コニカⅢのカメラ修理

今日は6月2日ということで
「路地の日(6・2)」だそうです。
昔ながらの小さな路地や裏道って
何ともいえない生活観の溢れた雰囲気が良いですよね。
自転車すら入れないような細い路地や
長屋の裏を通るような路地
石を積み上げた不揃いの階段
どれも子供の頃は格好の遊び場になりました。
まだ生まれ育った田舎町に行けば
結構当時のまま残っていたりするのですよね。
今度、呉に帰ったときには
そういうのも今のうちに撮っておこうかな。。。

さてさて

本日は「コニカⅢ」のカメラ修理を行っています。
コニカは国産初のカメラを発売したカメラメーカーでもあり
国産初のカラーフィルムを発売したフィルムメーカでもあります。
2003年にはミノルタと合併し「コニカミノルタ」となり
2006年には残念ながら写真関連分野から撤退ということになりました。
今回のコニカⅢは1956年の発売で
コニカ初の135フィルム使用カメラであるコニカスタンダードを源流とした
レンズ固定式のレンズシャッター機です。
このⅢからセルフコッキングが採用され
使い勝手が格段に向上したモデルです。
総金属製で大きさの割りにずっしりと重いですが
そのレトロなデザインと高い質感で
現在でも人気のカメラです。
レンズはヘキサノン48mmF2を搭載し
シャッターユニットはセイコーシャMXLです。

お預かりしている「コニカⅢ」は
このカメラ。。。というよりレンズシャッター機であれば
定番のシャッター羽根粘りが発症しています。
羽根に油が滲み出てしまい固着してしまう症状です。
シャッター羽根粘りは単純にレリーズしても
シャッターが開かない、或いはシャッター羽根が
ゆっくりとしか動かない。。。などの症状なのですが
シャッター羽根粘りが起こっている個体は
高い確率で絞り羽根の粘りも発症しています。
今回も絞り羽根にも粘りが見られました。
絞り羽根が固着、あるいは絞りリングが動きにくい場合は
決して無理して絞り操作をしてはいけません。
単純に油や汚れで粘っているだけであれば
清掃で解決できますが
絞り羽根は無理に動かしていると
絞り羽根を留めているピン(ダボ)が破損する場合も多く
そうなると修理の工数は格段にかかることになります。
コニカⅢは特にダボが破損した個体を見かけることも多いので
未整備のⅢをお持ちの方は
そのあたりもよくチェックしてみることをお勧めします。

シャッター羽根や絞り羽根には油シミですが
他動作部分は逆に油切れで全体的に動きがイマイチでした。
距離計二重像にもズレが見られました。
全体の整備一式を行い軽快に動作するようになりました。
招き猫のようなレバーを2回押し下げて
チャージと巻上を行いますが
この操作も何とも楽しいカメラです。
実は私も個人的に1台持っています。
最近出番があまりありませんが
整備しているとまた持ち出したくなりました。
冒頭のお話ではありませんが
こういうカメラを持って路地とかを歩くとかなり楽しそうです。

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ニッカ5型のカメラ修理

今日、6月1日は「写真の日」です。
さぁ、カメラを持ってステキな写真を撮りに出かけましょう!
私も。。。と言いたいところですが
土曜日にお店を閉めるわけには。。。(汗)
しかしながら写真及びカメラの世界も
ここ数十年で本当に様変わりしてしまいました。
私の育った家ではじいさんが写真・カメラ好きだったこともあって
比較的幼い時期から
写真が撮れる理屈とかの基本的部分は覚えましたが
その頃から考えると、こんな何でも簡単に撮れる時代が来るとは
思っていませんでした。
。。。などと思ってはいますが
私の使っている機材や環境だと昔の写真撮影の考え方そのままで
まったく変わってはいないのですが。。。(笑)

さてさて

本日は「ニッカ5型」のカメラ修理を行っています。
ニッカカメラそのものが現在には存在しないメーカーですが
当時のカメタの主流だったバルナックライカコピーを
製造していたメーカーです。
1942年の「ニッポン」というカメラから始まり
戦後になってから「ニッカ」として
いくつものモデルを製造販売していました。
1958年にヤシカの完全子会社となり
1966年にヤシカに完全吸収合併となりました。

