ヤシカミニスターのカメラ修理

今日は「即席ラーメンの日」だそうですよ。
1958(昭和33)年のこの日に
世界初の即席ラーメンである「チキンラーメン」が
日清食品株式会社より発売されたことに由来しています。
カップラーメンにしても袋ラーメンにしても
手軽に食べられる上に美味しいですよねぇ…
夜中にやたらと食べたくなるんですよね(苦笑
袋ラーメンだと子供のころから親しみのある
「ちゃんぽんめん」や「出前一丁」が好きですが
近所のスーパー等では意外と手に入らなかったりします。
特に「ちゃんぽんめん」は西日本の一部でしか見かけません。
とはいえ、ここ数年、即席麺を口にすることは
随分少なくなりました。
ただ、この季節…外で汗びっしょりかいて
おなかすかせて帰ると
やたらとカップ焼きそばが食べたくなるのです…
湯切りするから熱い汁もなくこの季節でも食べやすいし
味もめちゃくちゃ濃いから満足度が高いのです。
そしてそのカップ焼きそばにビールがめちゃくちゃ合うのです…
ごくごく一気に飲み干してしまいます。
あまり身体に良くなさそうなのでたまにしかやりませんが
カップ焼きそばとビールの組み合わせはたまりませんねぇ…

さてさて

本日は「ヤシカミニスター」のカメラ修理を行っています。
正確に言うと今回は1962年発売の
「ヤシカミニスターⅡ」ですね。
機能的には初代と変わりませんが
ダイキャストが変更になっているとレンズ構成が変更になっています。
非連動のセレン光電池露出計を搭載します。
露出計表示は当時多かった「LV」表示で
絞りSS設定リングも「LV値」設定となっています。
シャッターユニットはコパルSVLで1/500~1s・Bをカバーします。
レンズはヤシノン4.5cmF2.8を搭載します。

お預かりしている「ミニスターⅡ」は
一応は一通り動作するものの
各部の動きが汚れ等の影響でかなり重く
巻上にも問題がありそうです。
露出リングもかなり重くなってしまっています。
そしてレンズ・ファインダーのカビや汚れがかなり深刻です。
撮影上問題ないレベルにはなると思いますが
多少のカビ跡は残るかと思われます。
シャッターも一見、動作はしていますが
やはり粘りはあり動きが緩慢です。
ただ、心配されるセレンの状態は良く
明るさに対してほぼ問題ない数値が出ています。
セレンがダメだと残念ながら修理不能になるので
非連動とは言えセレンが元気なことには安心しました。

これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
露出リングのガタがやけに大きいな…と思っていたら
リングを留めているネジ3本のうち1本が折れて抜け落ちていました。
過去に大きなショックも受けているかもしれません。
機械的駆動部を入念に清掃整備して
スムーズに動作するように整備を行っていきます。
大きな破損等はなさそうなので
快適に撮影に使用できるレベルに仕上がられると思います。

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ニコンNewFM2のカメラ修理

今日は「愛酒の日」だそうですよ。
酒をこよなく愛した歌人・若山牧水の誕生日に由来しています。
牧水さんのお酒にまつわるエピソードはいろいろあって
一日一升程度の酒を呑んでいたといわれています。
一升…って一升瓶1本ですよ。1.8l…すごいでねぇ…
で、やはり死の大きな要因となったのは肝硬変だったそうです。
夏の暑い盛りに死亡したのにもかかわらず
死後しばらく経っても死体から腐臭がしなかったため
「生きたままアルコール漬けになったのでは」と
医師を驚嘆させたといわれています…
私はめっきり酒量は少なくなってしまいましたが
やはりお酒はどれも美味しいですねぇ…
正確に言うと私の場合、お酒単品だとあまり進まなくて
酒の肴と組み合わせるとお互いに味を引き立てあって
止まらなくなるのですよねぇ…(苦笑)
この季節だと適度に涼しい部屋で
刺身に日本酒が最強ですねぇ…
いずれにしてもお酒はほどほどに…(笑

さてさて

本日は「ニコンNewFM2」のカメラ修理を行っています。
1984年発売のカメラです。
源流はニコマートFT系でそこから
「FM」→「FM2」→「NewFM2」と着実に進化を遂げたモデルです。
フィルムカメラ全盛期に「機械制御マニュアルカメラ」といえば
一番に「NewFM2」の名がイメージされていたと思います。
今でも非常に人気の高いカメラで中古市場でも高値で取引されているようです。
特徴はなんといっても最高速1/4000&シンクロ1/250のシャッターですね。
スペックもすごいですが適度にコンパクトなボディと
使いやすさもあって写真学校生の定番モデルと言われ
長い間各校の推薦を得ていたそうです。

