力で見ていると吸い込まれそうな感覚です
非常にガッチリと造られた質感の高いカメラです。

お預かりしている個体は一応一通りの動作はしているのですが
若干のシャッターの粘り、ファインダーの汚れ
レンズのカビ等々、細かなトラブルをいくつも抱えているような状態でした。
それでも1960年代初めのカメラということを考えると
かなり状態の良いほうだと思います。
一通りの整備を行いリフレッシュすることで
さらに安心して使っていただける状態になったと思います。

やはりこの時代のカメラはどれもしっかり作られていて
質感も高くていいですね
カメラがまだまだ実用品というよりも
嗜好品である香りを残している時代と言えると思います。

既に整備は完了して時間もおいてある状態で
これから最終チェックを行い問題なければ完成となります。

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キヤノン7のカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの
「啓蟄」ですね。
この日になると随分春らしさも感じる頃になってきます。
大地が温まり、冬眠をしていた地中の虫が
春の陽気に誘われて穴から出てくる頃で「啓蟄」とされています。
「啓蟄」の「啓」には「ひらく、開放する」の意味があり
「蟄」には「虫が土の中に隠れる、閉じこもる」の意味があるそうです。
今日も都内は良いお天気で
気温も18℃くらいまで上がるようです。
夜、ウォーキングしていても
染みわたるような冷たさはめっきり感じなくなってきましたね。
いよいよ春本番です。
過ごしやすい季節が少しでも長く続いていくれればいいですね!
(近年はやっと過ごしやすくなってきたと思ったら
すぐに夏や冬になってしまうような気がするので…(苦笑))

さてさて

外は気持ちの良いお天気ですが
環退社もちろん店に閉じこもってお仕事しますよ(笑
本日は「キヤノン7」のカメラ修理を行っています。
1961年発売のレンズ交換式レンジファインダー機です。
戦前の「カンノン」から始まった
キャノンレンジファインダー機の集大成と言えるカメラです。
それまではローマ数字だったモデル名を
アラビア数字に改め「7」となりました。
距離計連動式35mm判カメラで
初めてシャッター速度と連動させた
セレン光電池式の露出計が組み込まれたカメラです。
ファインダーのブライトフレームは
35mm/50mm/85mm/100mm/135mmの5種類の枠を切り替えができます。
ねじ込みLマウント外周への外爪バヨネットの追加により
史上最高の明るさを持つ「キヤノンレンズ50mmF0.95」や
望遠レンズ用ミラーボックス2型を装着可能にしています。
機能面・スペック面で最高峰を謳う反面
「P」生産の頃から進められている生産の効率化による
コストダウンはさらに進み
50mmF1.8付きで46700円を実現し、
メーターと50mmF1.8を付属した場合の「P(ポピュレール)」の
53500円より廉価ともなりました。
これまでのレンジファインダー機で培ってきた実績もあり
「7」はキヤノンレンズ交換式レンジファインダーカメラ史上
最多の生産台数を記録し
国産レンズ交換式レンジファインダーカメラはキヤノンの独擅場となりました。
しかしながら国産メーカーで言えば
既に「ニコンF」は登場から数年経過しており
ペンタックスからはS2やS3がヒットしており
ミノルタからもSR-1,2が発売されて好調でした
この「7」のヒットにより
次世代一眼レフの開発には立ち遅れることになってしまいました。

非常に完成度の高いレンジファインダー機であることに
間違いはありませんが
さすがに登場から60年が経過し
経年劣化や長年の環境の差により
程度にもかなり個体差が出てきてしまっていると思います。
お預かりしている「7」は
保存環境は良かったものと思われますが
かなり長い間、眠っていたとみられ
あちこちに動作不良が出てきている状態です。
高速シャッターは全く精度が出ておらず
スローシャッターではガバナが粘っている状態です。
ファインダー内にはかなりのカビが見受けられ
距離計にズレも出ています。
セルフタイマーも油切れで動作不良となっています。
セレン光電池はやはり起電力に劣化が見られます。
起電を復帰させることはできないので
ここは表示板側でできる限りの調整を行い
通常の使用で問題ない状態にしていきます。
他はとにかく駆動部分を清掃してサビ・汚れを落とし
その後、最小限の注油を行い
調整を行う通常整備で何とかなると思われます。