今回のニッカ5型は1955年に発売されたモデルです。
デザインは典型的なバルナックタイプですが
ボディはダイキャスト製です。
シャッターは1秒-1/1000の倍数系列です。
隅々までしっかり造りこまれていて
非常に質感の高いカメラです。
5型の特徴としてはフィルム装填のために
底カバーを外すと裏蓋も開けることができ
フィルム装填が非常に簡単・確実になりました。
バルナックタイプのフィルム装填は
慣れていても手こずることが多々ありますので
これは非常に良い機能だと思います。
修理を行う側としても
裏蓋が開くことで分解することなく
そのままシャッタースピードの測定等ができるので
非常に助かります。
通常のバルナックタイプだと外側カバー部から
中身を引き抜いてからではないと
測定ができずかなり不便なのです。

この時代のバルナックタイプのカメラは
基本的にシャッター幕の劣化が起こっていることがほとんどです。
今回もシャッター幕はゴム引きが一旦溶解し
また固まっているような状態で
幕が巻かれている部分は幕同士でくっついてしまっている状態の上
硬化していてとてもシャッターが走行できる状態ではありません。
この時代のカメラは例えシャッターが動作してるとしても
シャッター幕の硬化で精度が全く出ていないことも多いので
幕が交換されていない個体はまず間違いなく
シャッター幕交換が前提となります。

幕交換は日頃の整備の中でも重整備な部類となります。
写真は一通りの整備が終わったもので
これから最終チェックを行って完成となります。
装着されているニッコール5cmF2のレンズ清掃も行い
非常に気持ちよく使っていただける状態になっています。
Lマウントなのでいろいろなレンズが使えるのですが
当時、ニッカに標準装着されていたレンズは
ニッコール(当時の日本光学・現ニコン)です。
ライバルのレオタックスが
トプコール(東京光学)を標準装着してたので
ここでも「海のニッコー、陸のトーコー」の
ライバル関係が見られたわけですね

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ミノルタXDのカメラ修理

毎月31日(31日だから毎月ではないな。。。(笑))は
「菜の日」なのだそうです。
「菜」は野菜の「菜」ですね。
1日350g以上の野菜と200gの果物を食べましょう!とのことだそうです。
果物はその気になれば簡単にクリアできそうですが
1日350gの野菜はなかなかの難関ですねぇ。。。
私、野菜を全く食べていない日も多いと思います。
うーん、何とかしないといけないなぁ。。。
自炊する時間的余裕がなかなか持てないのですが。。。(汗)
とりあえずコンビニでサラダ買っておこうか。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ミノルタXD」のカメラ修理を行っています。
ミノルタらしい使い心地の良さと
端正なスタイリングが非常に魅力なカメラです。
世界初の両優先(絞り優先、シャッタースピード優先)AE搭載機ということで
当時は非常に注目されました。
発売は1977年です。
翌年、ライバルでもあるキヤノンA-1がプログラムAEも搭載し
華々しくデビューしましたが
XDもシャッタースピード優先AE時に適正露出が得られない場合は
SSをシフトして適性露出を得るという機能があり
実質的にプログラムAE的に撮影することもできます。
発売当時は機能的な部分が大注目されていましたが
今となってはそういう部分よりも
ミノルタらしいスムーズな巻上げ
明るくてピントのキレが非常に良いアキューマットスクリーン、
角の取れた上品なシャッター音。。。等々の
抜群の使い心地が最大の魅力だと思います。
使い心地という面では先代モデルにあたるXEも捨てがたいですが
随分とダウンサイジングされコンパクトになり
凝縮感の高いデザインもXDの大きな魅力です。

うーん、やはりカッコ良いですね。
しかしながら良い事尽くめではなく
XDは当時から電装系にトラブルの多いカメラと言われていました。
私も仕事柄、いろいろなXDを見てきてはいますが
電子部品の異常や劣化で修理不能な場合も多いカメラです。
今回、お預かりしているXDは
とりあえず一通りは動作しているので
修理・整備不能ということはなさそうです。
XDはその構造上、
シャッターレスポンスがあまり良いカメラではないのですが
状態によっては明らかにレリーズを押してから
シャッターの動き出しに妙な間のある個体を見かけます。
今回はそれほどではないのですが
その予兆が若干見られるのでエアダンパー周りの整備は必須です。
関連してレンズ絞込みステーの動きもやはり良くない状態です。
シャッター羽根に若干汚れによる粘りがあるようで
幕速が妙に遅いことと高速シャッターの精度が出ていません。
オート・露出計も致命的ではないですが
それなりにズレてしまっている状況です。
どれも大事になる前に対処しておけば
安心して使える。。。といった感じですね。