お預かりしている「NewFM2」はスクリーンが外れた状態で
当店にやってきました。
スクリーンは下から取り外せるタイプなので
枠留め等に破損がないことを確認して取り付ければよいのですが
どうしてスクリーンが外れてしまったのかと観察してみると
結構なショック品かと思われます。
それなりの高さから強めに落下したものと思われます。
その影響で巻上ロックの動作不良が起きていて
巻上できない状態でした。
シャッターそのものはそれなりの精度で動作しているようで
そのへんはさすがの丈夫さですが
露出計がやけに不安定で時々「-」に振り切ったままになっているようです。
こういう場合に心配されるのがシャッターダイヤル下にある
露出計LED制御部の破損や割れで
ここがダメだと当店では修理不能となってしまいます。
分解して調べてみると制御部自体は無事でしたが
露出計アースバネの外れと変形があり
ここが原因で露出計の動作がおかしかったようです。
加えてファインダー内に絞り値を直読させるためのミラーが
木っ端微塵になっていました…(苦笑)

基本的には丈夫な「FM2」ですが
やはり落下や大きなショックには弱いですね。
金属製で自重もそれなりにあるので
外装へのダメージも大きいです。
今回も上カバーにかなり歪みが出てしまっていますが
これは残念ながら修復不能です。
ただ機能的には問題ありませんが…
カメラは精密機械なので基本的に大きなショックには弱いです。
撮影に際や持ち歩く時には落とさないように
細心の注意を払っていただければと思います。
基本的にシンプルで丈夫な構造ではある「FM系」ですが
LED露出計は比較的トラブルが多く
何かあった際には修理不能になることが多いです。
当時はショックに弱い指針式よりも丈夫といわれていた
LED式ですがなにかあってもなんとかなる可能性の高い
指針式に比べてFMに限らずLED式は何ともならない場合が多いです。
ここに関してはもっとシンプルな
指針式露出計でよかったのに…とは思います。

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ペンタックスSPFのカメラ修理

今日は「油の日」だそうですよ。
「食用」と考えるか「機械油」として考えるかで
随分イメージが異なりますねぇ…(笑
機械油は私の毎日の作業のかなでも避けて通れない要素ですね。
機械的駆動部の多くはやはり油がないと
スムーズに動きませんし、私のところにくるカメラの多くは
油切れによる動作不良がトラブルの大半だったりします。
しかし「過ぎたるは猶及ばざるが如し」というように
注油のし過ぎは大問題に発展します。
同じ駆動部でもシャッター羽根等はほんおわずかな油脂類が
付着するだけで簡単に動作不良になってしまいます。
絞り羽根に油滲み…なんていうのもよくあるトラブルですが
古いレンズシャッター機でこれが発生している状態で
動作させると最悪な場合は絞り羽根が破損します。
「的確な箇所に最低限の注油」がこれが必須です。
で、食用の「油」にはもうめっきり弱くなりました(笑
先日の休みに友人と焼き肉に行ったのですが
それなりに量は食べますが結局最後まで「カルビ」を頼むことは
ありませんでした…もうバラ肉の油は重すぎて無理です…
メインで口にするのは「ロース」や「ヒレ」ばかりですが
あの肉肉しい食感と旨味がたまりません。ビールにも最高に合います。
でもそれらがひと段落すると「ホルモン」食べたくなってしまうのです。
カルビどころじゃなく油の塊なんですが
これえは美味しく食べられるのです。不思議ですねぇ…
さすがにさほど量は必要ありませんが…
こんなこと書いていたらまた焼き肉行きたくなってきました。
焼肉屋さんで食べる焼肉ってやっぱり美味しいですよねぇ…