…というわけで画像は一通り整備が完了した状態です。
駆動部分にかなり手を入れているので
新しい油が馴染んで動きが安定するまで少々様子見の段階です。
全体的に油切れと汚れで鈍重な動きだったイメージもなくなり
巻上もシャッター音もキヤノン機らしい
非常に軽快な動きになっています。
これであれば自信もって気持ちよく使っていただけると思います。
いい季節にもなってきましたが
快調な状態で春を写し込むのは
おそらく何十年ぶりなのではないかと思います
ご依頼者にもカメラにも日本の春を満喫していただきたいと思います。

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オリンパスペンFTのカメラ修理

今日は3月4日で「雑誌の日」だそうですよ
日付は「ざっ(3)し(4)」と読む語呂合わせですねぇ
昔はそれこそカメラ雑誌もそうだし
クルマ、バイク、模型…等々、毎月あるいは
マンガ雑誌まで含めれば毎週のように何かしらの
雑誌を買っていたけど
ネット時代になってからは本当に買わなくなりましたねぇ…
雑誌そのものも相当数が少なくなりましたし…これも時代でしょうねぇ
引っ越しとか大掃除の時に
大量の雑誌の処分に困るのですよね
今は知りたいことだけネットで調べて情報を得るって感じだし
電子書籍も含めて雑誌を読まなくなりました…
マンガだけは電子書籍も買いますが
気に入ったものは紙媒体も手に入れるようにしています。
まぁ古い人なので目に見える形で
傍に置いておきたいのですよね(笑
本屋さんに行くことも
めっきりなくなってしまいましたねぇ
ちょっと寂しいような気もします…

さてさて

本日は「オリンパスペンFT」のカメラ修理を行っています。
ペンFシリーズという括りであれば
毎月なんだかんだでコンスタントに修理を行っているカメラです。
その独特の構造が魅力でもあり弱点でもあるカメラですが
やはりミラー駆動及び巻上関連のトラブルの多いカメラです。
それでもその独特のスタイルや構造にまた
魅力が非常にあるのも事実で現在でも人気の高いカメラです。

ペンFTはペンFをベースに第三反射面をハーフミラー化し
その背後に露出計を内蔵し
さらに巻上をシングルストローク化
セルフタイマーを追加したモデルです。
セルフタイマーユニットが配置されたため
ペンFのトレードマークでもあった「F」の花文字が
なくなったのは少々寂しいですが
より実用的になったモデルと言えると思います。
今回、お預かりしている「ペンFT」は
その最大のセールスポイントでもある露出計が全く動かない状態です。
電池室は一見そこそこキレイだったのですが
分解してみると電池室からのリード線は腐食でボロボロで
ほぼ断線状態です。とてもとても電気が流れる状態ではありませんでした。
ボディ上部の基板までは何とか腐食は拡がっておらず
配線の交換のみで済みそうです。

ぺんFTの露出計受光部のハーフミラーも
蒸着があまり強くなく
ボロボロになっている場合が多いのですが
今回はそこは大丈夫そうです。
おそらく過去に一度、交換されているものと思われ
通常のハーフミラーとは異なるものが入っているようです。
露出計は1.5Vで設定をしなおして
問題のない精度も確保できています。
もちろん、配線交換時にミラーボックスは降ろす必要もあるので
トラブルの多いシャッターユニットや
巻上機構部、ミラー駆動部の整備も一通り行っています。
整備後はお預かり時に比べても
非常にスムーズに動作するようになっています。
しっかり手を入れればまだまだ使えるカメラですが
未整備品だと何らかのトラブルを抱えている事が
非常に多いカメラだと思います。
今回お預かりのFTは
これで当分、安心して使っていただけると思います。

