ミノルタレポのカメラ修理

今日はこれといった記念日のない日ですねぇ…
それなら…と過去の3/30の出来事をチェックしてみると…
1968年3月30日に「巨人の星」のアニメ版が
放送開始となっていますね。
私も幼い頃にテレビで見ていますが…
放送開始は私が生まれる前の年ですね。
さすがに実際に見ていた記憶は5歳前後かと思うので
私が見ていたのは再放送ですね。
「巨人の星」だけではないのですが
小学校低学年くらいまでに見ていたテレビアニメって
見ていたこと自体や
オープニングやエンディングの主題歌なんかは
よく覚えているのですが
肝心の内容はもうほとんど覚えていないですね(笑
そりゃ当時、1回あるいは再放送含めて数回くらいしか見ていなくて
それから50年近く経っているのですから無理もないですねぇ
もう少し大きくなってから見たものは
テレビもですがコミックで繰り返し読んでいたりするものが多いので
内容までしっかり覚えているのですが…
ところで「巨人の星」といえば
オープニングテーマの「思い込んだら→重いコンダラ」ですよね(笑
中学校に入った時にグランドに整地ローラーがあって
「うおー!さすがコンダラ!重い~」と叫びながら
必死で引っ張ったのをよく覚えています(笑

さてさて

本日は「ミノルタレポ」のカメラ修理を行っています。
いわゆる「ハーフ判カメラ」です。
ミノルタは50年代から60年代にかけて
超小型カメラというジャンルでは
16mmフィルムカメラの「ミノルタ16シリーズ」が
なかなか好調なセールスを続けていて
ジャンル的に競合する「ハーフ判カメラ」への
参入にはかなり遅れました。
35mmフルサイズ判で小型カメラである
「ミノルチナシリーズ」をベースとして
ミノルチナPに該当する「レポ」を1963年に
ミノルチナSに該当する「レポS」を1964年に発売しましたが
その頃には既にハーフ判カメラブームは終わりかけていて
ミノルタもこの2機種を出したところで
ハーフ判からは撤退しています。
今回はプログラムシャッター搭載の「レポ」ですね。
セレン光電池使用の露出計を搭載し
ミノルチナPと同様にプログラムシャッターリングと連動する
指針を露出計指針に合わせて露出計決定を行います。
巻上はダイヤル式で搭載レンズはロッコール30mmF2.8です。
ベースとなるミノルチナも非常にスタイリッシュなカメラですが
レポのスタイリングもなかなか洗練されていて
非常に魅力的です。

お預かりしている「レポ」は
ご依頼者様が最近入手されたもので
セレン光電池も元気で
シャッターも一通り動作しているのですが
ご依頼者様曰く「ピントが合わない」とのことで
当店にやってきました。
おそらく過去に分解歴やレンズ清掃歴があるものと思われますが
簡単にチェックしてみても明らかにピントが狂っています。
レポのピント合わせは目測式なので
ピントリングの指標を頼りにピント合わせを行うのですが
指標上最短撮影距離の0.6mで
ほぼ無限遠に近い状態です…
これではリング上のどこで合わせてもほぼオーバーインフです。
これではたとえ露出で絞ったとしてもピントは合いません…
レポのレンズ側のピント設定は
ハーフカメラやコンパクトカメラでよくある
前玉回転式でレンズを取り外すとかならずピント設定が必要ですが
前回分解時に適当に前玉を取り付けただけかと思われます。
明らかに締め込み過ぎでお預かり時の状態でも
ピントリング上の無限遠(最もレンズを引っ込める状態)で
完全に指標上の無限遠まで締めこめないような状態でした。
ちょっと残念な状態です。

レンズは比較的キレイなのですが
ファインダーはうっすら曇り気味で
シャッターユニット等には分解整備の形跡が見当たらず
年式相応に動きが重い部分があります。
ピント調整はもちろんですが
他にも何が起こっているか不安な部分が多々ありますので
確認の意味も含めて全機能のチェックと
一通りの整備一式を行います。
不幸中の幸いで特に何かが破損してるわけでもなく
心配されるセレン光電池の状態がいいので
一通りの整備を行えば安心して長く使えるカメラになると思います。
ご依頼者様には改めて存分に
撮影をお楽しみいただきたいと思います。

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