さてさて

本日は「ペンタックスSPF」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
大ヒットした「SP」をSMCタクマーレンズとの組み合わせで
開放測光を可能にしたカメラです。
絞り情報伝達が全くないM42マウントレンズに
独自の定点ピンや絞り情報伝達用の爪を追加し
ボディ側にもそれに連動することによって解放時でも
レンズ側の絞りがどこに設定されているか判別する機能が追加になり
それを電気抵抗落として露出計と連動させます。
「SPF」ではそれに対応することと同時に
露出計の回路や考え方もガラッと変わっています。
多くの他の露出計が電気信号がこないときには
指針が下端や上端に引っ込んでしまいますが
SPFの露出計指針は電流がない場合も指針は中央です。
それを絞り・SSの露出計設定側からくる電流と
CDSが光を受けて変換されてくる電流で両端からそれぞれ引っ張り合います。
そして中央でバランスが取れているときが適正露出となる仕組みです。
なので露出計回路にトラブルを抱えている場合は
光に関係なくどちらかに振り切ったままになる…
なんていうトラブルもたまにあります。
電流がきてないときも適正露出も指針が真ん中ってon/offが
わかりにくいですよね…だから物理的on/offスイッチのない
フォトスイッチ採用になったのではないかと勝手に思っています。

お預かりしてる「SPF」は今回も長く使われていない個体かと思われます。
電池室には当時に水銀電池が入ったままで
やはり新しい電池を知れても露出計は反応ありません。
電池室はキレイなので配線等の腐食が原因かと思われます。
後でわかりましたが露出計本体や回路には問題はないようです。
加えて今度は機械的駆動の問題で低速シャッター時にかなりの高確率で
ミラーアップしたままとなってしまいます。
高速シャッターで正常に動作している様子を見ていると
原因はミラー駆動ではなくシャッター後幕の動作不良で
走行完了後にミラーダウンレバーが
うまく蹴られないことが原因かと思われます。
そんな状態なので当然ながら高速シャッタでの精度は出ていません。
比較的ありがちなパターンです。
どこかが破損している…というわけではなく
積年の汚れや経年劣化が動作不良の原因となっています。

少しややこしい構造の露出計回路を採用したこともあって
シンプルなSPに比べると露出計回路は
結構大掛かりなものになっています。
機械的な駆動部や構造やSPとほぼ変わりません。
ただこの露出計回路が少々邪魔な場面も多く
少しばかり整備性は悪くなっています。
でも開放測光対応のためにはマウント周りに
回路や機構が追加されるのはしかたがないですね。
預かった時にはプリズムはキレイかな…と思っていたのですが
取り出してみると遮光材は案の定ボロボロで
よく見ると腐食も蒸着面に多少出てきてしまっています。
いったん気づいてしまうと視野中央周辺なので
かなり気になるのですよね…
プリズムはキレイなものと交換で対処していきます。

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ミノルタX-700のカメラ修理

今日は「チンチン電車の日」だそうですよ。
1903(明治36)年のこの日に
東京電車鉄道の路面電車が新橋~品川で営業を開始し
東京で初めて路面電車(チンチン電車)が走ったことが由来になっています。
私は広島出身なので(正確には呉市ですが)
チン電は高校生や社会人になって
広島市内に日常的に行くようになってからは
とても身近な交通機関でした。
路線にもよりますが待つことも少なく乗りやすいですし
運賃もバスよりリーズナブルで使いやすいです。
先日の帰省では広島市内に出ることがほとんどなかったので
チン電には乗れませんでしたが
話題の広島駅ビル「ミナモア」2Fに直接チン電が
乗り入れるようになった新ターミナルはちょっと見てきました。
チン電も昔ながらのレトロな面も残しつつも
随分近代的になったものですね…
でもJRからの乗り換えは
非常に楽になってまたまた便利になっていました。

さてさて

本日は「ミノルタX-700」のカメラ修理を行っています。
1981年発売のカメラです。
それまでのミノルタ一眼レフの中核を担っていた
XG系の構造から脱却し完全新設計フレームとなった
当時の新世代のカメラです。
過去のXEやXDとは趣が異なりますが
それでもミノルタらしい非常に良い使い心地が魅力のカメラです。
特に明るくピントの山が掴みやすいキレのあるファインダーは
かなり病みつきになると思います。
しっかりした基本設計で丈夫且つお求めやすい中級機ということあり
長い間、安定したセールスも記録しています。
X3桁シリーズの中では最上級モデルであり
AFのαシリーズが登場してからもMF最上級機種として君臨し
登場から18年間もの間現行機種として存在し続けたカメラです。
登場の翌年にAEロック付きの「ニューX-700」に小変更が行われ
「ニューX-700」ではブラックボディのみのラインナップとなっています。

