カテゴリー別アーカイブ: カメラ修理

キヤノンEFのカメラ修理

今日は「靴の記念日」だそうですよ。
靴は大事ですよねぇ。。。
特にしっかり歩くときにはきちんとサイズの合った
それなりの靴を履いてないと色々悪影響があったりしますものね。
私の山歩きグッズなんて安物の寄せ集めだらけですが
靴だけはちょっと良いものを奮発しています。
街歩きでも靴は大事なポイントだと思います。
実用性だけでなく見た目でも靴がみすぼらしいと
他全体がおかしく見えてしまいますものね。
。。。いい加減に街歩き用の靴は新調しなくちゃな。。。(汗)

さてさて

今日は「キヤノンEF」のカメラ修理を行っています。
発売は1973年のカメラです。
他メーカーから続々と電子制御シャッター搭載機が登場し
キヤノンも革命的ともいえる「AE-1」(1976年発売)の
開発を開始していたのですが
最新装備を数多く盛り込むために開発が遅れていたようです。
そのため汎用シャッターユニットであるコパルスクエアを搭載し
開発期間を短くし発売されたのがこの「EF」です。
キヤノンFシリーズ中、唯一の縦走り金属羽根シャッター搭載機です。
シャッタースピード優先AEを搭載しますが
ちょっと変わっているのがシャッター制御部分です。
1/1000~1/2までは機械制御で電池がなくても作動します。
1秒~30秒までの低速シャッターは電子制御シャッターです。
30秒までの低速シャッター、それもSS優先AEで使えるのですね。

今回もそうなのですがEFで定番のトラブルは
「1秒以下の低速シャッターが固着して開きっぱなしになる」というものが多いですが
1秒以下なのだから電子制御がダメなのかといえばそうではなく
ほとんどが機械的なスローガバナの固着だったりします。
1/2(0.5)秒までは完全に機械制御だけで動作するのですが
例えばシャッタースピードを2秒に設定するとします。
動作としては電子制御で1.5秒シャッターを開き
残りの0.5秒は機械式スローガバナで制御する仕組みなのです。
このときにスローガバナが固着のため動作が始まらず
開きっぱなしになる。。。というパターンが多いと思います。
EFの場合、電子制御シャッターが働いている間は
上カバー部の赤ランプが点滅します。
これがきちんと点滅していて点滅が終わっても
シャッターが開きっぱなしの場合はほぼ間違いなくスローガバナ固着が原因です。

ところで、その上カバー部の
バッテリーチェックランプも兼ねている赤ランプですが
電圧変換型の電池アダプタを使うと
抵抗が干渉してしまうのか点灯しなくなります。
キヤノネットG-Ⅲやオリンパス35DCのBCランプと同様ですね。
ただし、今回お預かりしているEFは電池アダプタを使用しなくても
赤ランプが点灯しません。ランプ交換で対応します。

構造的にもなかなか面白いカメラですが
やはり一番の魅力はキヤノンらしいスタイリッシュな
デザインではないかと思います。
巻上レバー軸中心にシャッターボタンがある配置も
個人的にはかなり良いと思います。
旧F-1、FTb、EF。。。この時代のキヤノン機は
本当にどれもカッコ良いですね。

まずはさらに分解を進めて
シャッターユニットから整備を行い
全体の各部点検整備一式を行います。

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ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「円周率の日」ですよ。
え?普通は「ホワイトデー」じゃないかって???
。。。そこはあえて触れたくないので(笑)「円周率の日」です。
円周率は「π(パイ)」で表しますよね。
だから今日は「パイの日」でもあるそうです。

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
発売は1964年です。
一昨日紹介した「SV」の後継機にあたるモデルです。
CDS受光素子を利用した露出計を搭載していますが
まだこの時代は「絞込み測光」が主流です。
測光を行うときには実際に絞り込んで
撮影時と同じ明るさにしてCDSで測光を行う方式です。
そのためSPに付いている露出計SWを押すと
絞り込みも同時に行います。
ただ、F11やF16に絞り込んだ状態だとそのままでは
非常にピント合わせが行いにくいので
その辺りは手順に慣れが必要です。
シャッターを切ると自動的に露出計SWはオフとなり
絞込みも解除されます。