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ニッカ5型のカメラ修理

今日は3月3日、いわゆる「ひな祭り」
「桃の節句」、「上巳(じょうし)」ですね
…とはいえ…子供の頃は一人っ子で
今もおひとりさまの私には
まーったく縁がない行事だったりします…(苦笑)
だから触れようがないのですねぇ…
じゃ、他に何かないの???と探してみたら
まぁ当たり前ですが「ひな祭り」に関連した記念日が多いのですが
その中に「三輪車の日」なんてのがありました。
今、考えると比較的坂の多い私の生まれ育った町では
なかなか危険だったとは思うのですが
幼稚園の頃に夢中になって乗った記憶が…(笑
あの時代ですから4~5歳児でも
割と家の外で一人で乗って遊んでたなぁ
あの小さな三輪車にちゃんと乗ってこぐことのできる時期って
意外と短くて自分が大きくなって乗れなくなっても
後ろのステップに立って下り坂で勢いよく乗ったりしていました
かなりボロボロになって捨てるしかない状態になるまで使ったなぁ…
そういえば…一応、三輪ですが
当時、黄色の「ローラースルーゴーゴー」にもよく乗ってたな…
こぐ部分のチェーンが割とすぐ壊れちゃって
切れたチェーンを引きずって走るただのキックボードになっていましたが…(笑

さてさて

本日は「ニッカ5型」のカメラ修理を行っています。
ニッカは戦前~1950年代にかけて存在したカメラメーカーで
いわゆる「ライカコピー」を作っていたメーカーです。
メーカー名の「ニッカ」は元々「ニッポンカメラ」で
カメラ名として「ニッカ」の名が使われており
1950年に社名も「ニッカカメラ」に変更されました
今回の「5型」は1955年に発売されたカメラで
このモデルからボディがダイキャストとなりました。
いわゆるバルナックコピーと言われるカメラですが
底蓋を外すと裏蓋が開けられる構造になっており
バルナックタイプのカメラならではの
フィルム装填の面倒さがかなり解消されています。
実はこれ、修理・整備する立場でも非常に便利な部分で
背面が開けられると分解しなくても
そのままシャッタスピード計測ができるのですよね!
これが例えばキヤノンのバルナックタイプだったりすると
モナカ状の外カバーは全て外さなくては計測ができず
且つその状態だとレンズが装着できず…
(当店のシャッターテスターはレンズを装着してSS計測するタイプ)
なかなかこれが大変なことになるのです…

お預かりしている「ニッカ5型」は定番のシャッター幕交換です。
厳密に言うとシャッター幕自体は以前に交換されいるようで
幕自体の状態はそれほど悪くないように見えたのですが
それでもシャッター幕がまともに走行できない状態です。
こうなるとどちらにしても幕を交換しなおして
設定も最初からやり直した方が無難なので
いつもの幕劣化の場合と同様に同様に
シャッター幕交換を行います。

で、シャッター幕を外して交換したのですが
幕の状態は見た目ほどよくはなく
布部分とゴム引き部分が剥離しているような状態でした。
剥がれたゴム部分が軸に付着して
幕が全く走行できない状態だったようです。
張り替えた幕の素材が悪かったのか
その後の環境が悪かったのか…
いずれにせよ現在は新品のシャッター幕に交換され
非常にスムーズにシャッターは動作しています。
精度も全く問題ございません

ニッカといえば純正で組み合わされるレンズは
通常、日本光学(現ニコン)のニッコールで
同じくライカコピーメーカーでライバルと言える
レオタックスカメラが東京光学(現トプコン)のトプコールを装着していて
ここでも「海のニッコー、陸のトーコー」のライバル関係が再現されていると
言われていました。
ですが…今回のニッカに装着されているのは後のニコンの
最大のライバルとなるキヤノンの沈胴型50mmF3.5が装着されています。
この時代のカメラはLマウントが主流ですので
いろいろな組み合わせが楽しめますね。
ハマると大変な世界ですが…
こちらのレンズもできる限りの清掃を行い
快適に使っていただける状態に仕上がっています。
これからボディと共に最終チェックを行って完成となります。

