ニコンFEのカメラ修理

今日は旅の日だそうですよ。
元禄2年3月27日(新暦1689年5月16日)に
松尾芭蕉が「奥の細道」の旅へ出発した日にちなんで制定されているそうです。
私もテントにカメラ、4、5日分の食料を背負って
南アルプスを縦走する旅に出たいなぁ。。。
でもその前に体力をしっかりつけておかないと酷い目にあいそうですね(苦笑)

さてさて

今日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
適度にコンパクトで使いやすく、
基本的な部分は非常に堅牢で動作の安定した良いカメラですね。

今回の個体は大きな問題を二つ抱えています。

まずひとつは巻上げが何度でもできてしまう
他の縦走りシャッター機であるようにチャージができないわけではなく
チャージできているのに何度も巻けてしまうのです。
1回巻き上げてしまえばシャッターは押せるので
撮影できなくはないですが、無駄に巻き上げてしまえば
貴重なフィルムを無駄にしてしまいます。

もうひとつは写真が全体的にアンダー(暗い)になってしまう
簡単にチェックしてみたところ
オートは完全にアンダー
マニュアルで撮ったとしても露出計が少々アンダー
さらにシャッタースピードが1/1000で1段アンダー
1/500で0.7段アンダー、1/250で0.5段アンダー
それ以上のシャッターでは何とか許容範囲といった感じです。
ご依頼されたお客様はISO400のフィルムを常用されるとのことなので
高速シャッターを使う機会が多いとのことです。
露出計とオート、シャッタースピードがそれぞれアンダー気味なので
確かに写真が暗くなってしまいますね。

IMG_7904

巻上げの問題は巻上げ止め部品に
原因があるのは間違いないとは思っていましたが
変形・破損があったら大変だな。。。と考えつつ下カバーを開けて見ると
部品そのものは大丈夫でしたが動きがかなり悪くなっていました。

シャッタースピードがアンダー気味な件は
制御しているマグネットに汚れの付着等がありそうなので
これから分解を進めて清掃を行います。

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