ニコンFのカメラ修理

今日は「ガトーショコラの日」だそうですよ。
要はチョコレートケーキですね。
美味しいですよねぇ。。。
ストレス溜まり気味な時に
ブラックのコーヒーと一緒にいただくと何ともほっとします。
ケーキ類は基本的に生クリーム系が
どちらかといえば好きなのですが
たまに無性にガトーショコラが食べたくなるときがありますね
。。。と書いているとこれが無性に食べたくなってくる。。。(苦笑)
食べすぎは良くないですが
甘いものはやはり節目節目に必要ですね!

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
1959年に発売されたニコン初の一眼レフであり
いまや伝説の一眼レフといって良いと思います。
来年は東京オリンピックですが
前回行われた1964年の東京オリンピックでは
ニコンFがニッコールレンズと共に大活躍し
その地位を確固たるものとしたと言われています。
当時はカメラそのものが高級品で高価なものでしたが
Fはその中でも最高級品といってよいと思います。
当時の価格は50mmF2の標準レンズ付で
67,000円ですが大卒初任給がやっと1万円を越えた頃なので
現在の価格に換算すると相当お高いと思われます。
それでも現在、これだけ現存しているということは
丈夫なこともありますがそれだけ売れたということだとも思います。

お預かりしているニコンFは
アイレベルファインダーが装着されたものです。
さすがにプリズムには多少の腐食が確認できますが
撮影にそれほど問題があるほどではございません。
残念ながらFのプリズムは腐食していると
手の施しようがございません。
後でわかったのですが以前に(といってもかなり昔かと)
整備されたことはあるようです。
それでも随分長い間、仕舞いこまれた状態だったと思われ
動作は一通りするのですが
動きはあちこちで悪くなっています。
幕軸の油切れまたは汚れの付着が原因と思われる
高速シャッターの精度不良(1/1000で実際は1/250程度しか出ていない)と
定番のスルーシャッター固着の症状が出ています。
加えてファインダー上のピント精度が狂っているようで
少しばかりオーバーインフとなってしまっています。

これから駆動部分を全て清掃し
必要なところに必要なだけの注油を行います。
分解していていつも思いますが
Fの部品はどこもかしこもこれでもかというほどに
オーバークオリティで非常に丈夫にできています。
水没させたり落としたり無茶な使い方や無茶な分解をすれば
それは壊れるでしょうが、普通に使っているだけだと
今回のように動きが悪くなって整備が必要なことがあっても
いわゆる「何かが破損する」というような壊れ方は
しないのじゃないかと思ってしまいます。
(実際はさすがに金属疲労もあるでしょうし
破損することもあるでしょうが。。。)
それに加えて各部の工作精度が非常に高く
ある程度分解している状態で巻上のギアが動く様子を見ていると
「本当によくできているなぁ・・・」と感心してしまいます。
今回のFも手を入れたことで
また当分の間は安心して使っていただけると思います。
Fらしくガンガン使っていただければと思います。

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