XDは何をするにしても分解するとなれば
一筋縄ではいかずなかなか難易度の高いカメラです。
これから慎重に分解整備に取り掛かります。

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オリンパスOM-1Nのカメラ修理

今日は「古民家の日」なのだそうです。
山間の田舎の古民家に憧れて
一時期いろいろ調べたことがありました。。。
今でも囲炉裏があって広い縁側がある古民家に
憧れはありますが現実的には難しいですよねぇ。。。
無理すれば手に入りそうなものは
修繕にかなりコストがかかりそうだし
大体そんなところに行くと仕事に支障が。。。(汗)
「年取ってあくせく働かなくてよくなった頃がいいんじゃない?」とも
言われたこともありますが。。。
いやいや、私のような立場の人は身体が動く限り働かなくては。。。(苦笑)
まぁ、働くことはやぶさかではなく良いのですが
年とって足腰弱った頃にこそ
ある程度の都会に住んでいなければ困ると思うのですよねぇ。。。
田舎の古民家にもし住むのであれば
まだまだパワーが余ってる頃でないと。。。
。。。というわけで。。。
古民家には憧れますが移住はないですね(笑)

さてさて

本日は「オリンパスOM-1N」のカメラ修理を行っています。
「1N」は基本的には「OM-1」と同様のモデルです。
アクセサリーシュー4と純正フラッシュとの組み合わせで
ファインダー内で充電完了表示が
確認できるようになったことが変更点です。
もちろん内部の部品等々には細かい仕様変更が
いくらか行われているのですが
基本的な部分は同一です。

お預かりしているOM-1Nは
まずは定番のプリズム腐食。。。
今回はファインダー視野内で見える分には
ほんのわずかな腐食なのですが
どちらにしても分解整備してしまうので
この機会に交換しましょうということになりました。
巻上の感触は悪くないのですが
シャッターを普通に切っている分には
気持ちよく動作している風なのですが
シャッタースピードは1/1000の場合で
実際は1/500程度しか出ていません。
やはり幕軸の動きに問題があるようです。
露出計は動作はしていますが+3段といったところです。
+3段は大きな誤差ですね。
調整できるは範囲を超えてしまっているので
何かしら原因と対策を考えなくてはなりません。

ブラックのOM-1はやはりカッコ良いですね。
マウント部にあるシャッタースピードリングは
普通に上カバーにシャッタースピードダイヤルが
ある機種を普段使っていると
少々戸惑いを感じますが
慣れると構えた状態から持ち替えることなく
絞りもSSも操作できるので
これはこれで非常に使いやすいと思います。
さらにファインダー内で絞りとSSの確認ができれば
完璧かとも思うのですが
OM-1の設計された時代を考えると
それはかなり贅沢なお願いになってしまいますね

これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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ミノルタXEのカメラ修理

今日は「エベレスト登頂記念日」だそうです。
ヒラリーとテンジンが1953年のこの日に世界で初めて
エベレストの登頂に成功した日です。
エベレストの標高は8848m
標高8000mを超えると空気中の酸素は地上の約1/3だそうです。
空気が薄いためヘリコプターも飛べません。
(5000mくらいが限界だそうですが
三浦雄一郎氏がキャンプ2からヘリコプターで下山したときは
キャップ2の標高は6000m、到達したこと自体が珍しいことのようです)
8000mを超えたエリアはデスゾーンと呼ばれ
遭難者の遺体の回収もできず
200体以上の遺体がミイラ化したまま残っているそうです。
また放置されたままのゴミも多く
推定50トンのゴミが捨てられたままになっていると言われています。
ちなみにエベレストでの水の沸点は71℃(富士山は88℃)
気温は-35℃~-20℃、記録上にある最大風速はなんと332km/h!
(常にこんなに吹いている訳ではないのですが)
調べれば調べるほど想像を超える世界のようです。
8000m超えの高さを誇る山は世界で14峰あり
その全てがヒマラヤ山脈・カルコルム山脈に集中しています。
ちなみにヒマラヤ山脈には100峰以上の7200以上の山があり
そのほとんどが無名峰なのだそうです。
もうこのエリア自体が想像を超えるエリアですね。
登頂したいとまでは思いませんが
4000mあたりから一度は眺めてみたいな。。。とは思います。

