ミノルタALSのカメラ修理

今日は「愛と希望と勇気の日」らしいですよ。
南極観測隊のカラフト犬、タロとジロに由来した日なんですね。
直接関係無いですが
子供の頃に「炎の犬」ってドラマがあって毎週見ていたなぁ。。。
主題歌は杉村尚美さんの「サンセット・メモリー」
同じような時期に「黄金の犬」ってドラマもあってこれも毎週見てました(笑)

さてさて

本日は「ミノルタALS」のカメラ修理を行っています。
隠れた名機である「ミノルチナS」の後継モデルで
受光素子がセレン光電池からCDSに変更されたモデルです。
この時代としては非常にコンパクトなレンジファインダー機で
スタイリングも何とも秀逸です。
巻上げやシャッター音等の操作感もミノルタらしくとても良い感じです。

今回、お預かりしている個体は
鏡胴が妙にグラグラしています。
レンズボード裏で鏡胴全体を締めているリングが
緩いのではないかと思われます。
途中まで分解していて思ったのですが
それ以外にも全体的にネジが緩い印象です。
固着してガチガチに外れないのも困りますが
ガタつくほど緩いのも困りますね。

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露出計は随分オーバー傾向にありますので
シャッターユニット、レンズ清掃等々、各部点検整備一式と一緒に
調整いたします。
40mmF1.8の大口径レンズがついて距離計もあって
適度にコンパクト。改めてALSの良さを再確認しました。

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ニコンF2のカメラ修理

今日は「たばこの日」だそうですよ。
1946年(昭和21年)に高級たばこ「ピース」が発売された日とのことです。
そういえば私のじいさんがたばこをまだ吸っていた頃
家のあちこちに缶のピースの空き缶があって
将棋の駒入れとか鉛筆立てになっていました。。。懐かしいなぁ(笑)

さてさて

本日は「ニコンF2」のカメラ修理を行っています。
とはいっても、今日はまだ現状のチェックを行っただけで
本格的にはまだまだこれからです。

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レンズは当店のテスト用の標準レンズです。
F2はファインダーによって種類がいくつかあり
色もブラックとシルバーがありますが
個人的に最近はこのシルバーのアイレベルが
一番カッコ良く思えます。

1971年(昭和46年)の発売で
それまでのニコンFを全面的に改良し正常進化したモデルです。
シャッターボタンの位置が変わったことと
裏蓋を外さなくても開閉できるようになったことで使いやすさも
大幅にアップしつつ1/2000のシャッタースピード等
スペックも確実に進化しています。
F一桁機ならではの剛性感ももちろん健在です。

お預かりの個体はご依頼者様が比較的最近手に入れたもので
本格的に使う前に各部点検整備を行いたいということで
お預かりしたものです。
基本的に非常に堅牢なF2ですが
眠っていた期間もかなり長いとみられ
シャッター周りややミラー駆動部に油切れの兆候が見受けられます。
お預かり時には気が付いてなかったのですが
たまにミラーが上がりきらずにミラーアップ状態で
固まってしまうという症状も出ています。
他はスローが若干固着気味、高速シャッターでかなりの露光ムラが見られます。

一通りの現状チェックを行ったので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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ミノルタXEのカメラ修理

今日は「スキーの日」だそうですよ。
私、決してスポーツ嫌いじゃないし苦手ではないのですが
(最近は運動不足のためか色々衰えてはいますが。。。)
いわゆるウインタースポーツに全く縁がないですね。。。
スキーなんて高校のときの修学旅行で
志賀高原に行ったときが最初で最後です(苦笑)

さてさて

本日は「ミノルタXE」のカメラ修理を行っています。
XEも昨日のミニフレックスと同じく
私も個人的に持っていて普段使っているカメラです。
やたら大きくて重い一眼レフではありますが
それを補ってあまりあるほどの使用感の良さのあるカメラです。
デビューは1974年。
前年にデビューしたX-1に続く中級機として発売されました。
このX-1、XEの登場により
それまで続いていた機械制御シャッターのSRシリーズと決別し
電子制御シャッターのXシリーズに移り変わっていきました。

今回、お預かりしたXEは精悍なブラックモデルで
外観はなかなかキレイなのですが
いろいろ問題を抱えています。
最初のチェックでわかっているものだけでも下記のトラブルがあります。