お預かりしているのも「ニューX-700」です。
「ニュー」でないX-700はもうあまり見かけなくなってしまいましたね。
シャッターは精度はともかくとしても
(高速SSにかなり大きな精度ズレあり)
元気に作動しています。
ただし露出計の値が全然ダメでレンズキャップをつけて
ファインダー内真っ暗にしてもアンダー方向(1/1000・F16側)に
振り切ってしまっている状況です。
この露出計のおかしな値に影響されて絞り優先オート
プログラムオートも全くアンダーで撮影には使えない状況です。

電子制御機ということで基盤内トラブルがあると
修理不可能な場合もあるのですが
今回の場合は予想通り摺動抵抗の汚れ・接触不良が原因のようです。
感度ダイヤル、絞り連動部にブラシで接触して
その位置によって抵抗値が変わる摺動抵抗があるのですが
それらのブラシ接触部が汚れているために起こる症状です。
XEやXDでも同様の症状がよくあるパターンです。
抵抗のみならず各接点やマグネット吸着部等
少しの汚れで接触不良が起こりやすいところを
入念に清掃して機械的な部分も清掃整備を行っていきます。
最終的に電気的な調整も若干行いますが
各部の清掃で最初に書いたSS不良も含めて
大部分のトラブルは解消されました。
電子制御機はやはり接点周りの清掃整備が重要ですね。

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リコーハイカラーBTのカメラ修理

今日は「噴水の日」だそうですよ。
1877(明治10)年のこの日に
東京・上野公園で第1回内国勧業博覧会が開催され
会場中央の人工池に日本初の西洋式の噴水が作られたことが
由来となっています。
公園の噴水…いいですよねぇ…この暑い季節に涼を感じます。
子供の頃に比較的近所の大きな公園に
噴水広場があってそこでよく遊びました。
夏場は噴水池に入ってじゃぶじゃぶして喜んでたなぁ…
池や海とかの水場が近くにあると明らかに吹く風の温度が
少し下がって涼しく感じますものねぇ…
先日の夏休みも陽射しが強烈でも水場が近いと
風が吹くと少し涼しくて救われました…(笑
次があれば…ですが…もし大きく移住することなったら
今度は海の近くがいいですねぇ…
夏も少しばかりは涼しくて冬も少しばかり暖かそうで
過ごしやすそうですね。
あ…いつの間にか噴水関係なくなりました…(笑

さてさて

本日は「リコーハイカラーBT」のカメラ修理を行っています。
大ヒットモデルで現在でも人気の高い
「リコーオートハーフ」をそのまま35mm判にしたようなカメラが
「リコーオートショット」で
その露出計を旧来のセレン式からCdSに変更したのが
「リコーハイカラー35」、さらに「ハイカラー35」の外観を
変更したものが今回の「ハイカラーBT」となります。
1971年発売のカメラです。
外観上のデザインも結構変更されていますが
塗装がブラックとなったのでかなり精悍なイメージになりました。
それでもなんともいえずレトロなのはハイカラー譲りですね。
露出計がCdSに変更になっているとはいえ
そのあたりの機構はハーフ判のオートハーフと似通っています。
ただシャッターユニットも異なっていて
オート露出はシャッタースピード優先オートとなり
マニュアル絞りでの撮影も可能です。(露出計非連動)
何もかもカメラ任せにするしかなかったオートハーフよりは
カメラを理解している方なら少し自由度が増した操作ができます。
ただ、オートショットもそうなのですが
大きなセールスポイントのひとつでもあるゼンマイ巻上は
おそらくオートハーフと共通のモノで
35mm判を自動巻上していくとオートハーフほど
枚数は持ちません。少しだけ小まめにゼンマイを巻く必要があります。

お預かりしている「ハイカラーBT」は一見非常にキレイな個体なのですが
過去に落下歴が何度かありそうです。
よく見ると何か所かに小さな凹みが見受けられます。
その落下の影響でピントリングが外れてしまっています。
ちなみにハイカラ-のピントは前玉回転式で目測です。
搭載されるレンズは35mmF2.8でビハインドシャッターです。
実際に整備を行うにあたりいろいろチェックしてみると
やはり長く動かされていない個体なので
ゼンマイの油切れやシャッター羽根の粘り、不安定な露出計
モルトの劣化等々
いろいろ問題は抱えています。
それらは想定内なので予想外の大きなトラブルはなさそうです。