さてさて

本日は「ミノルタXE」のカメラ修理を行っています。
滑らかな巻上を筆頭に使い心地のよいカメラとして知られています。
(当時のメーカーの宣伝でもカタログスペックだけでなく
使い心地がセールスポイントとされていました)
1974年の発売です。
コパル、エルストンライツ(現ライカ)、ミノルタの3社で
共同開発されたコパルライツシャッターを搭載します。
このシャッターユニットも巻上の滑らかさに大きく貢献しています。
個人的にも非常に好きなカメラで
自分用にも何台か所有しています。
しかしながら多少デリケートな部分もあり
特に最近はきちんと動作していてプリズム腐食のない個体には
なかなか巡り会えないのではないかと思われます。

お預かりのXEもご多分にもれず
プリズムが腐食しています。
もはやキレイなプリズムを探すのは相当苦労しますが
今回は何とか交換用プリズムを確保しています。
加えて自慢の巻上は油切れでジャリジャリ感があり
何と言ってもまず電源が入りません。
当然、シャッターが切れるのはメカニカルのXとBだけです。
おそらく単純に電池室からの電圧供給ができないためだとは思われますが
電源が復帰しても他にいろいろトラブルはありそうです。
まだ分解前なので電源復帰後のトラブルは確認できませんが
よくあるトラブルとしては。。。

・露出計が振り切ったまま
・シャッター(X・B以外)を切ってもミラーアップしたまま
・シャッター(X・B以外)を切るとシャッターが開いたまま
・高速シャッターが開かない

というのが代表的なものです。
露出計の問題はほとんどが巻戻しクランク下の摺動抵抗の
汚れや劣化によるものです。
高速シャッターが開かないのは
シャッター羽根の汚れによるものが多いと思われます。
その他のミラーアップやシャッター開きっぱなしとかの症状があると
少々厄介で原因が複数考えられます。
XEは電気接点の多いカメラで接点不良でこの症状が起こる場合や
ハンダ付けの劣化で起こる場合、
はたまた電子基板内不良のため起こる場合とがあります。
チェック箇所が多いのでなかなか
トラブルシューティングが面倒ナカメラです。

外装のコンディションは良くキレイなXEです。
まずは電源の入らない原因を探し
電源が入るようになったところで
他にどんな不具合があるか確認し
本格的に整備に取り掛かっていきます。

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オリンパスOM10のカメラ修理

今日は「背骨の日」だそうですよ。
背骨。。。首からお尻までまさに身体を支えている
大切な部分ですよね。
背骨の歪みが原因で
首や肩のこり、腰痛、膝痛、内蔵の不調まで起こるそうです。
私の場合、ハードに負荷をかけると膝に少々不安がありますが
おかげさまで肩こりや腰痛には今のところ縁がなく過ごせています。
でも基本的に1日座りっぱなしで
姿勢も褒められたものじゃないから気をつけないといけませんね。
余談ですが昔ならば
ちょっと身体に異変があっても
「あぁ、寝とけば治るわ。。。」くらいにしか思わなかったのですが
最近はちょっとの異変も気になっていけませんね(苦笑)
そのくせ、なかなか病院には行かないという。。。(汗)

さてさて

本日はオリンパスOM10のカメラ修理を行っていきます。
1979年発売のカメラです。
この時代は物品税の関係もあって
定価40,000円の絞り優先AE専用機が
各メーカーから発売されていました。
OM10の他にもミノルタX-7、
ペンタックスMV1・MG、ニコンEMとかですね。
ちょっと話が逸れますが
この時代はカメラのテレビCMも全盛期で
それぞれのカメラのCMキャラクターは
OM10の大場久美子さん、X-7の宮崎美子さん
MGの早見優さん。。。といった感じで
CMも結構覚えていたります(笑)

