ニコマートFTNのカメラ修理

今日は4月6日ということで
「しろの日」だそうです。
「城の日」でもあり「白の日」でもあるようですよ。
「城」のほうは広島城くらいしか行ったことがないですね。。。(汗)
「白」といえば露出オーバーして
白トビしまくった写真を
過去に量産してしまったことを思いだします(苦笑)
フィルムで撮っていると今でも微妙な露出の設定に迷うことがありますが
ポジであれば「迷ったらアンダー目」
ネガであれば「迷ったらオーバー目」を基本にしておくと
そんなんみ大失敗はしないような気がします。

さてさて

今日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコマートはニコンの中級機用のブランドで
機械制御シャッターのFT系
電子制御シャッターのEL系に大きく分類されます。
今回の「FTN」は前身の「FT」に
「開放F値補正機構」が組み込まれ
測光も「中央部重点測光」に変更されたモデルです。
当時のオートニッコール(非Aiレンズ)は
レンズ側から絞りリングの位置情報を
いわゆるカニ爪で伝えるのですが
ファインダー内にCDS(受光素子)があるため
開放測光時のF値を露出計に伝えないと
正確な測光はできません。
「開放F値補正機構」が組み込まれる前のモデルだと
ダイヤルで現在装着しているレンズの
開放F値を設定しなければなりませんでした。
この「開放F値補正機構」のあるモデルだと
レンズを装着した際に最小絞りから開放絞りへ
絞り環を往復させることで簡単に設定できるようになりました。
(いわゆる「ガチャガチャ」と呼ばれる動作)

ガチャガチャで設定された絞り値は
ニコマートFTNの場合、
マウント部の指標で確認することができます。
今回、お預かりしているFTNはその肝心の「ガチャガチャ」で
開放F値がうまく設定できないようです。
(赤指標が全く目盛り上に出てきません)
銘板下にある部品が固着してうまく動かないことが原因のようです。
加えて開放F値がうまく設定されても
露出計は随分オーバー目になってしまうようです。

ニコマートに搭載される縦走り金属羽根シャッターユニット
「コパルスクエアS」は作動音は少々大きいですが
非常に丈夫なシャッターです。
しかしながらお預かりしているFTNはかなり長い間
使われていなかったようで
シャッターそのものは作動し、写真は写らなくはないでしょうが
少々、前後の羽根の動きのタイミングが悪くなっています。
単純に羽根に汚れが付着しているためと思われます。
スローガバナーもかなり粘っています。

これから分解を進め、まずはシャッターユニットの整備から行います。
機械的な動作部分の整備を終えてから
露出計等の整備にも取り掛かります。

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