一通りの整備が完了した状態です。
外観も清掃しましたが
なかなかカッコいいカメラですね。
ピントリングが脱落している状態だったので
レンズ清掃はもちろんですが
入念にピントの設定も行っています。
ゼンマイ巻上やシャッターの動作も非常にスムーズになり
気持ちよくシャキシャキ動くカメラに仕上がっています。
少し様子見している時間も終わったので
これから最終的なチェックを行い
問題なければ完成となります。

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コニカⅢのカメラ修理

今日は「蚊の日」だそうですよ。
まさに蚊の季節真っ盛りですものねぇ…と思ったら
季節は関係なく
1897(明治30)年のこの日に
イギリスの細菌学者ロナルド・ロスが
羽斑蚊(ハマダラカ)類の蚊の胃の中から
マラリアの原虫を発見したことに由来しているのだそうです。
蚊に刺されただけでも痒くて本当に困りますが
蚊はマラリアやフィラリア、日本脳炎、デング熱、
黄熱、ジカ熱などの感染症を媒介します。怖いですよねぇ…
蚊が媒介する病気で亡くなる人は
1年間で約80万人以上ともされ
蚊は地球上で人を最も殺している生物でもあるそうです。
先日、山の中にある墓参りに行きましたが
やはり結構刺されました…気をつけなければいけませんね。
仕事場も全く無警戒にしていると
意外とと蚊が出るので夏の間は蚊取り線香は欠かせません…
蚊取り線香の香りは風情があっていいのですが…

さてさて

本日は「コニカⅢ」のカメラ修理を行っております。
1956年発売のカメラですね。
前作の「Ⅱ」から「Ⅲ」モデルチェンジされて
鏡胴は完全に固定になりましたが
ついにセルフコッキングが搭載され非常に使いやすくなりました。
フィルムカウンターも自動復元です。
巻上レバーは鏡胴から生えている少し変わったレイアウトです。
これを2回巻上でシャッターチャージとフィルム送りを同時に行います。
現座オンする個体では未整備で巻上が重いものが多いですが
本来は非常に軽やかな動きの巻上レバーです。
これをリズミカルに2回巻上して撮影するのはかなり楽しいと思います。
搭載されるレンズはヘキサノン48mmF2です。
非常に優れた写りをするレンズです。

お預かりしている「Ⅲ」は正確には露出設定にLV設定が導入され
それに伴いシャッターユニットもセイコーシャMXLに変更された
「コニカⅢL1」です(1957年発売)
「Ⅲ」でよく見かけるのはほぼこの「L1」か
さらに露出設定リングが小変更された「L2」で
初期の「Ⅲ」を見かけることはあまりないかと思います。
今回の「Ⅲ」はセルフタイマーがかかった状態で
タイマーが完全に固着していてどうにも動かない状態です。
セルフタイマーのトラブルは比較的「Ⅲ」に多いですね。
セルフタイマー機構はシャッターユニット内ではなく
ボディ側に配置されています。
そしてその整備性が非常に悪いです(苦笑)
その上、セルフタイマー自体が破損していると
その部分の交換は非常に困難です。
かなり強烈に固着していて少々のことでは動かない状態でした。
何とか固着は改善してやっとシャッターが切れるようになったものの
今度はシャッター羽根がいつものごとくかなり粘っていて
話にならない状態でした。ここはまぁ予想通りですが…

既に一通りの整備が完了した状態です。
シャッターは非常にスムーズに高速から低速まで動作します。
ファインダーの二重像ズレも解消され
レンズも非常にクリアになっています。
これから最終チェックを行って問題なければ完成となります。

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ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は「米の日」だそうですよ。
「米」の漢字を分解すると「八十八」になることからだそうです。
加えて米は収穫するまでに88の作業を要するとされることなどが
根拠として挙げられているそうです。
白米はやはり食卓から欠かせないですよねぇ…
おかずはシンプルで品数少なくても構わないので
白米に合うものであれば十分に美味しくいただけます。
私、朝は毎日、野沢菜と生卵で米1合食べて
仕事に来るのですがこれで夜までしっかり持ちますものね…
腹持ちも白米は最強です。
一昨日はヒサビサに会う友人と焼き肉に行きましたが
米を食べたい衝動を抑え込むのが大変でした。
(糖質制限的に焼き肉に白米はちょっとマズい…(苦笑))
適正価格が幾らなのかはちょっとよくわかりませんが
不自由なく毎日美味しい白米が食べられる日が続くように祈っています。

