ペンタックスSPFのカメラ修理

今日は「勝負事の日」だそうですよ。
「イチ(1)かバチ(8)か」と読む語呂合わせからだそうです。
「一か八か」は博打用語で、語源は「丁か半か」。
「丁」と「半」の各漢字の上の部分の形が
数字の「一」と「八」であることに由来するのだそうです。
「一か八かの勝負」のような使われ方がされ
結果はどうなろうと、運を天に任せてやってみること、
またはのるかそるかを意味するのだそうです。
あんまり「一か八か」みたいな投げやりな勝負はしたくないですねぇ(苦笑)
そういった勝負の場合、かなり高い確率で大失敗しそうな気がします…
まず成功すると思われるけど…多少のリスクはありますよ…
…くらいならまだしも…
ちなみにいわゆる「ギャンブル」にほぼほぼ手を出しことがありません(笑
競馬もパチンコもやったことないですし
宝くじすら買ったことがありません…あまり興味がないだけですが…
ギャンブルではなくても毎日の中で
いろいろやってみないとわからない判断に迫られることはたくさんあるので
そういう「勝負事」にはなるべく勝てるようにしていきたいですよねぇ…

さてさて

本日は「ペンタックスSPF」のカメラ修理を行っています。
1973年が発売のカメラです。
一昨日は「SP」の修理を紹介しましたが
その「SP」をベースとして「開放測光」を可能にしたのが
今回の「SPF」です。
ただし「開放測光」使用には条件があって
従来の「M42マウントレンズ」ではなく
レンズ側から絞り情報を伝えるピンを持ち
レンズの締め込み位置をキチンと固定させるピンを持った
「SMCタクマーレンズ」を使用することが条件となっています。
通常の「M42マウントレンズ」ではレンズ側から絞り情報を伝える機構が
全く存在しないので開放測光を行うには
レンズ側にも当然そのための機能追加が必要ということです。
従来の「スーパータクマー」までの「M42マウントレンズ」使用時には
これまでの「SP」同様に絞り込み測光で対応できます。
露出計に関して「SPF」になってもうひとつ変わったことがあって
露出計のSWが「フォトスイッチ」と呼ばれる「自動スイッチ」になりました。
これはレンズにキャップをし、受光体に光が当たらなくなると
CdSの抵抗が絶縁状態にまであがり結果的にSWオフの状態になるというものです。
そのため通常のCdSに加えてフォトスイッチ用の
CdSが接眼レンズ上部に追加されています。
露出計周りは大幅に変更され「SP」とは別物になっていますが
シャッターや巻上、ミラー駆動部といった機械的な部分は
ほぼ「SP」と同一です。実績と信頼のある駆動部は健在です。

お預かりしている「SPF」はまず電池室の蓋が固着して
全くビクとも動かず外れない状態です。
こういう場合は中に腐食した電池があるのがパターンですが
今回は電池は入っていません。
緑青で固着しているのはなく錆でガッチリ固着してしまっている感じです。
力技でこじ開けようとしても大抵の場合ロクなことにはならないので
溶剤等を使って時間をかけて開けていきます。
開けた後で後でわかりましたが電池室の蓋のネジ部は
真っ赤に錆びついていました…どうしてこうなったのか…
それとは関係なく露出計も不動の状態なので
そのあたりの修理も行っていきます。

今回もプリz無に大きな問題はありませんでしたが
ファインダーからはほぼわかりませんが
多少腐食が始まっている箇所もございましたので
極力これ以上広がらないような処置を行っておきます。
シャッター自体は全速動作はしていますが
やはり幕軸の汚れ等もあり高速シャッターの精度は
かなりバランスを崩してしまっているので
そのあたりの機械駆動部の整備調整も万全に行っていきます。

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