日別アーカイブ: 2020年7月6日

リコーフレックスダイヤのカメラ修理

今日は「ピアノの日」だそうですよ。
私は残念ながらピアノは弾けませんが
ピアノが弾けるのは羨ましいなぁ。。。と
昔から思っています。
中学生~20代前半までは結構マジメにギター弾いてて
お遊び程度のコピーバンドもやっていたのですが
その頃も「やっぱ鍵盤が弾ける人はカッコ良いなぁ」と
ずっと思っていました。
実は小学校の頃からの幼馴染で
今でも呉に戻るたびに一緒になって遊んでいる
親友がいるのですが
彼が幼いころからピアノ弾きで今でもほぼ毎日練習しているのですね
すごいなぁ。。。と思うし、羨ましいですね!
何事も「継続は力なり」と言いますものね。
「好きこそ物の上手なれ」とも言えるか。。。
もう既に私は楽器は断念してしまいましたが
好きな仕事で食っているわけだから
私も日々頑張らなくては!(笑)

さてさて

今日は「リコーフレックスダイヤ」のカメラ修理を行っています。
リコーフレックスといえば
軽量なプレスボディのギア式ピントリングのモデルを
思い浮かべる方も多いと思いますが
「ダイヤ」はその上級モデルにあたる
ダイキャストボディの二眼レフです。
当店にやってくるのは「ニューダイヤ」が多いのですが
今回は1955年発売の最初の「ダイヤ」だと思われます。
ただ当初のダイヤはテイクレンズに
「リコーアナスチグマット」銘のものかと思われるのですが
今回のダイヤには「リケン/リコー」銘の8cm3.5が搭載されています。
この時代のカメラは細かく仕様変更されていたり
レンズやシャッターもいろいろ存在するので
手持ちの資料では詳しくは確認できませんでした。
まぁ修理・整備にはあまり関係ないのですが。。。
シャッターはシチズンMXVで最高速は1/400です。
「ニューダイヤ」系と大きく外観上で異なるのでは
フィルター枠がねじ込み式であることですかね。
「ニューダイヤ」だといわゆるBay1のバヨネット式になっています。
巻き止め機構はプレスボディのリコーフレックスに
外付けで用意されていたものを内蔵化したような構造です。
これのおかげでフィルム装填は
スタートマーク合わせのセミオートマットとなりますが
使い方がちょっと独特で
最初にsyたーとマークに合わせた時には
巻上ノブの横と下にあるスライドスイッチを同時に動かすと
カウンターが動き初め、「1」以降は横のスイッチのみで
巻き止めを解除する仕組みです。
この時代はいわゆる「赤窓式」から
「セミオートマット+巻き止め機構」への過渡期ですが
その操作はメーカーごともモデルごとにバラバラで
予備知識がないとわかりにくいものが多いですね。

お預かりしているリコフレダイヤは
ご依頼者様のお父様のもので
24歳の時に給料の半分をはたいてお買い上げになったんのので
それからずっと大切に持っていたものだそうです。
さすがに最近はほとんど使われていなかったようで
シャッターを始めあちこちの動きが悪い状態で
ミラーも曇っていてファインダーの見えも悪い状態です。
ご依頼者様のお父様は89歳なのだそうですが
もう一度このカメラを使ってみたいということで
当店にやってきました。

写真は一通り整備が完了した時点でのものです。
先程も少し書きましたが
どこかが致命的に壊れているわけではなかったのですが
とにかく内部の汚れが酷く
そのせいであちこちの動きが悪い状態でした。
ネジ等の固着も相当なものである程度分解するだけでも
かなり苦労する状態でした。
ただ苦労のかいあって完成後は
シャッターや絞り、巻き止め+カウンターの動きも良く
ダイヤ系でお馴染みの両側に突き出た
ピントレバーの動きもスムーズです。
レンズ清掃はもちろん、ファインダーミラーも交換済みですので
ファインダーの見えもクリアです。
この状態ならこれからいくらでも快適に使っていただけると思います。
もう少し動きが安定するのを見計らってから
最終チェックを行って完成です。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。