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
1966年発売のカメラです。
当店にも多く修理依頼のあるカメラなので
何度も紹介しているカメラです。
ミノルタ初のTTL開放測光搭載モデルです。
開放測光に対応するため交換レンズ群も
連動爪が追加されたMCロッコールにモデルチェンジされました。
スペック的に突出する部分があるわけではないのですが
ミノルタらしく使い心地が良く
基本的に非常に丈夫なカメラなのでかなりのヒット商品になりました。
その上、ロングセラーともなり7年間生産が続けられました。
その上、モデルチェンジされたSR101やその前に追加されている
SR-TスーパーやSR505も基本的にはSR-T101をベースとしたカメラです。
それだけ基本設計に優れていて
ミノルタの機械制御シャッター機を代表するカメラだと思います。

お預かりしている「SR-T101」は
非常に外観のキレイな個体です。
現存台数の非常に多いカメラですが
雑な扱いを受けた個体も多く
かなりボロボロなモノを見ることが多いのですが
今回のSR-Tは非常にキレイです。
新品当時から丁寧に使われていたことがわかる個体です。

設定シャッタスピードに関係なくレリーズすると
ミラーアップしたままになってしまう状態です。
そして巻き上げるとミラーが下がってきて
とりあえずはファインダーも確認可能です。
原因はシャッター後幕の走行不良かと思われます。
後幕の走行がスムーズではなく走行完了時に
ミラーダウンレバーを蹴れない状態かと思われます。
そんな状態なので幕測も正常なわけがなく
シャッタースピードの精度も全く出ていない状態です。
かなり丈夫なカメラで
そうそうシャッターが切れなくなることはないですが
本来の動きをさせるためには定期的なメンテナンスはやはり欠かせません。

もうある程度、整備が完了した状態なのですが
分解時の画像を撮るのを忘れました…
シャッターは明らかにスムーズに動作するようになり
巻上も軽やかになっています。
初期のSR-Tは構造上巻上が少しだけ重めです。
電池室はもともとキレイで露出計も動作していたのですが
少しばかり問題があり
底部SWで電源をオフにしても
露出計指針が動いている症状が出ていました。
これはSR-Tで比較的よくあるトラブルで
底部のシンクロ接点や電池室マイナスからの配線がまとめてある部分の
絶縁不良で起こる症状です。
ここも分解してキレイに清掃したところ
問題なくオンオフもできるようなりました。
これから最終テストを行って問題なければ完成です。

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コニカC35のカメラ修理

今日は「ガンバレの日」だそうですよ。
1936(昭和11)年のこの日に
ベルリンオリンピックの女子200m平泳ぎ決勝で
日本の前畑秀子が地元ドイツのマルタ・ゲネンゲルを
振り切って優勝したことに由来しています。
その様子はNHKラジオで初のオリンピック実況中継が行われ
NHKの河西三省アナウンサーが「前畑ガンバレ!」を23回
「前畑勝った!」を12回連呼。
その実況中継が日本中を沸かせたそうです。
この類いまれな熱い思いのこもった放送を
後世に伝えるべく生まれた記念日だそうです。
前畑選手はこのレースで日本女性初の金メダルを獲得しました。
スポーツの応援以外でも「がんばれ!」って
声かけてしまうことはいろいろあると思うのですが
たいていの場合、本人としては
「もうがんばってるよ!」と言いたい場合が多いでしょうね(苦笑)
私も昔はそう思ったこと多々あったなぁ…
それでも愛情こもった「がんばれ」は嬉しいですけどね。
もうあまり「がんばれ」と言われることもありませんが(笑)
今日もお仕事頑張りますか―――
今日、がんばれば明日(12日)から17日(日)までは
夏季休暇です。
ご迷惑をおかけいたしますがよろしくお願い申し上げます。

さてさて

本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
1968年発売のカメラです。
「じゃーに~コニカ」の愛称で大ヒットしたカメラです。
ハーフカメラ並みに小さなカメラで
露出もプログラムオート専用で簡単に使えるカメラです。
このカメラの大ヒットで
いわゆるレンズ一体型のコンパクトカメラの
小型化が一気に進みました。
そう意味でも歴史上のターニングポイントになったカメラです。
大ヒットカメラだけあって現存数は非常に多いです。
ただ元々がお求めやすいカメラで遮光をモルトに頼っていることや
安価で使いやすいカメラということもあり
扱いや保存状況の良くないものが多く
意外と程度の良いものは少なかったりします。