・モルト腐食
・プリズム腐食
・バッテリーチェックランプ不灯
・巻上にひっかかりあり
・1/1000はほとんど開いていない
・露出計はほとんど反応ナシ

これでシャッターを切るとミラーアップなんて起こっていたら
XEでよく見かけるトラブルがフルコースなんてことになるところでした。
電気的トラブルもありますが
おそらく基盤不良ではなくその前後の接点の不良と思われます。

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定番のプリズム腐食は中古良品と交換するしか
術がございませんが
最近、キレイなプリズムのXEをなかなか見かけなくなってきました。
大まかなチェックが終わったので
これから本格的に各部店整備一式に取り掛かります。

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ミノルタミニフレックスのカメラ修理

今日はいわゆる「鏡開き」ですね。
これも関東と関西、他地方によって異なりますが
関東では一般的に今日が鏡開きです。
うーん、鏡餅はおろか、お正月にお餅食べてないし
何一つお正月らしいことはやってないです。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ミノルタミニフレックス」のカメラ修理を行っています。
このカメラ、実際に見たことのない方も多いのではないでしょうか。。。
いわゆるベスト判(127フィルム、4x4)を使用する二眼レフです。
このカテゴリーで最も有名なのはやはり「ベビーローライ」ですが
国産各社もこぞって4x4二眼レフを発売しました。
その中でもミノルタミニフレックスは
生産台数も非常に少なく見かけることの少ないカメラです。
一見してそのカラーリングが独特なので
他のカメラと間違うこともありません。
個人的にはこのレトロなグリーンが何とも言えず気に入っています。

実はこのカメラ、私も自分用に持っていて
twitterやFBで紹介したこともあります。
今回はそれをご覧になったご依頼者様が
このたび手に入れたミニフレックスを
当店にお持ちいただき修理のご依頼をされ次第というわけなのです。

今回、お預かりしたミニフレックスは
シャッターは快調に切れていますが
レンズボードのガタが非常に大きくピントにも影響が出るほどです。
レンズにはやはり汚れが見受けられますが
できる限りの清掃で対応させていただきます。

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このミニフレックスちょっと変わっているのが
ファインダー枠部分までダイキャストで一体となっています。
そのためファインダー部の分解清掃がなかなか大変です。
まずは、これからレンズボード取り付け部分の修理を行い、
シャッターユニット部点検整備、レンズ清掃、ファインダー清掃
ピント等の調整と各部点検整備一式に取り掛かります。

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キヤノンF-1のカメラ修理

今日は1月8日、イチかバチか、ということで「勝負事の日」だそうです。
私はギャンブルの類は昔から全くしないのですが
人生自体がギャンブルみたいなものだから、これ以上はいいかな。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
キヤノン威信を賭けて発売された初のプロ向け一眼レフですね。
チタン幕シャッターを採用し
シャッタースピードの最高速は1/2000
スペック的にも当時の最先端ですが
何よりもそのカッコ良いスタイリングに今でも惚れ惚れしてしまいますね。

今回の個体はまずレリーズがまともに切れません。
(巻き上げてもレリーズロックがかかったままで切れない)
おそらく底部の巻上げカムとのタイミングがうまく合ってなく
レリーズロックが解除されない状態になっている様子です。
露出計はとりあえず動作はしていますが
レンズの絞りと連動するファインダー内の丸指針が
ほとんど動かない状況です。
露出計の針自体の振れも1段ほどアンダーだと思われます。
加えてF-1でよく見受けられる
シンクロ不良(フラッシュが点灯しない)も発生しています。

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今は巻上部の動きをチェックしている状況です。
まずはシャッターが普通に切れるように処置を行ってから
各部点検整備一式に取り掛かります。

前にも書いたかもしれませんが
F-1の低く構えたペンタ部は本当にカッコ良いですよね!