お預かりしているOM10は
電池を入れてシャッターを切ると
シャッターは切れるのですがミラーが最後まで下がらずに
中途半端な位置で止まってしまいます。
きちんと下がっていないため
そのままで次の巻上を行うと
チャージロックができず、
巻き上がった瞬間にシャッターが切れてしまいます。
電池や入っていないときや電源トラブル時には
ミラーが上がりきらずシャッターが切れないといった症状がでますが
それとは明らかに異なる症状です。
ミラー駆動部に何らかの問題があるのではと推測します。
ちなみにOM10はエントリーモデルですが
ベースとなっているのはOM-2で
フラッシュ撮影時のTTL調光やワインダー対応等々を省略し
部品点数を大幅に減らしてエントリー機に仕立てたカメラです。
TTLダイレクト測光はOM-2譲りで
電子制御部分に何らかのトラブルがあると
修理不能なことも多いカメラです。
(当店ではOM-2の修理・整備は現在は行っておりません)
今回はおそらく機械的な部分の修理で
改善するのではないかと思われます。

これから本格的に分解整備に取り掛かります。
こうしてみるとオリンパスらしい軽量コンパクトさな上に
デザインも凝縮感があってカッコ良いですね。
写真にも写っていますが
別売りのマニュアルアダプターを使うと
マニュアル露出での撮影も行えます。

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ペンタックスMEのカメラ修理

今日は「東名高速全線開通日」だそうですよ。
1969年のこの日に大井松田-御殿場間が開通し
既に完成していた名神高速路とも繋がり
関東から関西まで繋がる大動脈となったわけですね。
クルマで好きな音楽でも聴きながら
高速道路を延々走るのは気持ちよいですよね。
クルマにもよるのでしょうが
乗り心地とシートの良いクルマであれば
いくらでも走っていられます。
少し前までは東京-広島間をほぼノンストップで
(止まったのはトイレと給油のための一度のみ)
行ったりしていました。
これが二輪だと頻繁に休憩も取らなくては無理だし
それでも400km超えたあたりから
かなり苦しくなってくるのですよね(苦笑)
まぁ、そのときは2スト250だったから
はなからそんな使い方には向いていなかったのですが。。。(汗)
あぁ。。。高速道路で長距離ドライブいいですねぇ。。。

さてさて

本日は「ペンタックスME」のカメラ修理を行います。
絞り優先AE専用機で非常に軽量コンパクトで
軽快に使うことのできるカメラです。
発売は1976年です。
当時のペンタックスのラインナップ
「Mシリーズ」の中核といって良いカメラだと思います。
セイコー製金属羽根縦走りシャッターを搭載した
電子制御シャッター機です。
ペンタ部に「AOCOマーク」が刻印された
最後のカメラでもあります。

電子制御シャッター機ということで
電気関連の故障が多いかもと想像されるかもしれませんが
ME系のトラブルのほとんどは機械的な部分が多いです。
その代表格はもはやME系では定番中の定番ともいえる
「ミラーアップしたまま固着」です。
今回、お預かりしているMEもやはりミラーアップしたままです。
毎回のことなので原因もわかっていますが
十中八九、ミラー駆動部のゴムブッシュの溶解による固着です。
今回のMEの場合は巻上レバーも
見かけ上は所定の位置にありますが
回してみると途中までは全く手応えがなく
そこから先へは全く動かない状態です。
おそらくこれもミラー駆動部が関連しているものと思われます。
まずはこの状態を解消しないと
露出計やオートが通常に動作しているかどうかもわからないのですが
MEであればそれほど大きな問題はないと思われます。
ただ、少し心配なのは
セルフタイマーレバー周りの部品や
モードダイヤル切替のプッシュボタンが欠落しているのです。
いや、それ自体は補充すればよいのでいいのですが
この辺が欠落してるということはほぼ間違いなく分解品だと思われます。
中身がおかしなことになっていなければ良いのですが。。。

これから本格的に分解整備に取り掛かります。
とにかく動作部分は全て清掃を行い
必要な部分には注油を行います。
それを行った上でオート露出の調整等を行います。

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キャノネットQL17のカメラ修理

今日は「食堂車」の日だそうですよ。
今でも一部の豪華列車では存在するようですが
私がまだ幼い頃には新幹線や特急列車で
「予約ナシで利用できる」食堂車がまだ残っていました。
残念ながら利用したことはないのですが
幼心に密かに憧れていました。
車窓から外を眺めながらカレーライスとか
ビーフシチューとかハンバーグが食べられるなんて。。。
まぁ最近こういう幼い頃の記憶がかすかに残っているものに
妙に執着してしまいますね(汗)
究極のないものねだりだとはわかっているのですが。。。
これも年齢のせいでしょうねぇ(苦笑)