ところで「SP」は「スポットマチック」の頭文字ですが
平均測光のSPが何故スポットマチックというネーミングなのでしょう?
調べてみると元々、スポット測光を搭載する予定で
開発が行われていたのですが
スポット測光を実現させるために測光時に
ファインダー視野内にCDSのついたアームが
出現するという仕様だったそうです。
(ライツミノルタCLのCDSアームが
ファインダー内に出てくるイメージだと思います)
テスト段階でそのファインダー内に出てくる「異物」が
テストに参加した写真家にかなり不評だったようで
スポット測光はあきらめ接岸レンズ脇にCDSを装備し
「平均測光」に落ち着いたとのことです。
ただし、モデル名は「スポットマチック」という形で
残ってしまったらしいのです。
この時代ならではの理由のような気がしますね。

お預かりしている「SP」は
そのセールスポイントのひとつである
「露出計」が全く動作しない状態です。
電池室内は問題なくキレイなのですが
電池室裏には緑青が発生し
一部ハンダ付けも劣化で断線している模様です。
加えて1/1000は全く開かない状況で
1/500もかなり露光ムラが見受けられます。
毎度のことですが前後の幕速バランスが崩れてしまっているようです。

写真は前板を外した段階でのものですが
これからミラーボックスを外し幕軸周りの清掃・注油
ミラー駆動部・巻上部の整備を行います。
組み上げる段階で露出計関連のハンダ付けのやり直し
ファインダー清掃を行い、最終的に各部の精度を調整していきます。
写真の前板のネジ穴の裏には
フランジバック調整用のワッシャが入っています。
おそらく製造段階で現場合わせだったと思われますが
不規則に2枚、3枚重なっている部分もありますので
前板を外す場合にはわからなくならないように注意が必要です。

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ペンタックスSVのカメラ修理

今日は3月12日ということで
サイフ(3・12)の日だそうです。
そう言われてみれば
今、使っているサイフ、もう10年以上経ってますね~
もちろん気に入って使っているのですが
さすがにもうボロボロです。
特に困ることはないですが
あまりボロボロなサイフからお金を取り出すのも
ちょっと恥ずかしいので
いい加減に買い換えないと。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ペンタックスSV」のカメラ修理を行っています。
発売は1962年です。
ペンタックスS2、S3の後継モデルに該当します。
SVの「V」はドイツ語のVoraufwerkの頭文字からで
セルフタイマーを意味します。
S2、S3では装備されていなかったセルフタイマーを装備しています。
セルフタイマーは巻き戻しクランク下のダイヤルで
セットできるようになっており、その後一般的な前板に
装備するタイプとは全く違うので
予備知識が全くないとセルフがあることすら気づかないかもしれません。
セルフタイマーはともかく
このモデルでカウンターも自動リセットとなり、
S3から完全自動絞りとなっているため
露出計こそ装備しないものの
現在の一眼レフと変わらない操作になったともいえます。

K,S2,S3,そしてこのSVあたりまでのモデルは
ノーメンテの状態だとシャッター幕の劣化が進んでいるものがほとんどです。
今回、お預かりのSVも何とかシャッターは切れていましたが
ミラーアップしたまま降りてこないことが多く
原因はシャッター幕の走行不良でした。
なぜ走行不良が起こるかというと
幕が硬化してしまい波打ってしまっている状態で
スムーズに幕走行ができる状態ではありませんでした。
当然、シャッタースピードも全く精度の出ない状態でした。

SVは比較的、シャッター幕交換が行いやすいカメラではありますが
それでもシャッター幕交換はなかなかの重作業です。
写真は完成後ですが、
見違えるほどシャッターがスムーズに動作するようになりました。
巻上も非常に軽めになりました。
SVは比較的、安価に中古品を手に入れることができますが
ほとんどの個体でシャッター幕に問題を抱えています。
本来のスムーズさで動作してる個体は非常に数少ないと思います。
(もちろんシャッタースピードの精度が出ているものも
同様に数少ないと思われます)
レトロな外観は何とも魅力的で非常に使いやすいカメラです。
少々お金はかかりますがきちんと整備して
本来の姿で使っていただきたいカメラのひとつだと思います。