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コニカC35のカメラ修理

今日は「爪切りの日」だそうですよ。
新年になって初めて爪を切る日とのことです。
加えて七草を浸した水に爪を浸けて柔らかくして切ると
その年は風邪をひかないといわれています。
。。。確か2日には爪を切った気がする。。。今短いし。。。(笑)

さてさて

本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
C35にもいろいろ種類がありますが
今回は「C35フラッシュマチック」です。
最初のC35にフラッシュマチック機構が搭載されたモデルです。
小さくて使い勝手が良くてよく写る
コンパクトカメラの王道を行くモデルです。
やはり「ジャーニーコニカ」の名は伊達ではないですね。

C35の定番の修理箇所といえば
シャッター羽根の粘り
(正確に言うとシャッター羽根駆動プーリーの固着)と
電池室腐食ですが
今回の個体はシャッターは見る限りスムーズに開閉しています。
電池室も蓋を開けて見る限りはキレイだったのですが。。。
電池を入れてファインダーを覗くも
露出計はピクリとも動きません。
まずはレンズ側から受光体(CDS)のハンダ付け部分を見てみると
リード線は真っ黒に腐食して断線しています。
・・・・ということは当然・・・と思いながら
電池室を外して裏側を見てみるとこちらのリード線も
真っ黒に腐食して断線しています。
結局電池室裏端子から発生した腐食が
リード線を伝ってCDS側にも及んでいる状態です。
これでは露出計は動くわけがありません。

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電池室-CDS間のリード線はもちろん張替えですが
まずはシャッターユニット周りから点検整備を行っていきます。

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オリンパスXAのカメラ修理

今日は1月6日ということで語呂合わせで「色の日」なんですね。
写真を撮っていると例えモノクロだったとしても色を意識することが
もちろん多いわけですが
世の中にこんなに色と光が溢れていること
それを見て感じることができることに感謝ですね!

さてさて

本日は「オリンパスXA」のカメラ修理を行っています。
1979年に発売されたXAですが
独特のシェルデザインにスライド式レンズカバー
もちろん軽量コンパクト、当時としては相当革新的なカメラだったと思います。
(さすがに当時はまだXAのことは良く知りませんでした)
オリンパスならではの魅力が詰まったモデルですね。
特に初代XAはこのサイズ、このデザインで
しっかり距離計も備えます。
露出は絞り優先AE専用機で逆光用に+1.5段補正ボタンも装備します。

お預かりの個体はスレも少ないキレイなXAです。
レンズにカビが少々、オートのズレ等もあり
各部点検整備一式ということでお預かりしました。

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クラムシェル(はまぐり)の中には限られたスペースの中に
具がぎっちり入っています。
非常に効率的に作られています。
このXA、露出計周りにちょっと特徴があって
CDS(受光体)が2個装備されています。(ピンクとグリーン)
(XA2以降は1個しか装備されません)
ひとつのCDSはオート露出を制御するためのもの
もう片方はファインダー内に表示する指針専用です。
それぞれ回路は完全に独立しています。
。。。ということはファインダー内に正しい値が出ていても
オートは全く違う可能性があるわけです。
もちろん逆もありえます。
新品時ならともかく登場から40年近く経過するカメラですから
それぞれCDSは多少なりとも劣化が起きています。
今回はオートを正確にすることを最優先に作業を行います。
(さらに余談ですがファインダー内指針用のCDSには
調整用の回路がありません。)

まだ各カバー類を外しただけの状態ですが
これから本格的に各部点検整備一式に取り掛かります。

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リコーオートハーフSのカメラ修理

今日から当店も2017年の営業を開始します。
今年もよろしくお願いいたします!
本日は「小寒」ということで
お正月は比較的暖かかったですが
これから本格的に厳しい寒さになってくることと思います。
皆さまも体調にはお気をつけくださいませ。

さてさて

2017年最初の修理は「リコーオートハーフS」のカメラ修理で始まります。
リコーお得意のゼンマイ式の自動巻上機構を持つ
とても可愛らしいハーフ判カメラです。
実際の実力もなかなかのもので非常によく写るカメラとしても知られていますね。
さらにこの「オートハーフシリーズ」の特徴は
メーカーが把握しきれないほどの前カバーのデザインバリエーションがあり
コレクションされている方も多いということです。

今回の個体はご依頼者様のお父様が元々使われていたものとの事。
さすがにフィルム室のモルトは全滅です。
さらにレンズに汚れがかなり多い状態です。
最大の問題点は明るいところに向けても
常に「赤マーク(光量不足)」が出たままで絞りも全開になってしまいます。
これは、やはり。。。セレン光電池の劣化だと思われます。

