マミヤ35クラウンのカメラ修理

今日は「原爆の日」(広島平和記念日)ですね。
お店を開ける日は毎朝8時15分に目覚ましがなるので
今朝は起きた瞬間に黙祷でした。。。
ながらくこの日に広島にいる機会はなくなってしまいましたが
この日がくるとじいさん、ばあさんが
よく話してくれた戦争のことや原爆のことを思い出します。
二度とこんな悲劇が起こらないように祈りたいと思います。

さてさて

今日は昨日に引き続いて「マミヤ35シリーズ」
今日は「マミヤ35クラウン」です。
これまたちょっとマイナーなカメラではありますが。。。
実は整備は既に一段落していて
↓ こんなカメラです。

グレーの貼り革がとってもオシャレです。
上カバー形状は昨日の「35S2」に比べると
少しばかりシンプルですね。
フィルムカウンターも自動復元式で
巻戻しボタンも底面に配置される通常のものになっています。

搭載されるレンズは大口径のセコールFC4.8cmF1.9
シャッターはセイコーシャMXLです。
シャッタースピードは1秒~1/500秒
スペック的には昨日の「35S2」に搭載される
コパルSVと同様です。
少々、余談になりますが
セイコーシャMXLを搭載したカメラは
二眼レフやレンジファインダー機など
この時代にはたくさんあるので
どの機種にも当てはまるのですが
最高速1/500は他のシャッタースピードの時には
使わない強力な別バネを使って
シャッターを作動させます。
そのためシャッターをチャージしていない状態でも
1/250から1/500に切り替えるときには少し重く感じます。
シャッターをチャージした状態では
1/250から1/500への切り替えは非常に重く
かなりシャッター内部に負担をかけてしまいます。
そのため当時から1/500を使う場合には
シャッターをチャージする前に1/500へセットしておいてから
チャージするように。。。と言われていたそうです。
(未確認ですが当時の説明書にも書いてあったようです)
今回のマミヤに限らず
セイコーシャMXLシャッターを搭載カメラをお持ちの方は
(既にご存知かもしれませんが)注意してください。
(コニカⅢ、オリンパス35S、パールⅢ、リコフレダイヤ。。。等々)

お預かりしている「35クラウン」は
ご依頼者様が最近、入手されたものとのことです。
一通り動作は何とかしていますが
やはり発売から60年近く経過したカメラです。
あちこちに汚れや油切れの影響で動きが悪くなってます。
シャッター羽根も一見、キレイなのですが
若干粘りがあるようです。
ファインダー内も随分汚れてしまっています。
レンズも同様ですね。

シャッター羽根・絞り羽根の洗浄、
シャッターユニットの整備に始まり
レンズ清掃、ピント点検、巻上部の清掃・注油
ファインダーの清掃、距離計の調整等々
全体の点検整備を行いました。
現状は少し油等が馴染むまで様子見をしているところです。

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