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オリンパスOM10のカメラ修理

今日はいわゆる「3.11」ですね。
あれから7年ですか。。。
「もう7年」といった感じもあり
「まだ7年」と思うところもありますね。

さてさて

本日は「オリンパスOM10」のカメラ修理を行っています。
1979年発売の絞り優先AE専用機ですね。
この時期には各社絞り優先AE専用、
定価4万円以下というモデルが揃っていて
ミノルタX-7、ニコンEM、ペンタックスMV1.。。等々
魅力的なエントリーモデルがたくさん存在しました。
オリンパスには元々高級AE機、「OM-2」が存在しましたが
もっとお求め安いエントリー機を出してほしいという
主に米国販売店の希望により開発されたモデルです。
OM-2の部品点数を約半分ほどに減らし
機能を限定しさらに軽量に仕上げたカメラです。
OM-2張りのフラッシュTTL調光には未対応ですが
ダイレクト測光によるオート制御は同様です。
。。。ということは。。。ダイレクト測光周りにトラブルがあると
OM10もOM-2同様、修理不能となってしまいます。

お預かりしているOM10は
もともとご依頼者様のお父様のカメラだそうです。
かなり長い間、使われていなかったらしく
あちこちにサビやカビが散見されます。
特にファインダー内のカビが酷く
(プリズムに発生しているものがほとんど)
加えて過去にアルコールか何かで
スクリーンを拭いてしまったのか
拭き跡が残ってしまっています。

余談ですがファインダースクリーンは
プラスチック製で非常にデリケートです。
アルコール等で拭いてしまうと表面が変質してしまい
二度と元には戻りません。
指先で触ってしまうだけでもキズが付く場合もあります。
ミラー側から覗いてゴミや汚れが見えるからといって
エアブローくらいなら問題ないですが
決して触らないようにしていただければと思います。

まだ上カバーを開けただけですが
やはり70年代末期の電子制御機ということもあり
電気接点だらけです。
現状チェックの際に電源が少々不安定な症状が出ていましたので
電気的接点の清掃も隅々まで行いつつ
機械的な部分も含めて各部点検整備一式を行います。

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ミノルタハイマチック7SⅡのカメラ修理

1975年(昭和50)のこの日(3/10)に
山陽新幹線、岡山-博多間が開業し
東海・山陽新幹線が全線開通しました。
当時、小学校に入る直前でしたが
新幹線がついに広島にもやってくる!ってことで
おぼろげながら覚えています。。。
開業してから少し後に
じいさんに連れられて新幹線見に行ったなぁ。。。

さてさて

本日は「ミノルタハイマチック7SⅡ」のカメラ修理を行っています。
「7SⅡ」、聴きなれないモデル名ですが
実はこのハイマチックは輸出専用モデルです。
1977年の発売ですが
国内ではフラッシュ搭載でプラスチックボディの
ハイマチックSが発売された時期です。
距離計を搭載したハイマチックは1972年発売の
ハイマチックFで国内は最後になってしまったのですが
この輸出専用機のハイマチック7SⅡは
距離計はもちろん搭載し、
レンズはロッコール40mmF1.7の大口径レンズ
露出計と連動したシャッタースピード優先AEも使え
さらに露出計は作動しないもののマニュアル露出も使えます。
それでいてボディサイズはハイマチックFより
少しだけ大きい程度。。。
今、見ると非常に魅力的なスペック満載なのですが
何故、輸出専用だったのですかねぇ。。。
当時はフラッシュ内蔵の気軽に撮れるカメラじゃないと
コンパクトは売れなかったのかもしれません。。。