お預かりしている「C35」は正確には
1971年発売の「C35フラッシュマチック」です。
外部フラッシュ使用時のフラッシュマチック機構以外は
初代「C35」とほぼほぼ共通です。
長らくしまい込まれていたカメラだとは思われますが
保管状況は悪くなかったようで外装もとてもキレイです。
さすがにファインダーやレンズにカビは多少ありますが
それでも通常清掃で十分にクリアになるレベルです。
当然ながらモルトは全滅ですが
劣化した時点で祖勇者さんが処置を行ったのか
フィルム室のモルトはほぼキレイに取り払われており
加水分解したモルトが他に悪さをする状況でありませんでした。
ただしシャッターは動作不良で
シャッターを切ると羽根はゆっくりと開き
全て閉じないまま動きが落ち着いてしまいます。
数十秒経ってやっとすべて閉じるといった状況です。
ビハインドシャッターで羽根がフィルム室側に露出しているため
汚れが付着しやすい構造ではありますが
シャッターユニットからの油滲み等は少ないカメラです。
動作不良の原因のほとんどが羽根の粘りではなく
シャッター駆動部の円盤の動作不良によるものです。
今回もやはりそこが粘っていると思われます。
露出計は一応は動いていますが少々不安定で
電池室頃キレイなのですが
電池室裏のハンダは緑青で覆われいて
やはり配線が導通不良になっているようです。
マイナス端子側からCDSへの配線が特に酷く
CDS側のハンダにも緑青が付着しています。

コンパクトにまとめられたカメラですが
構造はシンプルなので整備性は良好です。
各機構も非常のよく考えられて作られています。
「C35」は頻繁に修理依頼のあるカメラなので
いつもの見慣れた光景ではありますが
そうときこそ気を抜かずに慎重に作業を行っていきます。
あらゆる仕事がそうだと思いますが
油断と焦りは禁物です。

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ニコンFのカメラ修理

今日は「ながさき平和の日」を始め
いろいろ記念日が制定されていますね…
「8・9」と語呂も良いので
語呂合わせの記念日もたくさん制定されています。
そんな中に「ハンバーグの日」なんてのがありますね。
これも「ハ(8)ンバーグ(9)」と読む語呂合わせからだそうです。
ハンバーグ…子供の大好物ナンバーワンですよねぇ
あ、子供に限ったことではないですね
嫌いな方は本当に少ないと思います。
会社員時代はお昼や晩御飯に
びくドンやビッグボーイにも頻繁に行ってました。
お店でいただくハンバーグはこれがまた美味しいのですよねぇ
ここ数年、レトルトのお手軽ハンバーグや
マックのハンバーガーはたまに口にしますが
お店でハンバーグはずいぶんご無沙汰な気がします。
たまにはお店でじっくり美味しいハンバーグを
堪能したいですねぇ…近いうちに行ってみよう…

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
もはや伝説的な一眼レフですね。
1959年発売のカメラです。
ニコン初の一眼レフであり
ニコンFマウントが初めて採用されたカメラでもありますね。
ファインダー交換式で豊富なニッコールレンズ群
あらゆる撮影に対応するための膨大なアクセサリー群
システムカメラとしても非常に優れていて
報道分野等のプロカメラマンにも多く愛用されたカメラです。
細かいことはここでは触れませんが
「ニコンF」で調べると
いろいろなエピソードやデータが溢れるほど見られると思います。
発売当時から現代においてもやはり特別なカメラだと思います。

お預かりしている「F」はかなりの長い間
使われずに眠っていたものと思われます。
保管環境もあまりよろしくなかったようで
付属するファインダーやレンズにはかなりの
汚れがカビが見受けられ本体外装もかなり汚れてしまっています。
「ニコンF」といえばその堅牢性が語られることも多く
実際に非常に頑丈なカメラではありますが
さすがに今回は状態があまりよろしくなく
あちこちで動作不良が起こっている状態です。
シャッターはチャージ状態ではあるものの
レリーズボタンを押してもうんともすんとも言いません。
最初にアクションが起きるはずのミラーが動作不良で
全く動かない状況です。
ミラーを指で押し込んであげてやると何とかシャッターは切れるようです。
しかしながらとても精度が出ている状態ではありません。
定番のスローガバナ固着もおきています。