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リコーオートハーフSEのカメラ修理

今日は「ビスケットの日」だそうですよ
私の中では「ビスケット」とは
ちょっと固めの歯ごたえで
ほんのり優しい甘さの焼き菓子…というイメージですが
それってクッキーとも言えますよね…
ビスケットとは???
主に小麦粉、砂糖、油脂、乳製品から作られる焼き菓子のことで
これにはクッキーのほかクラッカーや
乾パン、パイなども含まれるのだそうです。
日本では公正取引委員会による取り決めのなかで
ビスケットのなかで以下の条件に当てはまるものを
クッキーと呼んでもよいとされています。
・糖分と脂肪分が全体の40%以上を占めるもの
・見た目が「手作り風」であること
調べて初めて知りました…(苦笑)
ちなみに英語圏では
日本でいうところのクッキー(cookie)との区別は存在せず
イギリスでは両者をビスケットと呼び
アメリカでは両者をクッキーと呼びます。
アメリカのビスケットはイギリスのスコーンに近いものを指すのだそうです。
うーん、世界的にも区別はあいまいですね(笑
でも「クッキー」より「ビスケット」のほうが
甘さ控えめで腹持ちが良い感じが…
あ…ほぼ「乾パン」に近いイメージなのかも…年齢と育った環境が…(笑

さてさて

本日は「リコーオートハーフSE」のカメラ修理を行っています。
オリンパスペンシリーズと並んで
ハーフカメラを代表するカメラですね。
オートハーフは開発者の安宅さんの
「自分の50歳の母親でも撮れるカメラ」という基本構想から
可能な限りの撮影自動化と
女性のハンドバッグ、男性の上着のポケットに入るサイズの
小型化を目指して設計されたカメラなのだそうです。
コンパクトさはもちろんのことですが
ほぼ真四角でレンズの出っ張りのない形状は
どこに入れるにしても非常に持ち歩きに便利です。
さすがにこの時代ですからボディは金属製で
重さは意外にずっしりとしています。
撮影の自動化も非常に進んでいて
露出は内蔵されたセレン光電池を使用した露出計と連動し
プログラムオートで自動化されています。
ピントは2.5mの固定焦点で絞り値によりますが
被写界深度で1.5mあたりから無限遠までをカバーします。
そして何といってもゼンマイ仕掛けの自動巻上
これがあるから重さがあるともいえますが
最大の特徴であり魅力と言えると思います。
機能面もさることながら
先述した真四角な形状と何ともレトロさを感じさせる
デザインが最大の魅力だと思います。
特にオートハーフEは前面のアルマイト板の
デザインのバリエーションが非常に豊富で
そのあたりにハマると収集癖のある方は
抜けられなくなるカメラともいえると思います。
いろいろ危険な魅力を備えたカメラと言えると思います(笑

お預かりしている「オートハーフSE」は
ポップなデザインやサイケなカラーリング等ではなく
精悍なブラック仕上げです。

これはこれで渋くっていいですね。
「SE」はこのブラックと鏡面仕上げのシルバーが発売されています。
巻上の動きの少々問題があり
単純に油切れかとも思いながら分解してみると
内部部品の変形でレリーズロックが外れにくくなっている
トラブルが発見されました。
そこは修理を行い、他動きが悪い部分の清掃・注油を行った上で
各部の調整を行っています。
オートハーフの修理時にはいつも書いてしまいますが
もともとレンズシャッター機は小さなバネの力で
シャッターを駆動するため汚れや油の付着で
すぐに動作不良を起こしてしまいますが
オートハーフは通常のレンズシャッター機以上に
非常に小さなバネ力でシャッターを駆動し
絞りの制御まで行っています。
当然、内部の汚れや油分には敏感で
わずかな余計な油分の付着で簡単にシャッターがスタックします。
…とはいえ駆動部には最低限の油は必要なので
清掃後の注油に非常に神経を使うカメラです。
コンパクトで手軽に扱えるため
雑に扱われている個体も見かけますが
その中身は非常に繊細な精密機械です。
そのくせゼンマイ巻上は大きなバネの力で
ワイルドに巻き上げるのです。
そういう両極端な部分も機械的に非常に面白いカメラだと思います。
中身が繊細ということは内部のゴミ混入も厳禁です。
でも裏蓋部には大量のモルトが貼られていて
劣化してボロボロになってくると
大量のモルト屑が内部に入ります。
いろいろと気の抜けないカメラですね(苦笑)
今回もモルトは全滅なので
もちろん全て交換してあります。
全く問題なく快適に使っていただける状態になっていると思います。
これから最終テストを行って
問題なければ完成となります。