もともとレアなカメラではありますが
さらにブラック塗装はあまり」見ることがないと思います。
国内販売されていればもう少し見る機会は多くなっていたかもしれません。。。
コンパクトなボディに大口径レンズ、SS優先AE。。。
どこかで聞いたようなコンセプトですよね。
ここにもたまに登場するコニカC35FDにそっくりなのですね。
シャッターユニットはどちらもコパル製で
そこが同じなのは当然としても、
巻上周り、露出計周り、分解するたびに思うのですが
内部までC35FDそっくりです。
C35FDをベースにレンズをロッコールに置き換え
マニュアル露出モードを追加したモデルではないかと思えます。
それでもこのコンパクトな大きさで大口径レンズで
さらにC35FDにはないマニュアル露出が使えるというのは
非常に魅力的ですね!

ご依頼者様も長らく探していて
ようやく手に入れたとのことで
本格的に使う前に各部点検整備一式のご依頼です。
一通り動作はするようですが
露出計・オートともにかなりアンダー目なことと
やはりあちこちに汚れ・油切れが目立ちます。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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オリンパスペンEE-2のカメラ修理

今日は「レコード針の日」だそうですよ。
でも、ちょっと調べたのですが
何故この日が「レコード針の日」なのか
全く由来がどこにも出ていません。。。なぜでしょう???
それはともかく私も安いプレーヤーで
子供の頃から持っているレコードや
昔欲しかったけど買えなくて比較的最近買ったレコードを
たまに聴いています。
ちゃんと針を清掃してレコードも軽く清掃して
セットして針を落とす。。。こうしているとCDで聴くより
当時のことをいろいろ思い出せますね。
またレコード屋さん巡りもしてみなくては!

さてさて

本日は「オリンパスペンEE-2」のカメラ修理を行っています。
「ペンEEシリーズ」は露出はセレン光電池による
オート露出、ピントは固定焦点。。。ということで
構えてシャッターを押すだけで良いカメラです。
初代EEの登場は意外と早く初代ペン登場から
2年後には「ペンEE」が発売されています。
初代「ペンEE」登場から7年後の1968年に
「ペンEE-2」が登場しています。
ホットシューが装備され、カウンターも自動復元式になり
裏蓋も一般的な蝶番式になりました。
基本的な部分はそのままにより使いやすくなったモデルチェンジです。

お預かりしている「EE-2」は
シャッターは切れているのですが
常に絞り開放の1/30でオートが全く働いていません。
露出計が触れていないためと思われますが
それならば本来、赤ベロが出てシャッターはロックされるはずなのですが
赤ベロも出ずに普通に切れてしまいます。
セレンが怪しいとは思いますがまずは分解していみます。

まず写真中央のシャッターユニットのカバーのネジが
3本中2本外れていてシャッター羽根は脱落寸前でした。
そのシャッター羽根は外さずに直接鉛筆で
塗ったような跡があり、少々波打っています。
鉛筆の粉をまぶすのは理にかなっていますが
直接、それも外さずに羽根にぐりぐり塗りつけるのは
ちょっとよろしくないですね。。。
脱落した2本のネジは「もしや。。。」と思って
露出計(電流計)の中をチェックしてみると
予想通り内部にくっついていました。
これ、ペンEE系でよく見かける光景です。
ネジを露出計内部から取り出して
「これでオートは動くかな。。。」と思ったら
残念ながら露出計そのものも断線で壊れてしまっていました。
逆にセレンのほうは正常に起電しているようです。

シャッター羽根、露出計は中古良品と交換し
他、シャッターユニット、絞りユニットの整備
レンズ、ファインダー清掃を行い、各部の調整を行っていきます。

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キヤノンF-1のカメラ修理

今日は3月8日ということで。。。
「ミツバチの日」、「みやげの日」、「サワークリームの日」
「さやえんどうの日」、「ビールサーバーの日」、「さばの日」。。。等々
語呂合わせに関する記念日が多い日ですね。
うーん、おみやげは何でも喜んでいただきます(笑)