分解整備を行うことが大前提になっているカメラなので
整備性は非常に良好で調整箇所もいろいろなところに
組み込まれています。
まずはとにかく機械的に動作する部分をできる限り分解し
キレイに洗浄し最低限の注油を行って組み上げていきます。
ミラー駆動のためのバネは「ここまで必要か?」と思うほど
頑強なバネが使わているのですが
それでも積年の汚れや古い油脂で動かなくなるものです…
ミラー駆動バネだけではなく他のあらゆる部品も
基本的に太く厚く非常に丈夫に作られています。
その多くの頑強な部品が非常に高い精度で組み込まれるようになっています。
汚れをしっかり落として組み上げると
あれほど動かなかったのはなんだったんだというほど
きっちり精密に動くことが確認できます。
まだ仮組ですがおそらくわずかな微調整程度で
高速シャッターも十分な精度が出ると思われます。
さすがですね。
分解整備するたびにその完成度の高さに驚かされます。

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オリンパスペンEE-2のカメラ修理

今日は8月7日で「バナナの日」だそうですよ。
「バ(8)ナナ(7)」と読む語呂合わせですね。
私もバナナは定期的に買って自宅においてありますねぇ…
思いついたときに手軽に食べられるのがいいのですよね
もちろんとっても美味しいですし…
手で皮が簡単に剥けるのが手軽で助かるのです。
栄養価も非常に高く
頻繁に山を歩いていた頃には
行動食としても大活躍でした。
アフリカ諸国の中にはバナナが主食という国もあるそうです。
でもそういう国のバナナは日本でよく見かける
デザート用のバナナではなく煮たり蒸したりして
食べる料理用バナナなのだそうです。
通常イメージするバナナよりも野菜に近いものだそうです。
普通に手で皮をむいて生で食べるデザート用バナナは
そのままでも文句なしに美味しいですが
近頃の暑い夏を過ごしていると
しっかり冷房の効いた快適な喫茶店で
華やかに仕上げられたあまーいバナナサンデーが
食べたくなりますねぇ…

さてさて

本日は「オリンパスペンEE-2」のカメラ修理を行っています。
ハーフカメラの代名詞的存在の「ペンシリーズ」ですが
その中でもカメラ初心者でも気軽に扱える
「ペンEEシリーズ」を真っ先にイメージされる方も多いと思います。
最初の「ペンEE」は1961年発売で
もちろん大ヒットし、1968年に改良型の「ペンEE-2」にモデルチェンジ
より使いやすくなって大ヒットを計測し
さらに1973年に「EE-3」にモデルちチェンジされます。
このあたりの時代ではめまぐるしくカメラの電子化・多機能化が
一気に進み、その時代の中で昔ながらのシンプルな
「EE-3」はいつのまにか孤高の存在になっていきますが
1986年まで生産が続けられ「ペンシリーズ」の
最終清算モデルとなります。
1986年当時は同じオリンパスから世界初の生活防水機能を実現した
全自動のコンパクトカメラ「AF-1」(ぬれピカ→ぬれてもピカソ)が
発売されています。
同じ時代に生産されていたとは思えないほどの違いですね…

お預かりしている「ペンEE-2」は
かなり長い間使われずにしまい込まれていたものと思われます。
シャッターはとりあえずは動作していますが
露出のオートは全く制御されていないようです。
受光部を覆い隠しても赤ベロは出ずシャッターが切れてしまいます。
反対に明るいところに向けても絞りはほぼ全開のまま
2段速の遅い方のSS(1/30)で切れているようなので
露出計がほぼ動いていないと予想されます。
さらにフィルムカウンターの戻りバネが効かないのか
「72」で固まったまま、裏ブタを開けてもゼロ復帰しません。
とてもこのままでは撮影に使えない状態です。

心配されるのはセレンの状態ですが
あまりよろしくないですね…
全く起電していないわけではないのですが
露出計は光に対してわずかばかりしか反応しないようです。
まだ取り掛かり始めなのでこれからですが
セレン本体が劣化でダメなのか配線かハンダ
あるいは抵抗の劣化で
露出計まで電流がうまく流れないのかを
これから調べていって対応していきます。
シャッターも経年相応の粘りや
レンズ・ファインダーにも汚れカビが見受けられますので
全体的な清掃整備を行っていきます。
シンプルでよく考えられた構造で
小さくても整備性は非常に良好なカメラです。

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