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この状態でチェックを行っていてわかったのですが
セレンはやはりダメで交換が必要でした。
加えて露出計(メーター)そのものも
電圧を与えると針は振れるのですが
針が全く戻らないことが発覚しました。
メーターを外して単体でチェックしてみると
軸受けの部分に汚れがあったようで固着気味だったことがわかりました。
小さなバネの力で戻すわけですから
ちょっとしたことでも抵抗となって動かなくなるのですね。

これから本格的にシャッター・絞り制御周りから
点検整備を行います。

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オリンパスM-1のカメラ修理

今日は12月28日。。。
当店も年内の営業は本日が最後です。
今年1年間、ご利用いただいた皆様のおかげで
何とか乗り切ることができました。
本当にありがとうございます。

お店の大掃除等々は明日ゆっくり行うつもりなので
今日は普通に修理をこなしていきます。
2016年最後の修理は「オリンパスM-1」です。

それまでペンのヒット等々でカメラメーカとして確固たる地位を築いた
オリンパスですが35mm判一眼レフへの参入は後発となりました。
それまでの一眼レフの「大きい・重い・音が大きい」の三悪を排除すべく
根本的な新開発によって生まれたオリンパス初の
35mm判一眼レフがこの「M-1」です。
システムカメラとして膨大な交換レンズ群、アクセサリーも同時開発され
「宇宙からバクテリアまで」という壮大なテーマを掲げていました。
1972年7月にに華々しいデビューを飾った「M-1」及び「Mシステム」ですが
当時ライカMシリーズを展開していたエルストン・ライツからのクレームもあり
翌年5月に「OM-1」及び「OMシステム」に改名されました。

実質10ヶ月ほどしか販売されなかった「M-1」ということで
現存数はOM-1に比べるとかなり少ないようです。
OM-1でも初期のものはロゴ以外はほぼM-1と共通だったりします。
今回、お預かりした「M-1」は動作そのものはしているものの
やはり高速シャッターはかなり狂っていて
1/1000にいたっては実質開いていないに等しい状態です。
露出計も作動はしていますが-2段のアンダーといった状況です。

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定番のプリズム上のモルトがかなり腐食している状態で
このままだとプリズム腐食は時間の問題だったかもしれません。
今はまだ大丈夫です。間に合ってよかった。。。
これからシャッター周り、ミラー駆動部、露出計。。。と
各部の点検整備に本格的にとりかかります。

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オリンパスペンFのカメラ修理

今日は「ボクシングデー」といって
イギリスやオーストラリア、ニュージーランドでは
祝日なんだそうです。何の日かというと
教会が貧しい方のために
プレゼントを募った箱を開ける日だということです。
また現在では「バーゲンの日」として定着しているようで
この日が休日の国では
一斉にバーゲンセールが行われるそうです。
楽しそうですよね!

さてさて

本日は「オリンパスペンF」のカメラ修理を行っています。
ハーフ判一眼レフとして現在でも高い人気を誇るカメラですね。
いくらハーフ判とはいえ
使うフィルムは通常の35mmフィルムなのですから
そんなに極端に小さくすることはできないと思いますが
(レンズ、ミラー、ファインダー周りは確かに小さくなりますが。。。)
ペンFは独創的な造りで一眼レフとしては非常にコンパクトで
また独特のスタイリングになっています。
私も非常に欲しかった時期がありました。
(一時期はよく使ってました)

お預かりしているペンFは
ペンFでは定番の「ミラーアップしたままになる」というトラブルを抱えています。
ミラー駆動部も通常の一眼レフでは見られない構造ですが
ここの動きが悪くなることで今回のようなトラブルが起こります。

ペンFはミラー駆動だけではなく
随所に通常の一眼レフではお目にかかれない独特の構造が見られます。
他の写真用カメラではまずお目にかかれないチタン幕のロータリーシャッターや
通常の一眼レフとは違い水平方向に作動するミラーから
二つのプリズムやミラー・ルーペを介してアイピース部に光を導く
独特のファインダーシステム等々ですね。

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これから本格的に分解を進めて
シャッター周り、ミラー駆動部の整備に取り掛かっていきます。
ペンFの修理をするたびに思いますが
このカメラ、本当に無駄な部分が全くないカメラです。
このサイズにするために考え抜かれた設計なのだということがよくわかります。

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