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
それまで一眼レフの分野ではニコンに大きく
遅れを取っていたキヤノンが社運をかけて開発した
プロ向け最高級機ですね。
このカメラが発売されたことで現在にも続く
ニコン・キヤノン2強時代がスタートしたといっても良いと思います。
F-1ももちろん非常に堅牢にできていますが
個人的なイメージだと「とにかく頑強でシャープなニコン」と
「華やかでスタイリッシュなキヤノン」といった感じでしょうか。。。
でも当時のキヤノンのカッコ良さにはとにかく憧れました。
(私が中学生くらいの頃は実際はもう少し後の80年代前半)

お預かりしているF-1は
まずは露出計が動きません。どこかで断線しているようです。
シャッターは一通り動作はしていますが
高速側でかなりのズレがあるようです。
付属する「FD50mmF1.4s.s.c」は最小絞り(F16)が見た目でも
異様に小さく絞り込んでいて
シャッター速度の正確なボディで計測してみると
1.5段ほどアンダーになるようです。
少々余談になりますが旧FDレンズで
絞りが妙に小さいものはたまに見掛けます。
調整のためのツメが比較的触りやすいところにあるのですが
分解清掃をした際に触れてしまっているのじゃないかと思われます。
中古レンズをチェックする際は気をつけたほうが良いポイントだと思います。
いくらボディ側できちんとSSが出ていても
絞りが狂っているとせっかく慎重に決めた露出が台無しです。

何度見ても、F-1の低く構えたペンタ部は
本当にカッコ良いですね。
クルマで言うところの「スポーツカー」っぽい雰囲気があると思います。
あえてブラック1色にしたこともイメージ作りに大いに貢献したと思います。
今回のF-1はマイナーチェンジ後のいわゆる「F-1N」です。
巻上レバーの形状や巻上角が変更されています。
「s.s.c(スーパースペクトラコーティング)レンズ」が
やはり一番似合うのも初代F-1ですね!

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キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「サウナの日」だそうですよ。
サウナに入ることなんて最近ないですねぇ。。。
よく行く銭湯にもサウナあるのだけど
別料金だからそこまでして入らなくてもいいか。。。ってなっちゃいます。
でも季節柄たっぷり汗をかく機会もなかなかないから
たまにはいいかもしれないですね
体内に溜まっている悪いものが全部出ていくかも。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
ある意味、これ以降のカメラのあり方を変えたといっても
過言ではないと思われる先進的なカメラです。
マイクロコンピュータを搭載し
徹底的に効率化を行い価格も随分押し下げました。
とはいえ安易なコストダウンを行っているわけでなく
質感はこれまでのカメラ同様、高級感のあるものです。
上下カバーにはプラスチックが使われていますが
何も予備知識がないとプラスチックだとは思えない
高い質感で仕上げられています。
電子制御の部分では最新の技術を惜しみなく
導入していますが機械的な部分では
従来からの横走り布幕のシャッターユニットが使われています。
これ以降のいわゆる「Aシリーズ」は全て
基本的な部分はこのAE-1がベースとなっています。
そういう意味でも記念碑的なモデルだと思います。

お預かりしているAE-1は
もともとご依頼者様のお父様のカメラとのことです。
ご依頼者様の子供の頃の写真は
全てこのカメラで撮られたものだそうです。
ただ、残念ながら現在はシャッターを切ることができません。
正確に言うと後幕が走りきらないために
ミラーアップしたまま降りてこない状況です。
シャッター幕も少し隙間が開いたままで止まってしまいます。
露出計は生きてはいるもののかなり不安定な動きです。
いわゆる電子制御機ですが
おそらく基板そのものにはトラブルはないと予想しています。
しっかり整備すれば快調に動作すると思われます。

機械的に動きの悪いところをなくすために
駆動部の清掃・注油を行います。
「Aシリーズ」といえばシャッター鳴きですが
この個体にもやはり発生していました。
原因となるギアの清掃注油ももちろん行います。
機械的なトラブルを解消した上で組み立てて
電気的な調整も行っていきます。

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ローライB35のカメラ修理

今日は3月5日ということで
「サンゴの日」だそうです。
ちなみにサンゴは3月の誕生石でもあるのですね。
(3月の誕生石は他にアクアマリンやブラッドストーンもあります)
それはともかく「サンゴの日」と知ってから
脳内で「青い珊瑚礁」がひたすらリフレインされてしまいます(笑)

