キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「山菜の日」だそうですよ。
日付は3月の最終日のこの日から「春ですよ」との
合図を込めるとともに
「さん(3)さ(3)い(1)」(山菜)と読む語呂合わせからだそうです。
昨日から都内は春どころか冬からいきなり
初夏が来たような気温の上昇っぷりですね…
それはそれで急激すぎて困ったものなのですが…
通常の野菜もそうですがさらに山菜となると
苦み走ったものが多いこともあり
子供の頃はやはり苦手な食べ物でした…
ここにもちょくちょく書いてますが
私、子供の頃は相当食べ物の好き嫌いが激しく
ばあさんに苦労かけていたと思います…(苦笑)
それが大人になって食べ物にお酒を合わせるようになってから
それまであまり得意でなかった魚介類や佃煮、今回の山菜等が
心の底から美味しく食べられるようになりました。
山菜のおひたしとか煮物とか本当に美味しいですよねぇ
やはり辛口の日本酒が合いますよねぇ…
まぁ今やお酒も量を飲めなくなったので
お酒もあてもほんの少しで大丈夫なのですが
少ししか必要ないからこそ
より美味しいものが食べたいですよねぇ…
今夜のおかずはなににしましょうかね…(笑

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
フォーカルプレーンシャッターのレンジファインダー機が
好調だったこともあり
一眼レフの開発にはかなり乗り遅れた感の強かったキャノンが
満を持して開発し発売した
キヤノン初のプロ志向本格派システム一眼レフ機です。
ライバルはこの分野で先行を続ける
ニコンF2が想定されています。
社運をかけて開発されただけあって
堅牢性、システム性、交換レンズ群の優秀さも含めて
当時のプロ向けの機材として文句ないカメラだと思います。
高価なカメラでしたが当然のごとく大ヒットとなり
ニコン・キヤノンの2大勢力が形成されたのは
このカメラの登場からかと思います。
ここでも散々いろいろ今までに書いているので
もう細かい説明は割愛しますが
現在でももちろん人気が高く堅牢性の高い部品を使っていることもあり
メンテナンスを行いながら長く使えるカメラでもありますね。

お預かりしているのは
1976年にモントリオールオリンピックの
公式カメラに認定されたのを記念して
同大会のシンボルマークが刻印された特別モデルです。
巻き戻し側のカバーに記念モデルの刻印が入っています。
ちなみにオリンピック記念モデルとしては
1980年にもレークプラシッド冬季オリンピックを記念した
記念モデルが発売されています。
モントリオール記念モデルのベースは前期型
レークプラシッド記念モデルのベースは後期型かと思われます。
コンディションはそれなりの状態で
やはり各部の動きは年式相応によろしくはなく
高速いシャッターではシャッターが開ききらず
低速ではミラーアップしたままになってしまう状態です。
過去に落下させた頃があると思われ
装着されているFD55mmF1.2S.S.Cレンズもそうですが
一部部品に変形も見られます。
変形している部分に関しては撮影機能上支障のない程度への
できる限りの修復で対処いたいたします。

お預かり時にシンクロ端子が欠損している状態だったので
分解品を疑っていたのですが
内部を見る限り過去に
おかしな分解をされた形跡はなく一安心でした。
ただF-1お決まりの幕ブレーキはやはり劣化が酷く
めくれあがって丸まっているような状態でした。
ここがダメだとほぼ間違いなく
シャッターバウンドが発生するので
もちろん交換で対処いたします。
他、機械的駆動部の一通りの洗浄清掃注油の上での調整
露出計関連の電気接点の清掃調整等々行っています。
画像は既にレンズ側も含めて
一通りの整備が完了した状態です。
少し動きが馴染むまで様子見をしている状態でしたが
問題もなさそうなのでこれから最終テストを行い
問題なければ完成となります。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。