オリンパスペンD3のカメラ修理

今日は「望遠鏡」の日だそうですよ。
そういえば私がまだ小学校に入ったばかりの頃には
家に赤道儀屈折6cmの天体望遠鏡がありました。
(まだ早すぎるという周囲の反対を押しのけ
祖父が私のために買ってくれたもの)
さすがに数年はじいさんに月の表面を
見せてもらったりしていたくらいでしたが
小学校高学年になる頃には星団や星雲、連星を
(もちろん見つけやすいレベルのものばかりですが)
夢中で眺めていました。
時間と予算さえやれば現在最新のシステムで
天体観測や天体写真やってみたいですねぇ。。。

さてさて

本日は「オリンパスペンD3」のカメラ修理を行っています。
「ペンシリーズ」の最上位シリーズですね。
「ペンD」の「D」はデラックスの頭文字だそうです。
この頃はクルマとかでもグレード名に「デラックス」と
ついたものが多かったですね。
初代「ペンD」はセレン式の露出計でしたが
「D2」でCdSとなり、「D3」ではレンズが32mmF1.7となりました。
シャッタースピードも1/500まであります。
露出計はLVを読み取って
絞り・SSリングで合わせる非連動式です。

お預かりした「ペンD3」は
長らく使用されずに保管されていたものらしく
レンズのカビやボディにはサビが発生しています。
露出計は電池を入れても全く反応せず
シャッター羽根の動きも悪いようで
シャッタースピードが出ていないようです。
さらにバルブ時にはレリーズが戻っても
シャッターは開きっぱなしになってしまいます。

露出計はボディ側との連動がないため
電池室からのリード線を外してしまえばゴロンと外せます。
アルバダ式のファインダーも一緒に外れます。
動作不良の全ての原因は経年劣化によりもので
ハンダ付けのやり直しや、各部の洗浄、注油で
元気に動くようになりそうです。
レンズだけは少々カビ跡が残りそうですが
通常の撮影に影響がほとんどないレベルにはできそうです。
これから本格的に各部点検整備一式に取り掛かります。

コンパクトで大口径F1.7
露出も完全マニュアルということで
撮影者の意図が反映されやすく
表現の幅も豊かなカメラです。
スピード重視で絞ってスナップ、
目測なので少々ピントはシビアですが
開いてポートレートもいいですね!

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