さてさて

本日は「ローライB35」のカメラ修理を行っています。
人気のローライ35シリーズの一員ですね。
3枚玉のトリオター40mmF3.5を搭載し
スローシャッターを装備しない普及版ともいえるモデルですが
その潔いシンプルさとトリオターの写りで
非常に人気のあるカメラです。
ローライ35シリーズ共通の美点ですが
ギュッと凝縮されたコンパクトさと
小さくても溢れんばかりの高級感はやはり魅力ですね。
これがポケットの中からサッと出てくると
やはり文句ナシにカッコ良いです。

今回、お預かりしているB35は
まずフィルムカウンターが動作しません。
B35・C35のカウンター不動は
比較的、よく見かけるトラブルで
ワッシャの欠落やカウンター送り爪の磨耗が
原因であることが多いのですが
今回は巻上側からカウンターに繋がっている
シーソーアームの変形が原因で
カウンターを送りきれない状態でした。
露出計はやはり随分ズレが出てきている状態でしたが
調整の結果、通常の撮影に使用する分には
全く問題のないレベルまで調整することができました。

ちなみにローライB35の発売開始は
私の生まれた年なのです。(1969年)
50年近く経過しているカメラということもあり
やはり他にも動きの悪いところも多々ありましたので
シャッター・絞り羽根清掃に始まり、
レンズ清掃、ピント調整、等々、全体の整備を行いました。

今回のB35が。。。というわけではないのですが
B35・C35は内部にプラスチック部品が非常に多く使われています。
経年劣化もあり、壊れやすい部分もありますので
正しい手順で優しい操作をすることを
心がけていただきたいカメラでもあります。
(まぁどのカメラも古いものはそうなのですが。。。)

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ニコンFのカメラ修理

今日は3月4日ということで
「3・4」の語呂合わせの記念日が多いですね。。。
「ミシンの日」、「サッシの日」、「三線(さんしん)の日」
「雑誌の日」。。。
そういえば昔、実家に「足踏み式」のミシンが合って
用もないのに踏むところを手で押して遊んでいた覚えが。。。
これを調べていて初めて知ったのですが
ミシンって「Sawing Machine」のmachineがなまったものなのですね。

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
もはや日本が世界に誇る伝説の一眼レフと言って良いカメラだと思います。
一眼レフカメラそのものはFより前にいくつか発売されていますが
この時代にこれだけきちんと作り込まれて
現在でも通用する高い堅牢性を持つカメラは他にないと思います。
しっかり整備されている「F」をゆっくり巻き上げながら
耳を澄ましてみると精巧なギヤやカムが
噛みあっている音がかすかに聞こえるのですが
その音だけでも精密な造りが伝わってくような気がします。

お預かりしている「F」は一通り動作はしているのですが
長い間、ノーメンテだったとのことで
各部点検整備一式をご依頼いただいた個体です。
スローが若干、粘り気味なことと
少々、油切れの兆候が見られます。
加えて、ご依頼者様からもご指摘いただいているのですが
装着されているアイレベルファインダーの
ボディ前側の噛み合わせが少々悪いようで
ロックした状態で上に引っ張ると
少しファインダー前部だけ浮いてしまいます。
(要はガタついている状態)
外れることはないし、普段は浮いてしまうこともないのですが
気がつくと気になってしょうがない部分だと思います。
この症状、たまにFで見かけます。
大抵の場合がボディ側のツメの磨耗または変形によるものです。
そこの部品だけ交換するというのは不可能なので
ガタが出ないように修正していくことで対処します。

分解するたびに思いますが
本当に「F」の部品はひとつひとつが
これでもかと言わんばかりに頑強にできています。
普通に使っていて定期的に清掃・注油さえしておけば
まず致命的な壊れ方をすることはないのではないかと思います。
泣き所はファインダープリズムの腐食くらいでしょうか。。。
これから本格的に各部点検整備一式に取り掛かります。

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