さてさて

今日は「キャノネットQL17」のカメラ修理を行っています。
社会現象になるほどの大ヒット作となった
初代キャノネットから4年後、1965年発売のカメラです。
キャノネットもこのモデルから当時キャノンが得意としていた
「クイックローディング」が搭載されました。
(モデル名のQLはその頭文字を取ったものです)
シャッター速度優先AE機で
マニュアル露出も可(マニュアル時は露出計は使用不可)というのは
キャノネットシリーズ共通の使用です。
「キャノネットQL17」は基本的には初代の作りを受け継いでいますが
巻上レバー・巻戻しクランクは通常の上カバー部に移動され
比較的オーソドックスなスタイルとなりました。

お預かりしているキャノネットは
まずファインダーのクモリが酷く
二重像が見えにくくピント合わせがままならない状況です。
レンズやファインダーのクモリは清掃では取れないことも多いのですが
何とか通常の使用に問題ないレベルにはしていこうと思います。
シャッターは比較的普通に動作しているようなのですが
おそらく多少の粘りは発生していると思われます。
キャノネットはシリーズを通じて
オート時の絞り制御機構にトラブルのある場合も多いのですが
今回もオート時もマニュアル時も最小絞りになったままで
全く制御できないような状況です。
絞り制御部或いは絞り羽根の粘りが原因と思われます。
露出計はとりあえず作動してますが
かなり調整が必要です。
電池室にも腐食跡があるので
裏側の配線も要交換の可能性がございます。

写真は整備前でこれから取り掛かるところですが
さすがに長らく使われていなかったようで
汚れこそ目立ちますが
非常に大切にされていたカメラのようで
キズやスレもほとんどなくキレイなカメラです。
外装だけではなく中身もキレイにして
快適に使用できる状態に整備していきます。

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ペンタックスSPFのカメラ修理

今日は「菌活の日」だそうですよ。
これ最初は腸内環境とか
ビフィズス菌とかにちなんでいるかと思ったのですが
ここでいう「菌」とは「キノコ」のことなのですね。
マツタケ、シイタケ、ホンシメジ、エリンギ、
マイタケ、エノキタケ。。。。ぱっと思い浮かぶだけでも
美味しいキノコが次々と浮かびますねぇ。。。
鍋に入れても良いし、焼いても炒めてもいいですね
子供の頃に近所で出前をよく頼んでいた蕎麦屋さんの
ざるそばに薬味としてシイタケが入っていて
これがかなり苦手だったのですが。。。
大人になる頃にはシイタケ大好物になりました。
味覚というか好みって年齢によって変わっていくのですねぇ。。。
キノコ類、一番好きなのはホンシメジかな。。。
マツタケほどではないにしてもちょっとお高いですが。。。

さてさて

今日は「ペンタックスSPF」のカメラ修理に取り掛かります。
大ヒット作となったSPの改良版で
SMCタクマーレンズとの組み合わせで
開放測光を実現したカメラです。
1973年の発売ですが
この頃は開放測光が当たり前になりつつある時代です。

ここでちょっとだけ開放測光と絞込み測光について
簡単に書いておきます。
現代だと当たり前なのですが
一眼レフでレンズの絞りを設定しても
基本的にファインダーは絞り開放で明るいままです。
シャッターを切った瞬間だけ設定された絞り値まで
絞り込んで撮影を行うわけですね。
それでもシャッターを押す前に絞りを操作すれば
その絞り値、さらにSS値に連動して
露出計は現在の設定が正しいかどうかを教えてくれます。
つまり絞りは実際には開放でも絞り値が
露出計に伝わるようになっているのですね。
これがいわゆる「開放測光」です。

それ以前の絞込み測光の場合は
レンズ側絞りリングが現在どこに設定されているかを
ボディ側に伝える機構が全くない場合に
実際に絞り込んでシャッターを押したときに
どのくらいの光量が入ってくるかを測光する方法です。
従来のSPのように露出計スイッチをonにすると
同時に絞り込む構造になっているものが多いですね。
実際に絞り込んで測光するので
絞り値にもよりますが
そのときのファインダーは絞られてかなり暗くなります。