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キヤノンⅣsbのカメラ修理

今日は「国際ホッキョクグマの日」だそうです。
ホッキョクグマ(Polar bear)の絶滅の危機や
彼らが直面している現状を
より多くの人に知ってもらうことが目的なのだそうです。
地球温暖化のため北極圏の海氷は年々小さくなり
そこに暮らしているホッキョクグマも
棲み家や餌を失いつつあるそうです。
そのためもあり元々オスの大きい個体では体長250cm、
体重600kgにもなるそうなのですが
小型化が進んでいるそうです。
分岐分類学的にヒグマに極めて近い位置にあるそうです。
でもホッキョクグマはその白い体毛もそうですが
長い首が特徴ですよね。
幼いころに動物園でホッキョクグマを何度か見ましたが
その大きさと風貌がやたrとお気に入りでした。
大人になってから「あれが常同行動だったのか…」とわかりましたが
飼育スペースの隅から隅までグルグル回り続けて
その橋でターンする動きが非常に特徴的で
家に帰ってからも「シロクマのマネ」と言って
その動きを家の中で真似ていたのも懐かしい思い出です。
楽しく見てたけどきっとストレスたまってたんだろうなぁ…
たまには1日、動物園でいろんな動物見たいですね
ひとりだとなかなか億劫で行けませんが…(苦笑)

さてさて

本日は「キヤノンⅣsb」のカメラ修理を行っています。
いわゆるバルナックライカコピーのカメラですが
キヤノンのそれは一眼式ファインダーに
変倍ファインダーを搭載しかなり独自の進化を遂げています。
その当時のキヤノンレンジファインダー機の
最高級機として登場したのが今回の「Ⅳsb」です。
1952年の発売となります。
世界初のX接点によるスピードライト同調を実現し
シャッター速度の最高速も1/1000を搭載し
ついにベンチマークとなっていたライカⅢfを超えたとも言われ
キヤノンを一流のカメラメーカーとして
世界に認知させることに大いに貢献したカメラです。
ボディの作り込みや機能・精度も高次元でバランスがとれていて
当時のキヤノンの技術の高さをよくわかるカメラでもあります。

しかしながらこの時代のカメラは
さすがに70年経過することもあり
まずはシャッター幕の劣化が酷いものがほとんどです。
当時から一度もなく交換がされていないものは
まず間違いなく幕の劣化・硬化で
使い物にならないと思われます。
今回の「Ⅳsb」も例外ではなく
一度溶けたゴム引き部分が再び固まったような状態で
幕に穴こそ開いていないものの
ガチガチに硬化しておりまともに動作できる状態ではありません。
何とか幕走行できたとしても
先幕と後幕が重なっている部分で
結構強力に幕同士が接着されているような状態で
当然シャッターは開くことはできません。
ゴム引きが溶けた時点で接着剤の役目となってしまったようです。

まずは何はともあれ幕交換を行います。
上画像は先幕を外した時点でのものですが
画像でも幕の状態が悪いのがわかると思います。
ちなみにこれはわかりにくいですが
まだカメラ側に巻き付いている後幕も
気泡ができたように表面がボコボコになっているのが
上画像でも何とか確認できます。
巻張り替え自体もそれなりの重作業ですが
その後の調整もなかなか大変な作業です。
とくに裏蓋のないこのタイプのカメラは
シャッタスピードを計測するもの大変です。
焦ってもロクなことはないので一つずつ
しっかり正確に作業を行っていきます。

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