ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は「辞書の日」だそうですよ。
アメリカの辞書製作者・教育者
ノア・ウェブスターの誕生日が由来だそうです。
最近は製本された辞書を引くなんてこともなくなりましたねぇ
子供の頃は家に何種類か辞書と百科事典があって
わからないことはなんでも調べてみたものですが…
でも今はもっと簡単にネットでなんでも調べられますものね。
辞書がなくってもスマホ1台手元にあれば
出先だとしても簡単に調べられるし
どんどんその内容を深堀りしたり
広げたりもできたりします
私も例えばこの今書いている毎日のネタにちょっとしたことを
調べ始めてそこから興味が広がって
気が付いたら最初とは全然子tなるものを調べたりしていることもあります。
本当にそういう意味では便利な世の中になりましたし
知りたいことを気軽にs調べられるようになりました。
ただちょっと怖いのはネットに載っていることが
必ずしも正しい情報ばかりじゃないのですよねぇ…
信頼できるところからの情報かどうかを吟味することも
忘れずにしなくてはいけませんね。

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
前回のブログが「SR-Tスーパー」だったので
2台続けての「SR-T系」カメラですね。
ミノルタ初のTTL測光機であり初の開放測光機でもあります。
受光体(CdS)の配置が少々変わっていて
ファインダー視野の上下で2個のCdSで測光し
風景撮影等で空の強い明るさ等で輝度差のある場面での
露出を補正できるとしたものです。
ただし縦位置にしちゃうと意味がなくなってしまうのですが…
現在の分割測光の考え方の元ともいえると思います。
解消測光を実現するためにレンズ側も絞り情報伝達機構を追加された
MCロッコールにモデルチェンジされました。
従来のオートロッコールでは装着は可能ですが
開放測光には対応できません。
反対にさらに次世代のMDレンズはSR-T系に装着しても全く問題はありません。
ミノルタらしく使いやすい上に使用感の良いカメラです
加えて基本的に丈夫なカメラです。
その良さは当時も高く評価されてかなりのヒット作となったカメラで
7年間にもわたって生産されたロングセラー機でもあります。
そのため現存数も非常に多く入手しやすいカメラですが
状態は個体によって千差万別で動作していても
本来の使用感の良さが全くない個体もあるので注意が必要です。

お預かりしている「SR-T101」はご依頼者様のところに
昔からあったものでかなり長い間仕舞い込まれていた個体のようです。
ただ保管状態はそれほど悪くなく
外観は比較的キレイです。シャッターもとりあえずは動作します。
ただしさすがに何十年も放置されているので
そのままで本来の姿というわけではなく
やはりシャッターも含めて動きは悪い状態です。
高速シャッターの精度は全く出ていませんし
何度かシャッターを切っていると
たまにミラーアップしたままになってしまいます。
露出計も接触不良で動きが非常に不安定です。
ファインダーや一緒に保管されてたレンズには
それなりのカビや汚れが見受けられます。
普通に使うためには全体的な整備清掃を行い
本来の動きを取り戻す処置が必要です。

露出計の不安定さはSW部等の接触不良もありますが
ハンダの経年劣化による導通不良もあるようです。
機械的駆動部は油切れ等で動作不良な部分はあるものの
錆や腐食で固着といったことは今回はない模様です。
これから本格的に分解整備に取りかかかっていきます。
連動糸も正しい処置がわかっていれば
特に難しいこともありません。
整備性も非常に優れたカメラです。

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