SPやSPFに採用されているM42マウントレンズは
いわゆるユニバーサルマウントで
世界中のメーカーでいろんなレンズが作られていますが
当然シンプルな構造のため絞り値をカメラ側に伝える機構を持っていません。
そのM42レンズにペンタックス独自の
絞り伝達機能を追加したのがSMCタクマーレンズ群で
それに対応したボディがSPFやES、ES2といったカメラです。
SPFに従来のM42マウントレンズを装着する分には
開放測光でなく絞込み測光で露出計を使えば全く問題ないですが
SMCタクマーレンズを他メーカーのM42マウントカメラに使用する際には
絞り伝達機構が干渉する場合もあるようなので注意が必要です。

前置きが随分長くなってしまいました(苦笑)
お預かりしているSPFは
まず高速シャッターが開きません。
1/1000は全く開かない状態で1/500でも1/3くらいしか開きません。
1/250でやっと開きますが
両端でかなり露光差がある状況です。
シャッター幕軸の動きが悪いようです。
加えて、今のところ確認できてないのですが
たまに巻き上げてあるのにレリーズできないことがあるようです。
現象が再現しないので何ともいえない部分がありますが
おそらくチャージ不良ではないかと思われます。

これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「ラブレターの日」だそうですよ。
うーん、ラブレターだけではなくて
女子によく手紙を書いていたのは
中学生頃かなぁ。。。。
便箋や折り方とかもちょっと工夫したりしてたなぁ。。。
いや、内容なんて、もはや覚えていないけれど
今となってはとても直視できないほど
恥ずかしい内容だと思いますよ(笑)
おまけに手紙は当分の間、残りますものね。。。
まさか現存しているものはないとは思いますが。。。(汗)
まぁ、誰もが通る道ですよね。
イマドキは手書きの手紙なんて出すことはないのでしょうが。。。

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
今月も多いですね。OM-1
やはり小さくてコンパクトだから。。。というのが
人気の原因としては最大のものなのでしょうね。。。
確かにOM-1を依頼されるお客様は
一眼レフでは撮りたいけれど
あまり大きくて重いものは困る。。。という理由はあるでしょうね。
小さいだけなら80年代の電子制御シャッター機を含めれば
OM-1と同等、あるいはそれ以上に軽い一眼レフも
いろいろあると思いますが
使い心地とか質感まで含めると
やはりOM-1は特別なカメラだと思います。
おまけに機械制御シャッター機で
電気を使うのはシンプルな指針式の露出計のみですし
メンテナンスすれば大抵のトラブルは解決してしまうことも
魅力のひとつだと思います。
。。。。ここまで書いておいて矛盾しますが
OM-1はその大きさ・軽さを実現するために
いろいろ工夫がされているカメラで
整備をする上では非常に繊細な部分も多く
機械式のシンプルなカメラ。。。だと思って
気安く分解すると大変な思いをするカメラでもあります。
今でこそ、そんなことはあまりありませんが
昔は不調なOM-1を目の前に何度頭を抱えたことやら。。。(笑)

お預かりしているOM-1は
人気のたかいブラックモデルです。
巻上の感触も悪くなくシャッターも動作しているのですが
高速シャッターにトラブルを抱えてしまっています。
1/1000はほぼ開かない状態で
1/500でも半分近くは閉じてしまいます。
1/250でやっと開ききりますが
露出量は視野の両端で極端に異なる状況です。
先幕の動きが悪く後幕に追いつかれてしまう状態です。
とはいっても幕速を測定してみても
後幕もあまり良い状況とはいえないので
シャッター幕軸に随分汚れがたまって
抵抗になってしまっているものと思われます。
OM-1の場合はさらにそれに加えて
底部三連ギアの動きが悪くなっていることも原因だったりします。
スローシャッターもガバナが固着気味なので
全体的に動きが悪い状態のようです。

今日もこれから本格的に分解整備に取り掛かります。
今回はめずらしくプリズムの交換は必要なさそうです。
露出計は動いてはいるのですが
1.5Vで駆動しているのに2段ほどオーバーな状態です。
もちろんこれも修理・調整を行います。

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