リコーオートハーフSのカメラ修理

今日は「ミドルの日」だそうですよ。
「ミ(3)ドル(16)」と読む語呂合わせからだそうです。
ここでいう「ミドル」とは世代のことで
明確な定義はないものの概ね40代~50代半ば…というところでしょうか…
このあたりの年代になると個人差も大きいのですよねぇ
私はもはやミドルではなくてシニアに
片足以上突っ込んでいると思いますが…(苦笑)
人の各パーツの耐用年数ってなんとなく50年前後かなぁ…と思うのです。
先程も言ったように個人差が大きいですが
若い頃では考えられなかったようなトラブルとかが出てくるのも
40代後半くらいからのような気がします。
当店に入ってくるカメラもそうですが
耐用年数を超えているからといってすぐに壊れるわけではないですが
無理な力や過剰な負荷がかからないように気を付ける必要はありますよね。
ましてや人間の場合は部品交換ができるわけでもないので
なおさらかとも思います。
…とあちこちに衰えも見えてきていろいろ問題も抱えている
自分の身体と向き合っている次第です…(苦笑)
こればかりはしかたないですね。
年相応に「なるべく」無理のないようにもう少し生きていきます(笑)

さてさて

本日は「リコーオートハーフS」のカメラ修理を行っています。
オリンパス・ペンシリーズと並んで
ハーフカメラの双璧ともいえるカメラですね。
「S」は1965年発売のモデルで
初代の構造の見直しが行われレリーズボタンがボディ上面に移設され
内部構造も変更がいろいろと行われています。
機能的にはセルフタイマーが増設され
裏ブタは初代の取り外し式ではなく丁番式に変更されています。
いわゆる普通に見かけることの多い「オートハーフの形」になったものは
この「S」からということになります。
ボディ前面がアルマイト板になったのもこの「S」からですね。
実際にオートハーフらしい非常に多くの
外装バリエーションモデルが出るのは
セルフタイマーが省略されて前面構造がよりシンプルになった
翌年登場の「E」かと思います。

お預かりしている「オートハーフS」は
おそらくご依頼者様のお宅で相当長い間
眠っていたものと思われます。
最も心配な部分はセレン光電池ですが
調整は必要ですがそれなりに起電しているようで
とりあえずは一安心です。
ただそれ以外はやはり動きが悪かったり劣化が進んでいたりと
全体的に整備の必要な状況です。
露出計はセレンに伴って元気に動作してはいますが
シャッター側に羽根粘りが発生していて
非常に動きが不安定です。
そのためオート精度も同様に不安定で
大幅にオーバー露出となってしまうことが多々ある状態です。
レンズ・ファインダーにはクモリ・カビが見られ
自慢のゼンマイ仕掛けの自動巻上は油切れ気味で
動きが良くありません。
そして当然のごとく裏ブタ部のモルトは全滅です。
ハーフカメラに限ったことではありませんが
コストの関係上、この時代のコンパクトカメラは
裏ブタの遮光をモルトにかなり頼っているものが多く
貼られているモルトの量も多く劣化は即光線漏れに繋がります。

まだカバーを外しただけの状態ですが
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
元々の外装サイズが限界まで小さく造られているせいもありますが
この時代のカメラとしては結構中身はぎっちり詰まっています。
整備性の良いオリンパスペンに比べると
正しい手順と多少の手間が整備時に必要となります。
とはいえ、もはや見慣れた風景でもありますが…
慎重さだけは忘れずに落ち着いて整備を行っていきます。

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