今日は「柿の日」だそうですよ。
1895(明治28)年のこの日に
俳人・正岡子規が奈良旅行に出発し
「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」の句を
詠んだとされることからだそうです。
そしてそろそろ柿の旬もやってくるタイミングですね。
初夏から晩秋にかけては次々と
美味しい果物の旬がやってきて
日本に住んでいてよかったと感じます(笑)
ただ、近年はどの果物もなかなかお高いですけどね…
柿もあのほのかな甘さとは食べ応えが何ともたまらないですね。
まだスーパーではあまり見かけませんが
値段が落ち着いてきた頃にたっぷり味わいたいと思います。
さてさて
本日は「キヤノンFX」のカメラ修理を行っています。
1964年発売のカメラです。
FLマウント搭載そしてキヤノンFシリーズの初代機となります。
FLマウントは開放測光対応、AE化対応のためにFDマウントへと
7年後にモデルチェンジされますが
マウント形状そのものは引き継がれます。
そして巻上やシャッター駆動、ミラー駆動等の
基本的なメカニズムは以降のFシリーズ全般に継承されます。
これからの10年間のモデルの基本となるカメラとも言えます。
この時代のキヤノンらしい歯切れのよいシャッター駆動音も
このFXから始まったと言えると思います。
露出計も内蔵されますがまだ時代的にTTLとはならず
外光式のCDS露出計を搭載します。
受光部は正面から見て右側(巻き戻し側)肩にあり
感度高低の切り替えも可能です。
お預かりしている「FX」はシャッターこそ切れますが
シャッターを切るとミラーアップしたままになってしまいます。
構造上、巻き上げればミラーはいったん降りてきますが
再度レリーズすればまたミラーアップです。
ミラー駆動部の動作不良もありますが
シャッターの動きが悪いために最後にミラーダウンできない状況のようです。
シャッター音もキヤノンらしいクリアな歯切れのよい良い音ではなく
ギャインといった感じにノイズが混じります。
巻上も含めて機械駆動が全体的に油切れや汚れで
かなり悪い状況と言えると思います。
プリズムは視野の何か所かに腐食が見られます。
お約束のプリズム抑えのモルトに起因するものと
そもそも蒸着自体が劣化して剥離している部分もあるようです。
加えて露出計は電池を入れても全く反応しません。
電池室もそれなりに汚れていましたが
電池室裏端子は粉を吹いている状況で
もちろん全く通電しない状態でした。
全体的にとにかく入念な整備が必要な状態です。
プリズム抑えのモルトの加水分解は
プリズムカバーの隙間から浸透し
プリズムへしっかり浸食していきます。
そのためFシリーズではファインダーから見ると
縦方向に水が流れたような腐食痕に見えることが多いです。
外光式露出計で絞りから連動がないため
露出計回路はシンプルで他部分の整備性も良好です。
ただ露出計周辺は意外とスペースが狭く
端子の取り外し等をしようとするとなかなか手間だったりします。
そしてシャッタスピードダイヤルと連動となる
露出計しぼ値表示は連結している銅帯が
比較的デリケートなので扱いに注意が必要です。
いくつか注意が必要なポイントもあるので
慎重に整備を行っていきます。
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