ニコマートFTNのカメラ修理

今日・明日は「左義長」で
「どんと焼き(どんどん焼き)」を行うところも多いでしょうね。
「小正月」に行われる火祭りの行事で
路傍の神「道祖神」の祭りとされる地域が多いそうです。
刈り取り跡の残る田などに長い竹を3、4本組んで立て
そこにその年飾った門松や注連飾り(しめかざり)
書き初めで書いた物を持ち寄って焼きます。
その火でお餅や団子を焼いて食べるのですよねぇ
私の生まれ育った地域では畑と言っても
斜面に狭い段々畑ばかりで
「どんと焼き」を行えるほどの広い畑はなかったので
この風習はなかったのですよねぇ
でも少し市内を外れて山間の町になると
やっているところが多かったですね
親戚の家の地域が「どんと焼き」を行っている地域で
一度だけ参加させてもらったことがあります。
焼いたお団子美味しかったですねぇ…いい思い出です。
田舎では子供や担い手が少なくなったことにより
こういう年中行事もやっているところは少なくなっているのでしょうね…
ちょっと寂しいですねぇ…

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコマートFT系も修理依頼の多いカメラですね。
少し大柄で重いカメラですが
その分、非常にがっしり丈夫に造られていて
この時代のフラッグシップ「F」ほどではないにしろ
堅牢性が高く頼りがいのあるカメラです。
ニコマートシリーズは機械制御シャッターの「FT系」と
電子制御シャッターの「EL系」に大別されますが
まだ出始めで信頼性の面で手探りだった「EL系」に比べ
信頼性の高い「FT系」は特によく売れたと思われます。
その中でも「FTN」は「FT系」の中でも
最もたくさんの台数が販売され現存する数も非常に多いカメラです。
「FTN」は最初の「FT」をベースに
「開放F値補正操作」を採用し
絞り環を往復させるだけで開放F値の設定が完了する機構が搭載されています。
いわゆる「ニコンのガチャガチャ」ですね。
さらにファインダー内にSS表示設定が追加され
測光方式も平均測光から中央重点測光に変更されています。

お預かりしている「ニコマートFTN」は少しだけ少数派の
ブラックボディです。
それもなかなかキレイなコンディションで非常に精悍な印象です。
一通り動作はできている状態ですが
細かくチェックしていくといくつか問題を抱えています。
まずファインダー内がモルト屑等で随分汚れています。
ニコマートはファインダー枠周りに結構な内部モルトを使っていて
当然ながらモルトは劣化するのでモルト屑が
スクリーン上に溜まりやすいのです。
分解してなくてもマウント側から見えるミラー受部のモルトも
ボロボロなので内部はもっと劣化が進んでいると思われます。
加えて露出計が少々不安定な挙動を見せています。
ニコマートというとマウント部で絞りやSSと連動する
マイラー抵抗と呼ばれる摺動抵抗の劣化で
露出計のトラブルが起こる場合も多く
摺動抵抗の抵抗体が剥がれ落ちている場合だと
修理不可能になる場合も多いのですが
今回は抵抗は汚れ程度で清掃で何とか安定しそうな気配です。
もちろん電池室やその周りの配線等のチェックも行い
必要があれば再ハンダや配線交換を行っていきます。
シャッタースピードも少々不安定な部分があり
これは金属羽根ならではの羽根の汚れが原因かと思われます。
シャッターユニットの整備で対処していきます。

まだ分解整備に取り掛かり始めたばかりの段階です。
これから前板・ミラーボックスを分離して
本格的に整備を行っていきます。
ところで今回の「ニコマートFTN」は
「A型スクリーン(スプリット)」が装着されています。
「マートFTN」のスクリーンは元々は
マイクロプリズムですが
1971(昭和46)年にA型スクリーンを装備したモデルが追加されています。
このA型スクリーン装着モデルには
本来巻上レバー化粧蓋に部のところに「A」のステッカーが貼られているのですが
剥がれてしまったかあるいはこのスクリーン自体が
後から装着されたのかもしれません。
いずれにせよ「A型スクリーン」のモデルは少しだけレアです。
ニコマートFT系の場合は後のモデルとは異なり
分解してプリズムを降ろさないとスクリーン交換は通常できません。
それではこれから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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