ミノルタSR505のカメラ修理

今日は「春一番名附けの日」だそうです。
(なぜ「名付け」ではなく「名附け」なんだろう?)
春一番の語源は壱岐郷ノ浦の漁師の間で
春の初めの強い南風が「春一」と呼ばれていたことからだそうです。
今年はまだですかね?
春一番の定義は。。。
「立春~春分までの間に
日本海を進む低気圧に向かって、
南側の高気圧から10分間平均で風速8m/s以上の風が吹き込み、
前日に比べて気温が上昇することを発生条件とする。」
。。。だそうです。
立春~春分の間の南風とだけは知ってたかな。。。
そういえば節分の日だったかその前の日に
かなり暖かい日があって南風も吹いていたので
「お?もう春一番?」と一瞬思ったのですが
立春前だったので他の要件が当てはまったとしても
「春一番」ではなかったですね。
その日以降、また少し冷え込む日が続いていますが
早く春本番になってほしいものです。

さてさて

本日は「ミノルタSR505」のカメラ修理を行っています。
発売開始は1975年です。
1973年には「X-1」、74年には「XE」が発売されており
電子制御機であるXシリーズへ
既に生産開発の主軸を移しつつある時期でした。
結果的に「SR505」は「SRシリーズ」最後のモデルとなり
これ以降のミノルタ一眼レフは全て
電子制御シャッター機となってしまったわけです。
基本的な部分のほとんどは1966年に発売された
「SRT101」がベースとなっており構造は同様です。
後継機である「SRTスーパー」で
絞り値がファインダー内で確認できるようになり
アクセサリーシューがX接点付きになり
スクリーンはスプリット/マイクロプリズムに変更され
さらにマイナーチェンジされた「SR505」で
「フィルムシグナル」と裏蓋にメモホルダーが付きました。
もちろん内部の小変更は常に行われており
「SR505」は「SRシリーズ」の完成形と言っても良いかと思います。

偶然なのですが同じに日に
全く別のご依頼者さまから「SR505」が
シルバー、ブラックと立て続けに2台
修理・整備のご依頼がありました。
そのため今日は2台一気に整備を行いたいと思います。
まずシルバーのほうなのですが
シャッターはやはりバランスが崩れているものの
測定機でチェックしてみても撮影に支障があるほどではございません。
もちろん整備するからにはさらに詰めていくのですが
それよりも露出計が全く動きません。
バッテリーチェックだと動作し値も悪くないので
電池室が原因ではありません。
後で調べてわかったのですがCdSから出ている脚部分が
腐食しており全く導通しない状態でした。
ブラックのほうは露出計は動作しているものの
精度は出ておらず
こちらはシャッター幕のバランスがかなり崩れていて
1/1000の場合だと写真の両端で1段以上、
露光量の差が出てしまっています。
後幕が遅くて走行中にどんどんスリットが広がっていく状態です。

まだシルバーに取り掛かったばかりですが
これから本格的に分解整備を行っていきます。

「SRT101」をベースとするモデルは
「SRT101」の他に「SRTスーパー」、
「SR505」、「SR101」が存在します。
もう少し幅を広げると
「ニューSR-7」、「ニューSR-1」、「SR-1s」も
かなり近い親戚のようなものです。
どのモデルも大ヒットしているので
現存する台数は多く、おまけにシャッター機構も丈夫なため
未整備の個体でもとりあえずシャッターは切れるものも多いかと思います。
とはいえ、長年未整備の個体は油切れで
体中の節々が痛いのに健気にがんばって
無理して動いてる状態です。
現在、長らく未整備のSRT系をお持ちであれば
小さな力でスムーズに気持ちよく動けるように
メンテンナンスを行っていただければと思います。

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